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>>+79 グレゴリオ
……よく回る口だな。
なに、時間は掛けているさ。その様子だと、夜明けはまだなんだろ?
/☼つつ、とまだ何もしていないグレゴリオの足を指先でなぞる。
いくらでも痛めつけられる。そう、”生きてさえすれば”。
強膜の中で潰れた硝子体を指で抉る。潰れている分、昨日より引っ張り出しやすいそれを引き抜きながら、奥底の視神経まで指を突っ込み、ゆっくりと引き抜く。
夢にも似た世界である分、ある種幻想的ともいえるその光景に気分をよくし、手の中に残る潰れかけのかつて目玉だったものに残念だと思う感情は、誰のものか。
『ーーー壊れた玩具を治す方法があればいいのに。』
愉楽に満ちた声が聞こえた。
それに答える事はせず、近くにあった毛布を彼の体に掛ける。☼/
瞳のない者がどう眠りにつくのか、与太話の1つでもして俺を楽しませるがいいさ。
あんたもまた明日、楽しみにしてろよ。
/☼与太、でまかせ。グレゴリオの事など信じていないといった口ぶりで隣で眠りにつく。
悪魔の魔女の眷属への激情が、身を焦がす痛みに耐え抜けばブレイクもまた眠りに落ちるのであった。☼/
**後で多方面から怒られそう……怖い……ライトなグロとは……ってずっと考えてるけど答えが出ないから明日から私以外の人がブレイクやってほしい
そうしたら平和では???
「…………貴方が、本物であれば良いのに。いいえ。偽物でも。その言葉は、真摯に受けとりましょう。
ありがとう。そう言ってくれる人がいたのなら。私は迷わず、時を前へと進めていける。
貴方が本物なら。私達の勝利まで、後一歩。
勝った気で見守っていて。信頼へと、当然に応えて見せるから」
微笑む。サラの。リリアーヌとの、空白の時間の架け橋だったのであろう友人へ。
「勿論よ。
……いつか、貴方が言っていた。
私が無くした時間も。きっと取り戻して見せるから」
考えてみれば分かることでした。王子は自分が出かけていることが気付かれないよう、侍女に城を空けている時のことを任せていました。幼い頃から自分のそばにいる彼女を、父よりも母よりも、王子はこの国で信頼していたのです。
しかし、王子の侍女であるということは、王の召使いでもあるのです。
ここのところ頻繁に外出をしていた王子を心配していたのか。それとも、隣国への侵攻に良い顔をしていないことに気付いていたのか。そもそも。いくら不出来な王子といえど、彼が王族の一人であることに変わりありません。
いつからそうであったかは分かりませんでしたが。王子はずっと、見張られていたのです。
王は言います。
よくぞ隣国の主を懐柔した。あれは真正面から立ち向かって敵う存在ではない。それは、此度の戦いで明白だ。お前は頭がいい。どんなに強力な魔女であっても、女であることに変わりない。
──チャンスをやろう、と。
有無を言わさぬ低い声で、父王は言いました。魔女が並み外れた力を持つのは、彼女が持つ《マザー・クロック》のおかげ。それをこの国に持ち帰ってくることができたら、国王の座とこの国の未来を託そうと。そう、宣言したのです。
「いつも家では頼られてばかりだから少しスクル見たいならお姉さんがいたらなんて思っちゃった。
えへへ、どんな鳴り方が理想?
ジリリリリ、リンリンリン、それとも、耳元で囁いてあげようか?」
「そう、魔女が、ね。にわかには信じ難いけどそれなら2人の会話はきっと楽しかったんでしょうね。
スクルもいじわるね。
そんなことしたらきっとあの魔女も。
うーん、うーーーーん。
ハンカチでも噛み締めてキーって言うのかな?」
>>198 リリアーヌ
少女はその願いに頷いてくれただろうか。
いや、きっと、頷いてくれても頷いてくれていなくても。
時計の針を進めなくとも、その腕時計だけは持っていて欲しいと譲ることはなかっただろう。
──時が来る。別れの時が。
もう一度だけ、その小さな身体を抱きしめる。優しく、それでいて強く。
そして、そっと身体を離せば、柔らかく目を細めて少女を見た。
「……俺は、ずっとリリアーヌの味方だからな。
それだけは、どうか忘れてくれるな。」
最後に、彼女の頬に手を添えて。涙が流れているのならそれを拭いとって。
レーヴはゆっくり立ち上がり、少女の元を去っていった。*
大好きだったこの国も、この街も、これで見納めだ。
今から、レーヴは永い永い夢を見る。
いいや、でも、その夢は、きっと──
サラがその剣を振り上げる様を見ていた。
ただただ、真っ直ぐに。
木製の懐中時計に剣が差し込まれる、その瞬間。
レーヴは、目元に濃いクマのついた瞳を柔く細めれば、ぽつりと呟いた。
「──あぁ。これで、ようやく眠れる。」
プツリ、と電源が切れたように。
レーヴの視界は暗く、黒く。塗りつぶされた。**
/*
これでリリアーヌちゃん偽物やったらどないしよ〜もう無理ぽよ〜って気持ちでいるが、ま、言いたかったことは全部言えたし独り言0になったからよしとしよう!!
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