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[お互いギクシャクしてたけど、私の方は心臓が苦しくて、息がし辛くて。
凪沙が近づいたら、思わず声をあげてしまった。]
ひゃっ。
……あ、写真。うん。私も撮りたい。
[思わず反対側に避けた身体を、そっと凪沙の方に寄せて。
スマホを取り出したら、凪沙にくっつく。]
と、とるよ。
はいちーず。
[写真を一枚、切りとるけれど。
自分はというと、笑顔も作れてないし、ピースだって出来ないし、緊張して、泣きそうで。
でも……、きっとすごく女の子らしい顔をして、映ってた。*]
― 裏参道 >>739 ―
やっぱ応援するからには凌に勝ってほしいし、凌が勝つときあたしの応援あってこそだったら嬉しいし
[なんて彼女にしか長が無い理論を振りかざせばテレビ応援は自然と消えて。
内容はどうあれ実のある応援をしたいようである。]
そっかー…
ハルと楽しそうに踊ってたか…
[彼と踊ったのは自分もだが、結論としてはmindを共にするには「違う」だった。
目の前の人に目撃されていた、そう結論づけてからの渾身の一撃で振り回す1曲ほど楽しいものもまたなかったが]
…ん?
じゃああたしと沙也加は踊る相手一緒だったんだ
[そうなってしまうあたり、諸々正反対であってもやはり双子なのだろうか。]
ほら、いつものシューズとは違うんだからさ
鼻緒がこすれて痛いとかあるかもしれないじゃん
[とは言いつつも、彼が何を履いてきているか足元までしっかり見ていなかった気がするが]
だいじょうぶ!
このあたしが我慢するわけが無いっ!
だから、あたしが疲れた言うのと凌が気付くの、どっちが先か競争ね?
[これにお得意のポーズで胸を張る根拠はどこにもないが、自分が困ったとき彼を頼りにする気があり、同時にそれだけ人間性にも才覚にも信頼している――というのも含むからこそ、この満面の笑みなのだろう。]
あー…
あたし来た道引き返すってあんまし好きじゃない
凌が良ければここから行こっ?
上り坂だけど、上りきったらすぐだから。
[先日のは電車の都合で仕方がないにしても、複数ルートある場合は別のを選ぶことが多い。
事実、普段の通学路も往路と復路でルートを変えていたりする。
くわえて、祭りに来て、食べるもの食べてノってきたところに獣道である――行かないわけないよねと。*]
...お互いすごい顔してんな
[写真を見るなり思わずふふっと笑ってしまった。クラスの集合写真や、林間学校で炊事をした時の写真と比較するとえらい違いだ。まぁ、俺はあの時も上手く笑えてなかったし違いといえば桜井の方が顕著かもしれないけど。
でも、これはこれで記念にいいだろう。桜井の違う一面を切り取れたのだから。]
[それから少しして、そろそろ休憩も大丈夫かと思った頃。すっと立ち上がって]
さてと、どうする?
桜井はどこか行ってみたい所、ある?
[さっきはこっちの意見で輪投げになったわけだし、今度は桜井の意見を尋ねてみよう。]*
あ、……ありがとう。
[自分が財布を出すよりエディが早かった。
美術館のチケットの時といい流石で、どんな風にお返ししたものかと内心悩む。]
エディ、次からは割り勘に、
ひゃっ!
[不意打ちだった。
驚かせたら、やり返されるとは。
冷たさと、手の甲が頬に触れたこと。
両方に鼓動の跳ねる音がした。]
(なんか、もう、ズルイなぁ。)
[参道から少し外れた屋台の間あたりに立って、自分も一口、ラムネを飲んだ。
喉を通る刺激が心地いい。*]
[休憩が終わったら、行ってみたい所を凪沙に聞かれて……]
…………あ、のさ……。
お参りして、おみくじひきたい。なー……。
[くだらないって自分で言ってたのにね。
凪沙だって、伝説なんてあてにしてないって言ってたし。
うん。本当。くだらないし、あてにならないし、どうでもいいことなんだけどね?
だけどね?
……立ち上がって、視線を露骨に逸らしたままで、一つ希望を述べてみた。*]
― 表参道>>780 ―
……さん?
[ぷくーっと頬を膨らませて、軽くにらんでみる。]
なにかありましたかミサキさん。
[他所いきの声と態度で返事して、その手をぎゅっと握った。
年齢とか気にされたくないな。気にしたくもないし。
せいぜいビールが飲めるかどうかくらいしか影響しない数字なんだし。]
いいけどね、別に。
ミサキには今まで通りに呼んでほしいな。じゃないと悪戯する。
[ちょっとだけ拗ねて、わざと耳元に囁いてみた。]
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