1991 無彩の村
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山茶花は枯れた イコミキ
>>92 フジノミヤ
「俺はそんな大層な真似するつもりは……いや、充分大ごとではあるけどさ」
顔を見合わせて、同じように自分の手の平を見る。
これが元々の色？
「知らないものを生み出すことなんて人間に出来ないだろ。
知ってるものをどう組み合わせていくかに心血を注ぐのがものづくりなんだから……ゼロからなんて」
それでも、できるのだという。どうやって？
できたとして、それを本当に自分がやりたいのか？
【独】 赦人 ヒムロ
元々灰がみえてて、神様はそこに色っていうフィルターを重ねたけど、
そのフィルターに穴が空いてたり、逆に差し込んじゃった。みたいな感じなのか
黄緑に染め直した アオヤギ
>>神様
「えぇ…なに、それ」
話を聞く限り、世界の色は2年前までトセとサヨで彩られていた。目の前のコウロギが神様になって色をそれぞれに付けたのに、適用されなかったのがアタシ達。
確かに、カラフルな世界を見てからこの街を見ると随分さっぱりしている。眺め続けるには少々つまらないかもしれない。
「それでも、アタシ達だけは、【トセ】と【サヨ】を見ることができたってことなんだよね？
悩むなあ…きっと、みんなにこの世界を見てもらうことはできなくても、アタシが選べば…アタシだけでもあの世界にずっと居続けられるってことなんでしょ？
ねぇ、部長とシスター、オクダさんはどう思う？」
一人で決めるには覚悟が足りず、チラリと他の３人の様子を伺った
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