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[左大臣の屋敷より出て、月を見上げる。]
おおこわい。
[軽く云った。
ほんとうに賢しい鷹だと思う。
あしきものが入り込めば、きっと追い払うだろう。
中将どのが、笛のことで目を眩ませなければだが。
ここで控えているのもそれらしいが、目下出向きたい場所はふたつ。風も不吉に血のにおい孕むような気がして、鼻を鳴らした。]
……嗚呼
恒仁は、においを嗅いでいたのか。
――そうですな。そうなりますな。
誰が何のためなどはわかりませんが。
見えぬ怪異より、
情念のほうが余程おそろしいという。
のろう思いが、ひとを殺すこともありますからな。
[わずかに眼を伏せる。]
呪うという事が人の死を呼ぶのは納得する。ただ呪い自体が人の命を奪うと言うのはいささか信じ難いものだ。
・・・否、白藤殿の力を信じていないわけではない。気を害したのであれば申し訳ない。
ふっ、狂うか。
欲望に身をゆだねるのも時には必要やもしれぬがな。
[今一度、唾を飲む。
背負った箱と肌の間が湿っている。
すぅ、と風が撫でれば更に身体の熱を奪っていく]
犬、が?
[足下に残る赤も。居たという犬も。
見えなかった薬師にはその方を見やっても何も分かるはずもなく。
ただ、その場に立っているのが何処か気味悪く感じたのか、眉をひそめ車の方へと歩み寄る。
今度の足取りは先ほど寄りかは軽い]
…私めには、よく分からないのですが…
恐らく。助けて頂いた、のでしょう。
ありがとう、ございます。
[車にある程度近づけば頭を下げ。
顔を上げれば、簾より顔を出していた男を見る]
私の名前は、汐…と、言います。
薬師、を。しているのですが…名がない、とは…?
[羅生門の様子をみたい。
たとえば星の動くほどの事が起ころうとしているのならば、導かれるものもあるかも知れない。しかし、徒歩でゆくには少し遠すぎる。
件の邸へも出向きたいが、あすこへは白藤が居座っている筈だから暫くは置いても良いのではないか。
左大臣邸の塀へ寄って立ち、しんしんと輝く星を*見た。*]
よいですよ、慣れております。
[ひらり、手を振ってわらう。
その後、ふと視線を外し、落ちた椿を流し見て]
信じがたくとも、事実あったことですからな。
業が深い――深いものだ。
[少しばかり低い響き。
続いた言葉には表情を常のものに戻して]
おや、生真面目な方であるかと思いきや仰りますな。
そう思うことがおありですかな?
・・・その言葉を聞き、白藤殿の陰陽は信じても良いと思うた。何かあればまた相談させて頂きたい。
生真面目などと言われたのは初めてだ。
某とて人並みの欲はある。都で仕える間は何かと窮屈ではあるがな。
さて、某は一度出直そうと考えているので、また色々話をしてもらいたい。
ええ、おれでよければ。
[笑みを浮かべて。]
おや、初めてですかな?
おれから見れば、とても生真面目な武士さまだと
そう思いましたよ。
都が窮屈か、それはそうでしょうな。
伝統やらしきたりやらが蔓延っておりますから。
ふ、そういう言葉はどこか身近に感じますな―――。
[出直すと聞けば頷いて]
然様ですか。
わかりました、話であれば幾らでも。
[汐が歩み寄ってくることに気付いたおとこは、何処か困ったように艶の無い髪を掻いた。
咄嗟に見たままを口にしたが、首だけしかない犬の話を唐突に往来で見ず知らずの相手にするというのも如何なものか。もごもごと口ごもる。]
ああ。封じる事が出来たたわけではないよ。
犬は何処かへ行った・・・
おそらく、あなたではない、他の誰かが何処かで殺されるのではないかな。
だから、助けたというほどのことはしていない。
…汐どの。
[記憶が無い事もまた、どう説明したら良いものか。
無我と話す(と云って良いのか)ことは、困難には感じなかったのだが。また、兄の送った迎えの者は目的がはっきりしていた所為で気にならなかったのだが。おとこは久しぶりにまともな都人と話す事が、慣れないらしい。
ひそかに簾を指先で突つき、無理矢理車を止めさせた事で、おとこを不審そうににらんでいる御者と、目が合う羽目になる。]
いや、名が本当に無いわけではなく…
ああ。花山院の── 法師と名乗ればよいのか。
[何かあったら、その屋敷を訪ねてくれとおとこは云った。
都を覆わんとする怪異に、この薬師も、おのれも、深く関わる事になるとは、その時、おとこが気付くはずも*無かったのだった*。]
[頭を掻く法師の言葉に、先ほどまでは行かないが眉をひそめ]
何処かへ…左様ですか…
ああ、しかし。私の命が助かったのには変わり在りませんから。
[少し考えて居った物の、眉の皺を戻し法師に言う。
何処か、話しにくそうにしている様子に疑問に思っていた様であったが。
其の疑問も家の名を聞けば何処かへと行ってしまった]
花山…院…?
[何という奇妙な縁か。
雨上がりの時に出会った貴族の家の名であった。
呆然と、車が道を行くのを見ていることしか出来ず…]
花山院…
師輔様に、あの法師様に…車の上に居った誰か。
[なんと、花山院に縁のある日なのか…
これもまた白藤の言っていた呪いと言う物なのだろうか?]
[烏帽子も冠も被らない。
落ちかかる前髪をかきあげた。
いまはだれもいない。
俯いた顔は憂い含み。
瞑目する。
遠くで車が土を削る音が聞こえる。
踵を返し、屋敷へ戻った。
宛がわれた部屋で、*眠りにつくつもりである*]
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