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[ふと何かに呼ばれたように窓の外を見やる。]
私、もう一度道の様子を見てくるよ。
多分無理だろうけど、万が一って事もあるからさ。
[食事の片付けもそこそこに立ち上がると、赤いフードを被り、足早に宿の外へと出て行ってしまった。]
ピューイ・・・・・・
[またあの口笛だ。
それに呼応するように、すぐ近くから遠吠え。]
待っていたんだよ、随分と遅かったじゃないのさ。
[直線的な尾、反り立った耳がまた1つ。
ふうっと小さく息を吐くと、それは白く見えるほどで。
赤ずきんはおいでおいでと手招きをする。]
頼まれてくれるわよね?
後で、お土産持って行ってあげるからね。
[黒い影は物言わず、何かを受け取るとそのままどこかへと駆け出していくのだった。
カタリーネもまた、宿へと踵を返す。]
こんなところ見つかったら、大変な事になってしまうわね・・・・・・
/*
えっと、クララに殺されるつもりだったのですが
どうしようかちょっと混乱してます
時間的にあれなので、自殺も考えているのですが…
ああ、これね。
[視線を落として、自らの姿を見やる。
すっかり雨降りオバケといったとこだ。]
何かの間違いで救助が来ていやしないかと期待したのだけどね、甘かったよ。
東だって田舎には変わりないんだ。
そんな都合の良いものはないって、分かってはいたのさ。
けれども、見に行かずにはいられないでしょ。
[ああ、残念だ。
そう言うように、大袈裟に肩をすくめた。]
ああ、くそ……ッ
見落とした、確かめたのに、よりによって!
[会話を続けながらも、内心で後悔が噴出する。
足跡を残そうとも、より近くまで入ればよかった。
廊下を歩くとき、ランプを携えていればよかった…!]
―― 食事の前、廊下 ――
["リーザ"はどうだか知らないが、俺は本気だ。大本気(オオマジ)だ。
クララの『ごっこ遊び〜』>>161の言葉に、あくまで自分を"リーザ"として扱おうとする頑なさを感じてレムスは]
あ? ああ、こりゃただの癖だよ。
びびった? 悪いね。
[わざとクララの気を逆なでするようなことをつい言ってしまう。クララのような人物を見ていると、どうにもからかいたくなって仕方がないのがレムスの困り果てた性分だ]
ただ、そうだぜ、ねえちゃん。こりゃごっこ遊びなんかじゃない。
[余計な抑揚なおどけた感じを抜いて、静かに言う]
現実なんだぜ、これ。
目の前の俺も。それにもちろん狼ヤロウの存在も。
だから受け入れるしかない。
怖がってばかりいちゃ、見えるものも見えなくなるぜ。
[よけいなお節介だよな、と思いながら、レムスはつぶやく]
[一人の人間でも、全てが同じ色ではない。
けれど、こうして皆黒から金に変わっていれば
誰のものかは、きっと容易く想像ができてしまう]
リナ。ニコラスがゲルトの側で
あんたの髪を見つけてしまった
――何とかする
[彼女の状況を確かめないままに落とす、助言でも、
注意喚起ですらない言葉。気が急いてしまったのだ。
言いくるめでも、口封じでも、何でも良い
今ここで、彼女に目線が行くのを防がなければ、と]*
[呆然とこちらを見るニコラス。
男の発する声は、先より重い]
――とりあえず落ち着け、旅人さん。
[黒みがかった金の髪。思い当たるのは一人だけ
であれば後は――これを落としたのが“誰か”を
考えなくてはならない。
――たとえ罪を背負うことになろうと、生きる為には
狼狽えて止まってしまっては駄目なのだ]
考えて、疑わないと――殺される。
今はそういう状況だ。
[――長いこと雇われの一兵卒をやっていたものの
神に祈りを捧げながら、余所を攻めた経験はない。
必然、教会の教えとはいささか異なる形で
自分の中に生じる罪悪感と、折り合いを付けていた]
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