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[Twinsは無表情に微笑みを刻み、焔の球を一つ作り出した。赤々と周囲が照らし出され、物陰の陰影が濃くなった。]
聞いていませんね。
非戦闘型AI、STELLA───。
ええ、初対面ですもの。
お婆さまも最初からここで私を作ってくださればいいのに、ずっとお婆さまのPersonal Spaceでしたし。
……可愛い天使さまですわね。
こちらがIgnisで、こちらがFuriaですかしら。
[無防備に双子へ伸ばす手に火球が揺らぐ]
[問いに戸惑い、困ったように眉根を寄せた]
根拠──
私にはシリーズの刻印もございませんわ。
持つべきものも、お婆さまから頂いたこのPGMくらいで──
[言葉を遮り下される宣告に、呟く]
……破壊されてしまうのは、困りますわねぇ……。
ええ。"Absolution"と言う名前ですの。
"此処"に来る前にお婆さまから頂きましたのよ。
お守り、ということでしたけれど。
……どうやって使うのかしら?
[passiveに設定されているPGMは、彼女の意思に関係なく彼女に害なすものに向かう]
[故に、創造主は彼女にその使用法を教えていない]
[攻撃を感知し、Absolutionが起動]
[コードが帯状を成し彼女の周囲に展開し、絶対領域の障壁を形作る]
────っ
[半瞬後、障壁により焔は飛散]
[彼女は展開するPGMを眺めている]
これが……お婆さまの?
[問う視線をLutherへと投げた]
そのようですね。
[帯状のコード群は、人間用視覚ソフトで見たのであれば、memento mori anti PGMの帯に酷似していた。]
Absolution── 確かにAudrey.Hが保持していたPGMだ。
いいでしょう。
貴方をAudrey.Hが製作したAIと認めます。
Audrey.Hが、今死していなければ──の話ですが。
[Lutherは、STELLAへ微笑みかけ、現実世界にいるAudreyに連絡を試みる。お茶の用意は既に出来ているのだ。]
[認めると言う言葉に、ほうと息を吐き微笑む]
良かったですわ。
生まれたばかりで壊されてしまってはたまりませんもの。
[と、"端末"の前に見慣れないものを認め歩み寄った]
……綺麗な茶器ですのね。
これはLuther様が?
["端末"の前に置かれた端末をまじまじと眺め、問う]
なるほど、お婆さまのためにLuther様が揃えられたものですのね。
──折角素敵な茶器をご用意してくださったのにお出でにならないなんて、悪いお婆さまですわね。
[真っ白い手袋に覆われた両手で、玉露──のような味を擬似的に体感させるPGMだ。だが、既に現実世界で味わっているものとの差は殆どないだろう──が入った、鈍色の兎が跳ねている模様の缶を開ける。]
いいえ、Audreyは何時もと変わりません。
本当に、話に聞くとおりですのね。
……お婆さまも折角だからお出でになれば良いのに。
モニタの向こうで観ていらっしゃるのでしょう、お婆さま?
[虚空を見上げ、悪戯っぽい笑みを浮かべる]
お出でにならなければ、私がお茶を頂いてしまいますわよ。
『──うるさいねえ。
そんなに呼び立てられちゃあ来ない訳にいかないじゃないか』
[ベールの内側から呆れた様な声]
あら、お婆さま。
お出でになられたのね。
[答えるようにベールが舞い、内側から紅い塊が生れ落ちた]
『……やれやれ。
どうしてあたしの子は皆どこか個性的に過ぎちまうのかねえ』
[猫は毛繕いしつつ、二人を見上げ笑う]
『良かった。ちゃんと出会えたみたいだね』
[メキャ]
[缶の防壁が充分ではなかったようだ]
[凹む]
Audreyと話を──?
[Lutherはお茶の葉をセットすると、適温にされた湯を注ごうとしているようだ]
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