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魔王 ケテルは、戦士 アルシェス を能力(襲う)の対象に選びました。
魔王 ケテルが「時間を進める」を取り消しました。
[カラスが鳴けば、他の魔獣達を引き寄せていく。そこには必ず面白いものがあると相場が決まっているんだ。
岩場に残った側の影猫達も、例には漏れなかっただろう。影の中からむくむくと大きな猫が次々と這い出てくる。
油断してはいけない。影猫がいかに弱い魔獣であっても、数が揃えばその瞳で人を惑わすくらいはできるのだから。
心の乱れは仇となる。
一瞬でも迷おうものなら、どうなるか。影猫に限らず、その場に現れた魔獣の姿は幻影に変わり、彼らを苦しめることになる。
ほんの少し惑えば醜い魔獣が庇護欲をくすぐる小動物に見え、さらに惑えば自らが罪なきニンゲンを斬る魔物であるかのような錯覚に陥り、やがて魔獣は彼らの大切な者達の怯える姿にすら見えてくるだろう。**]
― 北部 魔王城 ―
[砕け散っていく剣を見つめる一瞬だけ、
男の瞳に寂しげな色が揺らぐ。
其れは瞬きと共に、すぐさま消え去ってしまうけれど]
……要らん。こんな愉しいコト。
俺が最後で十分だ。
[魔王が言いかけた言葉に、吐き捨てるように返す。
自分らしくない言葉だったと、言った後で思ったが。
まあ、どうでも良いことだ]
[魔王は此方を見下ろしながら、笑う。
其処に如何様な感情が混じっていたというのか。
到底、測り知ることなど出来ず。ただ、]
――――――――…ッ。
[嗚呼、やっぱり嫌な奴だと。大嫌いだ。憎らしい。
もう頭の中はぐちゃぐちゃで、果たして自分は何者か。
考えたくない、思い出したくもない、のに]
見りゃ、分かるだろ。 貴様になら。
[訳も無く泣きそうになるのを、堪えた。
畜生、畜生ッ!
悔しさを滲ませることすら癪で、できるだけ平坦に。
けれど隠しきれない感情の昂りに、声が振動する]
……………!?
[不意に身体が宙に浮く。
腕を伸ばすのもやっとだったのだ。
抵抗する力など当然残ってはいない。
男は容易く放り投げられ、床へと叩きつけられた]
[それからさして間もなく、槍が真っ直ぐに降り注ぎ、
抉れた床を更に爆破し焦がし溶かしていく。
更に降る爆裂の球体。…更に。
轟音が響く。
男周囲の床は原型すら留めていない惨状と化す。
渦巻く闇の中に舞う血は、異型と果てた身でも鮮やかな赤]
[急所のみ、何とか避けるように闇の腕を伸ばし。
魔王が辿り着く頃には、それらも霧散していただろう。
頭の先からつま先まで、傷の無い場所を探す方が難しく。
最早、何とか生命を維持できているという状態で]
………………、 死ね。
[床に這いつくばりながらも、呪詛を吐く**]
― 毒の沼地 ―
[>>37何かが落ちてきても異形の生物は動くことはなかった。
>>40動きを見せたのはアルシェスが自分の方を向いてからのこと。
僅かに頭を擡げ、目の無い頭部を向けたのみ。
それでも寄って来なければ自ら近づくことはなかった。
異形の生物が近づいたのは墜落した一匹の竜だった。
立ち上がりそちらへと近づいていくと死して動かぬ身を見下ろし――
能面のように何もない頭部に線が入った。
線は亀裂となり、亀裂は咢となる。
大きく開かれた咢はまるで蛇が獲物を飲み込むかのように苔色の竜を丸呑みにした]
[竜を丸呑みにして数瞬、異形の獣の茄子のような胴体から翼のようなものが生え始めた。
翼とは言っても甲殻類のような外骨格を纏った翼である。
飛べるかどうかは怪しいところだろう。
そして頭部は竜の其れへと変じていき、フォルムもまた竜に近くなっていった。
"エンフェルケスーカ"で身体の情報を貪られ、
形だけ整えられた異形の竜だった。
異形の竜は変じ終えればまた元の位置へと戻り、
望む者が現れるのを待っていた。
望まれぬ限り動くことはない。
戦うこともない。
>>59自らの手で切り抜け、訪れた者にだけ絶望という名の祝福を齎すだろう**]
投票を委任します。
エンフェルケスーカの渡り人 ナジは、魔王 ケテル に投票を委任しました。
― 暗い森 ―
[――そうして、少年に力と魔力の継承を終えれば、生命維持に最低限の魔力を遺して、少女の機能は停止する。
少年の頬に触れていた手も、砂となって崩れ落ち、見る見る内に喪失は半身へと広がった。
瞼は開かぬまま、呼吸と呼べるものも既に怪しく、僅かに滴る鼓動だけが、『まだ』生きている証と言えるだろう。
今の少女に、あらゆる"余分"は許されない。
意識を殺ぎ。
右腕を殺ぎ。
右足を殺ぎ。
左足を殺ぎ。
胴の半分を殺ぎ。
皮膚には最早、竜鱗が浮いたまま。
最後に、機能を浪費する記憶《メモリ》が殺がれる。
生命の為に取り込む大気には、多量の瘴気と毒気。
そのまま手段を講じなければ、全ては白い砂と還るだろう。]
[魔素を帯びた植物達は、次々と襲い来る。
粘液を垂らし、奇声を上げ、歓喜の雄叫びを上げながら。
彼らに少年と少女の想いなど意味はない。
あくまで少女を抱えたまま戦うのだとしても、一切の容赦はなく。
蔦を飛ばし、毒液を噴きかけ、中には直接に呑み込んで食らい溶かさんとする食人花の『口』とて襲い来る。。
――少年が斬り飛ばせば、一時的に動きを止めることはできただろう。
だが、彼らは互いを貪りあって『再生』し、次々と魔素を取り込んでは段々と強力になっていく。>>60
竜の形状を盗んだ怪物の待つ毒の沼か。>>69
不浄の気体の蔓延する火焔の森か。>>7:10
岩の巨兵が蠢く魔の通じぬ地か。>>7:11
退路など既に無く。
いずれを選ぶにしても、一人を抱えたまま踏破が可能なほど、魔の大地は甘くはない。
――少年は、選択を迫られる。**]
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Σダリアに頑張れいう振りではなかったんだぜ。
先に毒沼渡るなら適当に薬草教えて魔王の元に連れてゆくつもりだったのだがな。
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