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3人目、双子 リック がやってきました。
双子 リックは、共鳴者 を希望しました。
―どこかの邸―
[響く琴の音は少年の手によって生み出されていた。
流れるように、軽やかに。
不意に、醜い音がして琴の音色がやむ]
…不穏な……。
[切れた琴の弦は、変えたばかりだったと言うのに、そればかりか少年の指先まで傷つける。
朝靄が次第に晴れて行く空を眺めた視線は伏せられて、赤がにじむ指先に舌を這わせながら眉根を*寄せた*]
4人目、修道女 ステラ がやってきました。
修道女 ステラは、C国狂人 を希望しました。
薄紅の衣ははらはらと昼なく夜なく屋敷を彩り
灰橙の雲ははんなりと空を隠し 京の一角を覆っておりました
齢重ねる櫻の地の脈動伝えんとす根に すぅと足を降ろして
死臭物ともせずに 辰星無我は無礼にも君の方へ視線を注ぎ続けていたのです
――と
貴族の眼差しに出会い彼が声を上げようとした時には
ぽぉ
何時の間にか消えてしまいました
5人目、冒険家 ナサニエル がやってきました。
冒険家 ナサニエルは、霊能者 を希望しました。
[宿居の朝。どこからともなく感じる不穏な空気。
笛の音もまた濁るかのよう。用あって先に招いた加持の僧も何やら感じるものがあったという。はてさて、この胸騒ぎが一体何なるか]
……。ゆゆしきことなければよろしいが。
春の曙、風情感じるままに平穏をとく願いたいものよ。
6人目、吟遊詩人 コーネリアス がやってきました。
吟遊詩人 コーネリアスは、占い師 を希望しました。
…ふむ、これは宜しく無い。
[都大路の門の上。
腰掛けて足元を眺める姿がありました。
長い白雪のような髪が殊更目立ちましたが、誰もその姿を気にしたり咎めたりはしないようです。
もしかすると既にそれは、あやかしの見せる幻の中であったのかもしれません。]
[事も無げにひらりと、彼は門の上から身を踊らせました。
ふわりと靡いた衣の裾から、髪と同じ色のふさふさした尾が覗いたのを、誰しも気づく事はありませんでした。
何事も無かったように降り立つと、通りの雑踏の中へ消えて行ってしまうのでした。]
7人目、学生 ラッセル がやってきました。
学生 ラッセルは、おまかせ を希望しました。
[のどけき春の朝と、おぐらき夜の境
夜のあいだに都あそびをたのしんだ悪鬼どもが朝のひかりを避け、薄靄を辿り己が世界へ還る刻限
薄墨の残る小路のかげでひそかに白刃がひらめいた。]
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