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イクシー…。
…違う!アンはあの女とは違う!
確かにアンは怖くて、えっちで、暴虐無尽で、セクハラばかり言う。グロイことだって平気で言うし、すぐ人を脅す。
…あれ?なんで俺アンの事好きなんだ?
…。
ち、違う。そうじゃない。理由はわからない。ただ、今わかっているのは、それだけの事があっても、俺がアンを愛しているということだ!この想いは変えられない!
前と同じ道は歩まない。逆だ。俺が、アンを日向に戻すんだ!あいつは、闇を見過ぎている。引っ張てでも太陽の前に立たせてやるんだ!
俺は、もう大丈夫。でも、アンを放っておくわけにはいかない…。
ほら・・・同じでしょう?
少しは違うかもしれない。
それは・・・恋愛なの?
兄が妹をみるような感情じゃないの?
その感情は理解できるけど・・・恋愛感情には見えないから。
/*
しかし、まぁ。
なんだ。
……わたしが悪いのかなぁ…?
いまだに、なぜスパイ疑惑で追放されたのかが理解できない。
捜査官疑惑で追放されて負けたら村側に悪いなーとは思っていたけど。
いくらスパイ入りの経験がないからって、スパイの勝利条件知ってれば普通に非スパイ決め打てる程度にセオリックな行動しかしてないはずなんだけどなぁ…?
恥かしい・・・。
気持ちが入りすぎるから桃側に居たくなかったのに・・・。
独り言を見返すと苦笑しちゃう。
何これ・・・。
普通にフラれそうで怖い・・・。
だから違う!アンは俺を気遣って少女漫画を貸してくれたんだ。あの女は俺の事など全く考えなかった!
それに…。
んぐ。
では聞くぞ。恋愛感情ってなんなんだ。
理屈で説明できるような感情ではないのは、お前も分かってるはず。
…お前も、姉が弟を見るような感情で俺に同情してるんじゃないのか。
こう言われたらどう反論するんだ。
それは解るけど・・・。
だから、少しは違うかもしれないと言ったの。
理屈で説明できない感情に強引に引っ張られても燃え尽きるのは早いの。
よく考えて? ソレは・・・「保護欲」なの。
恋愛感情ではないの。 助けたいと思っているだけなの!
弟なんてそんな下に見てない・・・。
扱い方は雑といわれれば反論しようがないし愛情表現が歪んでるのは否定しないけど・・・。
同情では無くて・・・素朴な優しさが好きなの。
他の人達が・・・私に向ける事の無い、歪みの無い感情表現をする・・・そうやって生きるセキヤが、、、好き。
●●は恋人、●●は家族と思っている。
なんて事を言う人と家族扱いされている人の3人で謎で修羅場の同居生活していた事がありますよ?(微苦笑)
恋愛は常に不意打ちの形をとる。
そんな言葉があって・・・
愛の表現は惜しみなく与えるだろう。しかし、愛の本体は惜しみなく奪うものだ。
こんな言葉もある・・・。
何かしんみり。
イクシーは勘違いしている。
俺は、アンが危ういから、助けたいと思うことから好きになったんじゃない。逆だ。好きだから、助けたい、と思うようになったんだ。
…。なぜ好きかって?…んなもんわからねぇよ。
ただ、気付いたらあいつの事で頭がいっぱいになってて…。
…イクシー、お前がそう思ってくれることは素直にうれしい。イクシーだって大切な仲間だ。
でも、俺はアンが好きで…。それだけだよ…。
そう...。 好きだから、助けたい・・・解った。
解った・・・。
醜い横恋慕だしね。
[呟いて、お皿と箸をシンクへ]
日向・・・か。
「愛する――それはお互いに見つめ合うことではなく、一緒に同じ方向を見つめることである」なんて言葉が有るし・・・。
一緒に日向を見ることが・・・アンジェが日向を望む事になれば良いね。応援してるから・・・。
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