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[駅前にはそれほど高い建物があるわけでもなく、車は南の方へと向けて動き始めた]
北が、やかましい?
ああ、今の時間なら、仕事してる人が多いからかも。
あっち、オフィス街があったから。
[昨日見た限りでは、昼間に戦闘になれば一番被害の出そうな場所だった]
南で良いよ、もうこっちの車線入ったから。
今更転回とかできないし。
[車の流れに乗ることとミラーと目視でのチェックは怠らない。
安全運転ではあるが、時折危なっかしい運転は、さてさくらの目にはどう映っているのか]
真ん中、寄るとちょっと怖いんだよね。
……もう少しなら、平気かな。
―1F中央区へ、休息を―
[人の体は休まねばこわれるもの。
貴婦人を扱うに相応しい手管で、
騎士と吟遊詩人は付き従う。
連れているのは大きな獅子だ、
おんなひとり乗せるのは造作もない。
ビルとビルの間を飛び越えるも容易いもの。詩人は騎士に身を委ねて在り――]
街に出ると些かならず目立ちますかな。
[ くすりと笑い、首を傾けた。
――セイバーのマスターが、この奔放な主の一言に貫かれているとも知らず。奇妙に優雅な一行は、身体休める場所として 高級なホテルを選んだのだ。
屋上より我が者顔で侵入。
あとは魔術でつじつま合わせ。
――主は豪胆なことだ、と吟遊詩人は肩をすくめた。]
暢気なもんだのう。
[軽く息をついた。戦場に先ほどまでいたというのにこの気楽さ。どこかで覚えがあるような気もしたが、既視感というのはよくあるものだと深く考えない事にした]
原点?概念…… では何か?今のあの獅子や武士自体が宝具の様なものというわけか?
[宝具ならまあそのままぶつかってこちらに分が悪くなるのも仕方がない、むしろよくやった方だと思えるのだが。そんな一抹の望みを託してリリンに語り掛けた]
しかし……真面目にやるとこの体でも随分と疲れたような気がするわ。
ああ、それで構わぬ、昨日の例があるからな。
或いはあのエリアを拠点にしている可能性すらありえる。
もっとも昼に襲ってくる阿呆いるかも知れぬからな。
魔術師に出会ってすらいない。
この戦争は本当にいびつだ。
[ぶつぶつとつぶやきながら南へと足を向ける。]
――西ブロック・森林公園〜教会へ――
[自宅から教会へ向かうのは公園の中を通って行く方が早い。
緑の森の中を木漏れ日がキラキラ輝いて気持ちの良い風が頬を撫でる。
森の中にいるだけで自分の体の中に魔力が満たされ手行くのが判るようだ。]
・・・ねぇ、親方。昨日のランサーのマスターって人ね。
悪い人じゃないと思うんだ。
なんだかんだ良いながら僕の命の心配したり、魔術師として有るべき姿を教えてくれてたり・・・
まぁ、ちょっと口悪いけどね。
根源についても、昨日もっとよく調べたよ。
でも、やっぱり良くわからないや。根源を求めないと魔術師じゃ無いなら、もう僕は魔法使いって事でいいやぁ。
[両手を頭の後ろで組んで歩くと、肩に掛けたショルダーバックがゆらゆらと揺れる。]
[昼間の駅前は車が多く、思うようにはなかなか進まなかった。
脇道に逸れれば良いのだが、そんな土地勘は持っていない]
さくらは、私に何も聞かないのだな。
例えば、どうして聖杯戦争に参加したのか、とか。
背中の傷跡の話、とか。
[ゆっくり進む車内でそんなことを尋ねる]
少し高い、くらいならちらほらとあるんじゃがのう。
[今しがた、そのホテルのビルに、トゥルバドールが入ったとは露知らず、前の方にあるそれを指さしたり>>55]
わらわはぬしさまとの同行は楽しいゆえ、どこへでもお供しようぞ。
なんだ、疲れたの? ……確かにあなた、凄くはっちゃけてたしねー。
やっぱり日本人って、戦いの時はああなるのね。ちょっとびっくりしたわ。
[戦いが始まったとき、召喚されていきなり自殺を計るような男でも、やはり戦闘民族なんだなと感心したものだ。
きっと暴れるのが好きに違いない。これからもたくさん戦わせてあげよう]
じゃあ、とりあえず戻りましょうか。ここだと気が休まらないし。
――西ブロック 教会への道すがら――
[樹々の葉隙からやわらかな光が注ぐ道。心地よさそうにする柊の隣に並んで歩いている。]
ああ、あれで憎めないヤツに見えたな。
[仕事上での付き合いなら喧嘩が絶えない気もするが、と続けながら柊の語った人物観について頷く。なかなか丁寧なツッコミだった。
ランサーの方も、なかなか話のできるヤツだったなと振り返る。一緒に酒を飲んだら、きっといい酒が飲めるだろう。
――と。]
いや、魔法使いはもっとなんか、アレじゃなかったか?
[説明しようとしたが、説明できなかった。]
ん? んー。
ぬしさまが聞いてほしいなら聞くが、ぬしさまは言いたいことは言うじゃろ?
少なくとも傷跡は痛ましゅうて、語らぬならそれで良いと思うておったわ。
[言うさくらの表情は微笑みのままだ]
それに、いくさははじまってしもうた。すでにいくさばにあって、なぜいくさにでるのかと問うのも、難儀じゃろ。
……ん?
[さっき指をさしていたホテルに、違和感]
んー……?そうか?どうも自分ではよくわからん。
気分屋なところがあるとは周りに言われたことはあるな。
まあこうしている方が楽だ。動くのも面倒だ。
少しの間戻らせてもらうぞ。
[そういうと実に気だるそうな素振りでその姿はリリンの周りに霊体となって掻き消えた]
おう、そうしてくれ。わしは眠らんでもまあいけるが、お前はそうもいかんだろ。
[リリンが内心決意している事などは知る由もなく、大人しく戻るという場所に霊体のままついて行く]
……高そうなホテルだね。
[チラ、と見えたホテルは一目で高級さがわかるような作りで、他のビジネスホテルとは外観から違っていた]
こういう所に泊まる人って、何してるんだろうね。
――、ああ、いや、なんでもない。
[父親は泊まっていたな、と思いだしたが言葉を止める]
そうだな……、言っても仕方がないと思ってるから、言わないままだったけど、その内気が向いたら話すよ。
ずっとね、待ってたんだ。この、聖杯戦争を。
ここでのって訳じゃないけど。でも、待ち焦がれたはずなのに、何だろうな、うん、まだまとまらないから、まだいい。
[――令呪に微かな痛みを感じて、思わずブレーキをふんだ。
かぐやの声に先ほどのホテルを見上げた]
― 朝のひと時→教会へ ―
[みちるとは違う場所で眠った。
否、仮眠を取った程度だったが。
起きて身支度を整えれば、台所へ向かう。
みちる専用の足場に乗って料理をするみちるの手伝いをしつつ、
一緒に食事を取るひと時。
今朝はフレンチトースト、ウィンナー、サラダ、コーンスープだった。
甘くてふんあわりしたトーストは実に美味しかった。
食べながら今日こそは教会に行きましょうと話せば、
食事を終えて洗い物を手伝い、身支度をさせる。
ランドセルというものは毎日装備必須のものなのだなと眺めながら、
家からバス停まで案内し、教会行きのバスに乗った。]
[親方の顔を、見てたまらず吹き出す。]
・・・ぷっ!くくくっ
冗談だってば!あははっ、魔術師だろうが、魔法使いだろうが僕は僕だしね。
ん、ただ、こうあるべきであるって決められちゃうと身動き取れなくなっちゃうでしょ?
僕は生まれたときから、その辺から外れちゃっているから・・・さ。
[親方に向けて寂しげに笑った。]
―中央ブロックー
[南下していく最中に気配を感じ取る。
マスターとサーヴァント双方の気配を]
ああ、また複数の気配を感じるぞ。
さてどうしたものか。
貴様の目的である戦闘は昼ゆえに難しい。
それでも会いに行くとするか?
[回答は恐らく任せると行って来るだろう。
それでも念の為に確認をしておきたかった。]
―中央区高級ホテル上階スイート―
ほう、ほう、ほう。
[ 興味深そうに吟遊詩人は部屋を見聞している。騎士は見張りにつけたままだが、可視化と負可視化は詩人と連動しているようだ。獅子は門番めいて鎮座している。 ]
ここを押すと、音楽が鳴るのか。
いやはや、知識としては注がれていますが
実際見ると不思議なものだ!
[ 有線の放送である。 ]
[セイバーが霊体化し、視覚認識ができなくなる。が、その気配は感じられた。どうやら霊体化してついてくるらしい。
戦い意外は本当に面倒くさがりだ。気分屋というのも頷ける。
あるいは……彼にとっては戦いこそが『楽』なのだろうか]
……わたしには、分からないわ。
[初めて目にした戦いは、本当にすぐ終わってしまったけれど。
どうしてか、遠い場所のように感じたのだ]
目的があり、己の望みに従って動くのは尊い事じゃ。誇っていいぞ、ぬしさま。
[急停車には右手を伸ばしてあるじを支える]
ぬしさまも感じたかや。
じゃあ、やはりここにおるの。
さて、わらわは踏み込むタイプのクラスではないが、2Fへの行き方でも伺いに参るか、ぬしさま?
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