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アーチャー ミケランジェロは遅延メモを貼りました。
[兄里は今の情報を疑っているようだった。当然だ。正しい保証など一つも無い。
そのサーヴァントも判断を保留したようだ。たしかに今考えることではない]
……そうね。
片翼のサーヴァントに会ったら、こちらの気の済むまで吐かせましょう。
[肺から重い息を吐き出し、二人に同意する。
そして背を向けると、肩越しにひらひら手を振った]
帰る。なんだか気が逸れちゃった。
またね、おやすみ。
[二人から挨拶は返ってきただろうか**]
つかの間の夢と言うには、ここは余りに普通すぎてなんだろう、死者をここに止めておくことと、町そのものをここに移転することと、どちらが聖杯にとって楽なんだろう。って思うかな。
どちらにしても、今は考える時じゃない。
[どうせそれまでは聖杯に手を出すことなどできないのだから]
それじゃあ、そろそろ帰ろうか。
どこか、汗を流せる所に寄っていこう。
[かぐやにそう声を掛けて、同じように帰るらしいセイバーとリリンに頭を下げるとその場を後にする]
[次はいくさばじゃろうなあ と思いながら口には出さず]
はいな。……神社に戻ってお湯を沸かした方が良いのでは?
[背中の傷とか、実は気遣っていた>>483]
解らぬ、解らぬなそれは私には。
[首を振りながらも視線を戦う英霊たちへ向ける。
自分に理解できない世界を把握しようと**]
……神社で湯を沸かす場所が無いと思うけど。
こういう時はホテルの方が良いんだけどな。
[かぐやの提案に考えながら車へ向かう。
背中の傷はもちろん考える所ではあるのだが、銭湯に行っていちいち性別を確認されるのも面倒くさい]
さくらの魅了でどこかの家で貰ったりできないかな。
[そんなことを聞いてみた**]
できますよ?
[しれっと答えて>>486]
[その後、実際に民家を徴発したのか、ちゃんと神社に戻って竹で湯を沸かしたのかは、視聴者の想像に委ねられた**]
―2F―
―― 世界の創造が、もうひとつ……?
[見たこともない“セカイ”の形。
黄金の巨人の形を取る龍脈の結集。
北欧神話のスルトが纏う焔が如く。
吟遊詩人は、――クレティアンは咽喉の渇きを覚えた。
ああ、餓(かつ)えている。
己の痩身をかき抱いて、
固唾を呑んで見守るのみだ**]
嗚呼。此処に在ったのか――。
[描き上げた創世の画より降り注ぐ奇跡を従えて。見下ろす先に立ち上がるのは大地を支えし巨人の姿。
其れは想像だけではけして彫り上げる事の出来なかった最も巨大な肉体美。打ち震える。これこそが正に昂揚か。]
逢いたかったぞ――その姿!
[歓喜の声と共に高々と掲げた右腕を振り下ろした――。**]
親方…、いえ、アーチャーのサーヴァント。
貴方の全力、我が宝具を持って――我が信念の理をもって、
砕きます!
[球体は身体の前で浮かせたまま、早口で詠唱を開始する。
膝を落とし黒手袋の両手を地図が浮かぶ地面につけると、
両腕に腕輪のように平面のアストロリーベが3重に重なった。]
世界を記せしこの手は地を知り尽くし、
それでも尚、探り求める手。
[大地から龍脈を通じて両手に魔力を集中させる。]
侵食の輪廻の理
――幼年の時が始まりを告げる。
[詠唱と共に、メルカトルの足元が隆起する。
丘、というよりは卓状の大地の上で更に詠唱を重ね続ける。]
地に触れれば、命芽吹く大地を知る。
風に触れれば、天駆ける風を知る。
[腕のアストロリーベの一重が輝きを増す。
大がかりの魔術は詠唱もまた時間を要する。]
水に触れれば、命の源たる清らかな水を知る。
火に触れれば、灼熱の焔を知る。
知は即ち、統べる也。
[更にもう一重――二重螺旋が男の腕を輝かせる。
周囲に暴風で身体を守らせてはいても、
その全てを防ぎきれるわけもなく]
重ねて、詠唱を続ける。
[天地創造――漆黒の影の刃、月からの光の矢が、
キャスターの左脇腹、右肩口を抉り
アダムとエヴァ――絶望の刃が、
跪いたままの右足に杭のように突き落ちた。]
―――…ッ、
[味わった事のない痛みが身体を襲う。
けれどこのお互いの力、それ以上に信念の衝突で負けたくはない
その思いが大地から湧き上がる。
あと、もう一息なのだから。
死は恐怖ではない。
あの牢獄で、私は何度も死を覚悟した。
死して己の意志が途絶える事の方が――怖かった。]
地の理により、命の全ても光の全ても地に落ちる。
[天地創造――、光の雷は大地に吸い込まれ、]
永久に消える炎はなく、
やがて降り注ぐ天からの恵みによりその勢いを消す。
[左手の腕、平面のアストロリーベは三重の輝きになり、
地から吸い上げた力を天に高らかに掲げる。]
大地を飲み込む洪水であっても、
高峻な山脈には跳ね返され、
起伏に従い流れるのみ!
[天地創造――、火球、大地より湧き出た火炎弾、
それらを防ぐではなく、
天地創造――海からの飛沫と、
ノアと洪水――真上から飲み込まんとするその濁流へ向ける。
矛先が炎へ向くよう、左の腕から三重のリングが大気に放たれれば、
砂塵を巻き込みながら吹き荒れる砂塵や風を操る。
狙いは、―― 火と水の相殺だ。]
[残された右腕に完成された三重螺旋。
輝きを纏う腕は三節まで強化して増幅させた魔力が集う。]
地脈に眠りし力を集わせ、
我が眼前の敵を排除すべく、今ここに命ずる。
[地図の中心に立つメルカトル。
狭いこのフロアの地形、地質、大気を網羅する。]
吹き荒れる烈風を飛弾となし、
乾いた地から毀れた砂礫も飛弾となし、
大気を漂う水の破片もまた飛弾となせ!
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