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正面に見えるのが主塔「大きな塔」です。
塔は周辺を見張り、不審者が居れば、叫び声や角笛で城の人に伝えます。戦いの時は高所からの射撃に使われました。
作りとしては敵が外側の施設を占拠した時の最終的な避難所になる、いわば最後の砦として堅固です。
ヴァサーメローネ城はちゃんと居館が残ってますが塔だけしか残ってない城もたくさんあります。
最初主塔が作られ、時代が下がり居館が作られ色々増設されましたが、やがて平和になり砦としての機能が重視されなくなり、交通の要所に城主一家は新しい城を建てて移り住んでしまいました。
では塔に入りますね。
見ての通り一階部分には入口はありません。当時は危急の際に籠城するために二階からはしごを使って出入りをしてました。
今はこんな感じに木の階段がつけられてます。
壊れるような仕掛けは無いから普通に上って大丈夫です。
二階に入りました。
塔が出来た当時は料理場や礼拝堂がありました。今は何も置いてません。
床に揚げ戸があります。
これは一階への入り口です。下り階段がありますね。
塔の一階は、扉も窓もない塔の底になります。
かつて一階は倉庫や、宝物庫、地下牢として使用されました。
地下牢については身代金が払われるまで入れられたりしましたが、日も射さず下水も完備していない場所というこから、その待遇は察してください。
城の伝承ではこの揚げ戸のほかにもう一つ揚げ戸があるといわれてます。
「恐怖の穴」とある文献には書かれてます。
でもかつて学者さんが大工さんと床を叩きながら探したけど何も見つからなかったらしいです。
三階が兵隊や召使いの寝所、四階が領主の家族の私室、五階が騎士の居間でしたが、時代が下り建物が増設されて、領主の家族や騎士達は居館に住むようになりました。
では居館へと移動します。
主塔とここの入り口で繋がってます。
居館には大広間、居間、寝室、炊事場、礼拝堂が作られてます。
礼拝堂には簡単な祭壇が置かれただけというのが多いんだけど、ヴァサーメローネ城の祭壇には何故か城主の縁戚ではない人や平民の肖像画が幾つも置かれています。
無名の作者による絵ばかりで、描かれた年代は12世紀ぐらいから19世紀までばらばらです。
絵は礼拝堂に全部飾るには多いから、季節ごとに入れ替えてます。
今飾られているのは16世紀の絵です。
[一枚の絵の前を指差して]
これが僕が広間で話した絵。
このちょうちんブルマを履いた二人組みのおじさんは狼を滅ぼす結社に入ってた人だって。
二人の導きで人狼だけがお城から居なくなったから、偉い人なんだよっておばあちゃん言ってたよ。
さー、希望変更するなら今のうちだぞ俺w
プロロで既にねもいねもい病にかかってるからやばいんじゃないのかとw
まあ・・うん
いいかげん腹をくくれと。
[シャーロットの後ろから窓を覗き込み]
かなり激しい嵐になったな…
[困った顔で黒い空を見つめる]
ん?シャロお嬢さんは花火が好きだったかな?
花火は打ち上げるもんだが
これは雷といって空から降ってくるもんだ…
[白い稲光が空をはしり…大きな音が響いた]
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