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ふふっ、縁結びの猫♪
そうだったかもしれないわネ。
[ハマチから受け取った手帳を、皆に見えるように開く。]
猫って、すぐするっと逃げちゃうわよネ。
墓地にいる誰かを慰めに行ったのかしら?
[『噂のアイツが』のくだりを、読み始める。
その光景が目に浮かぶようだ。]
私の時は、広げたピクニックマットに座っていたら、やってきたノ。
[レディは微笑ましそうにフィアの話を聞いている。
少しずつ、にゃんと距離をゆっくり詰めるぺるの姿が浮かんだからだろう。]
そう、とても優しかったのネ。
[同じく紅茶のカップを手に持ち、相槌を打つ。
フィアにそうやって寄り添ったぺるは、最終的には傍に来たのだろうか。
折角なので尋ねてみることにする。*]
ぺるチャンとは、それから友達になったノ?
/*
ふと、思ったのだけど……、人外の人は過去の話はソロル(や回想)でしてよいと思っていたけれども、そこも濁さないと、って思われちゃってるのかしら。
きっと、家族みたいなものだったのヨ。
[自然とそんな言葉がするりと出た。
アラ、と自分でも不思議そうにレディは呟いたが、]
ええ、きっとそう。
ぺるにとって、フィアは大事な人になっていたのだワ。
[一口、紅茶を飲む。]
ふふっ、ぺるチャンを知っている人同士が、こうやって、ぺるチャンのお墓の前で語り合う。
私も、ぺるチャンが居なければ、フィアやハマチ、美夜子と話すことなんて、無かったかもしれないもの♪
フィアの言う通り、ぺるチャンのおかげネ〜。
[ふわふわな毛並みはとても気持ち良かったので、レディはもう1回くらい触りたかったかしラ、なんて残念そうに最後に呟いた。*]
―シオンside―
[居心地の悪さ、というものを抱いている。
正確には居心地の悪さが興味を上回ってきている、というべきか。
「別に」で止めるくらいならはっきり言えばいい、とは思ったが、
やんわりとそれを口にするにはカップラーメンができるくらいの時間がかかりそうだったので結局諦めた。
代わりにじろりと遠慮ない視線を向けたのにはシオン自身気付いていなかった]
はあ? ……誰があなたのような人なんぞと。
[決しておざなりに別れるつもりはなかったのだがいささか沸点が低かった。
リリーの名を呼べば返事のように鳴く声がひとつ。
よもやかの猫に“迷子”と認識されているとは知らず、
リリーの律義さに目を細めたが]
んん……、
[やがて踵を返そうとするシオンとはまるで真逆にフードの男に近付きすりすりするリリー。
しばしぽかんとしていたが、やがて低い笑い声を漏らした]
まるでぺるみたいなことをするじゃあないか……。
[真意はリリーのみぞ知る。
しかしすり寄る猫の姿に埋もれた過去を見て、それから現在へと意識を引き戻し]
……やっぱ行くわ。リリーを待たせるのも忍びないし。
その、なんだ……。
[言葉を探す。猫ならぬひとにはそれができる。
だが、かけてみた言葉はあまりに場違いにとられたかもしれない]
…………猫はいいよ。私も何度も猫にたすけられた。
あなたにもそういうのが、あるといいな。
[それから踵を返す。軽く走れば先を往く猫との距離は詰められただろうか*]
[家族みたいなもの>>51…不思議なことに、
その言葉は、友達よりも、心にしっくりきた気がした]
そう、多分、友達より、もっと大切で……はい。
[こくり、とレディさんに頷くと、滲んだ涙を、指で拭った]
お墓って、さみしいものだと思ってたけれど、
そうじゃないんですね。
ぺるに会えないことはさみしいですけど……
お姉ちゃんが重い病気になってから、家族で
出かけることもなくなったので、
賑やかなのは楽しい、です。
[紅茶と一緒に、ピクニックのお弁当に入っていた、
チーズクリームと果物のジャムのロールサンドをいただく。
甘酸っぱくて、キラキラしていて。今の気分に似ていた*]
陸上のちゅーきょりらんなーってのだったよ。
あ、ああ。あの頃はね。
[輝いていた、の言葉になぜか一瞬同意を躊躇うのだった。
不死鳥だなんて綺麗なものじゃないもの。
とっくに燃え尽きているのに慣性で動いているだけの、ゾンビですから。]
何、そんな事はどうでもいいさ。
[一つかぶりを振れば。]
本当に気ままでさ。
人が泣いてりゃすっと寄ってきて、元気になった時に気が付きゃいなくなってやんの。
[それが猫なのです。**]
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