172 死に至る病-Masquerade-【完全ＲＰ村】
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“烏” ケビン
…はあ……はあ…。
[胸が、ちくり。]
………追い付いた、リュミ……『Masquerade』。
……“お前”が何考えてんのか…何悲しんでんのか…俺には分かんねぇけど…。
だけどよ……“お前”……を逃したら……俺……わたし…は……「生きた」意味がねぇん……だわ…。
……だから、“お前”を。
終わらせる。
[ブラスターの引き金を、ひとつ、引いた。]
公安 リュミエール
ダンテのことを悲しんだとき。
それは感情のある『人』であったなら、そうすると思ったからそうした。
そうすれば『人』らしくできると思ったから。
どこか不完全な僕も、いつかは『人』らしく、理解してもらえるのだと思ったから。
でも、そう上手くはいかなかった…ね。
『人』から外れた僕だから、『人』にはやっぱり理解されなかったみたいだ。
唯一理解してくれたのは『人』ではない……バルト…バルトアンデルス。
[立ち止まる。]
そんな存在を死なせたくはない……ああ、ちょっと『人』になれたかなぁ？
[ケビンの声を聞けば振り向いて]
残念でした。最後はホンモノ、さ。
[そちらににっこりと微笑んだ。弾の当たるまでのほんの一瞬。それはケビンに見えただろうか？]
“烏” ケビン
[何があったのか、何を言われたのか、何が「リュミエール」の中にあったのか、理解できないまま。
その場に立ち尽くす。]
……『人』から、外れて？
バル…ト…だけが……理解して？
………最後は、 ホ ン モ ノ ？
[最後はホンモノ。その前までは誰？
ホンモノは誰？ニセモノは誰？
バルトは誰？リュミエールは誰？
ケビンが追っていたのは誰？]
公安 リュミエール
[額を撃ち抜かれても、その顔は微笑んだまま
意識は記憶の海へと溶け消えて。
物言わぬ、ただの抜け殻となった。再び、話し始めることはもうない。]
“烏” ケビン
……ははは、ははは。
ホンモノってなんだよ…？
ニセモノがいなきゃ…ホンモノだっていなくて……。
だから……そこにいるのは……ニセモノ……だろ？
[呆然とリュミエールを眺める。その顔は――あの時のミリアと同じように、安らかに見えて。]
……なぁ、教えろっての……。
“お前”は…リュミエール兄ちゃんなのか？
……俺の知ってる……リュミ兄ちゃん……ミリア……なのか？
“お前”も……ミリアも……幸せ、か？
[答えが返ってくるはずもなく。]
“烏” ケビン
[「リュミエール」の亡骸の傍に、膝をつく。]
……なぁ。
俺は……誰を……終わらせて……。
…それは……間違ってた……？それとも……間違ってなんか……。
[彼らの微笑みからは、答えは得られない。]
……なんの、ために？
[魂の抜けた殻のように、少年はその場に崩れ落ちる。
意識を失う前、何かを呟いて。]
ギーク ジャンクス
― 広場 ―
[男は独り、広場に取り残された。結局、Masqueradeは謎の奇病のまま。街に吹く風は、昇る太陽は、暮らす人の足音は、普段と変わらない。
やがて、事件の顛末を聞く]
『ゲームオーバーなのです、マスター』
ミッションコンプリートって言いな……行くか。
『らじゃなのです、マスター』
[Masqueradeの発生している別の街行きのチケットを手に、シャトルバス乗り場へと向かう。彼らがこの先も滑稽な道化として踊り続けるのか、それはまだ*わからない*]
研究者の娘 アリシア
………………っ。
ケビンくん…リュミエールさん…。
［額を撃ち抜かれ倒れたリュミエールとその場に泣き崩れるケビンの様子をしばらく黙って見ていた。やがてゆっくり近づき静かに声を掛ける]
ケビンくんはきっと間違っていないよ…。
だって、リュミエールさん…笑ってる…。
［人から外れていたと、人には理解してもらえなかったと、唯一理解してくれたのは人ではない何かだと言い残して倒れた男性の傍らに膝をつき、その顔を見つめる］
良かった…ね？
最後は幸せだったんですか？
［言葉を返すはずもない死体に語りかける］
――でもね…それでも、わたしは…。
……あなたというひとを理解したいと本気で思っていました……。
［一粒の涙をその顔に残し、そっとその場を*後にした*］
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