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[やはり、上へ行ってみるしかないな、と思いながら、そのスイートルームを後にした]
……さくら、何の応援だったのあれ。
[廊下を歩きながら、かぐやが掛けた応援の意図がわからずに問うた。
足は非常階段の方へ向かう。
目的地は屋上だった]
―中央区高級ホテルスイート存在区画―
お褒め頂き光栄です。
嗚呼……毒だなどと、そんなことはございませんよ。
[ほんの少しばかり面映そうに眼を細める。
己の胸元に手を当てる、騎士の礼じみた仕草。
文化と国が違えども、重なるところはあるらしい。
さて、そのやり取りにざっくりと割って入った
青年と、偉丈夫のやりとり。
アルフレート――そして「協会」>>221
魔術師であるなれば、
覚えのあるところだろうか。
主の眉月のような微笑からはうかがい知れない。]
他の英霊がどうかは、流石に判り兼ねるが
…俺の伝承は、年少期から没して後2代先までの長いモノだからな。
召喚されるクラスで年齢が変わるのは、伝承に沿っての上だ。
[少し勝手が違う事もあるだろう、と言葉を付け足した。]
――いや、爆弾扱いでも問題無い。事実だからな。
マスターの体調が、蔵書の調べ事が適うのであれば
北欧の伝承辺りを調べれば、『呪い』とやらはすぐに判る筈だが。
…口で、説明した方が?
聖杯戦争は各地で起きている。
無論協会も把握しているから情報は多くあるな。
うらやむほどではないと考えているがな。
一つだけ行っておくのであれば、
今回の戦争は異質だ……。
[それ以上は言わない。
敵に塩送る必要はないから。]
[部屋の主の瞳がきらきらと輝く。]
―――――名のあるかどうかは我が身では分かりかねること。
それは語り部の為すべきものであり、聞き届けた民の業。
いずれ、我が槍を見た貴君が評する機会もありましょう。
侘びの駄賃として振舞うも良いでしょう。
――いや、その。なんというか――失礼をした。
[アルフレートの首根っこを掴んだまま、ランサーは扉を閉めた。]
―中央区高級ホテルスイート存在区画―
[>>220 吟遊詩人の主たるおんなは、
白い少女の言葉にたおやかに微笑んで見せた。
「そうね。機会があれば、楽しいこと、しましょ」
そう、そうする時は吟遊詩人に
無理難題を引っ掛けてくるのだろう。
セイバーのマスターを気に入ったから、氷漬けにしてみたい、なんて謂い出した時のように。]
ええ、そのときは、存分にお見せいたしましょう。
[従者自身もまた、答えることやぶさかではない。]
[出て少し。屋上へ向かう道すがら]
……何故か、最初に出てきた言葉があれじゃったのう……。
[いずれ戦わねばならぬ相手なのに、自分でも不思議ではあった>>228]
―中央区高級ホテルスイート存在区画―
ええ。賞賛はそのままお受け取りいただければこれ幸い。
[>>226 少女になぜか応援までされたのを見て、
くすくすと笑いを零す吟遊詩人であった。
これは戦争だが、得がたい会話の機会は存分に味わいたいと思う生粋の語り部である。]
貴方は律儀な方ですな。
[挙句こちらも素直な感想を添えた。]
[扉を閉めると共にランサーは疾駆した。それはアーチャーの時に見せた全力の疾走だった。背後は振り返らない。ホテルのフロントマンが振り返ろうと省みない。とにかくランサーは高級ホテルを正面入り口から脱出すべく全力で疾走した。正面入り口を越えてもなお疾走を止めなかった。気付いた時にはそこは見知らぬ路地裏であった。
ランサーの胸には確かな達成感がこみ上げていた。]
[扉を閉めると共にランサーは疾駆した。それはアーチャーの時に見せた全力の疾走だった。背後は振り返らない。ホテルのフロントマンが振り返ろうと省みない。とにかくランサーは高級ホテルを正面入り口から脱出すべく全力で疾走した。正面入り口を越えてもなお疾走を止めなかった。気付いた時にはそこは見知らぬ路地裏であった。
ランサーの胸には確かな達成感が*こみ上げていた*。]
それは・・・・・・
[知りたい、と口にしかけて、ここで令呪の反応が密集していることを思い出す。
ここで話す事が、あるいは誰かに聞かれるかもしれない。
パピーはそう考えて口をつぐんだ。]
まあ、きっと辰が調べてくれるだろう。
[丸投げして、この話を終わらせる事にした。]
―路地裏―
[従者に担がれたままホテルをそして街を駆け抜けた。
そして気づけば見知らぬ路地裏にいた]
私は何をしているのであろうな。
確証もなく攻防の可能性のある場所へ踏み込んだ。
そして、その身振りだけを見て帰ってくる。
そんなにも魔術師以外が気に入らなかったのか。
自分でも不思議に思うところだ……。
魔術師として生きるのは自分だけでいいはずだ。
周りにそれを強いる必要はなく、
自身の道をしっかりと歩けばいいだけである。
そんな事はとうに理解していたはずなのだがな。
まだまだ未熟という事か、私も……。
[天を見上げながら細々と呟いた**]
[やがて屋上へ辿り着く]
ふむ。ぬしさま。ここから2階へ上がれるのじゃろうか?
[問いかける。おそらくは、程なくして、二人は光に包まれて転移を果たすのだろう**]
……戦ってる所を見るだけでも、良いんだけどな……。
[そう零したのは部屋を出た後。
屋上に向かう非常階段は、もうだいぶ夕暮れが迫っていた]
そろそろ暗くなるね。
眠る時間くらいは確保したいな。
[二階へ。
屋上へたどり着くと、さらに上を見上げた。見えるのは地上。
足下、鬼門を頂点に五角の陣を描く]
さくら、こっち。行き方わからないなら、私につかまってて。
[陣はなんてことのない、魔力の増幅装置のようなものだ。
2階へは聖杯が導いてくれる。この腕には、令呪が有るのだから]
[やがて、視界に地上でないものが写った。同時に、光の渦に包まれる。
それが消える頃、そこにはもう陣も二人の姿もなかった。
次に目に映るのは、廃墟と化したビル群。
戦うにはおあつらえ向きの場所]
ここが、上階。
もっと、上があるんだろうね。
[まだ、そこには下と同じく地上しか見えないけれど。
ケイはかぐやをつれて「2階」の探索を*始めた*]
――…場が、場だからな。それが賢明だろう。
…ということだそうだから、頼んだマスター。
[赤竜を通じて聞こえているだろうか。一つバックの蓋の上から手を添える。
聊か適当が過ぎるきらいもある気がするが、それを含めてどうやら赤竜の性分らしいというのはこの数日で何となく判ってきている。…その実、本来のマスターはどうやら正反対であるようだから不思議なものだが。]
…まぁ。
パピーに危害を加える事は無い、…と、思う。から。
安心してくれて、構わない。
[それで安心できるかどうかは、別だろうが。
半ば呟く様にして付け足した言葉は、聊か物騒な響き**]
―中央区高級ホテルスイート存在区画―
ええ、では――貴方の名を、
そしてその武勇を目にするときを、たのしみに。
[輝く眼はそのままに、
優美な受け答えは果して、閉じた扉の向こうに伝わったか。
この戦争がおかしい――そう、彼の主は謂ったが
それは詩人こそが感じていること。
己が、本来のクラスで呼び出されるなど稀有に過ぎることなので。]
―――ふふふ、
嵐のようでありましたな。本当に、詩人として――稀有な場に居られる歓びよ。
[斯様な胸の奥は密やかに。
吟遊詩人は――クレティアンは、主の方を振り返ると、
それはそれは喜ばしげに、わらった。
近場のホテルに、剣の英霊御一行が一時にしろ根城を構えたと知るのは、さていつになることやら**]
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