1872 怪談短歌村5 〜夜の学校〜
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猫又 こま がどこかにいっちゃったみたい。
こまったことのげんいんをつくってるのはだれかな？
がんばってさがそう！
のこってるのは、2年A組 リョータ、年増猫 式部、くせ毛 もへじ、異国猫 るーしゃの4にんだよ。
だれかにめんどうをおしつけちゃうよ。
2年A組 リョータは 年増猫 式部に せきにんをまるなげしたよ。
【赤】 2年A組 リョータ
[首を傾けて、ハチスカの指すあたりを覗き込んだ。]
おまえ視力いいなあ♪
ところで、腹ぁ減ったぞ
それ食わせろー
あーん
【独】 異国猫 るーしゃ
人から聞いた話。帰省したお盆の夜、寂れた旅館の廊下に人がゆらゆらとぶら下がっていたそうな。
https://shindanmaker.com/47071...
もう、その絵だけで怖いから。
【墓】 2年C組 ハチスカ
そーっしょ、どんな特ダネも見逃がさない眼力
えーひとくち？いいけど
あーん
[クリームのはみだした、フルーツサンド]
食べると呪われるかもぞー
【赤】 2年A組 リョータ
うんうん、眼ぢから
額に目を描きたくなるぜ
えー
呪われないよう星に願っておくわ
[ぱくり ぺろぺろ]
あまーーい お茶がこわいー
【墓】 2年C組 ハチスカ
お茶ねーわ
あ、炭酸もなーい
[空になったペットボトルふりふり]
流れ星さん流れ星さん、野点して
スターライトノダテ
[流星群って願い事し放題なのでは？]
異国猫 るーしゃは、2年A組 リョータ にうしろゆびをさすことにしたよ。
【独】 異国猫 るーしゃ
人から聞いた話。ひどく風が吹いた春の午後、荒れ果てた病院の廃墟から見知らぬ世界に迷い込んだそうな。
https://shindanmaker.com/47071...
どういう状況だかよくわからなくて怖くない一文。
やっぱり神隠しなんだろうけれども。
【独】 異国猫 るーしゃ
本歌取り
元は安倍仲麿の
天の原 ふりさけ見れば 春日なる
三笠の山に 出（い）でし月かも
カササギは七夕に天の川に掛かるというカササギの橋のことなのだけど、文だけ素直に読むとカササギが魑魅魍魎の上を渡っていくようにも読める残念さ。
【独】 くせ毛 もへじ
Myうた解説 2日目
○六地蔵 藁笠の下に 首がない 雪密室の 年の瀬の夜
笠地蔵の昔話をミステリー仕立てにしてみました。
○「薔薇ノ木ニ 薔薇ノ花サク。ナニゴトノ不思議ナケレド。」語る骸骨。
引用は北原白秋の「薔薇二曲」から。不思議のない詩を不思議なものが朗読してる図。
○あの池に 人面魚がいる 見ておいで したり顔する 猫の尾ふたつ
人面魚よりおもしろい猫又がいるなら、わざわざ行かないかもね、っていう。
【独】 くせ毛 もへじ
○まだ残る 柱の傷は 一昨年の 母狂乱の 首の高さに
童謡『背くらべ』より。家の中で刃物振り回したのは、狂った母か、それを成敗しようとした人か。いずれにせよ殺意が高そうな位置です。
○猫はみな 涼しいところ 知っている 何かたたずむ その下にいる
あるあるの歌
○不審者に 追いかけられて 逃げ込めば 出てきた警官 「こんな顔かい？」
のっぺらぼうの怪談の現代アレンジ？
【独】 くせ毛 もへじ
○ねじれてる 君も花火も くるくると のばして千切る 夏飴細工
暑いんだもの。溶けるでしょう。後はパチンと。
○掛け軸の 中から出てきて 酌をする 酔えばよく見る 夢の残り香
ちょっと風情を狙ってみたよ。
○ババ抜きの 残り3枚 しくじれば 夜の校舎に 閉じ込められて
参加者3名最終日なのでw
○しづやしづ 鎮め千尋の わたつみに うたかたの夢 歌に結びて
本歌は吾妻鏡の「しづやしづしづのおだまき繰り返し昔を今になすよしもがな」
怪談短歌に鎮め歌は必要でしょうということで。
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