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[部屋の主は、先に室内に上がり、フローリングの床にぺたりと座ってから、何かに気付いたように少し複雑な顔をした。]
…何か途中で買ってくるべきだったわね。
せっかくのお客様だってのに、お出しするお茶すら無かったわ。
[当然、茶道具どころか、ヤカンすら無い。]
[効かない視界に、近寄る気配。マスターとしての感覚が、それはキャスターではなくキラーであることを告げる前に、それがキラーである事を本能的に感じ取った。次いで止まる風と、聞こえる足音。目に不自由さは残るものの、あの光源は姿を消したことがわかる。目を瞑ったまま、溜息が漏れた]
うー、怖かった……。
でも、それとは別に、ありがと!
[部屋の中は正に殺風景という言葉がぴったりだっただろう。
嗜好品どころか、生活必需品すらも欠けている部屋。
その中に、信長はゆっくりと足を踏み入れた。]
なるほど、な。
[そう、此処には色がない。
人が出すであろう己の色。
そして、その色とはその者が長くいる場所を程、色濃く残るものだ。
だが、此処にはそれがない。
強いて言うなら、無色。
それはそうだ、絵の具を出すチューブに何も入っていなければ、色などつくはずがない。
それは、つまり――]
からっぽ……ってことか。
[小さく、そう呟く。
そしてそのまま、床に腰を下ろした。
いつの間にか鎧は姿を消し、最初の着流しの姿へと戻る。]
別に茶なんざ良いさ。
そもそも、俺は客じゃねぇだろ。
これから命を預け合う仲間、戦友、家族……そういったもんだろ。
[審議、という言葉に表情は変えずに頷いて、]
教会の判断に、期待しておきます。
では。
[もう一度礼をして、荷物を手に教会を出る。日はまだ高く、空にある。先ほど降りたタクシーの姿は既になく、工場への道を*歩き始めた*]
……何か言った?
[信長の呟きに首を傾げながら、目の前で腰を下ろした相手を、物珍しげにじっと見つめた。]
鎧を、自由自在に出したり消したり出来るんだ。便利ね。
[こうしていると、英霊というより普通の人間にしか見えない。
『茶なんざいい』という信長の言葉に、なんとなくくすりと笑った。]
…うん、お客じゃない。
「マスター」と「サーヴァント」…よね。
[信長の言った、『仲間、戦友、家族』という言葉を否定するかのように、左手の令呪を見つめながら、やんわりと言い直す]
聖杯を手に入れる為に、お互いがお互いを利用するんでしょ?
貴方と私はそういう関係。
[そうきっぱりと言い放つ。]
私に質問や要望があれば言って。
貴方の力を最大限に引き出す為に、出来る限りの努力をするわ。
正直……貴方の力は桁はずれみたい。
私の魔力だと、貴方がどれくらい動けているのかわからないし…。
――南ブロック・廃工場――
[瀬良悠乎が教会から現れた頃、バーサーカーは猫に別れを告げていた。一通りにおいを付け終わりでもしたのだろう。
自由となった小さな命は、振り返ることなく駆けて行く。
バーサーカーは座り込んだまま、影も見えなくなるまで見つめた。見つめながら、マントから取り出すのは再びの刃。]
それでいい。
[猫に帰るべき家があったのか、バーサーカーには知りようの無いこと。もしかしたら、帰るべき場所もなく、独り無残な飢え死にを迎えるかもしれない。
それでもバーサーカーは見送った。止めることはしなかった。
立ち上がり、剣を握ったまま廃工場の奥へと向かった。]
鎧も結局は俺の魔力の塊だ。
その流れを遮断してやれば消えるってわけだ。
[ああ、ちなみにコレも同じな?と着流しを指差す。
しかし、その後のアカネの言葉を聞いて不機嫌そうに肘をついた。
そして、何かを振り払うように頭を掻いた。]
……粋じゃねぇな。
そういう言い方やめねぇか。
ならアレか。
俺が魔力が足りねぇから更によこせと言えば、そこらの人間を攫うか閨を共にでもするのか?
そういう取引じみたの俺は好きじゃねぇな。
[不機嫌そうな様子の信長を、むっとして睨み付ける。]
粋とか……知らないわよ、そんなもん。
あんたの美学を、私に押し付けられても困るの!
ええ、私はこの戦いに勝つ為にここに居るんだから、その為には
……何だってするわ!
(それに…)
[あの時見せた、一瞬の狂気の目を思い出すと、体がぞくりと震える。あれは、何だったんだろう。]
…宝具って、使う度にあんなことになるの?
−未明 西ブロック・蒲生邸−
[仮眠していた延は、令呪の繋がりからキャスターの魔力行使を感知して目覚めた。]
愚か者めが……。
[キャスターの気持ちとは裏腹に、先ほどの行為によって二人の回路(パス)は当初より強固なものへとなっていた。その繋がりから、物理的な距離をおぼろげながらも感じ取る。]
恐らく今から駆けつけたところで間に合うまい。
……大人しそうな顔をして、俺の“楽しみ”を奪うとは、な。
[どこか嬉しそうに、くく、と笑った。]
……お前、生きてねぇな。
[ポツリと、そう呟く。
死んではいないかもしれない。
だがそれは……生きている事にはならない。
そう、"死んでない"と"生きている"は同義語では無い。]
だが、それを今言うべきではないのかもしれない。
そう考えて、喉まで出そうだった言葉を飲み込む。]
宝具……か。
[改めて考えると、あの時の自分は異常だった。
己の宝具、確かにそれは"知っている″。
どのような性能かも理解している。
だが何かがおかしい。
そう、そうだ…俺は…。
……っ。
[再び頭痛。
そしてその頭痛が治まると同時に疑問は消えていた。]
嗚呼、そうみたいだ。
あの宝具は俺の能力を爆発的に高めてくれるが、その代わりに使用を続けるとあのような状態になる。
更に、使用の解除は俺の意思でできない……。
[教会を出てしばらく。もう少しで廃工場が見える、というころ。信号待ちをしていた時だった。]
猫か。
[向こうからやってきた猫が、道路を渡りだす。とすぐ後に、道路の中ほどでその足を止める。見れば、別の稼動している工場からやってきたらしい、トラックの姿。
目をそむけた。何もする気はなかったのは一瞬前まで。]
Остановка!
[発した声と同時に、トラックが動きを止める。駆け寄ってくる猫に、手を差し出すと、何事もなかったようにトラックが通り過ぎて行った。]
助けるつもりはなかったのだけど。
[信長の呟きに、思わず顔がかあっと熱くなる。]
……あんたに、あんたなんかに私の何がわかるって言うの!
[膝の上に置いた手を、ぎゅっと握る。その手はわずかに震えていた。]
(―もう、大事なものを失うのはたくさん)
(ならば)
(…そんなもの、最初から、持たなければいい――)
……?
[信長の、続く言葉に不穏な空気を感じ、思わず顔を覗きこむ]
…解除、できない?
[相手の言葉を繰り返す。思わず、爪を噛んだ。]
いくら強力な宝具でも、…それでは意味が無い、わ。
[まさか、使用する度に令呪を行使するわけにはいくまい。無理して使ったとして……]
(あと、一回? それとも…)
[一つ減った令呪を見つめる]
……おいで。この辺りは危ないから。
[猫を腕に抱くと、道路を渡る。猫の餌は買っていなかったと思いながら、廃工場までくると、中へと入った。
荒らされた形跡もない。]
バーサーカー、今戻った。
服と食料と……それから。
[荷物をソファの上において、それから腕から猫を下ろす。]
[廃工場の中は影とは言え、涼しいとはいい難かった。
うだるような暑さが篭り、むしろ風が自由に吹く外の方が涼しいかもしれない。陽射しを差し引けば、だが。
廃工場を支配する影は静かだった。
よく見れば、端に寄せられた器具の中、影で沈む用済み達の中に、酷く打ち壊されたものがあった。
しかし猫は人の知覚より鋭敏に感じ取った。
少し奥まった場所。器具と壁との間。
壊れた窓に腰掛けたバーサーカーがそこにいた。
第一にはマスターの声に、振り向かず。
第二には猫の声に、振り返る。]
……奇妙な縁だ。
お前の帰る場所は、ここではないだろうに。
[呟きは小さなもの。
ただ、それはいつもマスターにかける、どこか皮肉めいて棘のあるものではない。安堵したような、呆れたような。
日溜りに浮かぶ新緑に似た穏やかさがあった。]
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