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…共、に?
[微かに音になる、声。
絡まる、指先。
離そうとて、もう───遅い]
───?!
何…嫌だ、離して、
[赤い霧、纏わりついて、振り返った先、男の名を呼ぼうとしたが──音にはならず、少年の体は門の地からするり、*消える*]
わたくしの罪は、自ら選んだ事。
その報いは、受けねばなりませぬ。
あなたは、己でそれを望んだ訳ではないのでしょう?
[狐の青ざめた横顔も、無我の命感ぜぬ横顔も、
青い焔は仄かに照らすのです。]
こころなど、もたねば。
罪も穢れも無かったでしょうか。
[そっと手を伸ばして、咬み痕残る無我の痛々しい手をさすってやろうとするのでした。]
わたくしも、彼の方や…あの方も。
こころなど無ければ、このようにならずに済んだのでしょうか。
[何故(哀しい)と――問うた文字は別の答えとなり返され
されど それを問い返す事なく]
[ そうあれかし ]
[式たる己は織られた理由こそ仕組みこそが……
蜘蛛糸ほどに細い銀糸纏う狐の 紡ぐ言の葉がはらはら座敷に積もってゆけば 最早何も綴る事も問う事もせず]
[傷ついた手を包まれるがままに任せ そっと狐の傍に寄り添い 目蓋を半ば伏せた*]
…あぁ、おいたわしや。
治して差し上げたいと思えど、出来ぬこの身が疎ましいのです。
[無我の冷たく滑らかな手を取って、いたわるように舌を這わすのです。
獣が毛並みを整えあうように、
痛々しい傷口を、せめて楽にして差し上げたいと。
拒まなければ他の傷すらも、そうして差し上げたいと思いました。
狐は知らぬ事ですが、その行いは形だけなら、
赤い御方がかつてした事に良く似ているやもしれません。
されど、牙を立てることはせぬよういたわろうとするのです。]
[あかい霧の中からまず犬神だけを切り離さんとして発した言葉であったが、]
[間に合わぬ]
季久さま、……
[おとこの顔は引き歪み、激しい痛苦に耐えるかように、
霧に包まれていく若宮に向かい手を伸ばし、]
[鳶尾の顔をじいと見つめたまま]
優しくなんか無い。優しいなら、この手にかけたいなどと、思わない。
そのお人の幸せを願えるほど、大人でもないんだ。
[寄る唇からは、*逃げもせず*]
─羅城門─
[それから如何ばかり時が過ぎたか。
……おとこが感じたよりは、遥かに短き時であっただろう。
ふと、
未だ白藤の骸の側から離れられぬ風情の薬師に向かい、]
……あなたに斯程(かほど)に想われて、白藤は幸せであったのだな……
白藤は善いおとこであった、
おれの様な外道と違(ちご)うて、な。
だからあなたは、白藤の死様でなく、笑顔を憶えていてやってくれ。
[淡々と寂びた声呟くように話し掛けると、
取り出した紙片、呪と共に、白藤の骸へ落とし、]
――花山院邸・庭――
見知った者が死んでいく様を見るのは嫌だと言い
醜い醜いと己を責めるやさしさがありながら──未だその様なことを。
往生際の悪いことだ。だが、
[逃げもせず、まなこは何処を見ているのか。
鳶尾自身を通り抜け、何処かを見ているかのように思った。
小さな唇へ触れた端から
藤の花へくちをつけたかのような香りがたちのぼり
歯の隙間を通る舌からは香そのものが凝ったかの如き
熟れて朽ちかけた甘さ]
────。
いつか桐弥、お前が
憎しみ怨みに真に身を任せてしまおうと思えるときがあれば
きっと、その香がお前を導くよ。
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