人狼物語(瓜科国)


361 聖杯戦争村 Fate/desire  


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ランサー

―― 古美術店・居間 ――

[左之助は、ソファに腰掛けながら店内で見つけた小刀で割り箸を削っていた。]

へっ、まさか隊服を見てここまで動揺するとはな……。

[新撰組の事を考える時、左之助の心は愛憎入り混じった複雑な心境に満たされる。
それは、左之助が自身の全てを費やし、同時に他の全てを犠牲にした組織だからだ。
その目的は徳川幕府を守る事、そして士道を貫く事。
そして左之助は士道を貫く事を重んじていた。

……だが幕府が倒れ、武士がいなくなった今、あれほどこだわっていた士道が一体何だったのか解らなくなり、省みる事の無かった家族への悔恨だけがふくらんでいる。

気づくと小刀で削った割り箸が、長めの楊枝へと姿を変えていた。
左之助は以前からそれを「高楊枝」と名づけ、自ら好んでくわえている。
だが、「高楊枝」と言う言葉は、悠然と楊枝を使うことを意味し、本来「高楊枝」と言う名の楊枝は無い。

何故自身がそのような事を好んでいるのか、左之助自身にも良く解らなかった。]

( 282 ) 2009/08/16(日) 20:16:13

キャスター

[
屋敷に辿り着いた頃には、既に夜は明け、陽が昇っていた。
途中、商店の連なる大通りの近くで、何人もの死体が発見されたのだと噂する中年の女たちの立ち話を、耳に挟んだ。

――……そういえば、死体の始末を忘れていた。
というよりも、わざわざ直接"殺す"必要などなかったのだ。
第二要素(たましい)と第三要素(せいしん)を喰らうだけで――存在そのものを失った人間は、抜け殻となって死ぬのだから。
あのような命を受けて、冷静さを失っていたのだろうか。
現界してから幾度目になるかも判らぬ溜息を吐いて、主の部屋へと続く扉を、小さく叩いた。
]

周辺の探索から、ただいま帰還しました。
幾つか報告があります……入っても宜しいですか、マスター。

( 283 ) 2009/08/16(日) 20:16:15

ランサー


へっ、くだらねぇ。
今はそんな事考えてる場合じゃねぇのによ。

[楊枝を手に、左之助は自嘲気味に笑う。
今考えるべき事は、聖杯を手に入れるため何をなすべきかと言う事である。
左之助は抱えていた煩悶を、心の外へと*追いやった。*]

( 284 ) 2009/08/16(日) 20:16:29

バーサーカー

[しかし、それは一時の幻のようなもの。
 先ほどは隠した剣も、今度はマントの中へ戻さない。
 猫も何事かを感じ取っていたのだろう。バーサーカーに近付こうと歩を踏み出したが、途中で止まってしまった。

 まるい瞳がじっと窺う。
 壊れた窓の桟に座る仮面を。

 仮面は見つめ返すことをやめ、外へ視線を放った。
 同時に、桟から降り、マスタ−へ歩み寄る。]

( 285 ) 2009/08/16(日) 20:18:42

セイバー

分かりはしない……だがな、想像はつく。

[震えてる手に視線を落として、そう呟く。

きつく握り締められ、震えてる拳に指先で触れる。

確かに、今言うべきではないのかもしれないが。
それでも、背中を押すぐらいはいいだろう。]

震えてるぞ。
誰よりもアカネ自身が"生きたい"って、叫んでるんじゃないか?

自分の内の風に耳を傾けてみろ。
それに素直に乗れば、周りから奇異の目を向けられ"うつけ"と言われる。

だが、乗りたい風に乗り遅れた奴はな……間抜けって言うんだ。

( 286 ) 2009/08/16(日) 20:19:22

セイバー

ああ、解除ができない。
その先にどうなるかは……俺も"知らん"。

[そこで静かに目を瞑る。]

だから、あの宝具は極力使わねぇ。
何よりもお前が危ない。

ただし……あの宝具の効果。
それ自体は俺のステータスの殆どをA相当にしていた。
使えば確実に有利になる。

……その事実だけは揺るがない。

( 287 ) 2009/08/16(日) 20:24:36

蒲生 延

[ノック音、続けて可憐な声が聞こえた。どこか落ち込んだような声色とは逆に、延の心は躍る。]

構わん。入れ。

[機嫌の良さそうな声で、短く答えた。]

( 288 ) 2009/08/16(日) 20:25:45

瀬良 悠乎

 縁? その猫を知っているのか。先ほどトラックに轢かれそうになるところを拾った。助けるつもりはなかったのだけどな。手が出たのはバーサーカーの所為という事か。

[ふ、と自嘲気味に笑みを作る。]

 教会に行ってきた。それと、ニュースで見た件だが……恐らく、あれを起こしたのはサーヴァントだろう。
 日本人ではない、美しい女性がいたそうだから。実際に事件に関与したのか、推測でしかないが。

 バーサーカー、お前も退治した時骨抜きにされないようにな。

( 289 ) 2009/08/16(日) 20:27:07

アーチャー

―未明 中央ブロック・ホテルの一室―
[今後の作戦と方針に関する相談を終え、少年は窓に映る己の姿をぼんやりと眺めていた。黒のスラックスに白いTシャツ、薄手のジャケット。どうにか不自然ではないと言われはしたが、何度も裾を折り返したそれらの寸法はどうみても大きすぎた]

ヒジリも、適当な余裕はみてくれていたのでしょうが……矢張り、想定していたのとは違ったのでしょうか。此度の聖杯戦争の進行に関してと同様に?

( 290 ) 2009/08/16(日) 20:27:39

アーチャー

[先ほどの密議の途中。机上に広げて確認していた地図の上で、異変が起こった。流廻川、と記された区域の一部だけが突然収縮するように歪み、数瞬の後にはまた元通りの状態に戻ったのだ]

サーヴァント同士の激突――恐らくは宝具の使用による重力異常の観測……よくは判りませんが。ともかく、既に少なくとも二騎のサーヴァントが戦闘を始めていた、ということですね……。

[その現象を解説された時と同じ言葉を、魔術使いの眠るベッドに投げて扉へと向かう。廊下を通り向かう先はエレベーターホールではなく非常口。地上三十階の高層から、眼下に広がる町並みを見下ろした]

( 291 ) 2009/08/16(日) 20:27:43

桐生 茜

[拳に触れられ、抑えつけたはずの感情がこぼれてしまいそうになる。]

…やめて。

[かろうじてそう呟く。]

(どうして…)

[どうして、この男は自分を見捨ててくれないのだろう。
全身、「棘」のようになった自分。誰もが、触れるはずは無いと思っていたのに。
弱い自分が出てきそうになるのを、頭を振ってこらえた。]

( 292 ) 2009/08/16(日) 20:32:09

桐生 茜

…どうなるかは…わからない。

[宝具について、告げられた言葉を噛み締めるように繰り返す。]

…私の事は気にしなくていいわ。
そう、それだけの力があるってわかっただけでも、充分。

後は…戦略次第かしら。

[微かに微笑む。]

( 293 ) 2009/08/16(日) 20:36:45

バーサーカー

 私の所為、という言葉が何を意味するのか分からないが。
 今はその件については構わない。

 私は逃がした。その時に私の……それとの縁は切れた。
 だが、こうして君に命を救われ、戻ってきた。
 それだけの話。
 故に、私にはもう関係の無いこと。

[自嘲の笑みに返した言葉は、どこか突き放したような言い方。
 猫は見上げていたが、決してバーサーカーは見下ろさなかった。
 それどころか、マスターの言葉に気配を硬くする。]

 サーヴァントの仕業、か。
 どのような過程でそう結論付けたかは知らないが、君がそう報告する以上は、それなりに確かな情報なんだろう。

[服とやらを購入したらしい袋に興味を移す。]

( 294 ) 2009/08/16(日) 20:38:52

バーサーカー

[剣をくるりと回せば、猫が驚き身を跳ねさせた。
 掌が切れることも厭わず剥き身の刃を――それも複雑に欠けた刃を握る。袋へ向ける先は柄。
 先端に引っ掛けて、持ち上げた。]

 …………。

[服、というものの知識はある。
 だが残念ながら、それが必要な理由は理解出来ていなかった。
 滴る血に仮面を震えさせることも、声を漏らすこともない。
 仮面は、微塵も揺らがない。]

( 295 ) 2009/08/16(日) 20:39:10

バーサーカー

[刃を握る力が強まる。
 骨の音がごり、と鳴った気がした。]

 …………女。

[残念ながら生来、縁の無い話題だった。
 いや、一人いたと言えばいたのだが――。
 ちらと少女を一瞥した後、また袋の中へ視線を戻した。]

 どうとでもなるさ。

( 296 ) 2009/08/16(日) 20:42:17

キャスター

[
心なしか、弾んだ声。
上機嫌になる要素など、果たして、何処にあったのだろうか。
昨晩の態度は、召喚の疲労によるものだったのだろうか。
それとも、最弱とされるキャスターを召喚したことへの苛立ちだっただろうか。
いや――この主は、自分がキャスターだと答えた時も、英雄かも怪しい名を名乗ったときも、落胆の色だけは見せなかった。
他にどれだけの欠点があろうとも、そのことにだけは、感謝している。
]

――……失礼します。
早速ですが――……夜明けの直前、敵サーヴァントに捕捉され、戦闘状態になりました。

( 297 ) 2009/08/16(日) 20:42:52

キャスター

[
淡々と、されども明確に。
戦闘に至った経緯、戦闘の経過、それらを朗々と語り終えて。最後に、思い返したように付け加えた。
]

それと……相手のマスターが、サーヴァントをこう呼んでいました。
……キラー、と。

[
そのあとに。
マスターの制御が完全ではなかった様子から、
バーサーカーの可能性もあるという私見を付け加えて、口を噤んだ。
]

( 298 ) 2009/08/16(日) 20:43:29

セイバー

[微かな言葉と、振られる頭。

その様子に、これ以上は踏み込むべきではないと考える。
もっとも、今は……だが。

触れていた指先を離す。]

何でもするってんなら、俺を信じろ。
悩みとばっか付き合うぐらいなら、俺と付き合え。

[な?と最後に笑った。]


気にしない訳ないだろ。
だが、戦略次第というのには正しい、な。

( 299 ) 2009/08/16(日) 20:49:08

15人目、平 芽祈 がやってきました。


平 芽祈は、村人 を希望しました。



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