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確かに浮き輪とゆーなちゃんの組み合わせは可愛いと思う…
[はわわ、って言いながらみんなに同意するよ。これ冬に着けるんだーって言ってる耳当ても可愛らしくって。
そう言うの私は使ってこなかったから、何か選んでみようかなって思ったの。]
―海―
[群青色の空。真っ白な入道雲。
さんさんと照りつける陽光に、海はキラキラ輝いている]
海だー!
[砂浜に真っ先に降り立つと、とりあえず叫んでみる。
礼儀みたいなものです。
ちなみにまだ水着姿ではなく、Tシャツ、デニムのショートパンツ、ビーチサンダル、片手には浮き輪*]
…ん、うん。
[言われた言葉の意味を飲み込む前に、柚奈に袖をひかれていく。
簪を包んでくれた屋台のおじさんにひと言お礼を言ってその場を離れる。
がんばれよー、という声が背中ごしに聞こえた気がするが気のせいだろうか]
[見上げてくる彼女の視線と目が合って。
なんとなく気恥ずかしさがこみ上げてきて、一瞬頬に熱が走るような気持ちになる。
だけどさっき見えた彼女の顔は真剣だったから。
だから、小さく息を吸ってからもう一度彼女の視線と向きあって彼女の話に耳を傾ける>>87]
……うん。
[彼女の言葉ひとつひとつに相槌を打つ。
喜んでくれていたのなら、よかった。
そう思うと、不意に胸のあたりが温かくなった。
なんとなく、おみくじの話をしていた時の鍵谷のことが思い出されて。
あのときは彼と小野寺が何を話しているのかわからなかったけど、もしかしたら彼もこんな気持ちだったんだろうか。]
こちらこそ、ありがとう。
[はにかんでお礼の言葉を返す。
続いて言われた言葉には]
…うん。
[お礼なんて、いらないというより今も十分貰っているのだけど。
そう言ってくれる彼女の言葉が嬉しかったから。
「いい?」と首を傾げる仕草にこく、と小さく頷いた。
連絡先を聞かれて、そう言えば教えてなかったことを思い出す]
ちょっと待ってね。
えっと、携帯の番号とメルアドで大丈夫かな?
[持ち歩いている小さな手帳からページを一枚ちぎって、それにさっきおみくじに名前を書き入れるときに使ったペンを走らせる。
夜色のインクで書かれた連絡先の書かれたページを彼女に手渡した]
[紺碧で書かれたメモには、携帯番号とメルアドと、それからSNSで使っている自分のID。
もし、柚奈がSNSに登録しているのであれば、IDを探せばページを見ることはできるだろう]
行きますが、その前にクリアしないといけない難敵が……
[ふぅ、とため息をついて答案用紙を見る。
補習はいつまでだろう。次ではちゃんと合格点を取らねばと思うと机にめり込みたくなる。
補習になったなどと言ったらきっと、祖父の扱きが加速すること間違いなしなのだ]
そう言えば妹がお祭りの日に会ったおねーちゃん、のことを良く話ししてます。
今度遊びたいとか言ってますが。
[妹の子守をさせるのは流石に、むしろ出汁にしているようで少しきまりが悪い。
言ってから少し考えて]
……教会、と言うのは小さい子供用の礼拝とか、あるのでしょうか?
[大人の方に行ったら迷惑をかけそうだ。
そう言うのがあるなら日曜日に連れて行っても良いですかと]
(ゴクリ…
ゴクリ……)
やっべ、オレ生唾で溺れ死にそう
女の子ってマジすげーよなー……カッコ1つでオレこんなになっちまうんだもん
せっかくだから、もう少し見て回ろうか?
さっき境内に行く途中、射的とか輪投げもあったよね。
[すれ違う人たちの中に何人か愛らしい動物のぬいぐるみを抱えている人たちを横目に見ながらそう口にする。
それから、もう少し祭りの余韻を楽しんだか。
帰る頃にはすっかり宵闇も深くなっていて。
柚奈を送れるところまで見送ってから、その日はまっすぐ帰路についた*]
―回想:7月6日―
[隣の席の南さんに、放課後声をかける。
手にはなにやら包みを持って]
南さん、誕生日ですよね?
俺の時にいただいたものが嬉しかったので色々考えたのですが、女性にプレゼントするのは経験が無くて。
つまらないものになってしまいましたが、受け取ってもらえませんか?
[そう言ってつつみを差し出す。
中に入っているのは透明水彩絵の具のセットと、カップで作ったパウンドケーキ。
甘い物が好きだという情報は小野寺からもらったのだ。
彼女が受け取ってくれたなら、これからもよろしくお願いしますね、と言い足した*]
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