情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[27]
[28]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
[気づくと、朽ちかけた廃屋の前に導かれて]
こんな所に、若君様がいるはず、ない、よな。
[けれども、匂いはそこに留まり、中へと誘う様で]
[気になったものは仕方が無いと、中を覗いた]
――廃屋――
[おとこは、数珠を持たぬ片腕で、黒く染まった狐を抱いた。
荒れた庭の向こう、塀の上をちいさな痩せた猫が掛けて行く。 猫の周囲はうすあかく、また目の暗いおとこにその姿がくっきりと見えるからには、それはまた誰かの──呪を運ぶ猫なのかもしれなかった。]
[切り替わる景色、
またあの少年が映る、]
[まだ泣いている、]
[そして、やつれた法師と、黒い尾の妖狐、
囁く言の葉は少年を惑わし、唆し、
穢れに満ちた、 ]
……──違う、違うのだ、私は、
[叫ぶように、喘ぐようにおとこの唇から、我知らず声が洩れ出でる。]
わたしは、あなたを愛したわたしのまま死にたいと、
己が妄執が、あなたを喰らい尽くす前に消えたいと、
[──気が付いて、ハッと口を噤む。]
───僕の、せい?
僕が、影居様と出会わなかったら。
僕が、影秀の気持ちに気づいていたら。
こんなことにはならなかったのかな?
[くるくると]
[意識を苛む言葉]
──廃屋・部屋…→庭先──
[おとこに人としての感覚があるならば、首筋にふれる外気は随分とつめたくなっており、それが、おとこと若宮は長い時間部屋に居たことを示していることに気付いただろう。]
[にゃぁああ]
[泣き続ける若宮を尻目に、しわがれた猫の声に惹かれるように、おとこはくろい狐を抱いたまま、外へ]
誰ぞの怨みを背負うか。
犬、猫、けものに罪は無いと云うのに
ああ、醜いのはひとばかり。
[濡れた琥珀の瞳は、法師の傍らに黒き狐の影を見る。
少年には、呪いの力も、不思議を知る瞳もないはずなのに、それが見える]
……?
[うまく、声を紡げないまま、その光景を瞳におさめる。
少年の足音が近づいていることは、知らぬまま]
[かさり]
[歩けば音が響き、天井の隙間からは赤い光りが差し込み、それもやや紫へと変化して、夜が近いことを告げる]
(ここは。荒れているのに、人の気配がする)
[敗れた御簾の内を覗いても、やはり無人で、奥へ奥へと匂いは指し示し]
[ふるふると、こころに繋がる糸が震える。]
[ずきん、と頭が痛む。
額からこめかみにかけて、内側から疼くような、痛みが走る。]
[ふと、庭の方へと目を向けると、そこに人影を見つけて柱の影に身を隠した]
(あれは、暗くてよくわからないけど。でも)
[あの法師だと、何かが告げる]
(それじゃあ、若君様は、ここに? でも、法師が連れて行ったという確証なんて無い。
でも、法師だけじゃなくて、あれは)
[人影は一人ではなく、何かを抱いていて、揺れる尾を見て人でないことに気づく。
若宮でないことを知ると、御簾の内を通ってまだ奥へと]
[先の会話には滲まなかった色を含ませるそこの二人。
ゆるりと目を開け、わずかな呟き]
…何が違う。
[鏡を見て驚愕するもの二人。その相手は自分と縁がないとは言えぬが二人が持つような感情は持ち合わせず]
それがお前達の本性だろうよ。影居、白藤。
──廃屋・庭先──
[おとこは猫を撫でようと喉元に手を差し出す。
そのゆびに、痩せた猫は噛みつき──おとこの手のひらから、ぽたり 血が流れた。]
・・……
[かさり] [たん たん たん]
[人が何かにぶつかりながら歩く──音が、おとこの耳にも届いた。屋敷の反対側から中庭、おとこの近くへ。足音は近づき、一度ぴたりと止まる。目の暗いおとこは、それが桐弥であることには気付かない。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[27]
[28]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新