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しないよ、我慢なんか。
したら怒られるのわかってるのにする意味なくない?愛里ちゃん怒らせるのが何よりやだ。
それに、我慢したらすぐバレそうな気がする。
[見つめられて自白するほうが先だろうけどさ。
むしろバレてくれればいいとかも思うけどね。]
あー、合唱部だもんね腹式呼吸かー。
滑舌だったらねえ、お手伝いできるけど。歌はぜんぜんわかんないからなー。
……そんなにプロポーションいいのに、へこむ必要ないんじゃない?
[視線が胸元に行かないようには気を付けてるんだよ、これでもね!]
あー、お願いされるのがうれしくて舞い上がってるからいいんじゃないかなー。
我慢しないから、無理とかしんどいとかならいうしねー。
[いろいろ言ってもらえるのが、むしろ心地いいまであるなあ。
僕はマゾだったのか?いやまあ愛里ちゃん相手ならそれでもいいや。うん。]
名前かあ……センスなんかないよー?
ううーん。じゃあルーフスとアーテル。赤い子と黒い子。
[安直に。なんでラテン語かって?昨日の配信で出てきたからだよ!*]
……。
[ 隣に座っていてくれること自体を否定はしたくないし、繋いだ手はちゃんとここにあるし。
でも何もできなくて。
何かはしたいのだけれど。
そんなのが一通り巡って、結局やはり何もできなくて。 ]
なぁ……今日って
出会って、何日目かな
[ 最終的に口から溢れたのは、昔話。* ]
こっちこそ、今日はありがとう!
また学校でね!
[楽しい時間は、いつでも過ぎるのが早い。
ぱたぱたと帰る彼女を手を振って見送って──振った手でそのまま自分を扇いで風を送る。
余韻だけでも気持ちが弾んでいたから、その直後にかかってきた電話の応対も陽気なもの]
はいはい。どうしたのスバル?
え、頼みごと? いいよ、今なら期限いいから多少のことなら貸しひとつで。
[そのすぐ後、迂闊な回答をしたことを後悔することになるなんて、この時の僕は知らない*]
/*
あれ今日は一時だった
<三時のつもりで酒飲んでた
[桃君が約束してくれるから、よろしい。って微笑んで。
私偉そうね。]
活舌?
あ、動画の配信してるから。
おしゃべりは上手なんだ!
活舌もやるんだぁ。
大きく口を開けてね。
「え」が難しい。「ぃえ」みたいになる。
[ふふって笑って。
今度動画も見ようって決めた。
寝る前に、桃君の声聞きながら眠れたら幸せじゃない?
ああ、でも、私はそこで、寝る前に桃君本人に電話しちゃいそうなところあるよねぇ。]
[つけてもらった名前は自分では絶対考えつかない名前。]
なにその恰好良い名前!
桃君すごい……
この間の勉強会でも、英語をすごく分かりやすく解説してたし。
嘘です分かりませんでしたけど、頭良さそうな解説でした。
[英語だけは。英語だけは。]
ルーフス。アーテル。素敵な名前もらえてよかったねぇ。
君達は幸せものだよぉ。
[なんて金魚に話しかけた。]
[お祭りもそろそろ終わりの時間を迎えてて。
私はすごくすごく名残惜しく感じながら、桃君に本日最後のわがままを言うの。]
桃君。あのね……
家まで、送ってもらってもいいかな?
[ちょこんと彼の浴衣の裾を掴んで。
小首を傾げておねだりしてみるけれど。
彼は叶えてくれるかしら?*]
[食べ歩きもひと段落。結局富士山は味見程度か。水風船すくって、ばちばち言わせながら歩く]
どっか座るか? 割と食ったし。 って、ほとんどオレだったけど。
[人も少し減った様だ。たまたまだけれど、さっき鳥崎と座って話した場所]
はー。食った食った。 今更だけど、今日はありがとな。
いろいろ。 流石に凹んでたけど、だいぶ救われた。
お前が居てくれんのが、どんだけラッキーだっつう話だな。
ラッキーといや、おみくじ引くか?
オレもう引いたし結んじゃったから、引くなら付き合うぜ。
[よろしいって微笑まれて。僕はふにゃっと笑っちゃったんだよ、嬉しくて。
あーだめだ完全に参ってやられてる。むしろやられたいけど。]
そうそう。結構練習したんだよこれでもね。
「イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても、ご存知ない方には、正身の胡椒の丸呑み、白河夜船、さらば一粒食べかけてその気味合いをお目にかけましょう。」……ってね?
[半分は、ユリ子さんが練習してるのを見て思い出したんだけどね、ってのは秘密秘密。
他の女性の名前を出すのが禁句なんて僕だってわかる。]
理数系はね、そこそこできるんだ。あと英語はゲームするのに必須だから、さ。
でも現国わかりやすく説明できる愛里ちゃんのほうがすごいと思う。
[海外のゲームもやるようなディープなゲーマーには英語は必修。
でもそれってただ必要だからで、現国みたいに「わかろう」ってしてるのとは別だと思うんだ。]
気に入ってもらえたならよかった。
お前ら、愛里ちゃんに飼ってもらえるなんて幸せでいいなー?
僕がかわりたい。
[わりと本気でつぶやいた。]
[お祭りも終わりの時間、周囲はすでに夜のとばり。
名残惜しさに、もう一度手を握りなおして、今日最後のわがままを返そう。]
むしろ、さ。
送らせてくれなかったら怒る。
愛里ちゃん、家まで送っていかせてくれないかな。
ぼくでよければ、だけど。
[小首をかしげておねだりするひとに、わざとらしく。
きちんと目を見てお願いするんだよ。*]
[何かしたい、何かの予感があるのに
掴みきれない、そんな不思議な心地の中
沈黙の合間にぽつ、と溢された問い掛けに]
合格発表のときが最初だから
100日………と、いったところかな
[桜の花弁散る中、出会いを思い返せば
自然笑みは浮かぶのであった*]
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