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ブライジンガー 諒 は セイバー 足利尊氏 に投票した。
セイバー 足利尊氏 に 10人が投票した。
鴻 みちる に 1人が投票した。
セイバー 足利尊氏 は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、鴻 みちる が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、アサシン シェムハザ、リリン リリーリンリン、キャスター メルカトル、アルフレート ローヴァイン、ランサー ディオメデス、妹尾柊、「管理人」 鳴木素子、トゥルバドール クレティアン、ブライジンガー 諒 の 9 名。
――創作居酒屋 俺の筋肉――
へい、らっしぇい。
セイバーもみちるもお疲れ様だ。まあ一杯やってくれ。
[セイバーには伊豆の地酒「江川酒」を。みちるにはオレンジジュースをそれぞれグラスに注いで差し出した。]
投票を委任します。
キャスター メルカトルは、ブライジンガー 諒 に投票を委任しました。
投票を委任します。
ランサー ディオメデスは、ブライジンガー 諒 に投票を委任しました。
投票を委任します。
「管理人」 鳴木素子は、ブライジンガー 諒 に投票を委任しました。
2日目:忍神町の住人 葛城 恭子(42) を殺害した。
3日目:望月 玲 を殺害した。
4日目:兄里ケイ を殺害した。
5日目:赤竜パピー (羽鐘辰) を殺害した。
6日目:鴻 みちる を殺害した。
どうも。
猟奇的な彼女です。
― ??? ―
街に生き、すれ違う多くの人々は、見上げねば顔の判別がつかない大人ばかりで、少年にとっては石造りの建物と変わりはない。――その中で、視線が合い、声をかけられるとすれば、やはり同じ年頃の少年だった。
石をそのまま削り出したような槍を握り締めたまま、少年は答える。槍を振るっている途中で転んだのか、頬には擦り傷のようなものがついていた。
「なあ。お前、どうしていつも外で槍を振ってるんだ? 槍ばっか鍛えたってしょうがないだろ。テュデウスの息子。相手は戦車だって馬だって使ってくるぜ、きっと」
テゥデウスの息子と呼んだ彼は、家路につく少年の後ろをついて回った。変わらず多く響く大人達の喧騒の中、二人分の小さな足音が鳴っていた。
「…………僕には父さんみたいな才能なんて無いから、馬なんて習ってる暇は無い。お前みたいに、頭だってよくないんだ。カパネウスの息子」
「でもさー。テュデウスの息子」
「……テュデウスの息子テュデウスの息子って言うな。僕にはディオメデスという名前がある」
「おれにだってステネロスっていう名前がある」
片や振り返り。片や腕を組んだまま。二人の少年は、暫し睨み合っていた。
― ??? ―
「ねえ、聞いた? この街にも、酒場がオープンしたそうよ」
「嗚呼。そういえば、この前に流れ着いた物売りの彼がそんなことを言っていたな。ようやく準備ができたのか」
武器庫の整備をしていた王は、振り返りながらそう答えた。鉄に汚れた顔は、常には見せないほどの柔らかなもの。
「どんなお店なのかしら」
「なら、今夜辺り行ってみようか」
立てかけられた武器を眺めていた女は、目をまるくした。
「私達が行ったら、皆に驚かれてしまうでしょう?」
「気にしなくとも、俺がそういう人間だと大体の民は知っている。民と喜びを共有せずして何が王だというのか。それに、心配ならステネロスの奴でも連れて行けばいい。あいつなら、上手く屁理屈をこねてくれることだろう」
多くの武具に囲われて、王は少年のように笑う。それは女と、もう一人の前でしか見せない稀な表情。女もつられて表情を綻ばせ、頷きながら小さく感謝の意を添えた。その言葉を聞いて、王はまた、小さく笑った。
― ??? ―
――潮騒が鳴る。
大地の果てに広がるとされた海は、かつて見渡したアルゴスの丘のように何も無い。雲は風に吹かれるに任せ、陽の照り返す水面が眩しく薫る。空を渡る鳥だけは、丘に見た群れより少しばかり少なく、鳴き声はより高く、遠くにと響いていた。
「――――嗚呼。分かっている」
全ては今際の夢だ、と男は海の波間を瞳に映した。それは常と変わらない、物腰と言葉と同化したような、静かな眼差しだった。
平原のように広がる最果ての海に幻視するものは、帰ることの叶わない故郷に残した友と妻。そして、城下に住まう民の姿。彼らがどのような道を行き、どのように繁栄し、どのように時代を築くのか――、そこに自らが共に在れないことを、かつて王であった男は少しばかり残念に思った。
「礼を言おう。今までよく、俺に付き合ってくれたな」
手にしていた槍を、海へと投げ入れる。既に錆び付き、武器としての役目を終え、かつてあった灰色すらも失った生涯を共にしたもの。
――もしもこの夢にかの女神が気付き、その姿を見たならば、きっと叱咤されたことだろうと、ディオメデスは幽かに笑った。
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