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[くっと嗤い、]
気にならぬ──と言ったら嘘にはなるな。
が、お前の思うような意味ではない。
まあ暫くはこの役目で顔をあわせることも多かろう。
そのうちに此方から尋ねるなり、彼方から訪ねて来ることもあろうさ。
――花山院の邸宅一室――
雨か。難儀よの。筆も走らぬし、折角の紙も濡れてたまらない。
…かような刻は、何者も跋扈するに値する時よな。
[立ち上がり、空を見上げる。西に傾いているだろうか。]
しかして、私のなしたい事をなす好機、でもある。
それは他の者、怪異物の怪にとっても言えることである、のだが。
[水干、動きやすい身なりに着替える。草履を履き、自宅を出た。]
─回想─
[おとこの笑みはやさしく、そして僅かの苦さを湛えて、]
……季久さま。
所詮呪でできることなど、限られております……
私が季久さまのお傍に居ります。
ですから、今はご見識を広くお持ちになられるように、学問に励まれませ──
[そう言って、別れたは数刻前。]
[あるじが喉の奥で笑ったようなので、かるく顔を上げたが
短く、了解した意を返す]
ほかに、主立ったことはありませんが――流れの薬売りらしきものの姿なども目の端を過ぎりました。
諄(くど)いようではありますが、
他のものを喚ぶなり、しばし身の回りには気を配り頂けぬでしょうか。
えぇ、笛の音はわたくしが。
[頷き、狐は語ります。
山の住まいの近くにて、この笛を拾ったこと。
雨凌ぎの庇を借りた屋敷にて、聞こえた事に音を合わせたこと。
その屋敷の若い姫君に、あるじの手がかりを聞いたことなどを。]
姫君は確か…あまねさまと呼ばれておいででした。
[笛の音は六条邸で耳にした。
妖の奏するものと──気付いてはいたが。
それゆえの若宮の守り、だがこれで充分と言えようか。]
案ずるな。用意はしてある。
用心を怠っている心算も無い。
[面倒くさそうに答えたが、ふと真顔になり、]
が──先にも言ったが、おれの守りを破るような相手には、手の打ち様が無い。
勿論負ける心算も無いが、おれはそれほど自惚れては居らぬからな…。
…ですが…。
[僅かに言葉は口の中で飲み込まれる。
少し落ち込むような気配もあったか、けれど柔らかく宥める言葉に無言のままただ、頷いて。
そのまま彼が去れば、ぼんやりとそのまま眠ってしまい、数刻が過ぎる。
侍女が気がついて衣かけるも、少年はもちろん、御簾の中にすら普段と変わらず乱れ一つなく───]
そうか、そういう経緯であったか。
偶に金目当てのたかり者もいるがそなたそのようには見えぬな。
しかし六条邸にも行っていたか。あの姫君、楽の嗜みもおありだったとは初耳よ。大方あの宮様に触発されたか?
その龍笛はなかなかに名の知れた品であってな。官人ならとりあえず知ってはおろう。
さて、届けてもらった礼でもしようか。
折角笛を覚えたのに今それを手放してはさみしかろう。
[人をやり、持ち出させるのは同じ龍笛]
その笛程ではないがこれも名うての匠作った宮中品よ。
おれが相手にせねばならぬのは、ひとりの鬼、ひとつの呪ではない。
この、京のみやこの宿業、そのものだから、な……
[声音こそ強気ではあったが、歪めた唇に漂うのはどこか空しさ含んだいろだった。]
……。
かげゐさま。
わたしは、この都がすきです。
[顔を伏せたまま云うなり、つ、と立った]
……夕餉の支度へ掛かります。
それと、明日にも書を調達して来ましょう。
近々、めずらしいものが届くやも知れぬと聞きました。
――なにかあれば、お喚び下さい。
…此れを、わたくしに?
[差し出された笛を、きょとりと見上げました。]
いえいえ、過ぎた品にございます。
わたくしめなどには、篠の若竹にて拵えた粗末な笛でも十分で。
──ああ。
[立ち上がった式に寂びた声で答え。
また手元の書に目を落とす。
読む内に次第に没頭すると見て、*声も立てずに読み耽る。*]
いい笛は大事に使うものに使われたいであろう。
私にはこれがある故こちらには構ってやれぬ。
[もう一度勧め、再度断られれば無理じいもせずに引き取らせるつもりで]
そういえばまだ名を聞いておらなんだ。名をなんという?
そなたのその銀の色はどのような故あってのものか?
[遠くからこちらを眺める鷹がバサリと羽をはばたかせる。
警戒しているようなその様子にわずか目を細めつつ]
[朝からの失態に関しては有耶無耶に流れたようだが、今度はあるじの気が晴れぬと見ては息を吐く間も無い。
あるじの元を辞し、衣を代え、袖をたすきで括りながら、一度、禍々しき屋敷のほうを*降り仰ぐ。*]
――都の大路のひとつ――
[風が顔をねぶるようにそよいでいく。]
平安の世も百年(ももとせ)、二百年と続いてきたのは、勿論今上の君の善政あってこそだが…外なる力が雌伏の時を続けているからではないだろうか。彼らに興味がないゆえとも考えられる。
そのような者には、どのように立ち向かうのか、或いは交わっていけばよいものやら。
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