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逃亡者 カミーラ は、修道女 ステラ を占った。
次の日の朝、自警団長 アーヴァイン が無残な姿で発見された。
《★占》 修道女 ステラ は 人間 のようだ。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、村長の娘 シャーロット、流れ者 ギルバート、修道女 ステラ、執事長 モーガン、書生 ハーヴェイ、逃亡者 カミーラ、人形遣い ナサニエル の 7 名。
[深い霧の上空はいつの間にか雨雲になっていた。
不気味な、重い雲は屋敷の屋根も飲み込みそう。
ゴロゴロ、遠くで響く雷が。そしてそれは段々近く。
シャーロットの悲鳴に呼び出されたかのように。
一瞬、世界が白い光に包まれて。
耳をつんざく様な音が響く。
外の木に雷が落ちたらしい。一瞬真っ青に光った外はまるで爆弾が落ちたよう。
それがまるでスイッチのようにあたりに音が響き渡る。
[ガチャガチャ] [しね] [ガタガタ ガタガタ] [シね]
[ゴトリ ガタリ] [死んでしまえ]
[この木と木がこすれあう音。オートマータが奏でる音調の狂った不気味な音色、ずれた時計の時を知らせる音。
すべての人形達が鳴いた。戦慄いた。
これから起こることを予言したのか。
それとも自分らを代弁するものが現れたのか。
喜びか、悲しみか、恨みか、憎しみか
死体もからくりの動物も 皆泣いて鳴いて啼いて]
[ 死ね ][ 去ね ] [死んでしまえ ]
[一瞬の出来事。屋敷の中にまるで呪いが満ちた空気が漂った──]
[ 食堂に入ると、テーブルに置かれた料理が湯気を立てていたが、シャーロットの姿は無い。
はて、と首を傾げた刹那、絹を裂くような悲鳴が響く。]
なんだ!?
[悲鳴の聞こえた方向に走りながら、一瞬何かが背中をなぞったかのようにぞくりとした。]
……何?
[立ち止まって振り返るも、そこには何も無い。]
ははは…確かに。
掃除ができるくらいですからね。
技術的に…ですか。
そうですね、人形に決まった動きをさせるのは、可能と思いますが…
[カミーラの方をみつめながら]
しかし、掃除はともかく、料理は難しい部類に入ると思いますよ。決まった分量の調味料を入れても、同じ味になるとは限りませんからねぇ。
『火』が想定外の動きをしますし、それにあわせて人形の動きを変えるとなれば…
[やはり技術的には困難と思われた]
しかし、人形が作った料理というのもおもしろそうですね。
いや、まずくとも、一度試してみたいものです。
[愉快そうに笑っていると、なにやら悲鳴のような音が]
ん?何か聞こえませんでした?
[テーブルの上の肉料理。先ほどの生首を思い出したのか、眉間に皺がよる。もうこの屋敷でしかめっ面にならない方がおかしいか。
シャーロットの悲鳴、そして次に響いた大きな雷。
そしてざわめき。なんだ?何が起こっている?
悲鳴や雷はともかく、先ほどのあの狂ったような音は何なのか?
屋敷の空気が全て変わったのを肌で感じた]
ちっ、言った傍からこれか。恐らく…アレを見たな。
[ハーヴェイとは対照的に。動くのも億劫といわんばかりに呟いた]
[カミーラの質問に、可能だろうか?と考えていると
突然、悲鳴が聞こえて]
…え?なんだ。
[一足先に駆けていくカミーラの後を追っていった]
[シャーロットを庇っていた青年とは思えない冷えた笑み。
彼の頷きはこちらの問いを肯定したものか。
もう一人…とはこのことだったのだろう。
彼にとり憑いたのもまた人形ならば…目的は何なのだろうか?]
行くのかい、ハーヴェイ?
[言った傍からやかましい悲鳴を上げるシャーロットに内心苛立ちすら感じながらも彼に問う。とりあえず行くなら付き合うしかないか]
流れ者 ギルバートは、執事長 モーガン を能力(襲う)の対象に選びました。
[立ち止まったすぐ後に、大きな音と共に振動が走る。思わず耳を押さえた。]
…雷…。
[気を取り直してもう一度駆け出そうとするも、何故だろう。
目の前の屋敷が、まるで別世界のように見えたのは…。]
[ シャーロットの悲鳴、それに続く轟音……。その余韻が覚めやらぬ中、ギルバートの呟きが耳に入る。]
……アレ、とは? 何か心当たりが?
[ 同じく眉根に皺を寄せ、ギルバートに問う。果たして、それにギルバートはどう答えたか。
そして、彼からの問いに頷きを返す。]
ああ。君はどうする?
[ やれやれとでも言いたげな様子で頷いたギルバートと共に、キッチンの方へと向かう。]
―保冷庫の前―
[見慣れた後ろ姿を発見]
どうした、シャ……
[言いかけて、シャーロットの足元の生首に気付く。流石の彼女も言葉を失うが、前もってある程度の状況把握はできていたため、取り乱すというところまではいかず]
アレはアレ。行けば判る。但し暫く肉は食えなくなる。
[軽い口調で「生首」とは答えておいたが]
お付き合いしましょうかね。さっき妙に空気が変わった気がした。
もしかしたらアレ以外のことかもしれないしな。
[そして向かう先はキッチン。巨大な冷凍室の前。そこにあるのは…へたれたシャーロットと、自身は既に見ていた水ぶくれの生首]
[巨大な落雷。まるで何かに怒るように。
騒ぐ人形。ざわめく空気。聞こえる悲鳴]
やれやれ。
どうしようもないお客人じゃのう。あれほど戻れというたのに。
今日のお料理は無駄になりそうじゃのぅ。折角腕によりをこめて切り刻んだ肉なのにのぅ。
ほっほっほ。よいか。
ご主人は悲鳴もお好きでいらっしゃろうて。
[ ……彼女は、ハーヴェイの背に抱きつくように。そして、ゆっくりと顔を上げるとギルバートに微笑んだ。
利発さを感じさせながら、どこか幼さを残す顔立ち。だが、その微笑は妖しいまでに色めいて。
栗色の長い髪が揺れる。]
(あの人を…そう、あの人を。)
[ くすくすと笑い声が響く。
彼女は手にした繰り糸を玩ぶ。]
―一階:保冷庫―
[シャーロットは、まるで凍ったかのように身体が硬直していた。
襲った嘔気と嘔吐は既におさまっている。]
カミーラ、さん……
(何もできない、のは分かる……)
[シャーロットは、カミーラの腕の中で、大きく震えていた。]
― 1階:キッチン ―
[保冷庫の前へ行けば、悲鳴の原因はすぐにわかった]
…なるほど。
[転がっている″パーツ″に近づき、肌の具合を確認する]
精巧なつくりもの、…では、なさそうですね。
残念ながら。
[死相には慣れてはいたものの、この臭い…]
はあ…食欲が一気になくなりましたよ。
[目を生首から逸らして呟いた]
[「このまま行くと、あたしらもこうなっちまうんだが」だが、流石にそれはシャーロットには言えず]
[ナサニエルが生首を調べているのを見て少しあきれたように]
ナサニエルの旦那、意外に肝が据わってるねぇ。
それとも、少ぉし、常人とは精神構造が違うのか……
[頭を軽く振って、悲鳴の元へと向かう。
その部屋に足を踏み入れようとすると、微かな冷気が顔をなぞった。
部屋の中には、倒れたシャーロットと、いつの間にか集まっていた客人たち。…それと。]
……。
[転がっているそれを冷めた目で見た。屋敷で見た顔では無い。]
[へたっているシャーロット。彼女を庇うカミーラ。
そして冷静に確認するナサニエル。
何をする訳でも、ましてや手伝う訳でもなく。彼女を見る目は皮肉に光っていたか]
…言った傍からこれ、か、シャーロット。
今晩は眠れなさそうだな?
[紅い髪、蒼い髪。ふわりと揺れる。彼女らは二人で一つ。
いつしかそれは一つの紫に。影はにこりとほほ笑んだ
人に恋した人形。しかし恋された人間は…]
あの人…あの人…。そう、あの人を…。
私の愛しい子を奪ったあの人。私の愛しい人を奪ったあの人。
…遊びましょう……楽しく楽しく………苦しめて。
[くすくす][くすくす]
[ ギルバートの言葉は軽かったが、この場では冗談とも取れなかった。
キッチンへ入る。その奥にシャーロットとカミーラの姿。
ナサニエルがしげしげと見ているそれは、ギルバートの言葉通りの物だった。]
死体もも見たことはあるが……これは初めてだな。
肉は食えなくなる、か。つまり、あの保冷庫の中には……
カミーラ。シャーロットを部屋に連れて行ってやってくれないか? ――いや、カミーラの部屋でも良い。できれば、二人で同じ部屋にいた方が良いだろう。一人になるのは危険だ。
[ハーヴェイの言葉に無言で頷く]
シャーロット、立てるか?
[ハーヴェイに向かって]
シャーロットの部屋がいいだろう。だがみんなが上へ上がるときは声をかけてくれ。
固まって動いた方が安全だ。
……多分な。
[カミーラがあきれたように見るのも気にしないようで]
え…?そうか?
だが、動き出すわけでもなし。もう死んでいるのだろう?
これは。
[シャーロットが震えているのに気がついて]
ははは…平気ですよ。死体なんて戦地にいけばいくらでも
転がっている。
こういう風に首だけのや、腕だけのや…
[目だけというのもあったのだが、これ以上怖がらせるのも…と思い遠慮して黙る]
…そうだな、一人で不安であれば、カミーラが
側についてあげてはどうだろうね。
[ハーヴェイの意見に賛同の意を示して頷いた]
[自分を抱きしめていたカミーラが、ナサニエルへ言葉を向ける。
震えながらも、シャーロットはナサニエルへと視線を移す。
食欲がなくなると言いながらも、淡々と首を調べるナサニエルは、果たして何者なのだろうか――。]
「…言った傍からこれ、か、シャーロット。
今晩は眠れなさそうだな?」
[初めて耳にした。
ギルバートが、自分の「名」を呼ぶのを。
シャーロットは、震える手でそっと自分の額に触れる。]
(眠れない……)
…随分と苦痛と恐怖に満ちた顔……。
これは…きっと一息には殺されなかったようですね。
それとも何か、恐ろしいものでも見たのでしょうか。
[転がっているそれを見ながら、淡々と言う。]
なるほど、…私達の身は大変危険な状況にあるということですね…。
[ナサニエルの見る顔に自分なりの解釈を付けくわえ]
にしてもえらい顔だ。多分凍ってたんだろうな。
その状態は解凍して水分がしみ出たんだろう。
ってことは…
[視線だけ動かして]
あの冷凍庫の中にもたんまり、ってことじゃないのか?
人形にならなかった材料の屑あたりなら納得いくか。
開けるのか?
[やれやれ。死体を見て騒ぐのはシャーロットだけ、か。全くどいつもこいつも胡散臭い奴らばかり集まったもんだ、と内心呟く。自分のことは棚に上げて]
ああ、ステラ。あんたも一緒に来な。
二人っきりじゃシャーロットも心細かろう。
カミーラ
[彼女らが去ろうとする間際、ひと声かける]
…お前さんこそ、そいつらを取って食うようなことはないこと祈るぜ?
[いつも通り、おかしそうに喉を鳴らしながら少し歪んだ視線を向けて]
[怯えるシャーロットを見つめ、ふっと寂しげな顔になる。]
(ああ…そうね。きっとこれが正常な反応…
正常な…人間の…)
[胸の奥に何かが詰まったような気がした。
カミーラに声をかけられ、頷く。]
ええ、そうですね…。
[ステラの指摘に、へぇ、と感心した様子で、再度、生首を眺める]
…成程、そうかもしれませんね。
一息に殺られていたら、この何某様も、もっと安らかに眠れたでしょうか?
[ふぅ――と長く息を吐き]
ははは…われわれもいつ、このような姿になっても不思議ではない、と。
[ハーヴェイがカミーラに、シャーロットと共に居るよう言葉を向ける。
そして、シャーロットに立てるかと心配そうに手を差し出す。]
だ、大丈夫です…。
[そう一言、シャーロットは呟く。
共にいる事はまだしも、自分の部屋に人を入れる事だけは避けなければならなかった。
あの部屋には、傷ついた人形が眠っているのだから――。
迷った先に、シャーロットは再び口を開いた。]
私、一人で大丈夫です。
みなさんの、足手まといになりたくないですから……。
[本心は違った。
胴から離された首を目にし、この上ない恐怖の中で、一人でいる事など、無理な事であった。
しかし、シャーロットは、一人になる必要があった。
逢うべき、人がいるのだから――。]
[ギルバートに向かって]
はっ。取って食うのなら昨日の晩、こんな事態になる前にとっととそうしてるさ。
このあたしが警戒させたあとでのんびりと手を出すようなまどろっこしい性格に見えるかね?
[シャーロットに]
どうするシャーロット。あたしが信用できないならハーヴェイと一緒でも構わないが。
冷凍庫の中にまだ…あるのだろうかね。
[ギルバートの言葉に]
保冷庫を開けるなら、わたしが開けてもいいが…
女性は上の部屋へ行くようだし、ね。
[想像通りならば、女性はみない方がいいだろう]
「固まって動いた方が安全だ。 ……多分な。」
[ カミーラの言葉に頷く。]
ああ、多分、ね。
一人よりはましだろう。
[ 転がった生首を冷静に観察するステラに意外さを覚えながら、その場を立ち去る女達を見送る。
保冷庫に近付き、振り向いてギルバートとナサニエルの顔を見る。
そして、少しだけ隙間を開け覗き込み……頭を振る。]
これは……大人しくしていたら、全員、同じ運命を辿る事になりそうだな。
[ 生首を見下ろしながらそう言う。そして、ギルバート、ナサニエルに視線を送る。**]
[眉を上げてシャーロットの顔をまじまじと見つめる]
一人で?本当に大丈夫かい?
この屋敷にどんな仕掛けがあるかわかったもんじゃない。鍵をかけていると、あんたが中で誰かに襲われていても助けることができなくなるが……
カミーラさんを、信用してないわけじゃありません。
でも、迷惑かけたくないの。
もし、眠れなくなったら…
カミーラさんの部屋に行ってもいいですか…?
[シャーロットは、申し訳なさそうにカミーラに言う。]
[笑い出すナサニエルに、薄く笑いかける。]
…何故かしら。
貴方は楽しそうに見える…わ。
芸術家の方って、みんなそうなのかしら…。
[現実を、どこか遠くから見るように。]
まあ、好きにするといいよ。あたしの部屋の鍵は開けておく。ただ……あんたの部屋からうちの部屋までが遠いな……
[シャーロットは竦んでしまわずに、ちゃんと声は出せるのがせめてもの救いか。何かあれば、間違いなく悲鳴は聞こえるだろうから]
…もし警察がくるようならそれが証拠になるな。
確認する必要なんて無いだろうが…
開けるなら俺も付き合う。ここの主人がどれだけクレイジー野郎かも知りたいしな。
[自分の言葉に返してくるカミーラ]
あんたは随分気丈だよな。死体、見慣れてるのか?
お前さんがどういう性格か俺の方こそ知るか。
この騒ぎに乗じて悪さをする奴がいそうで…ね?
まぁ気にしてくれるな。俺も警戒しないといけないし?
[変わらずからかうようにひやかして]
[ハーヴェイに答えようとすると視線を感じ]
なにか…?
[薄く笑いかけるステラを興味深げにみつめながら]
ははは…さあ?どうでしょうか?
わたしは芸術家なんて大層なものではありませんよ。
ただ物事を見るときに、もう一つの頭が働くだけです。
うまくいえないのですが…
はい、大丈夫です……。
[もう一度、そう呟く。]
部屋の窓は開けたくても開きません。
鍵さえかけていれば、誰かに襲われる事もないでしょう。
[カミーラが、鍵を開けておくと言った言葉に対しては。]
ありがとうございます。
でも、鍵はかけておいて下さい。
[シャーロットはそう言うと、ステラとカミーラに軽く頭を下げた。
そして、震えてなのか、痺れてなのか…ふらふらと、シャーロットはキッチンを後にした。]
[ギルバートに]
そうかい?あたしはだいたいあんたがどういう人間か見当ついたつもりでいたんだけどねえ。
言ったろう。子供の頃に嫌というほど見たさ。兄弟のように育った連中の死体をね。
あんたこそ、この騒ぎに乗じて目当ての物を無事探し当てて、とっととずらかるんだね。
村長の娘 シャーロットは、執事長 モーガン を投票先に選びました。
修道女 ステラは、執事長 モーガン を投票先に選びました。
死体を見慣れてくると今度は殺しがやりたくなるもんさ。
勿論そのつもりだ。用がすめば当然とんずら。
俺にはボランティア精神も助け合い根性もないからな。
それじゃ気をつけてオヤスミナサイ、だな。
[カミーラに対してねめつけるような視線を送る。使える女かどうかとでも値踏みしているように。
そしておざなりに挨拶だけで送り出す。さっさと行けといわんばかり]
[シャーロットに]
わかったよ。じゃあ、しっかりと鍵を閉めて。誰かに呼ばれても迂闊に開けるんじゃないよ。
[ステラに]
あんたは……別に怯えもしてないみたいだね。これからどうする。
[キッチンを出て行くシャーロットの背で、ギルバートとナサニエルが保冷庫を開けようかと話している。
そして、そんな二人をみつめるハーヴェイ。
――モーガンは、一体どこにいるのだろう。]
(眠れない……
眠れるわけ、ない……)
[心の中で、何度もそう呟く。
この晩、シャーロットが向かう先は*どこなのか――。*]
[ギルバートも見る気はあるようだが]
付き合うって、男二人で鑑賞しても楽しいかどうかは…
[そういいながらも、扉に手をかける。ちょうどカミーラと話しているようだし、と]
[ギィ…]
…………。感想を今述べるのはやめておくよ。
気分が悪い…失礼する。
[顔を袖で覆うとそのままキッチンを出て行った]
(美しくない…)
[そう思いながら**]
[カミーラの言葉に、少し悲しげに笑う]
…きっと、私の感情は壊れてしまっているんです。
どうしましょう…朝が来るまでどこかでお話でもしてましょうか?
[まぁ、ここで男の方と一緒に居た方が安心かもしれませんが、と、語尾に付け足した]
[顔を伏せてその場を去るナサニエル。訝しそうに彼を見送る]
おや…。行っちまった。よっぽどなもんでも入ってたのかね。
まぁ俺が勤めて見る必要はないか。
[冷凍庫から感じる死気。
それは自身にとっては慣れていて…とても心地よいもので。
殺人も普通に請け負う自分にとって、この屋敷はなかなかに良い場所のようだと笑いながら*]
ぢーちゃんいなくなったら俺がグロ表現担当になるんだろうか(汗)
ど、どうしようかなwww
一郎がんばるね!for二郎
そうだね。食堂に行こうか。食欲はなくなったかもしれないが、何か腹に入れておかないと肝心なときに体が動かなくなる。
[ステラを促して食堂へと向かう道すがら]
感情が壊れてる、か。それを云えば、ここに集まった連中は多かれ少なかれそんな感じだね。
そもそも、人間ってのは本能的にやばいと感じたら感情がフリーズするようにできてんだ。危機的な状況の時に動揺してたら、死ぬだけさ。
[一人、食堂を後にしたシャーロットは、再び''あれが待つ場所''へと向かった。
一階から続くその場所は、相変わらず薄暗く、ガラスケースの中の人形の瞳だけが光っているように感じられた。
光っているとは――。
ガラス玉故か、それとも、何かを零している故か。
シャーロットは、紅と蒼の人形には目を奪われずに、''自分''が居る場所へと歩を進めた。
地下室に響き渡るのは、''かたかた''という音と、シャーロットの足音だけ――。]
……良かった。
[昨晩見た時と同じ振る舞いで笑っている''それ''を目にすると、シャーロットは小さく呟いた。]
モーガンさんが、人形を殺したの。
あなたも、傷つけられているんじゃないかと心配だったのよ。
『私を傷つけた事があるあなたが、何を言ってるの…?』
[まるで、そう言わんばかりに、''それ''はシャーロットを見つめている。
シャーロットは、視線を落とし、「そうね…」と。]
あなたには、謝っても許されない事をしたわ。
憎まれるのも、罵られるのも、受け入れるしかないと思ってる。
私はもう、逃げない。
あなたを受け入れるわ。
――あなたを、護る。
[シャーロットは、''その瞳''を真っ直ぐとみつめながら、はっきりとそう言った。
''その瞳''が、妖しく光るのを、シャーロットは気づいただろうか。]
[あの保冷庫から戻り、どれ位たっただろうか。
椅子の上で目を瞑っていても、眠りが訪れることはない。
事実、もう眠る必要はないのだが。
もう一人、人形に憑かれた人間がいる。
ハーヴェイとギルバートが望むことは違うが人形同士は何を望んでいるのか。
そしてあの紅と蒼の人形は自身にとって致命的なことを知らしめた。
そう、彼女らの望みをかなえなければ自分はどうなるか。かなえたとしても結果は…分からない。
彼女らは自分を生み出したあの父親に対し異常な殺意を持っていた。
愛する子?愛する人?それは一体誰なのだろう。そんなことはどうでもいい。
今判るのは父親…アーヴァインに対する目的が一致していること。自分の依頼もアーヴァインの殺害。
黙ってその椅子から立ち上がる。手には仕事道具を持って]
[人形を傷つける人間と、人間を傷つける何者か――。
シャーロットは、保冷庫での出来事を思い出すと、今度は静かに、震えながらこう呟く。]
人の、あんな姿を見るのは初めてだった。
……怖かったわ。
でもね。
私は逃げない。
(逃げ出す事は、あなたを棄てる事になる…。)
ここから出る時は、あなたも一緒よ。
[この人形を、ガラスケースから出す事は、容易い事ではない。
ガラスを叩き割ろうにも、それは傷一つ入らず。
掛けられた鍵を開けようにも、鍵の在りかは分からない。
例え、鍵を見つけて開けたとしても、ブザーがなるように仕掛けてあるだろう。
シャーロットは、人形を救う方法が分からないまま、この場を後にした。
その後、この地下室で引き起こるだろう惨劇に、シャーロットは気づく由もなかった。]
[向かうのは地下の作業室。一階の展示室には誰もいない。
あの冷凍生首で流石に皆懲りたのか、誰も出歩こうとしないようで。
静かに地下への扉を開け、地下の展示室へと歩みを進める。
数体のオートマタがこちらをじっと見つめているようで。
あの紅と蒼の人形も、変わらず涼やかな笑顔を浮かべてこちらを見ている。
「願いをかなえてやる」
そう呟いて…目指すのは主人の作業室。昼夜かわらず何かに打ち込んでいるその部屋。無言で、部屋のノブを回す。
部屋の中に満ちていた死臭、散らばる骨や肉の欠片。頭がい骨が棚にずらりと並ぶ。まともな神経の人間であれば気が触れてしまいそうな、呪われた部屋]
[一階の展示室へと上がってきたシャーロットは、そこに並べられている人形達を見回す。
その瞳は、屋敷に来た時のものとは違い、慈しむような…そう、人形が好きだった頃の瞳と同じ色をしていた。]
やっぱり、あの子が一番綺麗だわ。
[そんな事を、呟きながら、部屋の中を歩き回る。
展示室の角に置かれた一つの鏡。
その鏡は、シャーロットの全身をはっきりと映していた。]
…そういえば、私。
ずっと、この服のままだったわね。
(着替えなんて持ってきてないし、どうしよう……。)
[少し困ったように、鏡に映った自分を見つめる。
自分の後ろに映し出される、少し大きめの人形――。]
ねぇ、あなたの服、貸してくれない…?
[振り返り、その人形に呟く。
その人形は、「裸になるなんて、恥ずかしいよ。」と言わんばかりの瞳。
他人が見れば、相変わらずのガラス玉であろう。]
大丈夫よ。
私の服ととりかえっこ。
[シャーロットは、一度展示室の外へと出る。
そこには、誰もいない(――だろう)。
人形の許へと戻り、シャーロットは人形の服を脱ぎ奪うと、自分も手際よく服を脱ぎ捨て、新しい服へと着替えたのだった。]
シャーロットが纏った服は、白いレースのワンピース。少しだけ丈が短いのは、人形との背の違いから。]
かわいいわ、このワンピース。
[少し離れた場所から、鏡に映る自分を見つめ、そう呟く。
シャーロットは、暫し自分を見続けていた。]
[主人は人というには理性の欠片も感じられない。
ずっと死体の人形に囲まれていたあの男。
ゆるりとこちらを見る様は死体よりもずっと寒気を呼び起こす]
…俺はアンタの子供から依頼されてね。
お前を殺しに来たんだよ。
[子供とは誰をさすのか。
アーヴァインは言葉に反応も、うろたえもしない。
獣のような唸り声を上げて手に持つナタを振り下ろしてくる。
殺意というよりも本能に近いその刃。
軽くかわし…その腹に手元にあった長い針のような棒で突き刺した]
[自分が出てきたのは食堂の側。あの冷蔵庫の中身を改めて確認していた訳で。ご期待に添える形でぎっしりと詰められた死体の山。
目玉や舌はご丁寧に瓶詰めに。中には肝臓や腎臓を酒につけていたものもある]
食う気満々か。こんなにたくさん、あの爺や主人だけで食べるのか?
まぁどうせ殺すなら誰に見られても構わないということかな。
[ぶつぶつ言いながら食堂を出る、ホールに出た所で見知らぬ明るい服が視界を踊る]
なんだ?
[目に映るのはあの青い髪]
[その位置に管のような針を突き刺すと肺が機能せず呼吸できないでえらく苦しむことになる。その時間は10分から15分か。
悲鳴の代わりに空気が抜けるような音を出し、主人と呼ばれた狂人はよだれを垂らしながらけむくじゃらの腕を再度振り下ろしてくる。
その手を掴み取るが予想以上に強い力。少し面倒か、と一つ舌打ちをすると仕事道具のナイフを思いきり腹につきたてた。
耳をふさぎたくなるような悲鳴。まるで獣が這いずるようにのたうちまわった後主人は絶命した。その形相はあの水まみれの生首よりもおぞましい]
[地下の展示室がざわめく気配を見せる。
主人が殺されたのを悲しんでいるのか喜んでいるのか。
そしてそんなものが聞こえるということはやはり自分も狂い始めているのか。
ナタでその首を叩き切ると、それだけを持って1階へ戻る。
厨房へ無造作に投げ捨てて。後は好きに料理しろ、という意味合い。
それから冷蔵庫へ、そしてシャーロットを見るに至る]
…またお前か、小娘。
ナルシストごっこでもしてんのか。
[どこから持ってきたのか、別の服を着て鏡でポーズをとっている。確か来た時は荷物なんて持って来ていなかったはずなのに]
なんだその服?盗んだのか?
―一階:展示室―
[鏡の前で、スカートの裾を小さく抓み、片足を立てる。
まるで、ねじを巻かれ、踊りだそうとしている人形のように。
満足げに自分を眺めていると、背後から声を掛けてくる存在に気がついた。
振り返らずとも、その声の主は分かった。
――小娘……]
…ギルバート。
ナルシストごっことか、言ってくれるじゃない。
かわいいでしょ、このワンピース。
盗んだとか、好き勝って言ってくれるわね。
可愛いとかそんなの興味ないんでな。
もっとそういうのを理解してくれる人に言え。
鏡見てうっとりしてる奴がナルシーじゃなくて何なんだ。
お前荷物持ってなかったじゃないか。なのにそんなもん着てるからなぁ。どう見てもカミーラやステラのじゃないだろ、それ。人形の服でも剥いだか?
女の子はね、自分がかわいく写ると嬉しく思うものなの。
うっとりして、何が悪いのよ。
[先ほどまで笑っていた瞳は、いつしか鋭いものと変わり――。]
剥いだんじゃないわ。
交換したの。
ほら、あの人形見て…?
私の服、似合ってると思わない…?
[何故か、嘘はつかずに。
自分の服を着た人形を指差して、シャーロットはそう言った。]
可愛い、ね。俺には興味ない世界だ。
死体の人形が着てた服なんてよく着れるな、お前は。
[けれどその満足そうな顔には肩をすくめて]
生首見てあんな震えてたくせにすぐ機嫌よくなるなら悪くないかもしれないな。
[似合う似合わないより、失礼ながらシャーロットが小柄な筈の人形の服を着れる事実に驚いているようで]
死体が着てた服…?
ギルバート、何を言ってるの…?
これは、人形の服。
[ギルバートが口にした言葉に、シャーロットは少し首を傾げる。
そして、生首の事を思い出させるかのような言葉には。]
……癒してもらったから。
[――大丈夫よ、と。
ギルバートには聞こえないかもしれない程、小さな声で呟いた。]
人形の服が着れるのが不思議なのかしら。
小娘の私には、これくらいのサイズがちょうどいいわ。
[皮肉っぽく、シャーロットはそう言った。]
…さぁね。人形の服か。それならそれでいい。
[まだこいつ気がついてなかったのか。
否定することもないだろう。騒がれても面倒臭い]
外見が伴う小娘だったことに納得だ。
そんなんじゃまだまだ大人にはなれないんだな、お前。
[小さな呟きは聞こえたのか聞こえなかったのか。あえて口に出さないだけか]
俺好みな体型だったらもう少し優しくしてやろうとも思ったけどな。
まぁ服着て満足ならそれでいいんじゃないか?夜も眠れそうだし?
[冗談交じりにぼやく。皮肉は皮肉として受け止める程でもない]
小娘で、構わないわ。
大人になんか、なれなくていい。
[――そう。
あの人形と、ずっと''同じ''でいたいのだ。]
優しくなんか、してくれなくていい。
私は、あなたの優しさなんていらない。
[――そう。
与えられる優しさは、あの人形のものだけでいい。
それなのに、何故だろう…。]
ギルバート……
[目の前の男の瞳から、視線を反らせず。]
それじゃ俺もお前さんのことは嫌わないといけなくなるな。
俺は子供は嫌いなんだよ。
[見つめられる様に少し訝しげに]
…何だ?
[人の顔じろじろ見るのはマナー違反だと言いたげに視線を返す]
[喉まで出掛かった言葉を、ぐっと飲み込む。
何が言いたかったのだろう……。]
おまじない、してくれない…?
[本当に言いたかった言葉ではない。
与えられる優しさではなく、与える何か――。
シャーロットは、少し俯きながら、ギルバートに一言呟いた。]
怯えてるの…?
それとも、悦んでいるの…?
あなたの瞳は、人形のように変わらない。
それなのに……。
何だろう、この感触。
何だろう、この気持ち。
私は、あなたを……
救いたい――。
あの子に感じたものと、同じだわ。
私は、ギルバートを……
救ってあげたい。
私に、何ができるの……?
(眠れない…
この、気持ちが募れば募るほど…)
……どこでもいいわ。
眠れるようになるのなら。
[――あなたを、感じられるのなら。
その言葉は、きっと聞こえてなかったであろう。
何故、感じたかったのか。
感じて、どうするのか――。
分からない何かを知りたくて、シャーロットは呟いた。]
[俯くシャーロットの瞳が、展示室に敷かれた赤いカーペットを映す。
赤と青が一つとなり、紫色を奏でたようだった。
その瞳の色の変化に、ギルバートが気づく事はあるのだろうか。]
……お願い、気づいて。
私は、あなたの足手まといになりたくないの。
私は、あなたを救いたい。
私は、あなたの味方なの。
[「なんか悪いもんでも食べたのか?」
とは流石に口にせず。どういう風の吹き回しかは知らないが]
そんなら悪い夢、見ないようにだな。
[唇寄せるのは少し腫れの残る二重の眼。あのときのように髪を撫でてキスしてやった。
唇を離して一言]
次はちゃんと何かお代でももらおうかな?
まずはしっかり寝ておけよ。
[一瞬、紫色になった瞳は、少しだけ閉じられる。
与えられた感触に、シャーロットは暫し浸る。]
……ありがとう。
これで、眠れるわ。
[再び開かれた瞳は、青――。]
お代、ね。
……次があれば、考えておくわ。
[次は、必ず来る。
その時、シャーロットは何故に、おまじないを望むのだろうか。]
おやすみ、ギルバート。
[そう言うと、シャーロットは展示室から出て、自室へと向かった。]
あぁ、おやすみ。
[瞳に唇を落とす瞬間に見た紫色の目。見逃すはずもなく。
あれは色が混ざったのか、それとも……。
白い裾を翻して自室へもどる彼女を黙って見送る]
…小娘、か。
[あのとき何を感じたのか。きっとそれがわかるのはもう少し先の気がした……*]
―一階:自室―
[大きく一つ、息を漏らす。
隠していた人形を、ベッドの上へと乗せる。]
不思議、ね…。
あの子でなくちゃ、満たされなかったのに。
あなたでも、心が落ち着くわ。
傍に、人形があるだけで、こうも穏やかになれるなんて。
あの子の魂が、あなたにのりうつってるのかしら。
[魂がのりうつる――。
そんな事が、果たしてあるのだろうか。
シャーロットは、傷ついた人形の隣に横になると、指でそっと瞳に触れる。
微かに残る、男の感触に包まれるかのように*眠りについた。*]
[あの娘][気付いたの?]
[紫の目][紫の髪]
[ギルバート] [彼女は直ぐに気付くわね]
[貴方がとっくに][私達のものだって]
[冷たい唇、眠らない体、濁る顔色]
[動かない心臓]
【→食堂へと続く廊下】
[カミーラの横を歩きながら、彼女の言葉に目を伏せた。]
……そうですね。
過酷な状況にその度反応していたら、…精神がやられてしまいます。
人はその都度慣れる事を覚え……生きていく為に、色々な事に鈍感にならざるをえないのかもしれません。
…それも悲しい事ですけど。
[そう言って、カミーラに向かって微かに微笑む。
おそらく、幾たびもそのような状況を乗り越えて来たに違いない、彼女の言葉の重みを感じながら…]
【食堂】
[白いクロスのひかれたテーブルの上には、すっかり冷めた料理が手付かずのまま残っている。
空いている席に腰掛けつつも、なんとなく手をつける気にならない。
一つ小さく溜息をついてから、カミーラに向き直る。]
…カミーラさん。
一つ忠告しておきますね。
貴方は…無防備過ぎます。
[怪訝な顔でこちらを見るカミーラに、更に話を続けた。]
……床に転がっている、アレを見ましたか?
人の頭を胴体から切り落とすのは……簡単じゃありません。
アレのあった部屋を軽く見回しましたが、…首を切り落とせるような道具はありませんでしたね…。
ならば、「それ」はどこにあるのでしょう?
それと、数。
あれだけの量を、老人と館の主人だけであんなにも積み上げられるものでしょうか?
[淡々と、日常会話のように抑揚無く話す。]
……一人になるのは危険です。
部屋の鍵を開けておくなんて…どうぞ殺してくれと言っているようなものじゃないですか?
[そう言ってから、そこで話を切り、目を瞑る。]
…一つ謝らなければなりません。
貴方が「部屋の鍵を開けておく」と言った時、私はあえてそれを遮りませんでした。
……その言葉に反応して、万が一客人の中に……紛れている敵が居たら何か馬脚を現すかもしれないと思って…。
[大きく溜息を吐き、手で顔を覆う。]
……嫌な人間でしょう?
誰の事も信用していない上に、人の行為を利用して罠をはろうなんて…。
[ここはどこか。
人形達が騒がしい。あの雷の後から屋敷の中ががらり変わった。
しかし老人が慌てる気配は微塵もない。
主人が殺される少し前大きな落ちた直後。
主人の様子を見に行こうと、ランタン片手に地下室へ。
そして異変が眼に映る。]
…逃げた、か?
[数体のオートマータの姿がない。微かに白い眉を吊り上げて。
そこにあった筈のもの。
斧もつ樵、鋏握る美容師、数体の小人の針子、包丁操る料理人…]
ほぅ。動いたか。とうとう、動いたか。
人形どもが…。
ご主人、念願がかないそうでございますぞ?
─ 回想 ─
[ここはどこか。
人形達が騒がしい。あの雷の後から屋敷の中ががらり変わった。
しかし老人が慌てる気配は微塵もない。
主人が殺される少し前、大きな雷落ちた直後。
主人の様子を見に行こうと、ランタン片手に地下室へ。
そして異変が眼に映る。]
…逃げた、か?
[ずらりと並ぶ人形たち。数体のオートマータの姿がない。微かに白い眉を吊り上げて。そこにあった筈のもの。
斧もつ樵、鋏握る美容師、数体の小人の針子、包丁操る料理人…]
ほぅ。動いたか。とうとう、動いたか。
人形どもが…。
[もう一度長く深い息を吐いてから、手の中からゆっくりと顔を上げた。]
……気をつけて。
この屋敷には、まだ見えていない「何か」があります。
それが何かはまだわからないけど…。
(…おそらくそれは……私が見知った風…景)
[ふいに遠くを見るような目で、空を見つめる。まるでそこに何かが*存在しているように*]
ご主人、とうとう人形命宿ったようですぞ…?
[話かける先にあるのは赤い髪の人形。
ラッセルが母と呟いた、あの人形。
彼はほんの少し前、ヒューバートという美術商と共に街へと逃げた。事実しればさぞ父親を恨んでいることよ。
そしてソフィーというあの女。あの金髪であればこの赤毛に見合う人形こしらえられた。恐らく彼らの後をおって去ってしまったのだろう。何とも惜しいと呟けど]
[人形が動いた?さてはてこの屋敷は……]
[そして主人が殺されたと同時刻か少し過ぎた頃だろうか。
地下室から出、耳澄ますと二階より聞こえるけたたましい電話の音。
あの電話が鳴るのは何年ぶりかと眉をよせ、それを取りに執務部屋へと足を運ぶ]
…はい。何用でございますかな?
[電話の先は警察。厳しい声が老人の耳を襲う。
先日殺した警察官のことだろうか。
いつものように空とぼけ、がちゃり切ろうか思考めぐらし…その手を止める。老人の口元が僅か持ち上がり]
ほっほっほ、それこそ静寂好む人形がしでかしたことでございましょうの。あまりにも騒がしい御仁でございましてな。
[警察の叱咤。しかしまともに取り合わぬ。老人、何を思ったかまた信じられぬ言葉、紡ぎだす]
…実はの、今ここにお客人が参っておるのですじゃがの?
[二、三言、警察に話す内容は]
えぇ、えぇ承知しております。では…こうされるとよろしゅうございましょう。
[老人が語る。それは一体何なのか。
チンと電話切り。そのままずるり衣引きずり下へと降りる。
向かう先は厨房か]
ほっほ…。わしがこなすにはちと荷が重くての…。
[厨房にある食糧庫。ほんのわずかのその中身、全てぶちまけ粉々に。一欠けらも残しはしない]
ほっほっほ。さてお客人。飢えて死ぬか生きる為人肉を食らうか。
それか……互いに殺し合うか。
[老人が警察に申し出たのは屋敷の爆破。
期限を設け、その間に「警察官を殺した犯人」を見つけてもらう。
いや、お互いに罪をなすりつけ、でっちあげてもらおう。
この屋敷に満ちる恨みや妬み、感情は既に本物。恐らく主人もこの先長く生きれはすまい
この老人、胸中何が渦巻くか。それを知る術どこにもない。
そして、彼の予想は的中する。
今宵のメイン、主人の首と小さな人形──]
― 二階:ゲストルーム ―
[ 時は既に日も沈んだ頃だろうか。
ハーヴェイは自室を出て、各人の部屋を回り、食事をしないかと声を掛ける。ハーヴェイ自身も昨日からまともに食事を摂っていないが、皆も似たようなものだろうと考えたからだ。
食欲の涌くような状況でもないが、しかし、食わずに衰弱する訳にも行くまい。そして、一人でも多くの者がまともに動けた方が、生き延びられる公算は高いはずだ。
あの冷蔵庫はともかくとして、厨房にはまともな食材もあるだろう。
ハーヴェイの言葉に同意した者と共に、厨房へと向かう。]
[ 厨房にたどり着く。
生首はそのままに転がっている。
食材を探すも、何一つ見当たりはしない。いや、食材であったであろうものの散らばる痕跡だけは、開けられたままの食料庫の中に見て取ることができた。
だが、口にできるものは、調味料、油の類まで残らず処分されている。
誰の仕業だ、と口に出してから、考えるまでも無かった事に気付く。
……狂気を宿したあの眼差しを思い出す。あの老執事以外に誰もおるまい。
無論、冷蔵庫の中身を確かめる気になどならず、一応、砂糖やミルクの類でも残っている可能性もなくはないと、食堂へと移動する。]
―一階:自室―
やめて……っ!
[突然、シャーロットは声を張り上げ、体を起こす。
目に入るのは、簡素な自室。]
夢……だったのね。
[シャーロットは、再び身を横たえ、隣で眠る人形を見つめた。
そして、小さなその人形の、失われた瞳に、優しく唇を寄せる。]
…癒して、あげるわ。
かわいそうに。
痛くても、痛いって言えないなんて。
[自分のした行為に、ギルバートの行為を思い出す。
――なぜ、瞳に口付けたのだろう。
あの時、感じたものは、何だったのか。]
もし、あなた達が言葉を発する事ができるのなら…
もし、あなた達が感情を持つ事ができるのなら…
何を言い、何を思うのかしら。
かわいそうな、お人形さん。
だから、私が護ってあげる。
あなた達を傷つける者、何人であっても許さない。
[シャーロットは、目の前の小さな人形を抱きしめると、静かにそう呟いた。]
あなたを傷つけたのは、モーガンさんだったわね。
[思い出されるモーガンの行為。
一体の人形を、固い扉に押さえつけ、ナイフでそれを磔にした。
お仕置き、という名の行為――。]
今度は、モーガンさんがお仕置きされなきゃ、ね。
[そんな事を思う。
冗談なのか、本気なのか――。
くすっと笑うと、シャーロットは自室を出て、一階の廊下を歩いていた。*]
[結局深い眠りを取ることはなかった。
不思議と体は疲れていないのはこの屋敷だからか。
しかし人が見て判る程度に顔色が悪いが。
ハーヴェイが声をかけてくる。勿論同行するつもりはなかった。
まとまって動くのは好きじゃない。確かに安全かもしれないがどう的にされるかもわからないのだから。
そしてまた屋敷を改めて探索するように歩き回っていると不意に電話の音が鳴り響く]
ここ…電話代払ってたんだなぁ…
[少し間抜けなことを考えながら。電気もついているのだから電気代も払っているのだろうに]
【一階厨房】
[ハーヴェイの後に続き厨房に足を踏み入れる。
相変わらずの嫌な空気に少し身震いしながら辺りを見回すと、その異常に気付いた。]
……これは…。
[「誰の仕業だ」と傍らでハーヴェイが小さく呟く。
言わずとも、その場に居た誰もが確信した事であろう。
そして、この結果が何を意味するのかも]
あの爺……
[電話が鳴れば当然取る人間もいるわけで。モーガンがその部屋に向かう後を付ける。手慣れたもので気付かれぬよう、忍び込む。
主人の執務室はやはり趣味だけはいいようだ。
変わらず並ぶ人形を抜きにすればの話]
…ふん。言ってくれるな、タヌキ爺め。ふざけたことを。
[電話の内容は行方不明の警察官。恐らくあの血糊の主だろう。
そしてその件で警察からの追及があり…あの爺は屋敷と客を差し出したようだ。しかし不可解な。そんなことをすれば自分も主人とやらも巻き込まれるのは必至。何を考えているのだろう?]
[ステラの忠告を聞いて]
無防備かぁ。
昔は、あたしの後ろを守ってくれる奴がいたから。
だからあたしは何も考えずに目の前の敵さえ叩き潰せばよかった。あとの始末はそいつがつけてくれたから。
(少し哀しげな表情になって)
だけど、そいつとは喧嘩別れしちまってね。
[続けてステラの言葉を聞く]
嫌な人間?それが嫌な人間だったらあたしだって十分嫌な人間。
[モーガンの呟きと笑みはまた酷く残酷な響きを持っていて]
殺し合いか。随分ハンデも必要だと思うけどなぁ。
そんならまずお前から殺してやろうかね、爺。
[そしてまたこっそりとその場を後にする。向かう先は広間か食堂。
所で先程浮かんだ疑問。それはあとで簡単に解決してしまうことになるとは流石に思わなかったが]
あたしがシャーロットやハーヴェイとつるんでいるのは一方的に彼らを助けようと思っているからじゃないよ。
あたし一人だとどうしても死角ができる、ある程度協力できる相手は多いに越したことはない。
もちろんみんなで屋敷を出ることができたら万々歳なんだけど。
ギルバートぐらい使える奴はね。逆に仲間には要らないの。あの坊やはきっと、自分が一方的に足手まといな人間を助けなきゃならないなんて、って苛々するだろうから。自分だって助けられることがあるなんて、夢にも思わないだろうね。
― 一階:厨房 ―
これでは……どうしようもないな。
塩、砂糖、油。そんなものまで残さす処分されてしまってる。
後は…食堂にコーヒーや紅茶のセットがあったな。砂糖や
ミルクはあったはずだ。
あのモーガンがそれを残しているかは疑問だけれど、一応、確認しに行ってみようか?
[ 厨房にいる者たちに言う。]
[散乱した残骸を眺めながら、爪を噛む。]
(…これは…長引くと自滅ね…)
[食べる物が無くなる事が、どれだけ人間の精神を蝕むのか…。
思い出したくない過去の記憶が蘇り、改めて自分達の状況が切羽詰ったものだと実感した。]
あの坊やに団体行動を強いたら、行動を制限されるうっとうしさのあまり、こちらを裏切ることでどういう利益が発生するかを考えるようになりかねない。
でも、シャーロットやハーヴェイなら。
あの子達は自分一人でできることの限界は知っているだろうから、そうそう簡単にあたしを切り捨てたり裏切ったりはできない…そういう計算もあるのよ。
― 回想 ―
[保冷庫の中身を思い出すと、頭痛がしてくる。
2階の客室から出る気もなく、ぼんやりベットに寝そべっていると]
[コンコン][ドアを叩く音がする]
…だれだ?
[そろり、とドアに近づいたけれども、用心の為に鍵を解くつもりはなかった。ただ相手の返事を待って]
…ハーヴェイか、食事?
そうだな、食事は…
[食べ損ねていたせいで空腹ではあった。が…]
わかった、あとで行くよ。
[そう返事をして、ゆるゆる着替えはじめると1階へと向った]
― 回想・了→1階へ ―
[ハーヴェイの言葉に頷く。]
…そうですね。
このままでは、屋敷から出られる術が見つからなかったら、……想像したく無い事になってしまいます。
何か少しでも口に含められる物でもあれば、随分違いますから。
[自分が既に死んでいるのだと自覚したのはあの生首を見てから。
主人には人形の恨みもあったが…依頼でもあり、何より自身を殺害してくれたあの狂人への報復。
既に依頼の内容はこなした。依頼の人形を盗むのはもう造作もないだろう。しかし今はもう一つ滞在する理由ができた。
人形が言う。「魂がほしい」と。「愛する」と。
ならば集めてやろう、人の魂。
断ればすぐにでも息絶えるこの体と交換なら、悪い条件じゃない。
集めた後、何をしたいかも興味がある。
モーガンが警察に提案したあの内容。むしろ喜ばしいことではないか]
[ ……遠くで声がする。
その声に耳を傾ける。
ああ、彼か。
その風貌が頭に浮ぶ。
目の前にいる者たちと会話を交わす自分がいる。だが、その意識は気付いてはいない。己の中にもうひとつの意思があることに。]
ああ…聞こえるよ。
― 1F:人形展示室前 ―
[ふぅ、と溜息をつきながら、展示室前を通れば]
…ん?
あの人形…
[とある、人形の服が変わっていることに気がついただろうか。
さりとて今はまず、食堂へと足をむけて]
― →食堂 ―
[落ち付き払った声。どうやらお互い意識に少し違いがあるらしい]
聞きたい。お前はここから逃げ出すつもりか?
それとも他に目的があるか?
― 厨房から食堂へと ―
[ ステラの言葉に頷き返すと、皆と共に食堂へと向かう。
階段を下りてくる足音……ナサニエルだった。そして、廊下を歩いていたシャーロットに声を掛け、二人も合流して食堂へと入る。
そこには……。]
[そして、ハーヴェイ達と共に食料庫の有様を見て]
だが、油・調味料のたぐいまで始末しているもんが、砂糖やミルクを残したりするとは思えないね。
(これは、別の方面で覚悟を固めた方がよいかな、と思うが流石にそれは非難されそうなので口をつぐんだ)
[次々面々が食堂に入ってくる。
そこに待っているのはあの老人。ずらりと並ぶ人形たち。
恭しく頭を下げて、客人を出迎える。
数々の料理が並べられ、テーブルの中央には…生首が盛りつけられた大皿]
お待ちしておりましたぞ、皆様方。
[ くすくすと笑い声が響く。]
ふふ……私、兄さんにお願いしたの。
皆を、私みたいに…私たちみたいにして欲しいって。
ほら、アーヴァインさんも私たちと同じになったのよ? 見えるかしら?
[ 栗色の髪の女が艶やかな笑みを浮かべながら言う。]
あなたは……どうするの?
― 食堂 ―
[ハーヴェイ達もいたので合流して、食堂へと]
茶でも飲むんで落ち着くか…
[そうのんびり呟いていたのも束の間、迎える老執事と並んだ人形達と。そして…]
…。
[ごくり、唾を飲み込む]
【削除】 人形遣い ナサニエル
― 食堂 ―
[ハーヴェイ達もいたので合流して、食堂へと]
茶でも飲んで落ち着くか…
[そうのんびり呟いていたのも束の間、迎える老執事と並んだ人形達と。そして…]
…。
[ごくり、唾を飲み込む]
[食堂に足を踏み入れると、仰々しいまでの人形達の出迎え。
色とりどりの料理が並ぶテーブルの中央には、一際大きく豪勢に盛り付けられた…
鮮血にまみれた生首。]
……。
[思わず口を押さえる。]
[テーブルの上にあるものを見た瞬間にモーガンを睨み付ける。
明確な殺意をこめて]
待っていた、か。
なるほど。それは前菜でメインディッシュは私らってわけか?
[笑い声。きっとこれは人形か]
…お前は人形か。兄さん…それがハーヴェイ…そうだな?
[自分には同じく人形がとりついているが自身の意識として保てているようで]
同じにしたい…いいだろう、俺も協力しよう。
その代り…
[一瞬、声が消える。そして聞こえるのは鈴の声]
[私達はね] [魂がほしいの] [人になりたい]
[その為にも] [きっと魂集めれば] [人になれるのよ]
[貴女は][手伝ってくれる?]
[くすくす] [くすくす]
……厨房に転がっていたものと違って、こちらは随分と新鮮なようですね。
よろしければ、料理のご説明をいただけますか?
[老人にゆっくりと向き直り、そう告げた。]
ほっほっほ、緊張されておりますか?
まぁまぁ席にお付き下され。今晩は腕によりをかけたのですぞ?
[有無を言わさぬような物言い]
…お初にご覧にいれますな。我らの主人、アーヴァインでございます。どうぞよしなに。
[また深々と頭をさげ]
[否が応でも中央テーブルの皿に目が留まる。]
(生き人形…では、ない。コレハ…)
[何度も間違いでは?と自分の目を疑った。
芝居でも生首の造り物を使用するときもある。けれど…
これは…]
…だれですか?
[キロリと老執事を睨んで]
これは誰?
これは人形ではない。人間でしょう。
…あなたが殺ったのですか?
[その生首が誰かなど知らない彼は、老執事を問い詰めるように厳しい口調で投げかけた]
[辿りつき、中に入ったのは食堂。
その空気は張り詰めていて。その場にいる面々の顔を見ればわかるが…老人と、人形と…大皿の上の、男の顔]
…また…ずいぶん素晴らしい演出だ。
[特に慌てず、席につきながら]
まぁ…。
こちらが噂のアーヴァイン様ですか…。
こんな形でお目にかかれるとは、夢にも思わず…。
[メイド人形に席を引かれ、座るように促される。
ぺこりと頭を下げ、勧められるままに腰を下ろした。]
説明も何も、ご覧頂いているものが全てですぞ?
本日、取れたての生首が手に入りましてな。
皆様には一つ、ゲームに乗って頂きたく壮行会のつもりでお出しした次第。
……この屋敷から、お出になりたいのでございましょう?
…アーヴァイン氏?
[老執事の言葉に驚き、再び大皿に盛られた頭(かしら)を凝視する。]
ははは…おやおや…
お屋敷のご主人自ら、かような姿でお出迎えとは。
ヨカナーンってわけですか。
申し訳ないのですが、
当方は生きたままお会いしたかったですね。
[そう低く呟いて、横目で老執事を睨みながら、席につく]
アーヴァイン…か。
随分小さい人間だったんだな。あんな芸術的な人形を作るとは思えないお見事なツラだ。
[乗っている顔は血みどろで。シャーロットとくれば言葉も出せずに震えているのがよく見える]
[テーブルに着いて、老執事の言葉に耳を傾ける。
視線は大皿と並んだ人形たち、また屋敷の客らをいったりきたり]
…ほう、ゲーム、とは?
屋敷には鍵がかかっておりましたねぇ。確か。
[無作法に肘をつき顎に手を当てながら、次の言葉を待つ]
サロメはきっとこの屋敷におりますでしょうな。ほっほ。
[ナサニエルの言葉はいつも芸術をおりまぜる。少し眉尻を下げたか]
本日から期限は数日以内…持って2〜3日でございましょうかな?
この屋敷が掃除されることになりましてのぅ。
皆さまにも是非その掃除のお手伝いをして頂こうと思いましてな。
この中で…犯人捜しをして頂こう。
[老人の目が鈍く光る]
大層なおもてなし、ありがとうございます。
いささか…こちらの趣味とはかけ離れているようですが。
[老人の言葉を聞き]
ゲーム…ですか?
この上まだ趣向が用意してあるとは…。
[顔には微笑み。目だけは笑っていなかったが。]
ゲームだと?…どうせろくなもんじゃないだろう。
お互い疑いあえ、殺しあえ……だろう?爺。
[先ほどの電話の内容を端的にいえばこうなる。
周りの面々は随分落ち着いているが、こんな時に強気に言葉を飛ばすステラとナサニエルには少し印象を変えた。少し眉を吊り上げる]
[席にどかっと腰を下ろし、足を組んで相変わらず視線はモーガンを睨んだまま]
犯人?爺さん、あんた以外に誰がいる。
ゲーム?話が見えないね。あたしの悪い頭でも理解できるように話してくれ。
これは私めの趣味ではとんとございませぬよ。
誰かがこのゲームの為に素晴らしい贈り物として下さったのじゃよ。
さて…先日皆様がご覧になられた血糊。あれで警察がやたら騒ぎ出しましてのう。
この屋敷を掃除にまいりますのじゃよ。
そこで、じゃ。皆様の中から血糊の犯人を出して頂こう。
表向きはこういったゲームでございます。
まあ、人に?
[ くすくすと、笑い声。]
どうして?
[ 不思議そうに小首をかしげ。]
でも、いいわ。
魂はあなたたちに。体は私たちに。
それでいいのかしら?
[ 居並ぶ者たちをちらりと見る。]
まずは、この人たち。
足りなければ……うふふ。
[ くすくすと、笑い声だけが木霊する。*]
[ギルバートをちらりと見やる。髭の奥の口は醜く歪む]
ご名答、と申し上げようか。
実際に皆様に探して頂くのは主人を殺した犯人ですのじゃよ。
どうやら…とうとう人形どもが動き出しましてな。
皆さまも既にご存じでございましょう。
その人形を見つけて頂く。きっとあれらは見つかるまで人を殺し続けるのでな。
[震えるシャーロットをみやる、また、ハーヴェイの様子も。彼らには刺激が強すぎるのではなかろうかと思いつつも、老執事の言葉に答える]
…サロメが、この屋敷にねぇ…
迷惑な女だな。わざわざ遠方からアーヴァイン氏を訪ねてきた者もいるというに。
[いや、犯人が女とは限らないだろうが、と一同を見回す]
ふん…犯人さがしか…しかも期限つき?
掃除とは…なんのことやらわからぬが
犯人をみつければ、無事、外に出してもらえるのでしょうね?
[震えるシャーロットをみやる、また、ハーヴェイの様子も。彼らには刺激が強すぎるのではなかろうかと思いつつも、老執事の言葉に呟いただろう]
…サロメが、この屋敷にねぇ…
迷惑な女だな。わざわざ遠方からアーヴァイン氏を訪ねてきた者もいるというに。
[いや、犯人が女とは限らないだろうが、とギルバートの言葉を聞きながら、この場にいる者たちの表情をうかがって]
殺し合い…
信じぬのならそれで構いませぬ。しかし人死には続きましょうな。
そして勿論ここから出る術もございませぬぞ?
警察に「掃除」される前に見つけ出すか、皆殺されるか。お好きな方をお選び下され。
[少し大げさなくらいに小首を傾げ]
…つまり、こちらの館の主人は自らの作り出した人形に殺されたと。
そうおっしゃりたいのですか?
楽しそうなお話ですね。
[そう言って、ころころと笑った。]
人形達には誰であっても関係ないのじゃよ。
そして主人もわが子に殺されるなら本望であったでしょうな。
わしもお喜び申し上げた所じゃ。
さて…人形はその姿のままか、誰かに憑くか…。その姿のままなら壊せばいい。誰かに憑いているのなら殺せばいい。単純なことじゃて。
いや…人形を探して殺すのか?
[老執事の言葉に、顎を触っていた手を下ろしながら]
人形が人を殺す、とはね。
ははは…人形もいろいろ恨みつらみは持っていようが。
さて…どうしたものかな。
アーヴァインさん、あんた、人形師でしょう?
どう思いなさる?
[生首となった彼に訊ねても答えは得られないだろうが、彼が最期に見たものは、何だったのだろうかと…
そう思って]
まるで主人が殺されたということは全然気にしてない喋りっぷりだな?爺。
そんでもってなんでお前はそんな非常識なことを簡単に信じる?
この屋敷が人形だらけだからという理由じゃなさそうだが?
何を考えている?お前さんだって死ぬことは考えないのか?
ほっほっ。人形にも望みがあるのじゃよ。
それをかなえる為の手段なら当然でしょうて。恨みつらみもはらせるなら万々歳でございましょうな。
そしてわしも人形達の望みの為に殺されるのは望まぬことではないのですぞ?
皆様が信じる信じないのはご自由ですのじゃよ。しかしこのゲームは始まりますのじゃ。
生きて帰るには見つけ、殺し、壊すしかないということでございますな。
[ころころと笑うステラを見、続く老執事の言葉と
ギルバートの問いかけをそのまま黙って聞いている]
(『わが子に殺されるなら本望』とは…そして、この老執事も…)
人形遣い ナサニエルは、執事長 モーガン を投票先に選びました。
[「壊す」と「殺す」を同列のように告げるモーガンに、押し殺していた痛みがぶり返す。]
(…私に殺されても……あの主は本望だと思うだろうか…)
[そう思うと、何故か笑わずにはいられなかった。そしてそのまま老人の言葉を、微かな笑みを浮かべながら*聞いている*]
[面々を一回り、眺めまわして改めて]
他にご質問はございますかな?
あぁそうじゃ。皆様へ少しでも頑張って頂く為にお手伝いをさせて頂いた。
今この家に食糧はござらぬ。餓えは苦しいものでございますから…お早くすまされることをお勧めするのですじゃ。
[また深く一礼し、突然アーヴァインの生首の目玉に指をねじ込んだ。
粘着質な音響き、ずるりと目玉、えぐり取る。
また誰か息のむ様子伺えるか]
まぁ人肉ならたんとございますし…そう悪くはございませぬがの?
[ぐちゃり口に運んで美味そうに]
では何もないご様子ですので…失礼しますぞ?
皆様、どうぞお励みくだされ。
こちらの料理、毒などございませぬゆえ最後の腹ごしらえにでも。
[礼儀正しく頭下げ、そのまま食堂後にする。
その背後にうっすら何かを感じさせながら*]
ふ…ふふふ…あはは…はははっ
[老執事の言葉を聞いていると、なぜだか可笑しくなってきた。
こんな事態だというのに、愉快!とばかりに笑い声を立てたのは、自分を奮い立たせるためか、それとも己を狂わせないようにする為の防御本能なのだろうか…]
…おもしろい。
当方は構いませんよ?モーガン殿。
ふふふ…わたしは人形遣い。
相手が人形なら、当方も喜んで相対しましょう。
他の方はどうだかわかりませんけれども、ね。
[ちらり、ちらりと皆の様子を眺めながら、一人言い放ち、他の人の反応を眺めていただろうか]
……。
てっとり早くここの人形全部壊しちまえばいいんじゃないのか?
[自分としては人殺しが公認されたようでそれ程悪くとっていない。
口の端がにやりと持ちあがりそうなのを抑えて]
まぁいい。俺も乗った。人形なんぞに興味はないが…こんなのも面白いだろうしな。
[突然目玉を食う老人には少し目を見張ったが、食糧が既にないという事実は特に問題ではない。
隣でナサニエルも随分とたのしそうだ]
殺し合い、ねえ……
単純にやり合うんなら、このメンツならあたしとギルバートが残って、最後あたしがギルバートに殺されるってとこだが、他の連中が手を組んで、まずあたしらを潰すことにしたらどう転ぶかわかんないね。
[と他人事のように呟いた]
他の連中の肉ならともかく、このおっさんの肉なんて食ったらそれこそ人形に憑かれるんじゃないのかね。
いいじゃないか。やたら殺しまくるよりも少し頭を使って怪しい奴を吊り上げた方が面白い。頭を使わないと人間馬鹿になるからな。
[すでに眼は人殺しのそれで。カミーラに語る様子も嬉々としたものが滲んでいる]
人形の化け物も面白い。そんなのがいたら見てみたい所だ。
こんな狂人の肉なんて喰う気はないが必要があれば食わせてやるよ。
[楽しい。これは久々に楽しいことになりそうで]
まずはお互いに疑いあいから始まるのかね?
人形を…?全部壊すのはやめてほしいものだね。
ここには価値のある人形がたくさんあるのだから…
[ギルバートの言葉をたしなめるように]
たしかに、殺されるよりはましだろうが…。
[そういって腕を組む。またカミーラの呟きには]
ははは…カミーラ。おもしろい事を言う…
逆にどうだ?わたしと手を組むというのは?
くっくっくっ…
[冗談とも本気ともどちらとも取れる様子で楽しそうに言っただろう]
…食糧か。
わたしはむしろアーヴァイン氏にあやかりたい気もするがねぇ。
価値ある人形と手前の命どっちとる?
俺は本々興味ないんで勿論自分だけどね。
俺は誰とも手はくまねぇよ。久しぶりに人を殺せるのは嬉しいもんだ。
[隠す気もなく自分が殺人すらすることをばらしているが気にもしない]
あんな野郎にあやかりたいってことはアンタも人形に殺されたいってことかい?やっぱ人形を扱ってるとどっか壊れるもんなのかね。
[ギルバートに視線を移して答えるだろう]
ふ、ふ、ふ…、さあ、ね?
人間の命など…全うできたとしても、せいぜいあと何十年のものだ。
…だが、人形の命は…
[ふと考え直して]
いや、わたしにだって希望もある。生きる希望が。
…黙って殺されはせぬ。例え、愛する人形にだろうと。
アーヴァイン氏にあやかりたい、と思ったのは
また別のことさ。
[そう言って席を立った]
お互い様だ。
俺にもやることはまだあるしな。
[そう話すうちにも他の面々は席を立つ]
…おやすみ?
[最後に席立つ彼を見送り、煙草を取り出し一服を。
ふうわり浮かぶ煙に乗せるのはどんな思いか*]
[ギルバートの答えに、ふ…と微かに微笑んで頷く]
そうだな…
ふふふ…みつけてみせる。
人形が…その人形を…やたら、殺しまくる…なんて美しくない…
[ぞくり、と一瞬、身体が震えたのは、不安と恐怖の為なのか、
それとも、これから起こることへの期待と興奮のためなのか。
ちらり、と再度、視線をテーブルのアーヴァイン氏へ]
すみませんね、せっかくその姿になられても
口付けをする気にもなれませんで。
[既に屍となった彼には冷めた視線を送るのみで]
生きてるうちにお会いしたかったですよ。本当に…
[おやすみ、とギルバートには挨拶をかえして、
あとは振り返りもせずに食堂を後にした**]
逃亡者 カミーラは、執事長 モーガン を投票先に選びました。
[ナサニエルの申し出に苦笑。こちらも冗談っぽく]
寝首をかかれそうなんでご遠慮もうしあげますよ、旦那。腕っ節はともかく、悪知恵はあんたのほうがあたしよりもはるかに働きそうだ。
いいように操られて最後にばっさりと後ろからやられるなんて筋書きが目に浮かんじまう。
[ギルバートに、あきれたように]
随分楽しそうだねえ?
あたしゃ殺しは好かないよ。できる限り死体の数は少なく、穏便にいきたいもんだよ。
それに、犯人はあたしらの手で殺しました、なんて言ったところで本当に警察が納得すんのかね?
―回想―
[自室を出た後、シャーロットは部屋の近くにある、屋敷の玄関の方に視線を向けた。
扉に付いた血は、今やもうない。
扉に磔にされた人形は、シャーロットの手の中(部屋)にある。
シャーロットは幾つかの思いを巡らせた後、食堂の方へと足を運んだ。]
[食堂の方へと歩いていると、ハーヴェイやカミーラ、ステラが食堂へ向かっているのが目に入った。
声を掛けられ、シャーロットもそこへと入る。
階段を下りてきたナサニエルも一緒に食堂へと入った。]
(そういえば、お腹空いたなぁ。)
[あの生首を見た後とはいえ、生きてる以上、やはり空腹感は覚える。]
「お待ちしておりましたぞ、皆様方。」
[食堂に入ると、そこにはギルバートとモーガンの姿。
テーブルの上には、大きな皿の上で''立つ''見知らぬ顔。]
きゃ……
[思わず声が出そうになる。
しかし、シャーロットは、何故か声を揚げる事はなかった。]
うふふ。
綺麗でしょ…?
お仕置きなの。
私が欲しいものをくれなかったから。
……だからね。
私達と同じにしちゃったの。
(そう……
それなら、怖くないわ。
怖いと思えば、あなた達を否定する事になる。)
[シャーロットは、心の中で、そんな事を思う。
しかし、目の前で睨みつける男の瞳が、シャーロットを小さく震わせるのだった。]
―回想終了―
それにしても。無事に人形に勝ったとしても、どうすればそれがわかるんだろうね。
あーもう。
あたしの頭じゃわけのわからんことばかりだ。
……わかっているやるべきことは。
たった、一つ。
[例によってうっすらと目を細め、モーガンの方を見た]
―一階:食堂―
[皿に立つ首を、震えながら眺めるシャーロット。
モーガンによれば、これは屋敷の主人――アーヴァインであるらしい。]
(この人が、アーヴァインさん。
お化け屋敷といわれるこの屋敷に、わざわざ遠方から足を運んでまで、逢いたいと思わせる人。)
な、なんで…
アーヴァインさんが、こんな姿に…?
[シャーロットは、小さく呟く。]
「どうやら…とうとう人形どもが動き出しましてな。」
人形が動く…?
[そういえば、''あれ''も動いたっけ。]
……モーガンさん。
人形が、アーヴァインさんをこんな姿にしたとでもいうの…?
人形が、動くわけないじゃない。
人形に、こんな事、できるわけないじゃない。
[人形を庇ってか。
シャーロットはいつしか震えを止め、きつい口調でモーガンに言葉を向けた。]
人形のせいにして…あなたが殺したんじゃないの…?
この屋敷をのっとりたくて、アーヴァインさんを殺したんじゃないの…?
「わしも人形達の望みの為に殺されるのは望まぬことではないのですぞ?」
人形達の望みって…
人形に、感情があるわけないじゃない。
あなたが傷つけた人形だって、涙すら流さなかった。
ゲームと称して、私達に殺し合いをさせて。
あなたの目的は、一体何なの…?
[まるで、狂ったような言葉を口にし続けるモーガン。
その言葉に、シャーロットは負けじと言葉を続けた。]
「信じぬのならそれで構いませぬ。
警察に「掃除」される前に見つけ出すか、皆殺されるか。お好きな方をお選び下され。」
[どの言葉も、素直に信じられなかったが、最後に言った言葉だけは、信用に値するものであった。
――信じぬのなら、構わない。
本当に、ただのゲームなら、こんな事は言わないであろう。]
[モーガンが出て行った後、シャーロットは、各々が話す言葉を無言で聞いていた。
ギルバートやナサニエルは、このゲームに参加するらしい。
その瞳は、まるでおもちゃを目の前に、胸を高鳴らせる子供のようにも思えた。
ステラの笑みは、何を意味するのだろう。
「楽しそう」と口にしたからには、ゲームに参加するような気がした。]
(カミーラ、さん…?)
穏便にいくには、どうしたらいいんですか…?
やるべき、事。
何を、しようとしてるんですか…?
[シャーロットは、カミーラに問う。
カミーラは無言で、モーガンが去った方へと視線を向けていた。]
[シャーロットは、自分が何がしたいのか…何をすればいいのか分からなかった。
縋るように見つめる視線の先には、一人考え込むハーヴェイの姿。
この屋敷に来てから、何となく頼れる存在に思えたハーヴェイ。]
ハーヴェイさん……。
あなたも、ゲームに参加するつもりですか…?
[ハーヴェイの答えとは関係なく、シャーロットの心は決まっていた。
多くの人がゲームに参加する。
それならば、自分も参加するしかないのだろう。
輪を乱せば、的になるのは自分。]
[それに――。]
(私は、参加しなきゃいけない。
あの子達を、護るために。
……誓ったの。
もう、棄てたりしないって。)
[テーブルに立てられた一本の蝋燭の火が、シャーロットの瞳に映し出される。
その瞳は、微かに紫がかり、シャーロットは小さく笑みを浮かべた。]
(邪魔は、させないわ。)
[シャーロットは、テーブルの上に並べられた''もの''に手はつけず、一人自室へと戻っていった。]
[笑いながら食堂を後にするナサニエルを、感情の無い目で見送る。
彼に関しては、ある程度予想内の反応だった。
現実をどこか遠い所から見ているような瞳…本人はもうひとつの自分と言っていたが。
…それよりも。]
……。
[ちらりと傍らの青い髪の少女を見つめる。
その態度に、少しだけ心の中で驚く。]
(……生首を見て、あれだけ怖がっていたはずなのに…。)
(少し…注意が必要かしら…)
[ゆっくりと大皿の生首に視線を戻す。]
(……まさか、すでに殺されていたなんて…
楽になった…と言うべきなのだろうか。)
[右手の爪を無意識に噛みながら、考え込む。]
(どちらにしても、首では駄目だわ…。他の部分はどこにあるのかしら…。)
[ちらりと並べられた料理を見渡すも、その残り部分が使われているような形跡は無かった。
ふぅ、と小さく溜息をつく。]
…さすがですわね。
パンのような日持ちするような物があれば、少しはこの先楽になれましたのに。
恐ろしく隙が無い、見事なまでの配慮ですわ。
[感嘆したように、目の前の料理を見つめ、呟く]
[大皿の端に飾り付けられた果物を摘み、口に運ぶ。]
…ありがたく。
食べられる時にいただく事にします。
[微笑を浮かべながら、ゆっくりと食事を始めた。]
[食堂から出た後、部屋に戻っていた。
部屋にある各種道具を調べ、使えるものだけをよりすぐる。
手には勿論使い慣れたナイフ。柄には血糊がこびりついていた]
…さて。どうしたものかな。あの連中の中で用心する必要もないだろうが…。
[ナイフを光にかざす。物騒な光が濁りかかった眼に映る]
[しかしどうにも気になるのはステラとナサニエル。
カミーラはわかる。
。
しかしステラだけがわからない。神に仕える筈のシスターが生首見ても冷静になっている所がどうしても理解できない。
ナサニエルも同様だが人形を使っているあたり、この屋敷でも何か冷静でいられるものがあるのだろう]
……まさか、あの女も人形、なんてな。
[くっと喉が鳴った]
1F食堂→廊下
[恐らく、いつものカミーラならばシャーロットの変化や、皿の上の果物に手をつけるステラを注意深く観察していただろう。
だが、モーガンへの殺意に囚われた彼女はいつにもまして無防備に、ありえないほどに不注意に。モーガンが部屋を出たすぐ後に、すっと立ち上がってその後を追う]
―一階:自室―
[自室に入るなり、すぐさま鍵を掛ける。
ゲームが始まるのなら、用心するに越したことない。]
……ゲーム、ね。
モーガンさん、変な事を言ってたわ。
人形が、誰かに憑くって……
そんな事って、あるのかしら。
[ベッドの上の人形に向かって、シャーロットはぽつりと呟く。
その人形は、何も答えない。]
困ったな。
どうやって、身を護ろう。
どうやって、あなた達を護ろう。
[シャーロットは、部屋の片隅に視線を移す。
そこには、人形の目を貫いた、一本のナイフが落ちていた。
恐らく、磔にされた人形と共に、あの扉から持ち去ったのであろう。]
私の持ち物は、これだけか……。
[シャーロットは、そのナイフを手にすると、大事そうに枕元へと忍ばせた。]
[がたりと音がしてそちらを見やると、カミーラが席を立ち、老人の後を追うように食堂を出て行った。]
……。
[ゆっくりと椅子から立ち上がり、食堂を出ると二階への階段を上った。]
[モーガンに指示された人形達はぞろぞろと召使い詰め所へ引き上げる。
そしてモーガンがそのまま一人、人形展示室の方へ足を踏み入れようとしたその瞬間―
背後から、モーガンの首筋にぴたりとくっつけられるナイフ。
そのナイフの持ち主はモーガンの耳元で、まるで愛しい人に囁きでもするかのような甘い声で言った]
なあ、爺さん。お願いだから鍵を開けてくれないか。
一文の銭にもならない殺し合いなんぞ、あたしはしたくないんだよ。
[ぴたり。ひんやりとする感触。
今まで幾人こんな感触与えてきたか]
ほっほ…。これはこれは何のお誘いかのう?
申し訳ないのじゃが…人形たちがお客人と遊びたいといっておるのじゃよ。
是非お付き合いいただきたのじゃがのう?
【二階自室】
[後ろ手でドアを閉め、ふぅ、と息を吐く。]
……困った事になったわ。
[ベットに近付くと、枕の下に隠していた小瓶を出す。中には何かの粉末。]
…水は出るようだし、後で液体にしておこうか。
[粉では色々と面倒だし、と呟きながら。]
[きっぱりと]
そっちの都合なんか知らん。
勝手に入ってきたのはあたしが悪かったさ。
だがね。あたしは人に操られるのが嫌いなんだ。何よりもね。
殺したい奴は、全て自分でこの手にかけてきた。殺したくない奴を誰ぞの都合のために殺したことは一度もない。
そういうのはあたしの流儀じゃないね。かといって殺されるのもまっぴらだ。
[部屋を出ようとして…そこに見かけるのはステラの姿。
彼女も自室に戻るのだろうか?また口端がゆるり持ち上がる。
彼女がまさにドアを閉めようとする瞬間を狙い、後ろから]
お戻りかい?シスター?
[虫唾の走るような笑顔を一瞬浮かべて声をかける。
後ろ手に扉をしめているのなら姿には気付かない筈で]
(他の面々を殺害するような気は、あまり無い。
けれど…。)
[手の中の小瓶をじっと見つめながら]
(この状況で、アーヴァインの右手を切り取っている所を見られたら……どう考えても、私が犯人ね。)
[くすりと笑う。]
…ほっほ……。
では宿代ということでゲームにご参加いただこう。
殺したい人間とは…今はわしのことですかな?
わしを殺しても何も変わらぬ。出れはせぬよ。
あの扉は既にわしにも開けられぬでの
[部屋の中へ声をかける直前のこと。
彼女は何やら手の中のものをいじり、気がつく様子はない。
その瓶はなんだ?何を呟いている?
するり、とドアの隙間から身を滑り込ませると、後ろ手で聞こえないようにノブをしめる。
手にしたナイフの柄を逆手に持ってドアを軽く叩きながら]
…失礼?シスター。
そうだね。純粋に目の前から消し去りたいのはあんただね。ギルバートとも殺りあってはみたいが…
[その口元に妙に淫蕩な笑みが浮かぶ]
じゃあ、あたしへの駄賃はあんたの命で勘弁してやるよ。
[ナイフを握った右手に力をこめる。モーガンが常人ならば頸動脈を断ち切られ、首から血が吹き出るだろう]
[ふいに背後から声をかけられ、びくりと体が震える。
一呼吸おいてから、ゆっくりと振り返ると、そこには男の姿。]
……あら、ギルバートさん。
何か用かしら。
[内心の動揺を悟られないように微かに微笑みながら、手の中の小瓶を後ろ手に隠す。]
[老人を殺しても終らない。この言葉は真実。
カミーラの抑揚のない声が終るか終らないかの瞬間、喉元に火が走る。
常人であればそのまま死にいたる筈。
…常人であれば]
……。終らぬと、申し上げましたよな…?
[何より赤い血噴き出した。返り血は誰に降りかかる。人形の服も赤く染まる。
そんな、首から血液吹き流しながらもぐるり首めぐらして言葉を紡ぐ]
[鮮血を浴びながらも、モーガンが平然と返事を返すことに少したじろぐ。が、すぐに気を取り直して]
あんたを殺しても終わらないかもしれないけどね。
あんたを殺さなきゃ、やっぱり終わらないんじゃないのかい?
動脈切られたぐらいでは死なないか。ならば敬愛するあんたの主人と同じ姿にしてあげよう。
生首一つになってしまえば、ドアを開けたり人を殺したりの悪さはできないはずだからね。
[明らかに動揺を隠そうとするしぐさに目元がゆがむ]
そういえばシスターとはほとんどお話してなかったしなぁ?
少しおしゃべりでもしようと思ってさ。
お邪魔かい?
[鮮血はどれだけあふれたか。
しかし老人の目、光失うまでには及ばずに]
主人を敬愛?ほっほ…まさか。そんなわけございますまい。
まぁよろしい。では貴女の度胸に免じ、いいことをお教えしようか?
貴女はなぜわしが人形が動くこと信じると思われる?なぜこの屋敷に仕えていると思われる?
書生 ハーヴェイは、執事長 モーガン を投票先に選びました。
書生 ハーヴェイは、逃亡者 カミーラ を能力(襲う)の対象に選びました。
[モーガンの言葉に]
知らん。
興味もないしね。
あたしはこのけたくそ悪い屋敷からとっとと出たいだけ。
[言葉とは裏腹、隙は見せないが、モーガンの次の言葉を待つかのように次の動きには移らない]
わしもな…人形なのじゃよ。
[老人が自ら服をくつろげる。その中、覘くはこけた人体、助けるゼンマイ。キチキチと、小気味よく音立てる]
人と人形、半分たるこの体じゃて。人形たちの心理解しうるもご理解頂けるかの?
ようやっと人形たちの念願う時にございます。彼らの長として邪魔立てはさせぬ。
しかしわしにも人たる部分、未だある。どうしても生きると願うなら。今いる客人、あの中に…。
[下卑た笑いを浮かべる男に、侮蔑の色を滲ませた微笑で答える。]
…部屋に入り込んでからノックをするような、不躾な行為は感心しませんね。
楽しいおしゃべりが出来るとも思えませんが…。
[話しながら、男の真意を探るように目をじっと見つめる。]
アンタが気付かなかっただけだよシスター?
声をかけても無視とはどっちが不躾かね?
…俺はね。アンタに少し興味持っててね。
生首見ても顔色も変えない聖職者がこの世にいるたぁ思わなくてさぁ。
是非あんたの昔話でも聞かせてもらおうと思って?
[口元に浮かぶ笑みと瞳は笑っていてもどこか違う。侮辱すら光栄だと受け取るように嘲笑っているようで]
[薄ら笑って]
人の矜恃を忘れ果て、人形になりさがったわけか。
[言葉の続きを聞きもせず、その場にモーガンを蹴り倒し、その首にナイフを当てる。彼がこのまま抵抗しないのならば、そのままその首を力任せに切り落とすだろう]
[手の中に汗が滲んでくるのを感じながら、それでも微笑を浮かべた表情を崩さないままに]
…あら、それは申し訳ありません。
考え事をしていましたので、気付きませんでしたわ。
昔話など…
平凡過ぎて貴方が退屈になられるのではないかと、心配になるくらいのものしかありませんのよ。
[言いながら、無意識に後ろに一歩下がる。]
(…この男の目……獣の色をしている…)
[ゴロリ、と言葉終わらずに転げた首。
既に何かを紡ぐことなく。
目玉だけはぎょろりと上向く。
まるでまるで、嘲笑するように]
[死ね] [去ね] [死んでしまえ]
[人形たちの呟きが、一瞬その場にこだました──]
[魂を集めれば][きっと人になれるのよ]
[紫色の気配を滲ませ、声は届く]
[私は体なんていらない][醜い人なんて]
[ここの人、皆殺せば][叶うのよ]
[あぁ、早く叶えたい] [人になって] [愛されたい]
[一歩後ずさる彼女に対し、一歩踏み出し]
俺は別に平穏じゃない生活してきてたからさぁ。
平穏ってやつをぜひ知りたいね?
死体を見ても平気なシスターの平穏か。それはどんなもんで?
[首へ向かって手を伸ばす。目の中の嘲笑はすでに消え去っていて]
[カミーラの耳に届く無数の呟き。背中に走る寒気に身を震わせながら]
人形だろうが人間だろうが。
このあたしを殺るというのならば来るがいい。
あたしが強ければあたしが勝つ。あたしが力及ばねば負けて殺される。
ただ、それだけのこと。
→すぐ隣のバスルームへ。
― 階段→地下1階 ―
[食堂を後にズカズカと歩いてゆく。不機嫌そうに眉をしかめて]
ふん…暇をもてあわす金持ちの考えそうなことだな。
以前、狩ゲームと称して、裸の女どもを屋敷に放ち
かくれんぼ遊びを提案した成金親父がいたっけ…
[過去、旅先であった出来事を思い出し、不愉快そうに階段の手すりを睨みつけていた]
…まったくもって馬鹿馬鹿しい。
[呟きながら、階段を下りてゆく]
[モーガンの死体は完全に放置で、まず行ったことはナイフの手入れ。彼女が生きてここから出られたのならば自室に帰った後に念入りに研ぎ直しもするだろう。
そして返り血を浴びた洋服を全て脱ぎ捨てる。
露わになった裸身。右半身にはひどい火傷のあと、背や臀部には無数の傷跡]
[男の手が首にかかる。それに一瞬苦痛の表情をしたが、すぐに元の微笑みに戻り]
……ふふふ…。
[首を掴まれながら、おかしくてたまらないという風に笑い出した。]
…よく知っているわ、貴方のような男の目。
人の命なんて、何とも思っていない……まるで神の視点のような。
私を……玩具にしていた男と同じ目。
/*
どうしようナサニエル好きになりそう(笑)>メモ
メモがね。どーにもこーにもストレス発散としか思えなくなってる俺。
みそちんお疲れ〜。ホントにありがとうみそちん!ちょお愛してる。
あいらぶゆー。でもぢーちゃんと薔薇咲かせるつもり全くない(酷)
― 回想:食堂にて ―
[ 僅かでも口にできるものはないものかと訪れてみた食堂。
……そこで待っていたのは、この世のものとも思えぬ宴の席だった。最早、その狂気を一分たりとも抑えぬ老人の凄惨なる笑み。
それはまるで、何かの物語の中の一場面のようだった。
物語の一場面。その言葉に苦笑を覚える。物書きが物語の中にいるとでも? まったく、出来の悪いコメディのようだ。
だが、これは夢でも御話でもない、そうしようもないまでの現実だった。
……椅子に腰掛け腕を組み、たたじっと、交わされるやりとりに耳を傾ける。
何が真実か。誰がどのような人物なのか。生き残るには、それらを正しく把握しなければならない。そう自分に言い聞かせ、務めて冷静であろうとする。
気を抜けば、背筋を這い上がってこようとする恐怖に飲み込まれてしまうだろうから。]
「ハーヴェイさん……。
あなたも、ゲームに参加するつもりですか…?」
[ 小声で囁くシャーロットに、小さく頷き返す。]
それ以外の選択肢はないだろうね。
参加しない事、それは、そのまま……
[突然笑いだすシスター。意外だったのか少し驚く。
しかし手を離すことはない]
へぇ?俺みたいな?あんたはしょっちゅう殺し屋にでも会ってるってことなのかい?
確かに俺ももう人は殺し慣れている。ここにいる連中を殺ることも平気な程度にはな。
しかし…カミサマの視点とはまたご大層な。
とどのつまりシスターは神様のおもちゃになってたってことか?
[興味深そうに唇をゆがめ]
[ 皿の上で、凄絶な断末魔の表情を浮かべる首に視線を送る。]
ああなるっていう事になるのだろうから。
[ そう言って、シャーロットに視線を戻す。
……気のせいだろうか。シャーロットから、緊張や恐怖に苛まれる感じが薄くなっているように思えるのは。
異常な状況ゆえに、防衛本能の働きで心の芯が麻痺しだしているのだろうか?
それとも……?]
[モーガン氏の言葉を思い出して]
「主人もわが子に殺されるなら本望であったでしょうな」
そうだ…彼は、そういっていた。
そして、わたしが屋敷にきたときに、地下に大仕掛けのオートマタがあると…
そういっていたではないか…
[犯人探しの期限は警察が"掃除"に来るまでという]
ふん…人形が…アーヴァイン氏を殺ったというならば
探してやる。その人形を。
[空腹を忘れるように、ただ一心に決意を固めて地下室へと降り立った]
無駄に力仕事になっちまったな……
[シャワーの栓をひねり、体の血を洗い流す。そしてふと体の傷の一つに指を這わせ愛おしそうに撫でる。
脳裏に浮かぶのは、彼女の体を傷つけ、その血を啜りながら愛を囁いていた男の顔。
(あたしだけを傷つけるのなら。あたしの血だけを欲しがるのなら、殺されてやってもよかったけどさ……)
感傷的な呟きは、誰の耳にも入ることはない]
[ 席を立つ面々を見送り、尚暫く考え込んでいたハーヴェイだったが、やがて席を立つ。
そして、大皿の上の首を一瞥すると、踵を返し自室へと戻っていった。]
― 回想終了 ―
[楽しそうに、言葉の続きを促してくるギルバートに心底侮蔑しきった目を向け]
……この世で一番力を持つ者は、権力と財力を持つ者なのよ。
そんな奴にかかれば、人の命なんて、紙クズも同然…。
目の前で見てきたわ…
少し主の機嫌を損ねただけで、残酷に殺されていく人達の姿を…
[話しながら、後ろ手に持っていた瓶の蓋をそっと開けようとする]
― 地下1階 ―
[階段を降りてゆくと、すぐ右側に展示室があった]
[キロリ][人形を睨みつけるように注意深く視線をやる]
……。
[ワァァァァーン][地下室の空気は重く静かで]
うぅ…やめろ。
[それなのにそこらの壁から不愉快な音が聴こえ、頭に鳴り響く。
よろめくように、左側の通路を入ってゆくと…]
―自室→一階展示室―
[いつ、誰に狙われるか分からない。
そう思ったシャーロットは、ナイフをポケットに入れ、自室の外へと出て行った。
向かう先は、地下室。
一階の展示室へと入ったシャーロットは、そこにある''もの''に気がつく。]
モーガン、さん…?
[そこにある''もの''――。
それは、胴から離された首一つ。
身体は人のそれとはいえない様子で、ゼンマイが音を断ち切ろうとしていた。]
あいにく俺はカミサマに使えるだのそんな高尚な生き物じゃないんでね。お偉いさんたちが何を考えて何をしたいのか興味ないね。
アンタの過去を聞きたかったわけでさ。
人の命は紙クズ同然…か。同意だ。
俺の場合はそれが紙クズじゃなく金にもなる。アンタたちより少しはましだったのかな?
[視線の先、彼女の手がかすかに動いている。
何かするつもりか。一瞬体に警戒を走らせる]
モーガンさん、あなたは……
一体、誰がモーガンさんを…?
[ぽつりと呟き、シャーロットはモーガンの露になった部分に触れる。
そして、ひんやりとした機械の部分(胴体)の感触を、身体で感じるかのように、優しく抱きしめた。]
……お爺様。
あなたが、完全な人形なら、もっと癒してあげれるのに…
残念だわ。
― 地下1階 ―
[ぬるり]
……っ!
[何かに足を滑らせそうになった彼は、慌てて近くの硝子ケースに手を伸ばした。
いったい何に…と足元を見やれば]
…うっ
[床の赤][彼の靴先も赤く染まって]
[そういうと、シャーロットはモーガンの胴から離れ、傍に落ちている人間の部分(首)を掴んだ。
そして、屋敷の玄関へと向かう。
扉の前に辿り着くと、シャーロットはモーガンの生首を扉へと押し付けた。]
ふふ、いい気味。
人形を傷つけて、罰が当たったのよ。
……モーガンさん。
あなたの身体は愛しいけれど、この部分だけは許せないの。
あの人形と、同じお仕置きをしないとね。
[そう呟くと、シャーロットはモーガンの閉じた瞳をナイフで貫いた。
だらりと、落ちる一つの目玉。。
扉の前のモーガンの顔は、まるで、磔にされた、あの時の人形のよう――。
シャーロットは、落ちた''もの''を拾うと、そのまま自室の中へと入っていった。
シャーロットのこの行為を、見たものはいないだろう。]
[ギルバートの言葉に、くすりと笑う。]
…この世に神なんて居ないわ。
居るとしたら、神の名を気取ってその力を利用する醜い豚共よ。
…私の過去を聞いてどうするつもりかしら。
そろそろ、その汚い手を離して下さる?
[瓶の蓋を開け、ギルバートがそれに気付かなければ瓶の中身を彼の顔にぶちまけただろう]
― 地下1階 ―
[床の血は帯のようにどこかから続いていた]
[よろり]
(誰かがこの部屋に…っ?)
[鼓動が早まるのを感じながら、視線を血の道へとやれば、それは丁度、手を置いた硝子ケースへと続いており…]
(しまった!)
[手を反射的についた硝子から放し、血の道の行き先を見届ければ]
…あ、あ、あ―――――
[既にその首に命はない。
シャーロットが貫く片の目玉。
その弾みか、口元がもごりと動いく]
……の……魂は…人に……。
お前にも…きっと……
[立ち去るシャーロットにそれは聞こえたかどうか。そのまま、老人であったものは…*]
/*
…なんか俺的にかっこ悪い退室になりそう……(涙)
ていうか明日襲撃食らったら皆消化不良に終わりそうだから聞こうと思ったんだけどにゃ〜……。誰にしよう、襲撃…。
―一階:自室―
[自室に戻ったシャーロット。
去り際に聞こえた、モーガンの言葉。
その言葉の意味を、シャーロットは、まだ完全には理解していなかった。]
あなたに、プレゼントがあるの。
[そう言うと、ベッドで座る人形へと近寄り、手の中にある''もの''を、人形の窪みへと押し入れる。
左右大きさの違う瞳で、シャーロットを見つめる人形。]
ほら、よく見えるでしょ…?
あなたは、悦んでくれるのかしら。
[くすっと小さく笑う。
目の前の人形も、シャーロットには笑ってるように思えた。]
― 地下1階 ―
ゴホッ
ハァ…ハァ…ハァ………
[一瞬、息が止まっていたようで、咳き込みながら荒い呼吸で硝子ケースの中を凝視している。
展示ケースの中の糸で吊るされた首なし死体が造り物でないことは、すぐにわかった。
鈍い肌の色のくすみ、細かな産毛…そういったものを作るのが技術的に不可能だと知っていたから…そして]
…ハァハァ…これは?
[ぶちまけられた粉はわずかに体に振りかかるもその大半は払いのける。シスターと自分の反射神経の差。
粉を振りまいたその手を反射的につかみ取る]
…へぇ。おいたがすぎるな、シスター。。その汚い豚に従うアンタも豚以下というわけか。お前さんは俺が汚いといえる立場なのかね?
[そのまま手をゆるりと離し、、片方の手でナイフを首元に押し当てて]
過去を聞いてどうするもねぇよ。ただ、アンタが殺すに迷う必要はないか聞きたかっただけだ。邪魔したな?お人形さんよ?
[うっすらと首にナイフを滑らせて。勿論聞いても聞かなくても迷う筈もなかったが。去り際、発した「人形」という言葉。彼女にどう聞こえただろうか]
書生 ハーヴェイは、人形遣い ナサニエル を能力(襲う)の対象に選びました。
[ステラの部屋を去った瞬間、「意識」が何かを感じ取る]
…モーガンが…死んだ…のか…?
[別に悲しむものでもないが。
しかしリミットまで恐らくいくばくもないだろう。
今夜も誰かを殺さなければいけない。そして自分も殺されてはいけない]
人形、お前は誰か…殺したいやつはいるか…?
― 地下1階 ―
[内蔵は取り去られ、代わりに埋め込まれた歯車やバネといった部品。もう一度、これが造り物であったなら、と思い、震える手でその部分に触れる]
[ぐちゃり]
…。
[手に指に返った感触は確かに肉のそれで。
ぬらりとまとわりついた赤も血液に相違ない]
誰だ…?いったい誰なんだ!?
[ドアが閉まる音がして、男が去って行く。床に散らばった粉を見つめながら、掴まれて痛みの残る手をもう一方の手でなぞる。]
……言われなくても……わかっているわ。
[搾り出すような声でぽつりと呟く。
頬を一筋の涙が零れ落ちた。突きつけられた刃よりも、もっと鋭い何かで貫かれたような気がして]
/*
個人的に思うことを。
赤会話をやりにくくしてしまったなぁ…。申し訳ない。
でもって皆さんのエピソードを引き出せない。どうしようw
まぁ各人のコアタイムが遅い&短いってのもあるから無理もあるんだろうけど…。
ていうか誰襲撃しようwホンマ。みんなこれ消化不良だろ、どう考えても。
/*
狽う〜、あう〜ww>ハヴェメモ
いつかどこかの村で俺が言ってしまった「参加者が何をしていいのか分からない状況は作っちゃいけない」というそれです…すまんすまんすまん〜〜!!(へこへこへこへこ)
― 地下1階 ―
[くるり、と振り向き叫べば、辺りから注がれる目、眼、瞳…]
…くっ
[苦々しい表情で、こちら―遺体を見つめている総ての人形たちを睨みつける]
…おまえたちか?おまえたちの中に犯人がいるのか?
<………………>
[静かな地下室に自分の声だけが響きわたる]
……手が、汚れちゃったわ。
[モーガンの目玉を握っていた自分の手をみつめ、シャーロットは小さく呟く。
その手は、赤黒い血で塗れていた。
シャーロットは自室を出ると、一階のトイレへと向かった。]
(おじいちゃん、壊れちゃったね。)
[ 声は、甘く、妖しく囁いて。]
(ねえ、どうする? 誰を壊すの?
壊したら、造り直してあげるの。
あなたは魂が欲しいのよね?
誰のが美味しそう?)
[ くすくすと、楽しげな笑い声。]
(あら、あの人。
人形遣いさん?
見てるわ。見てる。
どう? アーヴァインさんの生まれ変わった姿。
でも、頭が足りないの。
……この人の首って、アーヴァインさんに似合うかしら?)
[ くすくすと、笑い声は静かに続く。]
―一階:トイレ―
[水道の蛇口を捻り、勢いよく水を出す。
シャーロットは、何度も両手を擦り合わせ、その汚れを落とした。]
(誰が、モーガンさんを殺したんだろう。)
[ふと、奥の方から、シャワーが流れる音が聞こえる。
シャーロットは、ガラス張りのドアに映し出される影を見つめる。
高い背と、細い身体のラインが、誰であるかは予想できる。]
……カミーラさん。
[返事があったかどうか――。
返事がなくとも、シャワー室の外に脱ぎ捨てられた服が、誰であるかを知らしめる。]
(血が付いてる…
カミーラさん、何をしたの…?
まさか、カミーラさんがモーガンさんを…?)
― 地下1階 ―
[それとも、ここにいる人形たちは
屋敷の主人の死を黙ってみているしかなかったのであろうか。
ただ悲しげに。それでも何かを伝えようと、
ただただ、主人の方をみつめているだけなのかもしれない]
……まあ、いいさ。
[再び不敵な笑みを浮かべると、こちらを向いている自動人形のひとつに近寄り、声をかけた]
どうせ、数日の内にはこの屋敷の運命も決まるらしいからな。
あの老執事の言うことが、本当であれば。
[そのとき、お前はどうするのか、と、
聞いてみたところで答えが返ってくるわけでもなく。
それよりも今は、血で汚れた靴や、遺体に触れて同じく血に染まった手を洗い流したかった]
[男の意識とすり替わるように響く人形]
[…あの女。黒い髪の、あの女] [沢山たくさん、魂背負ってる]
[殺したら] [きっと全部私のものに]
[この人も沢山魂もってたけど][まだ足りない。あと少し]
[でも] [お父様のあの体] [首をあげるのも] [面白そう]
― 1階:階段 ―
…!
[急いで階段を上ってゆけば、1階の展示室辺りに鉄の香りが立ち上って]
…な、なんだ…
[危険を察知して、急いで上の階へと上ってゆく]
(部屋に戻って、武器をとって来るのが先だ)
→― 2階へ ―
[ステラの部屋から出た後に少し考え事をするようそこにいたが]
ナサニエル?
[見ると何か慌ただしい様子で駆け上ってくるナサニエル]
流れ者 ギルバートは、逃亡者 カミーラ を能力(襲う)の対象に選びました。
― 2階:客室 ―
[息を荒げて、自室に飛び込んだ]
ハァ…ハァ…ハァ……
[ザラザラッと床に置いた荷物の中身を総てバラまいて]
…小刀……錐――――
[これだけ揃っていれば、相手を殺るには何とかなるだろうと]
誰だ…いったいだれが…
[とりあえず、血に濡れた手では小刀を満足に扱えまい。そっと服に小刀を忍ばせて注意深く部屋を出る]
→廊下へ
[ガラス越しに聞こえる声は、やはりカミーラだった。]
着替え、ね……
分かりました。
すぐ、持ってきます。
[そう言うと、シャーロットは二階のカミーラの部屋へと向かった。
鍵は開いていた。
シャーロットは、部屋に入ると、入り口に置いてあった鞄を手にし、再びシャワー室へと向かった。
部屋に何かあっても、急いでいるシャーロットは気づかないであろう。]
― 2階:客室 ―
[息を荒げて、自室へ向おうとすれば、ギルバートの声が]
あ…ギルバートか…
[血で濡れた手をどうしようかと、さっと、思わず手を隠して答える。だが隠しても仕方あるまい]
今、地下室へ行ってきた。
…そこに、首なしの胴体があったよ。
君は無事なのか…他の人はどうなのだろうね?
男の遺体だったけども…
[一瞬隠された手には確かに変色しかかった赤が見えた。見慣れたそれは間違いなく血]
…地下室に死体…?また何だってそんなもんが。
俺が無事じゃなけりゃお前と話してる俺は何なんだ。
男の死体ってことは…俺とお前を抜かせばハーヴェイかあの爺か…それともアーヴァインとかいう主人の体、ってことになるな?
死体はどんな感じだったんだ?
―一階:シャワー室―
カミーラさん、鞄…置いておきますね。
それから……
後で構いません。
何があったのか、教えてもらえますか…?
[シャーロットは、そう言うと、シャワー室を後にした。]
【自室】
[しばらくそのまま立ち尽くしていたが、顔を上げ、頭を軽く振る。]
…立ち止まっている場合では無い…わ。
探しに行かないと…。
[自分にも少しかかっていた白い粉をぱたぱたと払い、目元を拭う。]
[主の言葉をもう一度思い出す。]
(…アーヴァイン氏の…右手を切り取っておいで。
職人の命とも言える、利き腕を…。
抵抗するようなら、構わない。
殺してきなさい…。)
[恐ろしい事を事無げに言いながら、ステラの体を両の手でなぞる]
死体か…
は、は、は…傑作だよ。いいかい。
地下一階の硝子の展示ケースの中に"飾られて"いてね。
糸で吊るされていた…
そして、ご丁寧に内蔵の部分がなくて、ね。
ひょっとしたら、あの大皿以外の料理に既に入っていたかもしれんよ…
空の体には、歯車とバネ…
ふふふ…、オートマタにあつらえたんだろうよ。
犯人もご苦労なことだね。
ふ…血だらけだったよ。
そういや、1階でも何かあったのか?
1階の展示室近くにも血が…
[もしギルバートが犯人だったら…そう思いながら
隙のないように、相手を見据えて呟く]
体に…歯車とバネ?
[流石にそんな死体は聞いたことがない。驚きは素直に表情に現れた]
…確かに傑作だな。しかし……
殺され方ですらそんな手がこんでいるいるとはね。
よっぽど人形に愛されていたんだろう。それか…自分らと同じにしたかったくらい恨んでいたか。
人形が犯人でなければ本当に頭がイカれてるやつとしか思えんな…。
お前はなんでもなかったのか?
[笑いながら、言葉を続ける主]
(何故かって…?
昔、素晴らしい人形を氏から譲り受けてね…。
この世にこれ以上の物は無いと思うのだが、氏が人形を作り続けている以上……いつかこれ以上の物が出来ないとも限らないだろう?
それが私には…面白くないからだよ。)
[そこでまた笑い、ステラに向き直る]
(上手く成し遂げたら…ご褒美としてお前に自由をあげるよ、ステラ)
…なんだ、その眼は。
[警戒を浮かべた眼。同じように鋭く射返す]
一階で何があった?俺は今までそこにいたんだよ。
[ゲストルーム側をあごで指しながら。流石にステラの部屋にいたとは言わない。別に聞かれたら言ってもいいが]
[ ……震える手。
一人になると、押し込めていた恐怖が首をもたげる。
だが……恐怖に飲まれ自分を失えば、その先どうなるかは決まったようなものだ。
振りえる手を握り締める。その手には一本のナイフ。
これでどうなるものでもない。だが、それに頼らざるを得ないくらいに、心は疲弊していた。
……モーガンの言葉を思い出す。
アーヴァインを殺した人形……それを探す他ないのか?
静かに立ち上がるとハーヴェイは部屋を後にした。]
…お前か?人形。
お前が主人をつりさげたのか?
皆同じにしたいとはそういうことか…?
[悪趣味な殺し方。しかし声に非難は感じられない。
寧ろ面白そうというほどに]
/*
遺言メモに関する注意事項
* 遺言の残し方(書き方)に関しては基本的にメモと同じです。
プレビューなどはありません。
* 遺言は一切取り消しはできません。
空欄にして「遺言を残す」ボタンを押すことで(遺言状をはがした)と表示されますが、翌日には剥がした痕も含め全ての遺言の書き込みが公開されます。
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しかし貼った遺言は、生死に関わらず翌日になれば全て公開されるので気をつけましょう。
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他の人からは、遺言を残したかどうかは翌日にならないと分かりません。
* 遺言は翌日のメモに表示されます。
違う、えーと生死にかかわらず公開だから、遺体描写希望とか書いてしまうと非狼とばれるな即
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