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――― 、
[獣と戦士とぶつかり合う直前。
周囲の景色が代わり、荒涼とした廃墟へと転じる。]
ぬおおおおおおおおお!!
[だがランサーは勢いを止めず。目前から消えたはずの獣と戦士が、未だ立ちはだかるを貫かんとするかのように、三つの突きを放った。]
完璧か。 …そうか。
[満足そうな相手の様子にこれ以上聞くのも憚られ、ただ一つ頷くしかなかった。
現時点で確証を持てたのは森林公園の付近を一度曲がるらしい、という事だけである。…無事に辿りつけるか怪しい。
もし良かったら、と少年が言いかけた言葉>>415に、ぱちりと瞬き緩やかに首を傾ぐ。――とはいえ、今は赤竜に夢中なようだから急く事でも無ければ無理に聞きだす心算も無い。独りと一匹の様子を、何かがあれば直ぐさま割り入れるように意識は保ちつつも見守る方針。]
セイバーに戦闘で褒めてもらえて光栄ですが、
まあ、その……
さすがに ―――まだ、 死ねません!!!
[悪足掻きにしかならないかもしれないが、
球体に手を添えて、魔力の球をまたぽこぽこと生み出す。
じわりと痛みを伴う左の腕。
黒いジャケットが割けて、黒い布地に血が吸い込まれていく。]
[終わりに、と言ってまた刀を構えるのが解れば、
間合いを取るように地面を蹴って大きく後退を計る。
その道を追うようにセイバーが来るのなら、
そこに向けて魔力の球を精一杯放つ。]
みちるとの約束もまだですから!!
[その言葉と、令呪が>>431発動するのは同時。
セイバーに向けて放った魔力の球が突如威力を増して肥大する。]
…みち、―――
[何が起きたのか考えるよりも、身体が勝手に動く。
みちるの傍まで駆けよれば、問答無用でその身体を対面する形で抱き上げて
そのまま物凄い速度で洋館まで*駆けだした。*]
突っ込むのが苦手なら、このまま静観かな。
[突っ込む気はあまりないらしいかぐやの言葉に、ある程度近づいた所で足を止めた。
余波を受けないような位置へ陣取る]
……そうだね。
心構えができていなかったのは、私の方だ。
[それでも、自分は魔術師ではない。
そして、兄里の教えを貫くならば、殺すという選択肢はない。
今のケイは、あくまでも兄里の後継者としてここにいるのだから]
私の願いは、決まっているよ。
なくしたもの、なくしそうなものを、取り戻す。
[それだけは、やめるわけにはいかない]
[何かを感心されて、いきなり独りごちる…かと言えば念を押すように…奇妙な違和感…]
もちろん、僕だって一応は魔術師だからね。
何かあっても自分の身くらい守れるよ。
ええっと、パピーって中にもう一人いるのかしら?
[子供故の真実を見抜く力が発揮されたようだ ]
[少女が駆け寄る。それを見る。
それは、どろどろの挽肉になりに行くのと同じこと]
待っ……!
[呼びかけようとして、自分も走り出そうとして、
令呪を使った少女の顔を、目に焼き付けた]
―中央区南側/→ ― ―
ええ、どうかお許しください。
それと、彼は英雄です。
そのような言い方は――いえ、……差し出がましいことを申し上げました。
[パトロナージュする貴人が白といえば黒も白と謂わねばならぬか。されど其れも今は物語の渇望の前に膝を屈する。]
なれば、仔猫の相手も私が引き受けます。
押し付けたりはしませんよ、
エスコートは、お任せくだされば。
[謂うと、リュートを高らかに、かき鳴らし―――見上げる。地上を。体が浮く感覚、荒涼とした廃墟へ]
心通じ合っている俺を作った主って奴がいるのよ。
まあ、令呪の反応を見れば、俺がマスターだって解るだろうし、主は忘れてもらって構わんぜ。
特徴としては、やたら俺にうるさい事だな。
……ん、何か言うのか?辰?
「その若さで、サーヴァントを召喚できると言う事は、さぞや才ある魔術師とお見受けします。
私の名は、羽鐘辰。
この者は、私が作り上げたものではありますが、やや品に欠ける所がありまして、その非礼をお詫びいたします」
品に欠けてて悪かったな。
あと、なげーよ!
[パピーは辰の言葉を伝達したあと、そう言った。]
そうか。だが……お主がいつ死ぬかを決められるのは、今はお主ではない。
わしだ……!
[目を見開き、打ち込んだ流し斬りはキャスターの体に突き立ち、確かな手ごたえを与え……はしなかった。
幼い少女の言葉と共にキャスターの体が動き、少女を抱え上げて駆けだす。本人の身体能力を無視したかのような速度で。同時に、自分を襲うのは先ほどよりも遥かに大ぶりな魔力の塊。]
く、この………!!
[歯を食いしばり、魔力球を受け流そうと太刀を振う。しばしの後、ようやく払いきった時にはもうキャスターの姿は遠くになっていた]
さすがに「これ」を使っても、余程運の悪いやつでない限りあの距離では難しいか。
……いかんな。骨折り損だ。
[頭を振って、抜きかけた脇差を元に戻した。どことなく表情には憮然とした様子が浮かんでいる]
すまんな。仕留め損ねた。
[リリンの方を向いて、鎧を解いた姿で詫びた]
[自分が令呪を使ったという自覚はないが、
左目の一角は覗き込めば確かにかけているのがわかる。
何が起きたのか自分でもうまく処理しきれないながらも、抱えられた腕の中で焼け付くような痛みを訴える左目手で押さえたまま歯を食いしばっていたが、無事に洋館へたどり着いた頃にはすでにぐったりとして意識もない状態で**]
―2F/廃墟―
[――青色の溜息を宥めすかすのは骨が折れそうだが
この機会を逃すという選択肢を
吟遊詩人は持ち合わせていない。
>>432 咆哮。雄雄しき戦士は灰色を鈍く輝かせた。
突きは三つ。さながら神速。
騎士たるイヴァンは一歩先に体重をずらし、
其れを避けた――筈であった]
……っぁ!?
「……くっ!!?」
[声は同時、音域の違う驚愕の声が奇妙な和音となった。
速い。――速い!
見立てと違う。食い違いに戸惑いを隠せない。
何が起きた。クレティアンは金萌葱の眼を瞠り、そうして、なお一層輝かせた。]
[伝達された辰の言葉を聞き更に感心したように簡単の息を漏らす]
…す、すっごいねぇ!
「辰さん、初めまして。僕は妹尾 柊と言います。
褒めて貰って凄く嬉しいのですけれど、まだまだ半人前の魔術師です。宜しくお願いします。」
[まるで作文のような言葉をパピーに伝達してくれるように催促しつつ]
うん。礼儀って大事だよねぇ…でもライバルだから気にしなぁい。
――何と美しい…!
[三の突き、その1つを
辛うじて鬣の端を削られるに押さえた獅子が
吼えながら灰色の槍使い――ランサーに飛び掛る。
腕に傷を負った騎士もまた、かの獅子の反対側、
腰を低く落とした状態から剣で斬りかかった。]
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