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―― ゲート 詰所 ――
友達…
まぁ、そんなもんか。
[付き合いが長いと、"友達"という言葉に違和感と、むず痒さを覚えるのは何故か。やはり腐れ縁がしっくりくる。
とはいえ、出会ったばかりの、少女にわざわざ言う必要もないだろう。]
俺も、あんまここには来ないんですけどねー
[そう言えば、詰所に入ればヴェスの姿を見つける。]
あぁ…
……?
[何があったか、眼に浮かぶ。
チラリとヴェスを見れば、視線に気付くだろうか。
そして、ふと目が悪い。そう言った少女が少し気になり。]
── ゲート ──
(不味いな……目が霞む……)
[目を閉じ眉間の皺を伸ばす。
スティーブが合流したことに気づけば、睨むように見る]
乗れよ、行くぞ。
[オフロード型の自動二輪か、それとも車か。
ともあれ、乗物は確保した。
後は、追うだけだ。
もし仮に娘が乗り込もうとするなら、苛立ちを向けるが、スティーブの取りなしなりがあれば不承不承の了承はするだろう**]
あいつの、あれは、あんま気にすんなよ。
悪いやつじゃねぇから。
で…もしかして、ヒーラーかなんか?
[ヴェスに聞こえてるかもしれないが、そんなことは気にせず。
少女にヒーラーかと、そう尋ねてみた**]
─ 中層区域 ─
[歩く最中、ドローンが一台>>0:328、頭上を飛んでいく。
カメラが搭載されていることが多いそれはドームにおいて珍しいものではない。
勿論、それ以外の用途に使われることも]
……………
[そのドローンが真っ直ぐに先程までいたカフェに向かっていくことには違和感を覚えた。
デリバリーを頼むにしても、ドローンよりは別の方法を使った方が早い。
前髪の奥、白銀の右眼でドローンの内部を透視すると]
……どうしてあそこが狙われるかな。
[お気に入りなのに、と嘆息しながら踵を返す。
ドローンに搭載された小型爆弾、着弾したならそれなりの威力は発揮されるだろう。
規模によっては周辺一帯が巻き込まれるかもしれない。
こればっかりは無視するわけにはいかなかった。
だってお気に入りの店だったから]
[ドローンに視線を向けて、空間へと飲み込ませる。
どこか人気の無い場所、建物が崩れても良いかなと思える場所へと飛ばしたのだが、そう言う場所はまぁ大体スラムな訳で。
なるべく頑丈そうな外壁のある場所へとドローンを出現させた。
転移させて直ぐ、外壁にぶつかるような進路]
[ややあって、どこかのスラムからドォン!と爆発音が鳴り響く。
それにより発生する影響は、とりあえず考えないことにした**]
[このブラックマーケットはスラム街にも程よく近い。
ブロック番号を持たないいわゆるスラムは、
都市のえらい人があずかり知らない範囲で独自の発展を遂げたりなんだりしていて、
スラム住人しか知らない秘密の通路や隠された地下空間も多く存在しているという。
依頼者〈UROBOROS OVERDIVE〉がノエルに向かわせようとしている場所も、
そんなスラム街のどこか、であった。
住所なんてあってないようなものだから、
教えてもらった行き方を参考にして進むしかない]
地下組織の類なのか……?
[疑問が脳裏をかすめたその時、
わいきゃいとスラムの子供たちが路地裏から飛び出してくるのを見かけた]
[彼らとノエルは顔見知りだ。
スラムで聞き込みなどをするユウヅキについていった時に何度か顔を合わせている。
そうしてユウヅキと共にしっかりトラブルに巻き込まれるところを見られてもおり、
言い訳しようもなく『ドンパチのなかま』として認識されている]
急に飛び出したら危ないぞ。
何して遊んでるんだ?
「きょうそう!」
[子供たちの話を聞いていく。
彼らの競争相手はユウヅキのようだが、
だとすれば彼はだいぶ子供たちに後れを取っていることにならないか。
まさか怪我でもしてやいないか]
ったく、あたしと違って怪我がすぐ治るわけじゃあないんだから無茶はするなとあれほど――、
……ん? そうかそうか、何だ元気か……、
[直後、子供たちの証言によって、
どうやら元気におじさんを抱えてる>>0:341から足が遅くなってるだけだと推察ができたノエルは、
一度は安心した。しかしその時間も長くは続かなかった。
何せ話を聞いているうちに、
彼らの言う「きょうそう」とはつまり、
こわいおじさんからいちはやく逃げることに他ならないとわかってしまったから。>>5
元気におじさんを抱えてるため足が遅くなってるユウヅキの運命やいかに……>>6]
……、そ、そのこわいおじさんとユウヅキはどこにいるんだ!?
――あっちか! よしわかった、ありがとう!
[そしてノエルは無事ユウヅキのところへたどり着けるのだろうか……**]
ースラム街ー
『そこだ!やっちまえ!』
『おいおいドンパチ探偵逃げてるだけかよォ!』
うわっ!っ、ちょ、ぬあぁっ!
『また避けたぞ!やりやがるなぁ!』
[歓声の中殴り合いの喧嘩は続く。とは言ってもユウヅキは男を肩に抱えていて避けるのがやっとだし、目の前が少し霞んでいて立ち回るのが難しいのだ。]
い、いけ!時間を稼げ!
『出たぞ!ドンパチ探偵の水モンスターだ!!!』
『能力を使うなんて卑怯だぞ探偵ー!殴りあえー!』
[なんとか懐から常備している水の容れ物を解放し、3匹ほど小さな水ネズミを生み出して襲撃させる。が、血気盛んな男達には挑発にしかならなさそうだ]
[ドオオオォォォン!!!]
なんなんだいったいいいいいいい?!!!
『うわぁぁぁぁあああ!!!逃げろおおおおおお!』
『ドンパチ探偵今度は何をしたんだよおおおおおお!!』
違う、僕じゃない!!!断じて僕じゃない!!!!
お、お前ら逃げろおおおおおお!!!!
[そんなこんなで、喧嘩コロシアムはド派手すぎる終わりを告げた。爆発そのものには巻き込まれないが、爆風によって飛んできたものが飛んでくる。野次馬達もてんでばらばらに逃げ始めた]
ああもう!さっき使ったばかりだというのに!!!
『空間制御』発動!対象『境内部の破片』!
目的『速度低下』ぁぁあああ!!!
[逃げきれなかったり破片にぶつかりそうになった人たちを助けるために、先ほど『犯人逮捕のために』使った能力を発動させる。ああもうだから使いたくなかったんだ*]
── ゲート 詰所 ──
["そんなもん"という言葉で納得する。>>7]
まぁ、外に出る事ってそうそうないものね。
[外は延々と続く荒地だ。特別な用がない限りドームから出る物好きもそうそういない。]
ええ、そんな気はする。
[ヴェスを見ながら頷く。確かに悪い人間ではないのだろう。]
私は……ええと、ヒーラーではないわね。
少し私のエネルギーを分けるくらいはできるわ。
道具がいるけど、ね。
[説明すれば長くなりそうなのでこの場では端折る。
通信機器を装着していれば、電波に乗せて飛ばすことはできる。直接人に分けることはできないのが実に不便だ。]*
─ →スラム街 ─
[ドローンを転移させた場所を追ってソノランもまた転移する。
爆発も収まり、近くの住民達が騒ぎ出す頃合]
俺様も斥力が使えればなぁ。
[その場で押さえ込んでドローンだけを爆発させることも出来たのだが、無いもの強請りであるため愚痴はそこまでに。
瓦礫が転がる爆心地を歩き、ドローンの破片を探した。
破片が見つかれば特殊チームのメンバーに頼んでドローンの持ち主を辿ることも可能だ]
あー、こらこら。
勝手に持ってくんじゃないよ。
[散らばった破片を拾いに来るスラムの住民達。
全ては必要ないが、根こそぎ持ってかれるのは困ると声を投げかける。
「なんでー?」と声を上げる子供や「なんだテメェ」と凄む大人まで様々いた。
ドローンの破片となれば大した量にはならないが、ジャンクであっても換金は出来る。
大体が言うことを聞かず破片を拾っていた]
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