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お喋り好き 甘利 は、花守人 千代 を守っている。
次の日の朝、酒豪 アザミ が無残な姿で発見された。
《★占》 唐物屋 リェン は 人間 のようだ。
《★霊》 約束の女学生 撫子 は 人間 のようだ。
現在の生存者は、稚児 調、猫又 セン、花盗人 烏丸、故郷 カガチ、唐物屋 リェン、お喋り好き 甘利、寵児 朱、七代目 松風、女給 芙蓉、主人 シラサワ、花守人 千代、兎面 ヤガミ の 12 名。
投票を委任します。
兎面 ヤガミは、お喋り好き 甘利 に投票を委任しました。
投票を委任します。
兎面 ヤガミは、寵児 朱 に投票を委任しました。
「ん……」
[昨晩はどうやら眠ってしまっていたらしい。ぼんやりとした頭の中で「赤い印」が、というワードが耳に残っていた。]
「赤い印なんて、【聞いたことも見たこともねぇ】けど…一体なんのことを言ってたんだ?」
[と独り言を漏らす。誰かに赤い印のことを聞いてみよう、と起きている人を探す。そこで辺りが酒臭いことに気づいた]
(これは…おおよその人が潰れている)
[昨晩と変わったことが無いかあたりを見渡し人数を数える。そこには敵対する家の息子、烏丸もいた。千代はどんな顔をして彼に接すればいいのか分からない。今のところ眠っていてくれて良かったと安堵した。]
「10…11…12………」
「……12人しか、いない…?」
[千代は特定の人物との交流しか無く、誰がいなくなったか分からなかった。]
「おい!誰か起きてくれ。「誰か」がいなくなってる!」
[そう言って周りのものを起こし始めた。まずは酒で潰れてなさそうな人を選んでトントンと肩を叩く。そのうちに周りの騒ぎを耳にした人達も起き始めた。]
−−辺りを見渡して、急いで、昨日の中から誰がいなくなっているのかを確認する。
前から見知った顔はすぐ見かける。小さい子たちも、自分より年上の人たちもいて、
「……昨日の、初めてあった隣町の子と」
−−そして、この村の住人でないにしろ、かなり印象的だった、
「アザミさん?」
かの酒豪が、見当たらなかった。
−−キクヒメさんに次いで二度目もあると、いよいよ現実味が増してくる。
昔から言い伝えられていた伝承。100年に一度だなんて、そんな気の遠くなるような時間を、それでも越えて現代のカガチたちの耳まで届いた、過去の出来事。
それが、今年の100年の節目で、本当に再現されている。
この場にいるのだろう。
唄われていた、狐と狼の霊というものが。
それも−−この、残り12人の中に。
>>0 千代
「赤い印を持つ者は、狼や狐に取り憑かれないようなんだ。その……花盗人が、知ってて。
その人がいたら、信用に足るだろうって、昨日探してた」
−−だが、昨日聞いて回った限り、
【この12人の中には印を持つ者はいない】
−−嫌な予感を払うように、カガチは千代に話す。
>>千代
「ねぇ千代。もう一度、もう一度【印を持つ人を探そう】。
狼と狐が、ちょうど100年のお祭りの時にやってきて、他の役目を持つ人だけがいないなんて、俺は考えたくない。
きっといる。だから、もう一度皆に声かけをしよう。
この村を守るのは、俺たちだ」
−−なにができるのかは、カガチだけでは分からない。
それでも、花守の千代がいれば。
自分よりもよほど剣術も嗜み腕の立つ千代となら、まだやれる気がした。
−−それともう一つ、やるべきことがある。
昨晩センが見つけて持ってきた絵本、この中の14人はどんな人が描かれているのだろう。思えば、ちゃんと読んだことはなかった。
−−狐のお面を被るものが3人。
狼のお面は2人いる。
俺たちの敵は、この5人。
それに、岩戸の横で門番のように構える人。弓を構え、14人の集いから少し離れて立つ人。赤い尻尾が生えた人。
そして鳥居の下で、耳に手を当て何かの声を聞こうとする人、だろうか。
他に見当たるのは……。
「……なんだろう、これ」
もう一人だけ、他の面々とは異なる絵の人がいる。
筆を取り、便箋に文をしたためている人。周りにはたくさんの書き散らされた紙の屑が積み重なり、かすかに、頬を赤らめているようにも見える。
その手に握られている封筒には、一つマークがついていた。
「……これ、ハート?」
−−この人が何をしているのか、全く分からない。
[女性の焦った声で目が醒める
どうやら昨晩、小龍包を齧った後にそのまま寝てしまったようだ]
ううん…あれえ?
いつのまに眠っちまったんだろう
もう朝かあ…
[寝ぼけ眼のまま、空いた酒瓶や盃、つまみが載っていた皿などが散らばる荒れた店内を眺めていると、千代の言葉が耳に入る
どうやら誰かが消えているようだ]
うーん、なんかお酒臭いなあ
昨日アザミのねえちゃんも甘利のねえちゃんもあんなに呑んでたからその残りかな?
え?誰かが消えてる?
ひとーり、ふたーり………じゅういちにーん、じゅうににーん…
ほんとうだ、12人しかいないや
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