情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[27]
[28]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
そうか。それならやはり私の独りよがりであったか。
それも仕方なかろうよ、八つ当たりとはいえ私に陰陽が好まぬものであったのは確かだ。
気にするな。どうせ面突き合わせてここに留まるか成仏するか二つに一つ、今更なことよ。
それより素直なお前を見ていると気分が悪しくなるな。
[本気か冗談か。しかし苦しげにもみえる影居が袖握るのは振りほどきもせずに]
それで気が紛れるなら好きにしろ。どうせ私もここですることはない。今位付き合うてやろう。
[眉間の皺は影居より遥かに浅く*]
[ハハ…と力無く笑い、]
それはお互い様だ。おれもお前がこのようにやさしくしてくれると些か気味が悪い…
迷惑ついでに、しばらくおれを、支えていてくれぬか。
少しばかり、痛むのでな。
[*何気ない口調と裏腹に、縋る様に橘の肩に凭れた。*]
[ 嗚 呼 ]
[ に く ぃ ぃ ぃ ぃ ぃ ]
[ に く し や ]
[薄い靄かかるように澱みが京の空気を侵す中
大路をしずしずと歩み 穢れを胎(なか)に請け負うてゆく
破れている墨色の衣ゆえか 人ならぬような目か それとも片頬にまで刻まれゆく徴ゆえか
人は声もなく見送る]
―花山院邸・奥座敷―
いつか、そなたが消えゆく日まで、
共に在りとうございます。
[その日が来ることをその式は、願って居るのか居ないのか。
狐には分からなかったのです。
二つの式去り、座敷は広く。]
身勝手でしょうか。
共に在りたく願うのは、弱いわたくしが誰かに縋りたいが故か。
[茫としたまま、乱れた襟も正さぬままに、
そのままそこに居るのでした。*]
「いい気味よ。」
「鬼が出たと」 「血の池が」 「あそこの邸にも犬がの」
「もう京は駄目じゃ」 「朱い鬼が出た」
「あそこの婆様の仕業よ」 「鬼の所為にして」
―― 朱雀大路 ――
「様のお邸を見られたか?」 「がお亡くなりに」
「続く怪異はもしや先の…」 「六条の」
「攫われたと」 「供養をしなかったから」
「はよぅ帰れ。鬼が来る」
[澱み広がる]
[既に京は 鬼も怨霊も棲み易き場 か]
――・・・→羅生門――
[屍(かばね)も材木も朽ち果てた中
奇怪な聲厭いもせず 真ん中に座し
大路の方角へ面を向け 己が役目を果たさん*]
私は愚かでした。
ただ、この世に寄る辺無き己が身を、季久さまに重ねて見ていただけなのです。
あなたの孤独を癒したいと、思う私は自分を偽っていた。
私が癒されたかった。
私のちからなど関係なく、私自身を欲して愛して欲しかった。
──歳若く純粋なあなたのこころを利用したのです。
あなたに愛される、その夢は素晴らしかった。
その心地良さに私はしがみついた、決して手放すまいと。
──それが私のこころの鬼──
私は、あなたを真実は欲していなかったのかも知れません。
あなたを恋うる、私のこころをこそ私は愛していたのかも知れません。
[路端で 人には見えぬ影にすがり まぐわうがごとき]
[おとこの姿は ただ狂人のそれに見えただろう]
… ふ・ ふ ・ふ …ふ
あ は は は は は は は は は は
は は は は は ・・・……
は あ は は は は は は は は は は
は は は は は は は は は は
は は は は は は は は は は
[おとこの肩はうつむいたまま、ただふるえる。
そのまま、ながくわらい続けていたが、やがて「記憶はもどらぬが良かったのだろうよ」と小さく呟き、]
────…
わたしが、閉じ込めてしまった銀の狐…
どうやれば、おまえを──
今更に山に返してやれるのだろうねえ
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[27]
[28]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新