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[各々に刃や光線や針や、見知らぬ兵器を持つ小型機の群れ。
小さな機械生命体達、の群れといっても良いかもしれない。
それらは"異能者"達へと、目や手首はじめ頭や首や心臓といった、致命的な部位を狙い攻撃を仕掛ける、または辺りの建物を破壊して行こうとする]
[恐ろしいのは、それらが一撃では動きを止めず、ドーム全域へと拡散していこうとすること。
それらを止めようとするならば、中層防衛線は維持しきれず、乱れてゆくかもしれず]
君は人の話を聞かないね。
私など目もくれぬ、と言っている。
[理解した上でそうしているのだと。
先程も口にした>>4:50ことを繰り返して、小馬鹿にするように笑った。
これまで幾度も対峙したならば、それまでの『死神』の動きのデータも存在するだろう。
それに加え平行して分析処理をするなら、動きの先を読むのは容易い。
ただ、『死神』自身の動きは読めても、能力の動きは読めるのかどうか]
それを聞いて何になる?
聞いたところで結果は変わるまい。
[自分を飛び越えていくトレイン>>+19に振り返らぬままに言い、振り抜いた勢いをそのまま流して身を捻る。
振り向く形となったところへ、トレインから9mm弾の弾幕を見舞われた。
身の中心へと届くものだけを大鎌の腹で弾く。
仮面を掠るものや、身に纏う白を削っていく分はそのまま]
─── それとも、説得でもする心算かい?
[ぶんっ]
[弾いた弾を払うように大鎌を動かし、そのままトレインへと投げつける。
回転をかけての投擲はブーメランのように弧を描き、トレインの右側面側から襲い掛かった。
避けるなり弾かれるなりすれば手元へと戻って来るもの。
ただし受け止めようとするならば、更なる追撃が待っている*]
[ナトゥーリアを前にした広場防衛線の面々が、攻撃を重ねる中で分析も平行して進めて行く。
エネルギー系がバリアで阻まれる>>11と判明したが、バリア突破の可能性を考え、攻撃の手を緩めることは無かった。
異能でエンチャントした弾での攻撃を試み始めてもいる]
[そうして大騒ぎしている最中に起きた、ナトゥーリアからの高出力の砲撃>>19。
対峙していた異能者達は、バリア・防御系の能力者以外射線上から退避し、何十人、何百人と防壁を重ねることで威力を減じ、防ごうとしたが…彼らは吹き飛ばされ負傷者が多数出た。
『防衛』と言う観点で行けば、ほぼ半壊したような状態]
[解析をしていた機械狂い(ギーグ)らが未知の平気にテンションMAXになる中、異能者達は負傷者の回収や搬送に動き出し、死者を限りなく抑えようとする]
[一方で、エーディは自力で陣営へと向かい、水を得てベッドに横たわる。
能力の使いすぎによる消耗、干からびた植物のように水を欲するようになるらしい。
ボトルの水をがぶ飲みすることが出来たため、しばし休めば調子を取り戻すやもしれない*]
[大鎌を止められたと見るや、『死神』はシルクハットを外し掌へと乗せた。
すっとシルクハットを上へと持ち上げれば、小さなプロペラがついた親指大のミニロボットが大量に現れる。
マシンハックで全てを駆動させると、トレイン目掛けて次々と向かって行った。
ミニロボットに搭載されているのは軽く破裂する程度の火薬。
一発一発は弾丸ほどの威力も無いが、まとめて襲い掛かられたならいくらか火傷くらいはするだろう。
トレインがばら撒き、空へと舞い上がる弾丸達への対処はない*]
[エーディは自力で向かったようで、その姿を見送り意識を前線たる広場へと向ける]
エネルギー系は防がれてるか。
貫通系は、弾が大きいならそこそこ、かな?
[避雷針として放たれたのは雷を受けても動じない大きさと太さを兼ね備えるもの。
喩えるならボウガンの短矢のようなものだ。
それでも貫き切ることは出来ていないらしい。
ただ、先端がナトゥーリアに埋まった状態であるなら、雷が内部に届く可能性がある。
それも狙っての攻撃だったが、どこまで効果があったことか。
エネルギー系が防がれてしまうなら、雷も減じられる可能性はある]
[しばらくは前線での奮闘が念話を伝って届いていたが、その様相が一変する。
退避を促す声。
ハッと広場の方を見た]
『何かが起きる!
広場の傍から離れ ───』
[言い切る前に目の前を高出力の砲撃が薙いでいく]
─────── ッ!!!
[声も、思考も止まり。
砲撃が存在を薄めていくまでその場を動けなかった]
[中層から上層へと伸びる大通り。
至近距離にあった中層防衛線は一溜まりもない、と容易に思えるもの。
呆然としていたリルを我に返したのは、負傷者の回収を指示する念話からの声だった]
、 ぁ、
『そ、っちに、治癒能力者がいるなら治癒優先!
転移能力者は陣営に重傷者運んで!
治癒した上で戦意溢れてる奴はそのまま防衛に参加!』
[困惑を押し込めて、今やるべきことを考えまくる]
本部に、連絡。
中層は持たない、長引かせるのが関の山。
[念話を繋いで本部へと中層の状況を伝え。
これ以上は難しいことを宣した最中]
『……追加の最悪な報告。
小型の機械生命体が現れた。
数は多数、中層はそっちの対処に動くよ。
放っておけば人も、建物も刈り尽くされる。
中層が刈り尽されたら、今度はそっちだよ』
[小型機械生命体の出現を聞き、それをそのまま本部へと伝えた。
本部のお偉方は唸っていたが、了承は得られたよう]
『そっちの方が優秀な人材多いでしょ。
さっきのふざけた威力の砲撃は見た?
防壁を何十枚も、何百枚も重ねたお陰で消滅は免れてる。
防げないものじゃないってことは、制せない相手でもないよ、きっと。
勿論、団結しなきゃ為し得ないけどね』
[そう念話を向ければ、砲撃は上層まで届いていたと返って来る。
上層の防衛線により中層ほどの被害はないものの、建物や地面が抉れたりしたようだ]
『こっちが片付いたら加勢しに行く』
[そう最後に告げて、念話を切った]
『各チームに告ぐ!
新たに現れた小型機械生命体の排除を優先!
小型だからといって侮るな、必ず複数人であたれ。
動きを止めるだけでも良い、被害を増やすな!』
[中層防衛線が崩れたことにより、ナトゥーリアへの攻撃はあっても散発的なものになる]
上層までの大通りにいくつか、磁力封鎖ゲート設置して。
時間稼ぎにしかならないだろうけど、やらないよりマシだ。
磁力系能力者がいたらその強化に回ってもらって。
[更に指示を出し、広域暴動鎮圧用の磁力封鎖ゲートを設置させる。
磁力が強ければ強いほど、反発力が上がり通り抜けの妨害になるものなのだが、どこまで効果があることか。
その指示を出した後、リルは防衛線があった方へと走り出した*]
……いやはや、見事なものだ。
[ボロボロになった影の傘を頭上から外し、こふっ、と掠れた咳をしながら呟く。
常から胴体部は他よりも影による装甲を厚くしているのだが、その上から弾丸の雨は強い衝撃を与えていった。
胸元からいくつかの弾丸が勢いを失して落ちていく。
それらが地面を抉った弾丸の横に転がった]
…フフフ、私を捕まえられたら、君が知りたがっていた私の目的を話してやっても良いよ。
[楽しげにテノールが音を奏で、条件を一つ紡いだ。
相手が受けるかは知らないが、その言葉を違う心算はなかった]
[傘の影を足元へと落とし、杖を元の状態へと戻す。
徐にトレインの方へと歩み出せば、後ろから影が鎌首を擡げて『死神』の後を追ってきた。
徐々に鋭さを帯び行くそれは、『死神』の両肩辺りから1つずつ飛び出し、トレインを貫かんと迫る。
腰辺りの左右から更に2つ、足元からも2つ伸び上がる影に、トレインはどう対処するのか*]
[目的地へと駆ける傍ら、小型の機械生命体と対峙して負傷した者達の治癒も請け負う]
「たいちょー、こっちも」
「リル嬢、あっちにもいるぞ」
「やっべぇアレこっち来たああああ」
負傷者は連れて来い!
アレは連れて来んな!
[同行する部下達への指示。
リルに戦う術はない、出来るのは指示と治癒だけ。
その代わりに動くのが部下達]
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