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――南ブロック:廃工場――
[陽は昇った。
特に何事も無く時は経った。
正確な時間は分からなかったが、曇りの無い空は偽りなく経過したことを報せてくれる。
バーサーカーも入り口の近くで座ったまま、剣の握りを確認したり、時折刃を指でなぞってみたり。
過去、過ごした場所と同じ穴倉であっても、ここには静穏と安穏が在る。
影の中は確かに身を隠すには十分だった。安心しているのか信頼しているのか、疲労が溜まっているだけなのかは分からなかったが、少女も魔術を施したソファで眠っている。
眠りに結界の内であっても、蝉の鳴き声は容赦なく届いた。
それは人の気配も同じ。駅が近いせいだろう、気配が近付くことは無くとも、明らかに自然のものではない音がどこかで滑っている。
剣を鳴らす。仮面を叩く。
時の刻みには似ず、より小気味悪く、より不規則に。
あらゆる日常の色が届かないように、塗り潰すように。]
[握る手には血の錯覚。
見つめる仮面に死の幻覚。
まだ戦ってもいない、敵と遭遇してすらいない。
だが、耳には確かに――まだ続いている。
悲鳴だったかもしれないし、怒声だったかもしれない。
嗚咽だったかもしれないし、剣戟だったかもしれない。
何の断末であったのか、既に裁断されて思い出せない。]
――――足りない。
[最後に一際大きく打ち鳴らす。
仮面はヒビ一つ生じない。
呟きは音に紛れ、言葉として形になる前に崩れて消えた。
代わりに、身じろぎしたらしい少女の気配に振り向いた。
歩は向かう。
剣を揺らしながら、己がマスターの元へと向かう。
ソファの前で立ち止まる。
こぼれた刃を持ち上げ、重ね透かして少女を見る。]
―― 古美術店・店内 ――
[左之助は体の痛みを感じ、目を覚ます。
見覚えの無い天井をしばし見つめた後、目だけを動かして用心深く辺りを見回した。
ソファに寄り添いながらうたた寝をする梧桐の姿が目に入り少しホッとする。]
どうやら、ツカサは無事で俺も殺されず、捕らわれずってとこか……。
あの状況を考えれば上々かね……。
[既に包帯で傷の手当ては施されている。
戦った場所が良かったのか、傷の回復は順調のようだ。
首を回すと傍らのかごに血にまみれた衣服が放り込まれているが見える。]
あの着物はもう使えねぇな……。
[ここで左之助は高楊枝がなくなっていることに気づく。
ついでに腹も減ってきた。]
ちょいとあさらせて貰うか。
[左之助は身を起こすと、台所を探し始めた。]
[みなみの声に首を巡らす。
キラーが知り得ることでは無かったが、それはセイバーとランサーの戦闘の気配だった。
その気配の方角だけを特定する。大まかな距離は察知できる。……そうしてから、キラーは自分の行いに違和感を感じた。
この身体は、こんなことまでできるのか、と]
ねえ、これって、
[この区域の流れは、元より自然の在るが侭と言う訳ではなく、手が加えられている。それでも日頃は穏やかな川のような魔力が、突如として盛り上がり、氾濫を起こしているかのようだった。その力は、一介の魔術師に出来る域を優に超えている。言葉は無いものの、何かを感じているのはキラーとて同じのようだった]
……すごい、これが、サーヴァントの力。
今から行っても間に合いそうにないけど、こういう人達を相手にしないといけないのね。
[店内は古めかしい絵画や刀、彫刻で満ちていたが、左之助から見ると、それらはさして珍しい物ではなく、生前身の回りにあったものである。
左之助は上半身は包帯、下半身はふんどしと言う姿のまま、それらを一瞥し、台所らしき場所へと入っていく。]
……何だこれは?飯のある所はどこだよ……。
[冷蔵庫に電子ジャー、それは見慣れないものばかりであり、左之助をひどく戸惑わせた。
ふと電子ジャーの噴出し口から米の炊かれる匂いを感じ取り、それを開ける。
そしてしばしの躊躇の後、炊かれた米を手づかみで頬張り始めた。]
[伝わってくるその気配は初めての感覚だった。
先ほど感じた令呪のそれとは別の、圧倒的な気配]
…………。
[何を思い、何を考えたのだろうか。キラーはアサシンをベースにする自らの能力により、ほぼ無意識に気配を遮断する。影のような身体が、存在感を希薄にする。
そして何も言わず、部屋の外へと足を向けた]
んー、でも、今日は夜ももう遅いと言うか、朝だし、また詳しいことはあし、って、え!?
[それなりに思うところはあるものの、体力の限界が近付いている。そう思い、休息の提案をしようとしたところで、突然、キラーは動き出した。しかも、その気配をマスターで無ければ気付けない程のレベルにまで落として。その意味するところは、一つ]
ちょ、ちょっと、ちょっと待って!
ね、眠いのにっ。うぅ、わたし、死んじゃう……!
[眠りは深く。けれども自身の張った結界に何かあればすぐに目覚めるよう身体ではなく魔術回路に刻まれている。
自身に向けられる殺意についても同じく――]
……何をしている、バーサーカー。
[目を覚ましたのは、まったく別の理由だった。何のことはない、ただの、時間経過による目覚め。]
それを降ろせ。
それとも、つまらないことに令呪を使いたいか?
[ソファから身体を起こし、バーサーカーには構わず、立ち上がると工場の奥へと向かった。
バーサーカーを呼び出す前、いくつかの廃工場を見て回った。拠点とするには陣を敷くための場所と、自身が生活するための環境が必要となる。そして、一般人が立ち入らぬ場所。
それを兼ね備えたのがここだった。
工員が使っていたらしいシャワールーム。そして椅子とテーブルの置かれた休憩室。それらは工場が稼動していた時と同じような、否、建てられた時と同じような真新しさへと変貌していた。]
[ それは、夢。儚く、薄っぺらなただの夢。]
――運命や未来ってさ。変えるものじゃないと思うの。受け入れるもの。その中で一番いいのを掴み取るのが、努力。
――駄目だ。
僕にとっては、それじゃ、駄目だ。
…それじゃあ、もう君に逢えない………………………。]
は。
[ 夢から、醒める。どうやら考えている間にうたた寝をしてしまったようだ。
座敷布団を見やれば、寝ているはずの人物はいない。]
…一文字?
[ 一瞬慌てるも、令呪から繋がる魔力の流れで消えてしまったわけではないのだけは理解する。では、果たして起きた彼はどこにいった?]
[ 家の中を歩けば、すぐに彼は見つかった。]
………もう少し、食べ方というものがないか?
[ 思わず右手で顔を覆う。手当ての関係でそんな姿にしたのは確かに自分だ。自分だが。だがしかし。
炊飯ジャーを抱えて床に座り込み手掴みで飯を食らうとかどこの野蛮人なのか。
………いや、似たようなものか。
考えてみれば昔の人間である。判らないものだらけなのだろう。]
まあいいか。ちゃんとした食事を用意しよう。
[ 話し合うことも、あるし。
言って腕まくりをすると、ツカサは冷蔵庫の扉を開けた。]
…………。
[マスターの問いに答えることなく、言われるがままに剣を下ろす。仮面の目は奥へと向かう背中を追い、役割を逸した剣が掌で握り直される。]
決まっているだろう。
[見送っていた背中が目的の地へ到達すれば、わずかな息を漏らした。言葉は彼女への返答であっても、届かないほど弱弱しいもの。けれど当たり前のように滑り出た言葉。
そこに乗せられた感情は見て取れない。
踵を返して外を見た。
――まだ、遠くの喧騒は聞こえているような気がした。]
――流廻川 河原 戦闘跡地――
[その場へ辿り着き、みなみを地面へと降ろす。自分を追ってくる召喚者は、あまりに遅かったために中途で肩に乗せていた]
…………。
[見回す。感じた気配のわりに、この場には目に見える大した戦痕はない。だがここで戦いがあり、二つの強い力がぶつかったことは理解できた]
おう、ツカサ、起きたのかい。
[梧桐の呆れ顔に、左之助は米にまみれた右手をひょいと上げて応えた。]
俺もどうかと思ったんだけど傷のせいか腹減っちまってなぁ。
箸も椀もどこに有るか解らねぇし、勝手にやらせてもらったぜ。
まあ、用意してくれるならそれに越したことはねぇやな。
ああ、そうそう、あと着る物も頼む。
着物はあの通りだし、なるべく今に溶け込める物が良いんだろうしな。
[左之助はそう言うと、にいと笑って椅子に座った。]
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