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仕方ないな。ちっと飛ぶか。
[鳥は夜に飛ばない。
そこに白が舞うのは式故だ。
闇夜を其処だけ切り取って空へ。]
覗き見みたいになるがねぇ。
[と、小さく漏らして片眼を瞑り手で覆う。
鳥の視点、夜の都が広がった。
風をとらえる翼の横を飛び去っていくはやてがひとつ。]
なに?
[汐にどうしたのかと問われれば、
何かが見えたと答え]
―――鷹?
―羅生門―
[一度車にて弥君のあとを追うように邸へと戻り、祖父への報告を一通り。
そのあと部屋へ戻れば草臥れた人形のように床に転がって丸くなって赤子のように眠る姿があった。
早い時間に眠りを得たせいか自然と夜半に目が覚めて]
…。
[まだ赤みの引かぬ瞳で大切に抱えてきた笛を見つめ]
[暫くして、少年の姿は羅生門の辺りにあった。
懐には中将の笛を携え、空にかかる月を見上げ]
─自邸─
[更けゆく夜。
闇に白々と浮かび上がる庭の桜を前に、濡れ縁で酒を飲んでいた。
胡座した足の側には既に瓶子が幾つも転がり、手酌で杯を呷っている。
あの後。
内裏での政務を中断して、急遽左大臣が蒼褪めた顔で帰宅し、中将の死骸と対面した。
息子を喪った左大臣は、事の次第を報告する為その場に残っていた影居を扇子で打擲し、罵詈雑言を浴びせかけた。]
―刻:永漂らと別れた後/橘邸付近の通り―
[式は鷹を追う]
狩りってわけじゃぁ、なさそうだな。
[永漂の従者が見たものと、それは同じだった。
見えてきたもの、手に覆われていないほうの眼を細めて]
――羅生門か……。
[低く、のろわれた地の名を紡いだ。]
[死穢を出した左大臣家は物忌に入るだろう。
辞去する間際、影居ではなく父と兄──陰陽頭と天文博士だ──に事後を頼むと、遣る方ない怒り滲ませて吐き捨てられたから、今後役目を外されるかも知れなかった。
かと言ってそれでこの件と縁が切れるというものではない……既に渦中にある以上。]
[左大臣邸を離れてのち、夜半]
[あるじの姿を見るに忍びなく、酒の用意はほかへ任せてそっとしのび出た先は羅生門。闇に紛れてぼうと月を見た]
[月をあおぐ視線は揺れて。
そのまま、石段を上がって角、段のない辺りに腰掛ければぷらりと足が宙をわずかに泳ぐ。
懐から笛を取り出せば美しく漆重ねられたそれを暫し眺めたあと唇寄せて]
―――――。
[澄んだ音ひとつ、月下に響く。
そこには自分以外ないと思っているせいか音をつむぐことに意識は集中していて]
[若宮の居場所は常に探っているから、また羅城門に行ったのも気付いている。
きつく止めて居れば良かったのかも知れぬ──と思う。
今すぐにそこに向かって、きっと叱って抱き締め、その場から連れ出したい──
しかし、そうしたならば、もう若宮を奪いたい自分を押し止める自信が無かった。
慈愛と自制で己を繕うのは、今となっては酷く難しかった。
それゆえ、意を決しかねたおとこは、自堕落に酒を飲み己のこころを麻痺させようとしていた。]
[音は耐え難い悲しみに満ちていた。
それは、中将を失った哀しみのみに非ず。
しかし、少年は感情を吐露する方法を今は他に持たず]
[羅城門は夜は大の男でも行きたがらぬ恐ろしき場所。
門の上層には死人が投げ込まれ、夜には怪しの火がともる噂もある。
そんな場所に若宮が居る。
それがおとこのこころを苛む。]
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