情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[27]
[28]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
ここは、わたしの母だったおんなの屋敷です。
歳月とは無情なもの。
荒れ果てておりますなあ
[おとこは若宮のすぐ傍まで来ると、身動きがとれぬらし、若宮の足元にひざまずいた。]
─…あなたさまにも、呪が絡みついておりますゆえ。
失礼…。
[そう云って、節くれたゆびで絡んだ黒髪をほどく。
ぬばたまいろの糸の呪縛は── おとこのゆびが触れるたび、煙のごとく空に溶けてゆく。]
・・禍ツ星の 巡るさまが見たいと──
若宮様がおっしゃられましたゆえ
[くろ糸の呪をほどく手は止めずに、おとこは暗い目で若宮を見上げた。]
…────
─花山院邸・奥座敷─
…今の、は……。
[痛み未だ残るまま、ぼんやりと目を開けました。]
何方かが、怨み篭る刃に散りました。
高い高いとこ、都を見渡すところにて。
…奪われた何方かを、捜し求めておいででした。
[かすかな吐息のような、掠れた声で伝えます。]
強き思いに身を焦がせども…あの方は未だ人であったようなのです。
[憎い 悔しい 嫉妬 怒り 嘆き 愛欲 ――殺意]
[水盆に落とされた血は 最初は水に紛れゆく代わりに 波紋を投げかける
次に落とされても同じこと
一度あかく染まりきれば 盆より払うか 多くの水でなければ色消えぬ
喩え色は消えても 薄いか濃いかの違いのみ]
[屋根の端からひたひたと滴り、
下段を流れてまたその下へ、細い糸を引きながら、
近くで見ればそれと知れるだろう──血は流れてゆく。
高いところでは風が吹くから、
纏った血のりが乾いて心地が悪い。]
──東寺・五重塔うえ →地上──
[舞い降りた。
元から髪が赤いから、物の怪にでも見えるかも知れない。血の所為なのか、声を出しにくいと思った。]
……桐弥か。
[遠くで水音がした。]
[揺れる水面]
[どこか――闇の奥 どこかで]
……
[式があるじをころす。]
[霞の向こう見えた]
[それは――愛憎の果て]
[五重塔の上にあるはずのない人影を見つけて、目を瞠り]
あれは……。
[体に入り込んだ何か――甘さかも知れず――が、体のどこかで悲鳴を上げ]
――式。
[名を知らないままだった、と呟いた頃、目の前にそれは降りてきた]
[渦巻く思いに押し流され、吹き飛ばされかけた己がこころは、
その手へと重なる滑らかな手に、繋ぎとめられたようでした。
息乱れ、視界霞むとも、
そのひんやりとした指の感触だけは、己が彼方ではなく此方にあるとしっかり思わせてくれたのです。]
[黒にとけかけた己の体が何かの気配にぴくりとゆれる。
一度は殺意さえ抱いた今となっては昔の悪友]
…お前まできたら、あの桜が穢れるな、影居。
ただでさえ、陰の気こもる場所なのに。
[ぼそり呟く。既に友とも思わぬその相手]
──廃屋(生母の屋敷)──
[呪が 成就したことを その髪は知ることが出来るのか]
[東寺の尖塔より 安倍影居なる陰陽師であった 血肉断片 あかい雨となり 都にふりそそいだ ── そのとき]
[その廃屋の四隅より]
[なきながらわらう おんなの声が響きわたり 黒髪の海は はげしくのたうった。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[27]
[28]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新