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[大殿邸より幾分離れた頃、ようやく緊張を解いて]
戻るか。
腹も減ったしな。
若君様が戻る頃には支度も整えておかないといけないし。
後、今日の歌も詠まないと。
なんだ、結構やることあるんだな。
[六条の邸へと歩き出した]
…助かります。
影秀、その方から詳しい話をお聞きしてくれるかな。
後ほど、報告を。
[中将に短い感謝を述べれば武士に仕事を一つ与える。
それから、安倍のほうへ視線を向けて]
…では、安倍殿。
少しお時間を頂いてもよろしいでしょうか…?
[少し首をかしげると、何度か訪れたこともある屋敷ゆえに話が出来る場所を求めて人気の少ない場所へと返事も待たずに歩き始める]
[あの黒衣の男は見覚えがある。つい先日にまみえたばかりの…確か花山院という男。蔵人所の花山院殿の血縁者か何かか?]
…そういえば札もすべて焼き切られていたという話だったな。
そしてその犬の毛とこの血痕…なんぞつながりがあるのか?
[目が暗く見えがたいのか、影秀を無礼なほど見つめたまま、わずかに眉を寄せる。口元の笑みは消さぬ所為で奇妙な印象を与えるかもしれぬ。
影秀だけではなく、高貴な身とおぼしき若宮に名乗る必要性を感じたのか、おとこは今までの名乗りに比べ、幾分まともな言の葉をはく。]
ああ。…高貴の方の前で失礼を。
わたしは、永漂(えいひょう)。数年前に出家し、都を出たはずが兄に呼び寄せられて戻った花山院の者です。
宮さまがお生まれになった時のお話は、父からは聞き及んだことはあるのですが、──透き通る膚と髪色の淡色の宝玉のような宮さまだと。お初にお目にかかりますな。
[水晶数珠を持ち、礼のかたちを取った。]
検分…まぁ…下々の私達に伝わっていて上に伝わっていない方が不思議、ですか。
若宮様…?
へぇ、あのお方が。
[同じように目を向け。遠目でしか見えぬが微かに目を細め]
若宮様も私の様に物好きなのでしょうか。
…何、早めに話を聞けた方が…逃げるにせよ、除けるにせよ。
良いと思いまして、ね。
屋敷の近くで鳶尾様に逢いまして…
[そう言って後ろを見やるも。
既に歩みを止めていた鳶尾は後ろにいるはずもなく。
…こめかみを掻きつつ視線を戻した]
…先ほどまではいらっしゃったのですが、ね。
[小さく苦笑いを零すと、部屋から離れる様に。
門の方へと足を向け]
使いも走っていたしな。
[向けた視線の先では
橘が富樫のちかくの墨染めのおとこに何事か問う横、
若宮と影居が伴って出て行っていた。]
……目の前で見る機会に遭うとは思ってなかったねえ。
なるほど、どちらにせよ知っていたほうが得策ではあるか。
鳶尾、――ああ、影居の式か。
不意に現れて不意に消えたりするもんだからな、
気にしてないさ。
[謂いながら、汐の後に続いた。]
永漂、殿とおっしゃるのですね。
…お父君が…そのように?なんだか、そのような評価を頂くと、照れてしまいますね。
ありがとうございます。
[少しだけ照れたように微笑むと、そのまま安倍を促して人気のないあたりへ。
庭へと降りることはなかったが、人気もほとんどないあたりを知るは何度過去の屋敷で迷子になったことがある故に]
…こちらなら、人の耳もまずはありません。大丈夫でしょう。
[そこまで来て足を止めれば安倍のほうを振り返り、少しだけ微笑み]
花山院の方でしたか、これは大変失礼した。
某、こちらの若宮様にお仕えする富樫影秀と申します。以後お見知りおきを。
して永漂様、となると大殿を亡き者にしようと犬に呪いを掛けたものがいる、という事でしょうか。
[声がまったくないことが、ひどく不思議で、ひどく不安で。
時折視線を少しだけ後ろに向けては、そこに彼がいることを何度も確認して]
[さて、人々が件の大殿のところに集まると見えて、
狐もその後ろから様子を伺いに参りました。
ところが、足が竦んで中には入れぬのです。]
…犬、とは。
[その残る気配に、すっかり怯えてしまっています。]
[急に話しかけられるようになったと、口の中で呟く。
が、気色は変えず。中将に、]
都に戻ったばかりの夜。
千切れたまま空を飛び、うらめしげな犬の生首を──
と、こう云った怪異の話を、そのままお役人の方に話してよいものか……
[周囲の空気に頓着せず話していたかと思うと、おとこは急にもごもごと口ごもりはじめる。昨日の薬売りでも傍に居れば、と思うものの、汐がこの屋敷に入り込んでいるとは思いもよらないのだった。
どう話したものか、首を捻った後、]
ああ。
廊下にはり付いた血まみれの手のかたは…人のものに見えますねえ。犬の形ではないのは誰がみても明らかで。
・・・色んな呪が。
入り交じって居るのじゃないですかねえ。
私は市に居たのですが…飯が終わった後で。
もう、噂は広まりつつありますからねぇ。
[知るものもいるものの。何やら皆、話をしている様子に視線を戻す。
ある程度部屋から離れれば箱を背負い直し。
白藤の方へと向き直る]
…あの方が…式?
はぁ、全く分からないものですねぇ。
確かに、兄さんの鳥なら見たけど…
[顎に手をやりつつ、思案していた様だったが]
…とと。兄さんに聞きたいのは鳶尾様の方じゃなかった。
結局…あのお方はどういった事でお亡くなりに?
何やら…呪にしては、陰の気が残っているのが気になるのですが…
[何度も何度も振り返る若宮を、その度にやわらかい慈愛の篭った眼差しが迎えた。
おとこはひっそりと、影の様に常に若宮の後ろに居た。]
[陰陽師を見る少年の表情は、少しだけ緊張したような色合い。
琥珀の瞳を少しだけ伏せたあと]
…お聞きしたいことが、あるのです。
先日、中将殿が邸にいらして大事ないかとお尋ねになりました。
なんでも、彼の方の笛の音が濁りを見せたとのことで…琴の清浄に異変がないかと、そうお尋ねになりました。
結論としては、異変あり、ということになります。
ちょうど、中将殿のいらっしゃる半刻ほど前に、変えたばかりの琴の弦が一本、切れてしまいました。
…ひょっとして、今回の異変を察知したものではないかと、そう思っています。
……貴方様なら、どうお考えになりますか?
[じ、と琥珀の瞳でまっすぐに安倍を見つめ]
あぁ、静かにされていた所を騒がせて申し訳ない。
怪異等はなれている。誰かのせいでな。
これも職務、申し訳ないが色々聞かせて頂こう。
[勿論誰とは言わないが]
呪…交るもの、か。この手の呪いとは一人がするものか、それとも不特定多数の者の恨みが集まりこうなるのか…。大殿の場合どれも思い到る故に面倒だな。
[ちらり、と外の鷹をみた、緊張は解いていないようだ。
だが鷹が潜めた妖気を感じ取れるのは朝の清浄な空気の中でだけ。
今は恐らく無理だろう。あまりにもこの空気は汚れすぎている]
[おとこの記憶が無いのはちょうどおとこが出家をしたあたり、数年前からだ。そして、大人になってからの兄に関する記憶が思い出せない。出家前、父が亡くなる前後の記憶まではあるのだった。
目が暗い所為で、おとこには若宮の表情までは視界がぼうとして読み取れぬのだが、五月のころの若芽をおもわせる宮の髪色、瞳の色の薄さは、うつくしく感ぜることができた。
微笑んだ気配に、]
おやさしい声をしておられる。
大殿はもはや魂の残らぬ抜け殻、とは云え、外にいかれるがよい──ですなあ。
この場は、確かに穢れている。
[と云って、若宮と出て行く影居を見送った。]
[本当は、もっとこんな話よりも、別の話がしたかった。
こんな他人行儀な会話ではなくて。
罰当たりな話かもしれないが、抱きしめて欲しくもあったし、罰当たりは重々承知の上で抱きしめて欲しくもあった。
けれど、自分のわがままで彼の未来を曇らせてしまうようなことは、したくはなくて、結局甘えの一つも言い出せぬまま]
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