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あ。……あの。
[それでも、とチズルはバンクくんを探して周りを探していると。
青年が少し怪我をしているのを見つけて、チズルは神経質そうな青年に声をかけた。]
それ、大丈夫ですか……?
[そう言いつつ、チズルはスキー用品の中から怪我した時の為の簡易キットを取り出して。]
手当くらいなら、出来るので。
[そう言って、応急手当をしようとするだろう。]
[幸い被り物のせいで詳細はよく見えなかった。
が、バスが動かないことははっきりとわかる。
そして、助けも来ない。]
……寒いっす。
[身体を抱きしめる。
冷たい雪風はフロントガラスにできた綻びから
バスの中まで吹き込んできていた。]
[回想 >>57後]
ッヒ だ いじょう ぶだ。
[胸の痙攣が少し回復してきた。
しゃくりあげるようにしながらも、>>58ヒデに、なんとか言葉を返す。
俺は運ちゃんの体を観察した。鼠蹊部から動脈がいかれているのか、どう見ても命にかかわる量の出血が、足元を、吹き込んだ雪の粒子を、赤黒く染める。
せめて心電図の記録をと思ったが、バスにはAEDは積んでいなかったらしい。
緊急通報を行おうにも、携帯も無線も圏外で、ただラジオの声がいつもと変わらぬ調子で淡々と状況を伝えていた。]
終わり、だな。
[思わず言葉が漏れる。
応急手当をするまでもなく、運ちゃんの死は、誰の目にも明らかだった。]
...そう、このままだと.....。
......僕達、死ぬかもしれないのか...。
[青年は呟く。
そこには、幾許かの何らかの感情が含まれているようだ。
青年は、元通りに、防寒具の下へと首から懐中時計を掛け直すと、運転席へとちらりと視線を向けた。
今は、人が多く、その凄惨な様相は青年の目に触れる事は無いようだ。]
ちょっと、後ろ見てくるっす。
[言って、外にでる。
このままじっとしていると凍えてしまいそうだ。
バスのトランクあたりに
なにか防寒具はないだろうか。
運転席付近にもあるだろうけれど、
あまり、近づきたくなかった。]
おお、カブリモノマン1号よ。
寒さで寒いと言ってしまうとは情けない。
ほら、この毛布を纏いなさいウキッ。
[>>89ヒデは、少し偉そうに無事だった毛布を引っ張り出して、高田に渡してみる。]
動かないで下さいね。
[簡単な応急手当を、チズルは青年に試みた。]
ぐー:完璧な手当が出来る。
ちょき:可もなく不可もなく。医者にはやっぱり及ばない。
ぱー:不器用な手当でちょっと痛い。ないよりはマシかも……。
+チョキ+
[>>93ゆるキャラ効果か、それとも死体を見ても怖くなかったのか、鈍感なのか。
ヒデは、運転席付近から無事な毛布を発見して渡したようだ。]
[死は、慣れている。
便利屋ってのも、つくづく変な稼業だ。
いつも、誰もやりたくないような厄介事に駆り出される。
アパートで見つかった腐乱死体の供養と、ハウスクリーニングを、便利屋に頼むか?ふつー。
だけど、結構あるんだ。こんなことも。
古賀のおっさんや、探偵をやってた南田成美と出会ったのも、そんな現場だったな。
そんなことを思いながら、手当で脱がせた衣服をさっさと整える。]
運ちゃん、ごめんな。眠れよ。
[感傷に浸っている場合でもないが、思い出しちまうんだ。
完全に散大した瞳孔。恐怖に引き攣った双眸にそっと手をかざし、目を閉じさせた。]
あんまり上手くなくてごめんなさい。
[チズルは慣れない手つきで青年の手当てをした。
簡易キットを使って、打ち身に効きそうな薬を塗ったりしつつ。
そうして、応急手当も終わったらしい。
出来は、医者ならもっと上手かったかもしれない。]
終わりました。
あと、これどうぞ。
[そう言って、運転手さんから借りていた毛布を青年にかけた。*]
[ニュースを聞いた後]
道路封鎖か…じゃあ、もしかして、
助けを呼んでも、救助は難しいかもね。
[さすがの君も、窓の外の吹雪と]
[冷えゆく車内の気温を思い、微かに青ざめる]
ちょっと、不吉なこといわないで。
[青年の言葉>>91が、届く距離からだったなら]
[君は、そう抗議してから]
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