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おれの見立てを「星」と言うたは喩えに過ぎぬ。
おれはただ、あのおとこの言いそうなことを先読みして言ってやっただけなのだ。
答えは既にあのおとこの中に在った。
あのおとこは──おれもまた、同じものを見ていると早合点して……自分の見立ては正しいのだと……思っていた、のだろうな。
[差し出された翡翠に。
少し戸惑いつつも、手にとって]
私が持つに、ふさわしいかは…分かりませんが、ね…
でも。
誰とも知らぬ者に、ただ糧にされるのは…
耐えれぬかも知れません。
[掌の上、其の石を見つめる。
そっと包み込む様に握り]
…星を教えなくても。
きっと、兄さんは…私は。
何時か、羅生門へと来ていたでしょう。
流れて京を出ることは…無かった。
[緩く首を振ると、白藤を見つめた]
[静かな湖水に花が舞い降り
波紋が広がるように静かに染み入る あやかしの聲(こえ)
澱みや穢れに蔽(おお)われようと
下には清さが在るように ――と思えたが ]
憎い、というのはおかしいな。
……。そうだな、あんたになら言っても大丈夫か。
それがあいつの耳に入ったとしてももうどうでもいいことだ。
おれは、六条院にいた。邸に入って、捕まったんだ。
おれには京で探しているものがあったから、捕まったままなんて嫌だった。そうしたら、六条院が言うことを聞けば役人には突き出さない、といってきたんだ。
その条件は姫の姿で夜伽の相手を務めて欲しい、とな。
その条件を飲んで、おれは「弥の君」になった。
それからしばらくして。
若君様に会った。綺麗な人だった。純粋な人だった。琴の音が、美しかった。
[思い返すように庭を眺めて]
[静かな湖水に花が舞い降り
波紋が広がるように静かに染み入る あやかしの聲(こえ)
澱みや穢れに蔽(おお)われようと
下には清さが在るように 年経た狐のうちもまた そうではなかったのだろうか ]
私は…
[翡翠を握りつ思う]
私が欲しかったのは。
この石じゃない、と言うのに…
何故。何故、落ち着いてきているのだろう…
落ち着かず。
呪いを。
殺した者に。
そして、穴二つ。
私に…かけなければ。ならないのに…
[安倍のすぐ傍で、白藤の遺骸を見れば、少しだけ指先を打ちに握りこんで。
本当に少しの邂逅しかなかった人物だが、それでも見知る人間がこのような姿になることは辛く、瞳はひどく揺れて、揺れて]
[自分も薬師に習い、白藤の骸に目を落とす。]
法師殿。
[其方も見ずに声を掛け、淡々と]
あなたの名、伺った筈だが憶えておらぬ。
たしか、花山院殿の弟とお聞きしたが。
[問うた後、冷気漂う眼差しで流し見た。]
[汐が翡翠を受け取ったことに安堵したのか、瞠目。
おとこは水晶の数珠をかかげる──。]
・・汐どのは。
清らにもなりすぎず、穢れすぎもなさらぬが良い。
[ぴちゃぁあああん] [法師の傍で水音が響いた。]
[おとこの周囲には、足元の血だまりが反射したかのように、うすあかい靄があがる。]
[続くおとこの声は、経文を唱えるがごどき、低い響き]
呪われた貴族──大殿ひとりが死んでも、
首だけに成り果てた蟲毒の犬のいだいた怨みは果てず
中将を喰ろうても 人食いの飢えは癒えず
恋敵をとり殺しても 恋情はやまず きつねのこころは曇り澱み降り積もるばかり
[>>183 首を傾ける、おとこの顔には薄い笑み。
わずかにあがった眉は、影居の言葉を侮る響きがこもる。]
──大殿の死の直なる原因をなった者など、突き止めても何にもなりはせず。
大方は、凶星なる星にもならぬ──石くれ。
人ひとりの怨みは、最初は小さく弱い。
怨は、集めかたまり、煮え滾り、こごり──禍つ星とならん。
[おとこの姿が、ゆぅらり ゆらり 水面に映る墨色の影ようにゆれた──。]
それでも。
おれは表向きに「六条院の養女」でも、実際はそうじゃない。殿上人とただの盗賊だ。
橘の中将が死んで、おれは、若君様の代わりに仇をとろうと、六条院を出たんだ。
そして昨日の晩、若君様はいなくなった。浚われたのならば、仕方の無いことだと思う。けれどそうじゃなくて。
自分の意志でそうしてるのだと知って、わからなくなった。
はじめは、あんたの主だけが憎いのだと思った。
そうじゃなくて。今は二人ともが、許せない。
俺の勝手な気持ちだけどね。憎しみなんて何も生まれない。だから、誰かを憎むなんてしたくは無かった。
自分の勝手な思い込みで、誰かを憎むなんてなおさら、そんなのは自分が醜いだけなのはわかってる。
だけど。だけどさ。
[言葉を切って。遠くを見つめて。そこに浮かぶのは何時か見たはずの幻の庭。それがどこにあるのか判らぬまま、京は去れなかった]
[無惨な白藤の骸、
以前ならばおとこは若宮の目を塞ぎ、決して近付けなかっただろう。
が、今は。
敢えてそれを若宮に見せた。
己等が直面している現実を思い知らせる為に。]
[ぎゅう、と。袖のうち、手が強く握りこまれる。
無残な遺骸。
しかしこれは彼の言っていたことの一端なのだと。
脳裏をよぎる中将の遺骸と少しだけ重なって唇を少しかんだ]
……どちらも厭だな。
鬼になるのも辛いだろう。
死んでしまうのを見るのは嫌だ。
……むちゃくちゃだな。
[自嘲を漏らす。
翡翠を受け取るのを見て瞑目し]
……守ってくれりゃいいんだが。
おれのかわりに。
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