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マイマスターの奔放さと
妙なとこで純な感じ(らしい)のが
たまたま合致して召喚されたのかな―
などと夢想するサーヴァントです
女性の扱いはお手の物って感じ(希望)だし
― 2F・廃墟 ―
どのようなものにも、いずれ終わりは来るものだ。
人であれ、時代であれ、神であれ、うつくしき伝承でさえも。
――なるほど。
詠めども綴れども終幕を迎えねばならぬ、貴君が望みし理想は
どれほどその身を満たし、癒し、――乾かせたことだろう。
なればこそ、この場は。
とうに滅んだもの、失われたものに価値を見出し
夢見る貴君には、必然に望む奇跡であったか。
[一時。静まり返る風塵は凪のよう。
無骨な鎧と槍を持つギリシアの戦士は
禁忌を重石とする言葉を口にしたマスターを、意識のみで一瞥し。
百獣の王と共する騎士でも、誉れに全霊を賭す獅子でもなく
従えるように立つ、眸に理想の輝きを宿す者を見た。]
――さて。
我が身は武にのみ時を割き、芸というものに預かり知らぬ身。
貴君のように、流麗な詩歌のように歌い上げることも叶わぬゆえ。
我が武の伝承を、槍を以って、口頭による答の代わりとしよう。
これは我が身が嫌い続けた荘厳なる輝き。
これは我が槍が求め続けた武功の頂。
やがて共に立ち、いずれは超えんと願い
神々の山脈にて孤独に立ち続けた彼の者の名。
俺がこの戦に立つ、唯一にして無二の願いと受け取られよ。
馳走の槍とは別に持ってゆけ。
夢想を束ねし――、…………いや。
生まれたばかりの、名も知らぬ騎士よ。
[渦を巻いて纏わりついていた砂塵が弾け飛ぶ。
男が持つ槍を中心に、周囲の瓦礫が圧壊する。
いざ焼きつけよ。
遥かなる神々の時代、戦の場を駆けた男の武功の具現。
讃え、畏れ。
女神の仕業に違いないと謳われ続けた、叛逆の輝き。
元よりその槍の名は無銘。
ならば、吹き込む其の名こそは――]
蒼炎を纏う神討ちの槍《グラウコピス・アテナ》
[――槍より噴き上がるは蒼炎。
天狼星《シリウス》の如く輝きを放つ神話の具現。
周囲の風が畏れ退くように、互いを隔てていた粉塵を晴らす。]
整えよ。
――一撃のみだ。捌いてみせよ。
俺もお前も、終幕には未だ早い。
[蒼炎の輝きに照らされながら、低く構える。
足には地を蹴る力を。
眼には彼を見据える力を。
まるで尋常なる果たし合いの如く
一切の音を立てず、彼の者の準備が*整うを待つ*。]
そんなことに興味はない……。
私は嘆いているだけだ。
誰もが根源ではなく己の欲望に魔術を使うこの戦争をな。
[先日から出会うもの総てが根源を知らない。
魔術師の覚悟が無い等の状況だった。
その状況への苛立ちが声に表れていただろう。]
何をしたいと言うのであれば魔術師として競いたいというだけだ。
其で勝ち抜けぬと言うのであれば私の鍛練不足ゆえに次に繋がる。
其だけだ…。
― 2F・廃墟 ―
……そうだね。
どうしたって、物語は終幕を迎えてしまうから
[セイバーと斬り結んだ折、>>0:465
眸に見せた翳りの一端を今もまたちらつかせる。]
奇跡でもなければ。
……私の渇きはきっと、満たせないさ。
[口元に淡い笑み。
――凪いだ空気。
夜明け前の静寂に似る。
主同士が斬り結ぶなら動きも異なろうか、けれど今は――似つかわしくない戦場で楽器を手に、猛き槍の使い手に背筋を伸ばして向かい合う]
――貴方は激しき巌のようだ。
歌で称えるより、
言葉で飾り立てるより、
眼にしてこそ
伝わるものだと謂う。
――嗚呼、
[震える。これは――悦びだ。
騎士と呼ばれ、金萌葱の眼は驚きに丸くなり、
それから三日月のように細くなる。
純化されて、いっそ狂い咲くような笑顔だった]
――光栄の極み。
[静けさの後に嵐が来る。
神世を駆け抜けた者の圧倒的な輝きに、
現世の宵闇はひれ伏さん。
開かれるは彼の物語。
蒼き炎を上げ、そらまで焼きつくすが如く。
その全てを瞬きすら惜しみ、
詩人は見つめている。]
[吟遊詩人――騎士と呼ばれた彼は笑みを深め。
やおら表情を触れれば斬れそうなものにかえる。>>509]
――同感だよ、灰色の君。
捌いて見せよう。
“騎士”の呼び名に恥じぬよう。
[獅子の騎士にちらりと視線を投げて
リュートでアルペジオを爪弾き
そのまま流れるように白い腕を差し伸べると
かの騎士は若葉色帯びた光に溶けるように失せ、物語の主のもとへと戻っていく。]
[光帯びた指先を喉元へ。
澄んで響く声で、弦に触れた。
ただ呼び出すだけでは無い。
真なる名の一つを紡ぐ]
――我、騎士の誉れを紡ぐ者なり
《La Chevalier》
[薫風わき起こり、とうに失われた過去の物語を鮮やかに歌い上げた。]
我が編みあげし詩歌よ在れ。
最も誉れ高きかの騎士を此処へ。
湖の乙女に愛された円卓の護り手よ。
――汝の名は 荷車の騎士ランスロ
《Lanclot,le Chevalier de la Chamete》
武勇に於いて、
彼の右に出るものは無し。
[詩歌が光になる。光は物語の断片だ。
断片は吟遊詩人によって英雄を形作る。
長い髪を薫風に煌めかせ、
磨き抜かれた鎧に身を包んだ円卓で最も優れたと謳われた騎士が今ここに顕現する。]
[騎士の側に立ち、
詩人は激しく燃えたつ蒼い炎を見つめる。
名高き女神の名を頂く其れは、紛れもなく餓(かつ)えを潤す極上の美酒である。]
――……さあ、行こうか。
騎士の誉れを。
我が矜持《ものがたり》を。
とくと ――ご覧あれ。
[誉れ高きランスロは、吟遊詩人の紡ぐままに、剣を構えた。]
― 回想:中央ブロック ―
あら? ぬしさまを責めたみたいになりんす。
[ころころと笑った>>437]
重畳にありますれば。
わらわは己の望みを得んとすることを尊いと思いんす。
ぬしさまのできないことは、わらわがいたしましょう。
[いくさの終わりは、片方の令呪によるものだった。残った方からあるじを守るように位置を変える>>448]
[その後、相手側が持ちかけた、明日という提案に、あるじは肯定を返した。ならば自分はその意志に従うまで>>454]
あら。凛々しい殿方にそう言われるのは悪い気はいたしませぬ。
[セイバーの言葉には、そう答礼を返していた>>457]
ー南ブロック、古びた洋館ー
[気にいっていたうさぎさんパーカーは自分の血ではない赤に染まって
よほどうまく染み抜きをしないともう着られないに違いない。
明るい色をしていた瞳は令呪の一角を失ったことで色を暗い色へと変えていた。
三角使い切れば、どうなるのかわからないが既に腫れぼったい瞼は真っ赤になっていて、開けるのも億劫なほど]
…おじさん、ごめんね。
[半分以上足を眠りに突っ込んでいるらしい気配の声がおちる。
どうにか頑張って英霊の話すことを聞いていたのだが、その最後にポツリと落とす]
…みちる、まほうのこと、よくわかってなくて…
もっと、みちるが…まほうの…
[ その先、何を伝えたかったのか。
結局は、そのまま眠りに落ちてしまったのだけど]
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