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あなたが「あなた」である証がほしいというのなら。
わたしは、あなたに、名前をあげることも出来る。
ひつじのシェーフヒェンではない、
あなたの名前。
でも、あなたがそれを望むのか、わたしにはわからない。
あなたが名前を贈ってほしいひとが、ほかにいるかもしれないから。
皆を追って急ぐ足は、不意に沸いた塵煙霧に絡め取られ。
ただでさえ、先の見通せぬまっくら森から、更に視界が奪われた。
姿は見えずとも、どこかに感じられた他のモノの気配すら失われ、独りぼっちで森を彷徨っていた。
本当は、独りで歩む道のはずだった。
その道すがら逢った交わるはずのない人たち、わずかでも絡み交わした言葉達は、何かの暗示だったのだろうか。
それとも、まっくら森が見せた幻?
気がつけば、温かい声が聞こえる。早くおいでと優しく励ます声。
森の向こうに、一筋の光が感じられる。希望に満ちた、まだ何色にも染まっていない光。
「思い出した」
アタシは孤児なんかじゃなかった。
この先に、パパとママが待っている。やっと逢えるんだ。
胸の高ぶりに急き立てられるように、振り返らず一目散に走り出した。
この森のことは、いつのまにか思い出せなくなっているかもしれない。
*でも、いつの日にかまたこのまっくら森に、帰ってくるかも、しれない。*
あっ…!
オマエいきなりずるいぞ!
[言うより早く駆け出した背中に叫ぶと、
負けじと咄嗟に走り出す
追いついた誰かの横に並んで、得意げに]
ほら、ぼくだってこんなに走れるんだ!
もっと早くだって走れるよ!
[そうして誰かを追い越し際、一度くるりと振り向いた
その満面の笑顔が、固まった。
儚げなガラスの橋は
さらさら、きらきら、砂のように崩れていく]
想えば、叶う。
……うん。
そう、想うことにする。
[はっきりと言って、続ける]
名前、あなたにつけてほしい。
[グエンの手の、思いの暖かさを感じながら、笑みを見せた]
[橋の先から流れてくる濃霧の気配、
その霧に近づくにつれて、
子供の輪郭は曖昧になっていった。
それでも誰かを見上げるその顔はずっと笑顔でいたけれど]
(…は走り続ける。水晶の光る洞窟は行く筋にも道を分け、例え怖気づいたとしてもすでに戻る事はかなわない。光る魚に追い付けばその速度を緩めともに歩く。)
「戻れぬよ。」
解ってる。戻る気はないね?もう、どこにも…戻る場所はない…からね?
「この森で出会いもあったろう?残りたくはなかったか。」
そうだねぇ、寂しげな優しい子がいたよ。羊を探してた。
一生懸命虚勢を張って自分を勇気づけて歩き続ける王女様がいたね?最後に会いたかった。
面白い猫を引き連れた不思議な子もいた。うん、優しい子だった。
(くすり)元気な子犬のような子がいた。でも弾けそうなボールみたいだ。大事な人に会いたがってたね。
(魚はちかちかと光ってその話を促しているかのようだ。さらに…は微笑むと話を続ける。)
(くすくす)森の魔女だって言いはる子もいたよ。帽子から鶏なんか出しててさ…。
二人に増える子もいたね。消えちゃったけどさ。
あの爪の長い彼は…終の棲家を見つけられるといいけどね?
ちょっとしか会えなかった子も何人かいた。もっともっと話をしたかったよ。
でも、“いつも同じだね?最後には別れるんだ。俺は一人で行かなきゃいけないから…ね?”
(全てを思い出していた。名に記された魔女の呪い。魔女はここにいる。…の中に。
いくつもの世界を何度も渡り歩き、抗う方法を探していたのだ。運命の輪から逃げ出せる方法を。)
/*
やっと時間が出来たと思ったら…(涙
お久しぶりですみなさんorz
まっくら森、と聞いた時に、某マンガに出てくる来世に続く森を思い出したのです。
孤児=親にまだ辿りついていない子、って感じにする予定でした。
風邪気味な家人の世話をしたりなんだりで、全然村に入れてなくて、残念な子になってしまいました。
とほー。
みんなに、もっと遊んでほしかったよぅ。
*/
ねぇ魚、お前には解るのか?俺が戻れる方法を。
戻れる道を。知っているのか?本当の魔女の居所。
誰か…助けてくれる人が…。
(最後まで言えずに口をつぐむ。無理な願いだと解っていたから。
魚は紅赤◆色に光ると数メートル先に進み止まった。そこに広がるのは果ての見えない地底湖。境の見えない闇の中の闇。
魚は…を待っている。)
は、は、は。そうか…ここでもないんだ、ね?
(…は一歩、また一歩魚に歩み寄り、共に地底湖の中へと歩を進める。水位は膝を超え、胸を超え、…の姿は地底湖の中へと消えていった。ほの明るい魚の光だけが水面をゆらゆらと漂っていた。
――…はまた記憶を失い全てを失いその世界さえも失いどこかへと流れ着くだろう。*いつの日かまた*――。)
>>37
……ネネ。ネネ。ネネ。
わたしの、わたしだけの、わたしを示す、名前。
やっと。
やっと、「わたし」になれた。
ありがとう、グエン。
ありがとう――
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