情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
狂詩の落とし子 エルラム は蝶の刺青の聖痕者に決定されました。
僻地たるその「村」は、大地にへばり付き、大地を耕しながら日々を暮らす人間達が住まう、何処にでもあるような村だった。
唯一語るならば、神のちからがその大地と民を直接支配していない。
それだけに尽きたであろう。
【太陽の雫】は、村からこそ見えないが、彼方には陽炎(かげろう)が見え、そこに陽の雫が在ることを示す。
【凍れる英雄】もまた、英雄達が彼の姿を探せば、強き冬の神の加護を肌身に感じられ場所が分かろう。
どうやらこの中には、村人が3人、人狼が1人、狂人が1人、守護者が1人、聖痕者が1人含まれているようだ。
………、私が貴方がたの手助けを出来るのはここまで。
春の神の祝福を、荒れし大地に吹き込むのも、私の手には負いかねましょう。
我が神、春の神ですら生命の息吹を吹き込むには、
僻地に滴り落ちた【陽の雫】を
[そして彼を──]
この地より退けた後、行い得ることでしょうから。
[双眸を伏せ、言葉を紡ぐ唇を閉じる。
尤も、神々の思惑は人の身でははかり知れず、英雄アデライドの考える外(ほか)の未来が訪れるやもしれない。]
春の英雄 アデライドが「時間を進める」を選択しました
―北東の僻地―
[陽が天高く上がる前に、ナジは村に足を踏み入れた。
この一帯の気候か、空気は乾き浮かぶ雲は湿りの気配を感じられない。]
着きましたね。
既に、私達以外にも令を聞いた者達が訪れているようですが……
[フードの下でナジは眉を顰める。]
恵みが薄い地です。
蹄のある動物達を呼び寄せたとして、彼らを養う恵みが、この大地から得られるのかすら分かりません。
[ナジは大地に触れ、指先で礫を擦り合わせた。]
[既に王国からは遠く、春の英雄の歌も効果は消えていたか。
ナジはエルラムへ視線を向け、これからどうするかと暗に問いを向ける。エルラムに従い、ナジもそれに添うよう動き始めるだろう。*]
ー辺境の神殿ー
[神のお導き、という言葉には特に何も答えず。カルヒが身を小さくして目を閉じれば>>0:284かけているマントを肩まで上げてやり、ぽんぽんと優しく叩いた]
ルー、ルー、ルー…。ルー、ルー、ルー………
[楽器は鳴らさず、低く、小さく歌う。それは頭の片隅に僅かに残る、故郷で聞いた子守唄。
やがて小さな寝息が聞こえ始めると]
(参ったな。眠くないや)
[なかなか緊張が解れずにいるのか。未だアメシストの上で夜の神は微笑まず、ただ周囲から寝息の聴こえるばかり
困ったようにカルヒの方を見やれば、あることを思いつく]
(そうだ)
[荷物から静かに小瓶を取り出し、詩を紡ぎ、エルラムへ渡した布と同じ澂>>0:67をマントの端に刻む
そして剣で指先を切って、もう一つ澂を描いた]
(流石にこっちはこれでないとだめだよね。たぶん)
[用事が終われば布で傷口を拭き、暫く空の砂粒の瞬く様を眺めていた。次第に夜の帳に知れず知れず意識は落ちていく]
― 北東の僻地 ―
[恵みの薄い地。
荒涼とした景色に、人の営み示す構造物が集まって見える。
集落へ足を踏み入れ、周囲を見回した]
…
[頷く仕草は小さい。
ナジの視線が向けば、笑みのようなものを]
話を
[聞いてみようと口にしながら、視線は人の気配の多い方ではなく村外れをめぐる]
ー辺境の神殿ー
…………ん
[差し込む朝日に目を開ければ、周囲の身支度する音が聞こえてきた
次第に思考が鋭敏になれば、ああ朝なのだ、と自覚する
隣のカルヒを見れば、まだ寝息は立てていただろうか]
……ふぁ
[背伸びをして、欠伸を一つ。戦地に赴くには今ひとつ緊張感の足りない態度で身を起こす。
そして、神殿の裏手に向かえば干してあった頭布を取る
そこにも、小瓶で二人に施したものと同じ徴を描き、元通りに身につけた。
次に湧き水で喉を潤すと、腰に下げた木製の筒すべてに水を汲んでカルヒの元へと戻る]
―回想・何時かの夜―
巨竜より吹きすさぶ風 荒々しく
しとど雨に濡れし体は 幾億年も動かじ
創世の火が凍え塊しが 巨竜たる大地
巨竜とは創世の火が凍えかたまったものとも、主神が生み出したとも、創世の神がうみだしたものとも囁かれています。
陽と月のふたごが、幾年幾千幾万幾億、天を巡る前の話なのか、巨竜の命の長さは誰にも分かりません。
[ナジはカルヒ>>0:309に巨竜に纏わる物語を語る。それは、カルヒが聞いたことがあれば、一度も聞いたことのない話もあったか。巨竜は眠り夢を見ているとも、大地を支えているとも、あれこそは神の別の御姿とも、起きれば災厄が起こるとも、伝わる話は、果てが無い。]
竜とは、神々の手より生み出した神の寵愛を受けし生き物。神々の手により生まれ、様々な姿をしているとも言われています。
虹に燦めく鱗を持つ竜、恐怖を掻き立てるほどの大きな角に硬い背鰭を持つ竜、身体を守る鎧をもたず、皮膜で覆われた竜、流水のように流れ半透明に透ける身体を持つ竜、羽毛を纏う優美な鳥のような竜、鋭い鱗を持つ為に鋼や剣の名で呼ばれる竜もいると聞きます。
[ナジは苦笑のような微笑を含ませる。
ナジも、どこまでが本当であるか定かでは無いからだった。
ナジがひとつずつ語るのは、神と共にある優美な竜の話、特定の地を守る竜の話、花を食み苦知らず笑む賢竜の話、中には人と語らう竜の話もあり、凍れる英雄に纏わる火竜の話に、対なすような氷竜の話もあった。]
……いえ。ねれど、少し──
[乾いた大地の一角に畑があった。
露出した岩盤の隙間、石を積み上げた垣に囲われて。
水分を求め大地を掘って作られた窪、
礫を除き、乏しい粘土を集め混ぜて耕したのだろう砂土、
小岩を畑の上へ敢えて並べて、日陰と風除けにした工夫。
人々の試行錯誤が辿り着かせた智慧か、神やその使いがもたらした叡智か]
…
[しかし、近寄ってみれば岩の隙間から伸びた草も、灌木も、萎れて砂をかぶり枯れようとしていた]
[ずっと前から耕作を諦めてしまったのか、ほんの数日、世話をする余裕がなかっただけなのか。
いずれ、その原因はわかる気がした。
屈んで葉へ触れようとした動作が人の気配に止まる]
こんにちは
[岩の陰から現れた痩せた男へ頭を下げた。
服装からも英雄ではなく、手にした粗末な道具は畑を世話する村人だと知れる]
ー辺境の神殿ー
……おはよう。
[カルヒの元に戻り、彼女が起きていたならば声をかけ、まだ眠りの途中ならば目が覚めるまで待ち、挨拶を。
そして湧き水を汲んだ筒をカルヒへと差し出す]
…さて、食べたら出発しようか。ちょっと残りの備えが心元ないけど…
[荷物の中から小麦粉を固めて焼いた保存食と、果実を取り出す
剣で果実を6つに切り分けて、3つをカルヒの元へ。保存食も半分になるよう取り分ける]
/*
>>14
[そんな雑な扱いをしているから剣は名を明かさないのではないかというツッコミは聞こえない]
というのを書こうと思ったけど無造作にムード壊すからナシ
[食事が終われば、荷を整える。そして外に出て、カルヒの支度の終わるを待つ。
カルヒが神殿から出て来れば、あぁ、と短く返事をする]
もう良いかい。それじゃ、行こうか
……あ、マントはそのままで。それを巻いてみて?
ーーー《 悠久の彼方 我は天より請う
この者 道連れの旅人なり 我等 血を分けし同士なり
風よ 我らを連れて行け 熱されしかの天地へと 》
[カルヒがマントを返そうとすればそれを制して手を繋ぎ、詩を紡ぐ。
そうするとアメシストとカルヒの身体が風をまとい、ふわりと拳一つ分ほど、宙に浮いた]
ー行きたい方向を意識するんだ。ダークはまだ飛べないなら抱っこしてあげて。
[そうしてカルヒの手を引きながら、北東の地へ向かわんと舞い上がる]
/*
これはまさか。エルラムから無貌氏に情報出せと振られているのでしょうか。(>(この辺の村の描写は英雄達の描写にお任せ)のつもりでした)
そして、徒歩組は数日は歩いていたつもりとは最早言い辛いですね。歌効果が抜群だったことにしますか。
/*
揺らぐその景色の向こう〜近づくことはできないオアシ〜ス
冷たい水をくださいできたら愛して〜ください
僕の肩で羽を休めておく〜れ〜
[二人へ感謝と期待の言葉を口にする村人へ、眼を細めた。
──英雄様方が来て下さったのだから、俺らもしゃんとせねば。
みすぼらしい草木へ視線を向ける痩せた男]
良い畑ですね
[率直に口にすれば、でも幾らかはもう駄目になってしまっただろうと苦い声が返ってきた]
私はナジ。
こちらは英雄エルラムです。
[ナジは名乗り、エルラムの名を告げる。
ナジの紹介の所作は、エルラムを立てるものだった。]
駄目に……ですか。
話を聞かせてもらえませんか。
[ナジは村人に話を請う。]
ー北東の僻地ー
………ん。向こうの景色がおかしいな
[暫し移動すると、地平線の彼方が揺らいでいる。
その現象が暑さから来るものであり、それこそが陽の雫である証左であることをアメシストはまだ知らない
尤も、勘は薄々それを感じてはいた]
集落があるね。とりあえず降りようか
…さて、まずは村人を見つけないと。……ん?
[一先ず村の者に話を聞こうと高度を下げ、集落の側に降りる
カルヒが特に行動を希望しなければ辺りを見渡し、村人の姿を探す
そのうちに、憶えのある詩の気配を感じる]
…ちょっと、行ってみようか
[覚えのある詩に、自分の詩の気配をわずかに感じ。
昨日出会った者の顔を思い浮かべながら、歩き出す]
…エルラム。そして……あれは、ナジか。
[思った通り、春の英雄より剣を授かりし英雄と、影の英雄と呼ばわる者の姿が目に入る
どうやら村人と話をしているようだ
アメシストは遠目から様子を伺う。カルヒが希望すれば近くに寄りもするだろう]**
[恵み薄く、神の影響も薄い辺境、辿り着いてみればナジの言うように蹄ある獣達を養うのも難しい痩せて乾いた土地。
人の技で耕されて来たそれら畑は、彼らの生活そのもであり希望であることだろう。
エルラムはナジを一度見て、またくすんだ緑を見る]
………、
[村人は皺を刻んだ顔を何とも言えない形へ歪めた。笑ったようにも見える。
俺らもう駄目だと思ってたもんで、と、恥──と期待を含んだ声。
優しい手つきで葉の砂を払い、崩れた礫を積み直す動作は慣れた農夫のそれだった]
[彼らは厳しい土地で生きて来たのだ、と思う]
……
[村に迫る大いなる脅威が除かれようとも、作物が枯れていれば人はもはやこの地で明日の糧を得るのが難しい。
また、こうして作物をいくら世話しようと、災厄によって村が滅び人が絶えれば今の努力は全て無駄になる。
だから既に一度、手入れは放棄されようとし──今また、枯れさせまいと手をかける。
絶望と希望の形]
[ここまで恵みの薄い地は、ナジとてそうそう見るものではなかった。神々の加護なく、彼らが生きてきたとすれば、それは驚嘆にも値する。]
恥など。
(恥ずべきは私だろう。)
[ナジは緩く頭を左右に振り身を屈める。]
この村の者達のこれまでの努力は実っていた筈です。
土を起こし、種を撒き、芽吹かせ、僅かなれど実りを得る。
そうして、貴方達はこれまで暮らしてきたのでしょう。
[ナジは、皺のある無骨な手にそっとローブ越しに手を重ね問いかけようとした。そうして、エルラムを見上げる。]
[寡黙に徹して村人と畑を見つめていた、くすんだ灰緑を映し込む双眸がナジの視線へ瞬いた]
…
[顎を引く。
彼らの努力と、彼らの実り。
彼らの暮らしと希望を、守りたくてここへ来たのだ]
【陽の雫】は、速く近付にていますか?
他なん英雄はごうされてるいでしょう
何処まで効くかは分かりませんが、今は徴を……。
[言いかけた最中、エルラムの言葉が新たに紡がれ
──あんの塊は誰も近づけやせんでな。
と、村人は頭振りナジに添えられた側と別の手で、方角を指し示す。大気が揺らいでいると思しき箇所がある。
そうして、他の英雄達がどうしているかも口にしたろうか。]
[陽炎のように大気の揺らぐ方向。
猶予はどれほどあるのだろう。教わったことへ感謝を仕草で示して、
かがみ込み乾いた地面へ飲用の水が入った皮袋を空ける]
良い畑です
これらかも、守られ…実り紡み続けるように
[瞬く間に吸い込んで湿った土へ指を滑らせた。
水の徴を描く]
[剥き出しの岩盤に囲まれた畑に、水恵の匂いが僅か漂う。
渇いた大地の色が、濡れた濃い色へと変じていった]
……ナジ
萌は芽吹きだけ
[地面へついた手を、扇の要とする形。
淡い緑の若葉が畑から次々と顔を覗かせ、萎れて枯れかけた作物も柔らかに揺れる]
はあしら力がたならい…です
死へ向かむを引き戻せますか?
[神殿では、滾々と水が湧き出す徴。
エルラムの徴、そしてこの地では、どうだったか?
──英雄様方の何人かは塊を見にいってな
──凍れる英雄さは、あそこに──と村人は答える]
── 朝・神殿 ──
ん………
[日の暖かさに目を開ける。
昨夜はアメシストに会えたからかマントの温かさか、はたまた子守唄の心地よさか深く眠りについてしまったようで、気がつけば辺りは明るく日が差し、竜もアメシストも側には見当たらない。
竜が少し離れたところで一人遊びをしていたのを目に留めた頃、視界の外から声が>>14かかった。]
おはようございます。
ごめんなさい、遅くなってしまいました。
[髪を簡単に整え頭を下げれば、差し出された筒を受け取る。
疲れでズンと重い身体に、冷えた水が染み込んでゆく。]
はい…
何から何までありがとうございます…
[ちょうど半分に取り分けられた保存食と果実。
一口二口をゆっくりと飲み下すその間に、子竜が大半を食べ尽くしていた。]
── 旅立ち・神殿前より ──
[旅の支度はいつだって簡単なものだった。
髪を簡単に纏め、少ない荷物を持つ。]
お待たせしました。
どのくらい…かかるでしょう……
[借りていたマントを返そうと綺麗に畳まれたそれを差し出し、不安げにそう言えばマントを巻くように指示される>>17。
言われるがままに。自らのそれを外せば、アメシストのマントを身につけた。]
わ……わぁ……
浮いてる……
[足元のバランスを崩しかけて、繋いでいた手に体重が乗る。]
ダークは一人なら飛べるので大丈夫…
ダーク、ついてきてね。
[行きたい方向──それはここまで進んできた方向の延長。
ダークの導く先。]
………………。
[言葉が出ない。
息を吸い込めば、熱い乾いた空気が喉に張り付くから、というだけが原因ではないだろう。
神の気配が…ない?薄い…?
感じられるものが弱く、また此処で健気に生きる者たちに心がちくりと痛む。
新たな土地を探さない、想像するその理由は、嘗て竜の脅威に晒された自らの其れと重なる。]
ナジさん、が?
[聞き覚えのある声を耳にすれば、繰り返し、辺りを見回しただろう。もう一つの名はまた、名の知れた英雄なのだろう、と思いつつ。]**
[ナジは思う。]
(何故覗きこもうとするのか。
裡にあるのは神々への疑念であるのに。)
…………。
[歌うのでは無かったと微かにナジは思った。
ナジの歌は、神の玩具から逃れられないという想いを負っている、それでよかった筈だ。否、これらは今は関係が無い。]
死を 待つばかり
[少しして新たに始める。]
涸れ野をうるし 芽は拓いた
老人は立ち上がり
過ぎ去る若き姿を思い出す
風は荒く 涙を拭わない
しかしここに 涙(みず)は落とされ地は癒やされる
死の淵より見出した 生きるためのきざしの徴
[ナジは、徴へ語りかけるように口遊む。]
実を孕ます草木たち 生にしがむ
お前たちは 重き眠りからめざめ顔をあげる
[しかし、口遊み終えた後、フードから覗く口元は、やや苦々しさを帯びていた。]
ー移動前・神殿ー
[ダークが行くべき先を知っています、とカルヒが呟けば>>32わかった、と小さく頷く
仔竜の飛ぶ速度に合わせ、風に乗る時間は緩やかだったろう]
ー北東の僻地ー
[見渡せば空気は乾き、岩肌は露出して
植物の類は緑色から黄色に染まり行き、悉く命を枯らせようとしている。
神々の加護薄きこの地をまだ耕し、張り付くように生きようとする人々の心は、流浪の生活をしていたアメシストには測りかねた。
移住を検討はしないのか、と少し考えるが立場が違えば。彼等と同じ境遇にいれば育った土地を簡単に捨てられようものか。
現に、アメシストは花を植えて恵まれた土地で故郷にしがみついているのだから、彼らを批判するには値しないだろうと、自ずから結論づける]
……行ってみよう。
[暫く様子を見れば、ナジとエルラムらしき人物は植物を生かそうと徴を描いている。
エルラムの徴によって若葉が幾つか顔を出したが、この厳しい土地では水を取り入れるのが難しいだろう
近くに行って様子を見ようと、カルヒに声をかける。
もしもカルヒが拒めば一人で近くに寄っただろう]
エルラム。ーーそしてナジ、かな。
何をしているんだい。
……ふむ。これを助けようとしてたのか
[芽吹いた植物と徴を見ながら彼らの近くに寄り、挨拶をすると考えるように顎に手を当てた]
…………。
僕にできることがあるとすれば。人の領域を超えるな。
[次に、頭上を見やる。
雨も少ない土地なのだろう。雲はほとんど浮かんでいなかった
その空を見上げながら、ぽつりと呟いた]
大気の流れを操作して、この土地に雨が多く降るよう促す…
でもそれは神と交渉でもしないとできないし、どこかで変な影響が出るかもしれないね。
あとは……振動で簡易的な地震を起こして、水脈を呼び起こす事。
これは僕でもできるけど、大きな博打にはなる。
[もしも聞き返されれば、そう答えただろう]
その声は、アメシスト……。
[ふいに聞こえた声は耳朶を震わせ、ナジは双眸を薄く開き、そちらを見やる。双眸を開くまでには数呼吸の間があった。]
”英雄”殿ではありませんか。
それに、カルヒ。……にダーク。
[口元を緩ませ、アメシストの近くに見えた女性と仔竜にも声をかける。ナジはエルラムと村人に、半身翻し、]
偉大なる英雄、竜の英雄カルヒ。
来ていると思っていました。
こちらは、英雄エルラム。
野より立ち、春の英雄に認められ剣を授けられた者です。
[カルヒに、身を屈めて礼を行い、エルラムの名を告げる。*]
[三頂をなす徴が明滅する>>37
ナジの口遊む声は、僻地の畑へ滴り広がるよう。
近くに佇んでいた老いた山羊は長い睫毛を下ろして、鬱金の眼差しを瞼に隠した]
……
[エルラムは立ち、村人を見つめる。
彼は英雄の奇蹟をその目に映す者]
ありがとう、きっと…充分です。今は
彼ら守人。助を拾い、人なん智慧もて……めざめしむでしょう
[腰にした剣が小さく震えた。
響きに覚えがあり振り向けば、大気の英雄>>42と、]
……あ
[小さな竜。
眦の形をまるくして幼い異形を見、一拍遅れてそれを連れる女性とアメシストに頭を下げた。
言葉を紡ぐのに間があく隙に、ナジが紹介を交わしてくれる。偉大なる英雄、と聞けばはっと息を呑んだ]
エルラムと申ましす
光栄です。英雄方
英雄、だなんて。
それはただ身に沿わない名です……
カルヒ、とお呼びください。
[英雄殿、という呼び名に苦笑を浮かべ、一歩下がり、そう告げる。
竜だけが子どもらしく無邪気な様子で転がる岩で遊んでいる。
紹介されたもう一人に身体を向ければ、再び頭を下げた。]
エルラムさん、カルヒ、です。
どうぞよろしく…
[春の英雄、に、と呟けば、王国の華やかな神殿を思い出す。]
── 回想・王国外れの居 ──
…………。
[ナジの紡ぐ物語をただ、静かに聴く。
それは、耳にしたこともある巨竜の話と断片的に知る竜の話、そして、知らない伝説。
長い時間を掛けて、話してくれる相手への配慮にまで気が回らないままに、それらの話を身に沈めてゆく。]
やはり……多くの話があるのですね……
[神より生まれし竜、その姿も様々であると言う。
では、その卵は……
目の端に映る現実に、思わず口にしそうになって噤む。
語られる話には尾びれ背びれが付いたものも少なくは無いだろう。
だが、今、目の前にあるのは、確かに自分にとっては現実であり、この時間はそれを受け止めるその為だけの時間であるのだろう。]
[畑を背にアメシストへ向き、そっと首元の布へ触れる。
大気を操る力の一端を示す徴はエルラムの声の調律を聞きやすいそれへ近付けるか]
いえ……アメシスト
きっと私達は、先ず大いなむ豊穣地へ、変えに来たわけではありなせんでした
[人の領域を超える、と告げた英雄へ控えめに首を振った]
災いら迫っています
防げばね、すべて徒に終わる
[かるひ、と唇の形は動く。
竜の英雄へじっと目を向けた。くすんだ灰緑の虹彩は瞳孔の真円を大きくする。
弾む胸の中心を緩く押さえて、また頭を下げた]
大山たる巨竜を動かした、偉大なる英雄…
貴方は──では【陽の雫】をも動かせむですか
そなん為に来てくまさったでしょうか
[それは期待だった。
英雄譚に聞いた大いなる加護を、この女性の細い肩に望む]
[アメシストの言葉>>42を耳にし、その目線を足元の植物へとやる。
やはり、カサカサと肌に触れる空気が告げるように、自らが知る場所に比べこの場所には水分が圧倒的に足りない。]
それに温度差も……
[夜と昼の寒暖差、それも実りにとっては大きな障害となるのだろう、思ったものは無意識に言葉となる。
この土地で生きている村人たちは、人として多くの苦労と努力を重ねてきたのであろうことが分かれば、何故、神が手を差し伸べて下さらないのか、と疑念を抱く。
それは裡に抱く敬愛すべき神の姿。
小さく歪んでいた信心は、また気付かぬ間にキシリと軋む。]
[陽炎のように大気の歪む、陽の雫がいるだろう方向へ片指を向けた。そして、それとは異なる、村人が教えてくれた方向>>29へ顔を向ける。
強き冬の加護を探せば、迷わず彼の"英雄"の元へ辿り着けるだろう]
ならば、は…私は
話に行きます
[もしも灼熱の災禍が動き、向きを変えて村から離れ去るのなら。
英雄達が──【凍れる英雄】が──陽の雫を討つ必要はなくなるだろうか。初めて"敵"を切り裂いた地>>0:229のように、この一帯が争いの爪痕によって恵みを奪われることもなく]
/*
寒暖差についてはカルヒは空を飛んで来たので、辺境の神殿の場所如何では、知れるかが不明ラインですか。
添って頂けるのは良いのですが、メモでのPL情報をごりっと反映するなら、もう少しRPでの含みが欲しいところですね。(カルヒ自身が、自村以外の情報取得度合いが低いとログで書いていた筈なので)
[近くに寄ると、やはり見知った姿がそこにあった>>44
幾つかの季節が巡る前、共に巨竜と対峙した者の姿。と、もうひとつ、春の英雄より剣を授かり、英雄になったばかりの者]
やあ、ナジ。久しいね。
…そういった仰々しいのは好かないな。名前で呼んでくれて良いよ
エルラム。また会えましたね
[英雄殿、というナジの呼び方にすこしむず痒いような心地を憶え。だがそれもナジの"影の英雄"たる所以により、無理強いはしない
そしてエルラムの方を向いて、挨拶を返した]
[そして植物について話題が移ると、つられるようにゆるく首を振って]
ああ、わかっているよ。可能性を示したまでさ
ただ、眼の前に広がる困窮に目を移さないでは何のために力を持っているのか分からなくなりそうでさ
[アデライドより受け取った言葉、"何を為すか"。
その言葉を思い返りながら、エルラム>>51へと返事を返した]
[その後エルラムとカルヒの会話が始まれば、ナジと同様に少し身を引いた。
会話を聴きつつ、討伐対象がいるであろう揺らぐ地平線へと目を向ける]
(対話が可能な相手であれば。あるいは)
ナジ。君はどう思う?
…陽の雫の侵攻を逸らせたとして、その先にまた別の集落があるとも限らない。
結果的にできたとして、問題を先送りにするだけじゃないか心配だよ。
[様子を見ているナジに話しかけ、カルヒとエルラムの間で出ている案に意見を求めた]
おや、”英雄”殿は”英雄”殿では?
[初めてアメシストと出逢った時のことを思い起こすような呼び方。堅苦しさよりも親しみを込めたつもりだが、どうやら伝わらなかったようだ。]
では、アメシストと。
天使の話だと「このままでは様々なものが焼き尽くされる」と言っていた。
つまり、陽の雫は少しずつ移動をしている、ということで間違い無いんだろうね。
[ナジに合わせ、声を抑えて話をする
放ってはおけないでしょう、という話には首肯して]
…そうだね。同意見だ
聞く話によると"凍れる英雄"がこっちに向かっているそうだけど、この地が無傷で終わると君は思うかい。
[アデライドより聞いた凍った英雄の武勇ないし、あるいは災禍を思い起こしながら、改めて問う]
[詩は大地に囁きかけ新緑をうみだす。
天使は村人と英雄達の語らいを見、アメシストと仔竜を連れたカルヒを見、ただ岩の上に座っていた。]
[ふ、と
息を吐いた。胸を押さえる。
足りないのは何か。時間だ。
心は急く。
急ぎ過ぎてはならないと念じても]
……
[踏み出す。岩盤の狭間に作られた、"人が耕す畑"から離れ歩き出した]
[雹が、舞う。
乾いた大気の中にありて限りなく凍り果てる。
風も無く、巨躯を覆う雹は加護。防衣であり暴威。
腕は太く、縄で編まれたように筋肉が盛り上がっていた。
無冠の頭、髪は長く靡き霜付く。顎鬚も同じく蒼く霜付いていた。]
…そうかい。
[ナジが示した方向に視線を移す。特にまだ変化が無いということは、接触はしていないのだろうか]
…ナジ。神々が英雄全体に令を向けたのは、彼のものが凍れる英雄一人の手にあまるからだと思うかい。
凍れる英雄の力を持ってしても討伐できない存在だから、英雄を向かわせたのか…。
それとも、もしかしたら凍れる英雄そのものを…。
いや、これは考えない方がいい。多分、陽の雫の力を侮ってはいけないんだ
[それはナジに向けたというより、自分の中で整理をつけるような声色だっただろう
最後には首を振って、疑念を振りほどく]
[その英雄は、大剣を地に突き刺し、水平線の陽炎を見る。
鋭い眼差しは心弱き者を目で射殺し、恵みを鎖ざし、大地を凍らせる。
蒼白い大剣に穿たれた地は、既に氷の牙を剥く。]
[神が討伐せよとそう仰るのならば。
それを為せば良い…そう自らに言い聞かせるように胸の内に呟き、側の子竜へと視線を遣る。
この子竜は何かを感じ取っているのだろうか。
また何かの神の声を伝えるのだろうか。
あまりに加護の薄い土地。
神の生み出せし陽の雫。
神から下る討伐命令。
そして集まりし英雄たち。
素直に神の言葉に従えば良いのだ。
………良いのか?
その疑心すら畏れ多い。
───覆すだけの現実を女はまだ知らない。]
― 雹の降る地 ―
[軒を借り、老いた山羊をそこへ休ませた。
村に置くのは、期待から。
しかし、エルラムは常のように、山羊を繋いで留めることはしなかった。
村に縫い止めることをしない理由はわかっている。
甘怠い理想を心芯から掲げられるほどに強く清い者ではなかった。
けれど可能性の枝葉を見限られるほどに、成熟してもいない]
……凍れる英雄
[舞う雹を透かし見る双眸は、薄萌黄色]
…エルラム?
[剣を賜りし英雄が歩を進める>>67。その姿は何処か焦りにも感じる
ナジとの会話を中止し一人では危険だ、と制止しようと歩き出す。かの英雄の姿が見えたのは、その頃合いだったろうか]
…………。
[ナジはアメシストから、何か難しいものを聞いたように、フードの下で眉を顰め、苦々しい表情をした。]
【凍れる英雄】を疎んじているものがいる、と──?
………英雄全体に令を出したのは、英雄など十把一絡げに扱っているのではと思いますが。
或いは、凍れる英雄ひとりで打倒出来ないものだったとするなら。
陽の雫と凍れる英雄の力が近しいなら、英雄達は力の天秤の均衡を揺らす為の駒だった──。
というのはどうでしょう。
…エルラム?
[ナジとの会話を一時中止して、剣を賜りし英雄が歩を進めるを見やる>>67
その姿には何処か焦りが感じられたろうか。
そして改めて周囲を見れば、空は鈍色の雲に覆われ、村の外れにはきらきらと光る白いものが降っている
気がつけば体感温度も低下している]
……凍れる英雄。
[ぽつり、呟いた]
ああ。確かに、神々から見たら英雄とは、そういったものだろうな。
陽の雫と凍れる英雄の力が拮抗するようなら、我々が助力する事で打倒できる、か。
[ナジの返答に納得したように頷いて、改めて地平線を見た]
犠牲はつきもの、というわけか。
いつも世界は天秤の上にある。それで平等が保たれる
[胸のざわめきを感じながら、ごく小さく呟く]
一人でいる時間が長いと、色々難しく考えていけないね。
[そして一人、ため息をついた]
[その英雄は凍てついた湖氷の眸をエルラムへ向ける。]
何だ。
[キシリと手が鳴る。
太い眉は意志の強さを現していたかのよう。
英雄譚の数々に謳われるに相応しい相貌。
だが、その身は霜付き、一片の傷跡も無い。一片の疵も。
奇跡にて癒やされているとしても、その身体に、一欠片の瑕すら無かった。]
[胸を押さえる手の甲に、びっしりと薄緑が絡み付く。
首にも髪にも、外からは見えない衣の下にも。
息を吐き、視線は一度動いた。
集落を見渡す小高い岩>>0:243を過り、細くなった萌黄は、凍れる英雄の隆とした姿を捉えてまた開く]
…
[容姿だけならば、巌のような男だと思っただろう。
だが蒼く霜付いた巨躯にはむしろ、凍て星のような印象を覚えた。
その英雄が口を開いた>>78のに、僅か首を傾げる]
[ナジのローブに白い粒が当たった。
エルラムを見送り、アメシストに同意する。]
あの下にいるのでしょう。
[深く息を吸い込み、]
それにしても疑問は残ります。
……言い表せない疑問を。いえ、疑念というべきか。
天秤を使い物事を進めるには、迂遠にも程があるように思えます。
[そうしてナジは、村を見渡せる岩の上に天使を見る。]
アメシスト、気になるのでしたら、凍れる英雄の元へ貴方も話をしに行きますか?
私はエルラム
[ごく短く名乗って、湖氷の眸を見つめる。
言葉よりも深く瞳は語るから]
私は、神なん令を受けました
【陽の雫】を討伐せよと
貴方は 何故ここにいますか?英雄
…そうだね。僕も上手く言葉にはできないでいる。
[ナジの視線を追うと、岩の上に天使の姿を見る
彼女はこの場でどう回答するだろうか。そんな風なことを頭のどこかで考えていると、ナジから提案がされた>>80]
…そうだね。話をしに行くのが早い気がする。
ところでナジ。今回はエルラムを主としたのかい。
[ナジに同意を返し、相手が歩き出せば同じように歩を進める
その道中、"影の英雄"たるナジについての質問を投げた
エルラムと共に行動しているということはそういうことなのだろう、と推察を交えながら]
[ギシリと。英雄の手が動く。
人の身が奏でることのない音が、聞こえる。]
冬の【神】が為。
終なる冬と、この地を支配する為。
[雹が囁く。
幻聴のように不明瞭な冬の神の咾が耳元を掠める。
英雄の声は、氷を合わせ軋ませた音のような声だった。]
[次に、アメシスト達が傍を通りすぎようとした。
天使は声をかける。]
仔竜の英雄と共に、
貴方がたも凍れる英雄との語らいを求めるのですか?
[カルヒが追いつけば、安心させるように肩をぽんぽんと叩く
そしてナジに視線を戻す]
そうなのか。…理由、気になるね
まぁ、予想できないでもないけれど
[ローブの下の所作>>84を見やれば目を少し開き、次なる質問を紡ごうと口を開けるが、天使の声>>86がそれを遮った]
…ええ。構いませんでしょうか天使様。
[天使の問いに、恭しく答える]
ー語られざる回想ー
[神々の加護受けし英雄。その実態は神々の下僕であろうと幼いアメシストは悟っていた。
人間の不幸を目の当たりにしても笑うばかりで、享楽的とも言えるその神に従いつつも、心の中は哀しみに染まっていた
誰が忘れることなどできようものか。父母の顔や、畑を耕す故郷の者の顔を。]
(いつの日か
神を殺すことができたなら)
[アメシストの心の中に、いつしかそのような思惑が渦巻く。
そして、彼はある日噂を耳にする。
とある山の山頂に金属の神が住んでおり、試練に勝つと神剣を授けられる
だが、その真価を発揮できるかは使い手次第。その剣の究極の姿は神をも切り裂きうる力を持つという]
[──ああ。
理解する。その氷の瞳の奥を覗いて見えたのは、忘れ得ぬ"母"と同じ色。
殆ど嘆息のような、仄かな笑みを浮かべた]
支配…
[「彼の心は冬の神に捧げられた」とナジは言ったのだったか]
私は、
生きゆく人が為
彼ら厳しい営みと、この地なん…貧しさを守る為
[この地を実り豊かにしたいわけではない。
萌しを超えて恵みそのものを与えるのは、それはなすべきことではない。
神の加護薄い地で神の支配薄い地で、集落の民は智慧を絞り生きていた]
仔竜の英雄”アマーリヒ=カルヒ”、
貴方のことは覚えています。
[天使は片翼の翅を撫でる。
翅は過去のカルヒの声を蘇らせた。]
「かの土地には汗と血を流して開拓した者がある
かの土地には、脈々と継がれる流れがある
子どもたちの声、人々の笑み
それは誰にも奪う権利は無い
たとえ神であっても。 」
「 誰一人として犠牲にはしない 」
貴方の叫びは、声を歌として響かせました。
主神も、巨竜を動かす人間が現れた話には、よろこんでおられました。
[天使にとって幾つかの季節など、瞬きのうちの時間。過ぎ去った時間を無視するかのように、天使はカルヒに主神のことを伝えた。]
季節は、めぐぅもの
冬は終なるものでなありすまい
[春へ向けて雪の下、眠りにつくのが冬の恵み。
言葉など通じまいと半ば理解しながら、エルラムは
手を伸ばす。
見つめる]
冬の英雄
貴方にも、春ら来ます
どうか貴方なん神と、──人がため
力を貸してくまれせんか
いえ。少々、驚いたもので。
これは失礼を。
[天使の清涼な音色>>92に頭を下げ、先へ進む。
【凍れる英雄】も神々の眷属にとっては蟻の一部に過ぎないのかと、頭の中で考えるも口には出さないでいた
そして、進むにつれ寒さは増す
マントのない麻の袖をそれとなく撫でて、凍れる英雄の強い"詩"の気配のするところへ]
……エルラム。…と、あなたが凍れる英雄、ですか
[其処にたどり着けば、すでに彼が語らっている最中だった
そして話し相手の後ろ姿を見る。
霜付くその髪と雹纏うその風貌は一瞬、神々しさすら感じさせた
冬の神に心を捧げた。その結果の強い"詩"の力だろうと、確信する]
[豪快な、哄笑が響き渡る。
凍った太鼓を叩き砕き散らかしたような笑い声。]
生きゆく人とはなんぞ?
営みとは、人を守るとはなんぞ?
冬は美しい!
全ては停まるのだ!
永劫の美!
神々の価値!
一切は完成し、一切が終焉の冬に覆われ尽くす!
それが冬の神ののぞみ。
[英雄の顔が狂笑に彩られることは無かった。
傲慢で疑う事の無い冬の神の価値のみを語る。]
春は来まい。
我が身、我が地溢れるは冬の地、冬の民。
冬の神がのぞむのは、終なる冬。
──────人など、どうでも良いではないか──────
それらまこど、冬の神なんのぞみですか
てば…… あなた の望みは、どこに残っていますか?
[射殺す視線を受け、映し返す虹彩はゆっくりと金色に細まる]
無論。
我が身、我が力、その為にこそあり!
[大剣を氷より引き抜き、再び地に深く差し込めば、氷の牙は新たに生え奇妙な造形が広がる。]
我が望みは、冬の神ののぞみよ!
[生えた氷の牙は、凍れる英雄を中心にV字の形に成長する。それは、英雄を飾り立てる石像の細工のように。]
──、
[開いた唇から音が漏れた]
…
░ ▓── ▒ █、
っ
[ごく短い最初の節を歌い始めた狂った音は、ぶつと途切れる。
アメシストの気配>>93が近くあった]
…………。
[凍れる英雄にかけた声>>93は、そのものの怒号とも言える大声>>94によって、かき消された
演説とも言えるその言葉を、大気の振動と共に肌で感じ、聴く。
彼の声は氷のごとく冷たく、それでもって厚い波長で届いた]
……く、
[顔の半ばを覆うほど茂った若葉は、首を振ると全て溶け消える。
痛みを堪えるように眉を寄せて、大気の英雄を見た]
わかまりした
では………【陽の雫】を討伐に
行きましょう、陽炎らもとへ
[氷の牙に視線戻し、アメシストが口を開くならそれを僅かの間聞いていた**]
[英雄は傲慢に雄弁を振るう。]
分からぬ男だ。
英雄とは何か?
それは【神】の下僕である。
虫が火に喚き身を攀じる。
神は醜さに嗤いこそすれ、
人の為に助けてやろうと何故しなければならない?
取るに足らない、小さな蟻だ。
《 振動よ 我が身から放たれ 遮るものを打ち砕け
我アメシスト 大気と共に歩み 我が振動は身体に巡る脈動と等しき》
[詩を紡いで、手を開き、凍れる英雄に向ける
その手から波長が響き渡り、凍れる英雄の左右に捻くれた双角のように突き出た氷に反響し、割らんとした。
彼の氷はどの程度の強度であったか]
…………。英雄同士争うは、愚です。
[エルラムではなく、凍れる英雄へ向けて首を振る
そして何かを紡ぎかけ、途中で終わらせたエルラムの顔は眉を寄せて、歪んでいた]
(大丈夫かい。)
[エルラムへと、口のみを動かして、問うた
伝わるかどうかは賭けであったが]**
ほう……
[捻くれた双角は、大剣を大地に刺した余波でしかなく、【凍れる英雄】を飾る、氷の牙の柱に過ぎない。よって攻撃の為ですら無かったが、振動により敢え無く砕け散った氷を見て、英雄は感嘆らしき軋みを発した。]
ハハハハハ!
争いに異を唱えるか!
そうよな、争い無きは終なる冬よ!!!
[その冬も、拒む者にとっては脅威でしか無いが、英雄は哄笑し、雹は冬の神の咾を囁く。*]
更新時間が24時間延長されました。
[……王国の暮らしは、今のカルヒにどのような影響を与えているだろう。]
[名の重み、両肩に掛かる荷物。
魂を櫛ずり徐々に削られるような思いをしているのではないか、とナジは考える。”英雄”殿に敏感に反応したのも、その証左ではないか。
今、カルヒが歌ったとして、かつて巨竜を動かした時のように歌い上げることは出来るのだろうか?]
誰一人として犠牲を出さない。
それは此度の令において、可能なのですか?
……贄を欲すとも聞きますよ。
[ナジは主語を抜き、神にとって不敬不遜な言葉を*口にする。*]
[争ったつもりはなかった。
凍れる英雄にとってもそうだろうと、砕けた氷の牙が大気へ散るを見る。
アメシストの視線へ、笑みを浮かべてみせた。口の動きは見えにくくとも慮る意思を読み取って]
…
『不完全で
歪んだもの
醜きものこそ──美しい』
[エルラムが口にするのもまた、冬の神>>94が求める完全なる永劫とは異なる、狂【神】の価値。
瞳の奥でわらう]
其こそわかまらぬことです
陽の雫を伐たばね、冬なん神の求めるは訪れまい?【凍れる英雄】よ
[人を助ける為でなくとも、陽の雫を討伐する意志はあるのだろうと。
──もしも、終なる冬をもたらすのは村の焼き尽くされた後にだと言われれば、話は変わるが]
はあしは貴方を助けます
共に討伐を
[英雄とは何か?
凍れる心の雄弁>>102への己が答えは確信をもって告げられる]
英雄もまた、人であるぬえに
神ら醜き貴方を嗤おうと
貴方を。助けます
/*
>>102これ>>101への返事だよね…
いやいや待てよ一緒に闘おうよどう考えても風とか葉っぱとか熔岩スライム相手に戦力になるわけないだろむしろ燃料だろ
狂詩の落とし子 エルラムが「時間を進める」を選択しました
/*
しばれるえいゆう「は?村助けたい?そんな必要ねーべ。急いでスライムと闘いたいならやれば。俺こっちで村凍らせるから」
英雄達「」
英雄達「スライムはどっちにしても倒さなきゃあんたの冬の神様おこじゃないですかやだー。はやく行って倒して来いよ。瀕死になったとこを刺して漁夫の利ゲッツ」
しばれるえいゆう「」
[必死だったあの時に比べて、今自らを動かす力は受動的であり、保守的である。
その大きすぎる期待に応えたい想いと
逃げ出したい想いとの狭間で。
その歌の力は、嘗てのそれにはとても及ばないであろうことは
自らも気付いている───。
側に、竜を授けられた時に世話になった影の英雄が居てくれるそれが、せめてもの支えとなっていた。]**
[天使は、カルヒを”哀れんだ”。
その敬愛は常に向けられるものであり、天使も多少の差はあれ人間達の態度は変わらぬものと見ている。]
陽の雫のことですか?
あれは神々をまつろわぬ愚なる生き物。
その理由の為、討伐されるのです。
アマーリヒ=カルヒ。
[天使は片翼を広げた侭、カルヒに視線を送る。]
貴方も押し潰されてしまうのですか?
[天使は、神の使いとしてではない言葉をかけた。
そうして、片翼で天使の顔を天から覆うように翅を掲げる。仄かな影の中、天使は哀れみを眸に浮かべた。]
此度の令において、ひとりの犠牲も出さない。
それは出来ないでしょう。
この地は、冬の神に召し上げられる約が交わされました。
子どもたちの声に人々の笑み。
それらが奪われるのも人間達の言う犠牲なら、
それらは奪われます。
[ナジの問いに天使は答えた。]
…………。
[ナジは、フードの下で昏い眼差しをした。
カルヒに近づき、肩に手を置く。仔竜はカルヒの何処に寄っていたか。]
(神々が手を貸さなくても生きていける者達がいる。
私は彼らの行く末が見たい。
しかし、その為には…………)
[邪魔な者達が居た。]
影の英雄 ナジが「時間を進める」を選択しました
(【神々】だ。
神々が居る限り、人間に真に明るき生は訪れない。
神々の遍きのばされる手を斬り世界を人間のものにする。
それが私の願い。)
[陽の雫も凍れる英雄もこの地には害をなす。
だが、凍れる英雄の後ろには【神】が控え、神々が居る限りこの地に安寧は無いとナジは結論付ける。
ナジは、【天使】を通し神々へ抗いの意志を持つ。]
[凍れる英雄の豪胆な笑い声>>104には返事を返さず。エルラムの方を向いて>>109笑みを返した
そして、エルラムには凍れる英雄の討伐を助ける意志があるようだった>>111]
…………。
[剣の柄に手を伸ばし、歯を食い縛る。それは凍れる英雄に対してではない。未だ剣を目覚めさせることのできる己自身に対する苛立ちだった
剣が真に目覚めれば陽の雫も、ともすれば神さえ斬り裂けよう。金属の神が与えた武器は、そういった無差別に標的を切り裂く剣。
なればこそ。使い手の度量を試されているのだろうとアメシストは思う]
永劫の冬。不変の最たる価値…か。
不変のものこそつまらない物はない。変化があるから、楽しさがあるというのに。
[流浪の者として。また、流れ行く大気の英雄として。凍れる英雄ーー否、冬の神には同意しかねると、つぶやく
凍れる英雄の声に応じて雹は量を増していったか。]
吟遊詩人 アメシストが「時間を進める」を選択しました
[ダン、と英雄は大剣を大地に突き立てる。
【凍れる英雄】は狂神をも終なる冬に誘わんとす湖氷の眸をエルラムへ向ける。]
否!
終なる冬こそ、相応しき!
[雹舞う中、アメシストの耳にも冬の神の咾は囁きは聞こえたろうか。何を囁いているかは分からず不明瞭でしか無いが。]
[英雄は再び、剣を大地に突き立てた>>120氷が更に広がる様子が見える。そして耳元に、雹の音に混じって風の音と極近い、冬の神の囁きが届く。
尤も、その声は耳の中で形を成さず不明瞭だ
冬の英雄が大剣を引き抜けば、冬の神の姿らしきものが現れ、一瞬のうちに散りゆく]
……………。
[アメシストは耳を澄ませるように、耳朶に手を当てる。
振動を起こし、調律を調節して、冬の神の声を聞かんとする
もしもエルラムと冬の神が移動をするなら、暫しその場に留まるだろう]
[舞い吹く雹。
凍れる英雄を見つめる双眸は、湖氷を映してその裡を覗き込んだ。
似た印象を抱いた。ただ歌い続けるだけの傀儡人形の、決してこちらを向くことはない眼差しに]
……
[雹の鎧を纏い大剣を掲げる堂々たる体躯は、率直な感嘆を抱かせる。そして英雄として幼く未だ闘いを知らない身は、人として素直に怖れを抱くだろう。
自らの胸をかき抱くように爪を立てる。
大丈夫、と誰にともなく囁いた]
[冬の神の咾は、振動を起こさずとも耳を傾け聴こうとすれば切れ切れに聞こえるだろう。傲慢な英雄に加護す強欲の咾。
凍れる英雄が口にする言葉と然程変わらない。
終なる冬をこの世界に欲す咾
この地を支配せんとする冷たい悦びの咾
人間達の魂を一方的に搾取せんとする咾
人間を終なる冬にいざなう咾だった。]
だは勝手にします
[貴方を助ける、と凍れる英雄へ三度口にして、アメシストへ視線を移した。
腰の剣柄を指で撫ぜる。
何を為せるか、まだ目指すかたちは見えないけれど]
…意志あらば、加護はあります、ね?
[切れ切れに届く冬の神の声は凍れる英雄の恫喝とほぼ同じ内容だった。そして耳から手を外し、凍れる英雄を見て納得したように頷く
気温の低下と、凍れる英雄の破棄により締め付けられる心地のする胸をぎゅっと掴むように握る
凍れる英雄は陽の雫をあの程度の相手、と形容した
そして勝手にしろと告げた凍れる英雄に返事をしたエルラムへ、視線を返す]
……もちろん。
[意志あらば加護はある。その言葉に、力強く頷いた
自らの剣の柄を撫でながら]
僕も、行くよ。
ただ、まだ少し話しておきたい事がある
[エルラムと、凍れる英雄にそう言って。
視線をナジとカルヒの方向に向ける。その上の岩場に天使も座していただろう]
─天使の座る岩─
カルヒ……。
今一度問います。
(カルヒ……、)
貴方は何の為に誰の為に
(貴方は何の為に誰の為に)
神の令に赴くのですか?
(巨竜を動かしたいのか、確認しても宜しいでしょうか。)
[フードの下、カルヒに向けられた深い色の双眸は、昏い眼差し……神への疑念と長年に渡り凝縮された激情に揺らめいていた。*]
[英雄はエルラムの言葉を聞かず歩き始めた。
向かう先は、陽炎が揺らめく地。
留まれば英雄との距離は開き、付いてゆけば英雄の大柄な身体の歩幅に合わせることになる。]
[アメシストが見た時、天使は岩の上に座り片翼を掲げた姿をしていた。
凍れる英雄が陽炎の元へ歩み始めた頃には、天使も片翼で顔を覆うような姿勢を崩し、アメシストが前を通った姿勢に戻るだろう。]
/*
トゥルーエンドについては、元々は、
「討伐対象として【天使】を選択した場合」
にトゥルールートに入る予定を考えていました。
Q&Aに天使選択を追記していたのは、その為。
要は、
・【神に抗う】
・【神に敵対する】
これらを思考ベースにした選択の場合、という意味合い。
/*
天使と英雄が戦う傍ら。
・【陽の雫】と【凍れる英雄】の力は拮抗している。
・故に、英雄達が関わらなければ、【共倒れになる】
・凍れる英雄を介し、その地を手に入れようとしていた冬の神は、手を喪う。
・手を喪った以上は、それ以上、支配のゴリ押しは出来ない。
ので、実は手を出さないのが良いという、やや面白みに欠けるルートかもしれませんが。
/*
【神代時代】において、
・神に蹂躙される人間を助ける為に立ち上がる
・英雄は、神と人を繋ぐ、もしくは、【人間】としての未来を掴む、人間の中の一筋の光
【神代時代】から【人間時代】に移る為の、兆しとして。
というのがトゥルーのテーマだったりしたのでした。
[話、と聞いてアメシストの視線を追う。
天使の座す岩場の元にナジとカルヒの姿を見た]
……
[歩き出す凍れる英雄の後ろ姿。
頷いた]
はい
[雹降る中心と距離が離れ過ぎないよう測りながら。それでも英雄達に心を残して、その場へ]
それは……
[嘗ての答えは先に天使よりの音色で聞いたもの───。]
人間は神からすれば矮小にして愚かな存在かもしれません。
しかしその中に小さくとも幸せを抱いて生きている───
……そして…神は加護を与えて下さる存在でしょう……?
加護を与えて下さる神に応えたいというのは……至極当然です…
[しかし今は…?
湧く疑心を振り払うように、そう呟く声に力は篭らずに。]
[エルラムと別れ際。彼にもう一度頷いて、雹の舞うその場を後にした。
アメシストがナジ達に近づけば、丁度カルヒに問答を行っている途中>>129だったか。]
……………。
[何のために、誰の為に神の令に赴くのか、とカルヒに迫るナジの質問を、脳内で反芻する。
自らの場合はーーー]
僕は自分の為、かな。
[直接尋ねられてはいないものの、仮定として呟いた]
貴方の返答は、光溢るる英雄の答えとして相応しい。
カルヒ、ありがとうございます。
[ナジは込み上げるものを容易く抑えつけ、双眸を細めた。]
その在り方も、また是で………アメシスト。
[村に近づけば、雹が舞い村に寒さが満ちる。
息を吹き返した草木達の一部にも、冷たい雹がぱらぱらと落ちようとする。
【凍れる英雄】が【陽の雫】の元へ歩む姿は、他の英雄達にどう影響を与えただろうか?]
是、か。
ナジ。君もかの者の地へ向かうかい。
カルヒの決心ができているかどうか、にもよるだろうけど…。ね
大丈夫かい。
[ナジから返事をもらえば、鸚鵡返しのようにそう答えて。
次に天使を仰ぎ見、此処から離れるか否かを問うた
それは暗に、天使の側ではしたくない話を抱えていた為移動をしないか、という提案だった
もう一つ、自信の無さそうな素振りをしていたカルヒを気遣いつつ]
討伐となれば、
私は【神】の使いとして見届けるでしょう。
[天使は片翼を広げた。カルヒを中心に哀れみを向け、天使へ話しかける言葉が無い限り、天使は【陽の雫】と【凍れる英雄】の元へと向かうだろう。]
……………。
[天使の言葉>>140には何も反応せず、ただその片翼の羽ばたくを眺める。相変わらず目線には哀れみが多分に含まれている様子には少しのため息をついて
話しかける素振りがないと見れば、天使は陽炎の方向へと羽ばたくだろう]
…ナジ。力をあくまで自分の為に使う僕は英雄らしくないと思うかい。
[天使が彼方に行き、小さくなればその方向を見つつ、問うた]
[空を舞う最中、天使は先頭をゆく【凍れる英雄】と、その後に続くエルラムを見る。もしも、話しかけられるなら、天使もまた天上の音色を降らせた。*]
[凍れる英雄の動向が確かめられる距離。
遅れて後を追いながらも、振り返る。
ナジと二人の英雄、そして幼き竜のある小高い岩から、
片翼の天使がこちらへ空を舞うのが見えた]
………
[詩そのものとも言える存在。
見上げた双眸に宿った感情の色を隠すように瞼を伏せ、指の節に咲いた子葉を毟った]
そうかい。
[ナジの返事に短く答え、その双眸と目を合わせる]
神の為にとか、村人の為にとか。堂々と本心でどうも言えないんだ。僕は
春の英雄と会ってから、改めて考えたよ。英雄ってなんなのか、ってさ
[シャン、と清涼な音を立てて剣を鞘から抜く
その刀身の鏡面に、自身の顔が覗く]
…ナジ、この徴の意味がわかるかい。まだこの剣は不完全なんだ。
完全になるには、何かが足らない。
[ひとりごちるように紡いだ後、剣を鞘にしまう]
…何が問題かと言うと。"やりたいこと"の果てには、この世界を壊したい、って欲望が。ひっそりあるんだ。
この剣には神々をも切り裂ける可能性を秘めている。
……ナジ。これを聞いて君は僕のことを憎いと思うか。怖いと思うか?
そして、君は何の目的で英雄をやっている?
それも参考に聞かせてほしいな
[細い目を開き、ナジに問う。
その眼光はともすれば、狂気を秘めていたか]
[英雄とは何か。それは神の【下僕】か?
神に仕え神を讃え、神を愛して、しかし加護をうけ世界から力を引き出し奇蹟を起こす人間。
英雄は下僕だろうか]
[かの貴き【天使】達こそ、哀れな存在
哀れで 度し難い]
……
[何故そう感じるのか、エルラムには自分でもよくわからなかったが*]
/*
カルヒの存在は忘れてないけどここにどう絡めたら良いんかわからん。すまん…。
取り急ぎ、根本的な所を語りたかったんじゃ。
/*
一応残酷な神の世界観とはしても、例外はあって良い、としているので。
なので、(恐らくは神視点から)天使をこうだ、と決められて欲しく無いんですよね。
…………。
[ナジは考える。確かに自身には神々を殺したいという欲望がある。恐らくはその足掻き藻掻く様も、神々からすれば格好の玩具、愉しみのひとつであろうと思いながら。
だが、”この世界を壊したい”という欲望は無かった。]
私に英雄としての目的はありません。
そもそも、私は英雄と自ら名乗ることはありません。
歩み続ける道の涯にたどり着かんと欲すだけです。
そこに刻まれているのが神々の手による徴ならば、私が分かることなどありましょうか。
[ナジは既におさめられた剣を見る。
再び、アメシストと視線を合わせて、]
私は、
(全身に徴を刻まれただけの)
人間でしかありませんから。
アメシスト、貴方のことは憎いとも怖いとも思いませんよ……ある意味で、私と貴方は似ています。
[エルラムの考えを知ってか知らずか。
天使は悠々と大空を舞う。鈍色の空から降る雹も、天使は気にしていないようだ。
僅かな緑も消え果て、砂岩や礫、大岩などの転がる大地に背景は移り変わる。【凍える英雄】から遠ざかれば遠ざかる程、気温は上昇し続け、呼吸することも出来なくなるだろう。]
無貌の語り手が「時間を進める」を選択しました
…そうか。そういえば、そうだったね。
やっぱり君にも、分からない。答えは自分自身で探すしかないみたいだね
[ナジの返答を受けると目を細く戻し、もうひとつ頷いた]
そうなのか。
ある意味で?どう似ていると感じるんだい。
[ナジの含みのある言い方が気になり、質問を返した]
/*
神々を殺す=世界を一旦壊す、になると思ったけど大げさだったかな
メモ。結局人の行動は「自分のため」というところに帰着するのではないか
私が望むものは、神々に人々が心を脅かされず暮らす日々です。
貴方は笑うかもしれませんが、私は……神々が苦しむ時に手を差し伸べてくれるものであったなら、喜んで膝を折ったかもしれません。
なんとも弱く、愚かであるのかと、我が身を叱咤したくなる。
[ナジは乾いた笑い声を小さくたてた。]
……都合の良い話です。
[言い切る声音は重くも歯切れよい。]
いや。割と、そういう事には鈍くてね。
…なるほど。詩ではなく、徴の気配、だったと。
[初めて出会った時のことを思い返し、勘違いしたものだと苦笑する
そして、あらためてナジの双眸を真っ直ぐに見据えて、望みを静かに聞く>>153]
笑うものか。
[まず、首を振った]
僕も加護を得た時、神はそういうものだと思っていたよ。だけど、ただの気紛れでしかなかった。
神にとって、僕はただの玩具だった
…試練と称して、身体を切り裂かれたこともあったな。
いや、僕の話はこれくらいにしようか。
神々に心を脅かされずに済む暮らし。つまり、君からしたら神々は脅威と思える訳だ。
君は神々に敵意を持っている…。それなら、神々に対して"何をしたい"?
…話が長くなってすまないね。でも、君の話は興味深い
[詫びながら互いに、探るように。質問を再び返す
目の前の者が見ているものが、本当に自分と近しいのか否かを。]
…………。
[痛苦は、身体を通して心を傷つけた。
徴の群れは、詩の力を身に強く備えていただけのナジには耐え切れるものではなく、この様に立ち、歩き、話せるまでどれだけの時間を要したのか。]
脅威とも少し違います。
神々の手に運命を委ねたくないだけです。
何をしたい……
私は、
[言葉は、震え吐かれた。
長年の激情を言葉にする、その声は。]
人を害する……神々の追放を。
私は、
神を…ころしたい……
[ナジの双眸に感情の色は無く、そこには深い色のみが湛えられていた。眼差しは遠く、陽炎と鈍色の空を見る。]
(神の手の者であれば、今ここで私は殺される。)
[ぽつり、浮かんだ言葉は、思考の暗闇の中に静かに溶けた。]
神々の手に運命を委ねたくない。
………。
ああ、さっきの気づいていたのか、はそういう意味だったか
[ナジの言葉を反芻し、返す。そして暫くナジの言葉を聞きつつ、沈黙に入る
この世界は神々の歯車によって成り立っている。即ち、その歯車に抗うにはーー>>158
追放。否、それよりも重い言葉が紡がれる。
目を開いて、また細める
…じゃあ、ころそう。
[紡ぐは、同意の言葉]
やりたい事を、やろう
生きる上で目的はあるべきだ。
自分の目的の為に神に仇なしたい。結構じゃないか。神の手の上で空回りする人生なんて僕はご免だ。
ーーーだから、僕は今でも隠れた刃を研ぎ続ける。
たとえそれがどんな結果を産もうとも…ね。
[神々を殺せばどうなるのか、勿論それは誰も知らない。あるいは世界が成り立たなくなるのか。あるいは希望通り、世界が人間の手に渡るのか
だが、アメシストが壊したい世界とはまさしく"神に支配されし世界"そのものだった]
……まずは目の前の脅威から、だけど
[言い終わるとナジと同じように、鈍色の空を眺めた]
[天使の落とす影が地を過る。優美で美しい天上の姿。
徐々に大気は熱を帯び、首元の布を引き上げて口許を覆った。この程度の熱気ならまだ流れる風が吸う息を助けてくれるだろう。
少し足早に凍える英雄との間の距離を詰めようとして、また振り返る]
………
[胸を押さえた。
そこにある萌の徴が蠢くのを確かめ、待つ。
見届けてくれると言った。見届けると告げた]
[人間達が自らの手で運命を切り拓く世界。
……ナジは、全ての神を殺したいほどの激情には囚われてはいない。ただ、小さくも普遍的な幸福を積み上げられる。
それだけの世界が欲しいだけだった。]
ゆきましょうか……
[エルラムが話を聞いたのならば、凍れる英雄に付き従いはしまいと思っていたのだが、彼は【凍れる英雄】と共に陽炎の元へと向かっていった。
微かな心配のようなものを胸に、ナジはアメシストとカルヒを促す。*]
/*
神話のはなしだし、なるべく自分語りは迂遠にしてた(RP村的な意味ではっそうがおかしい)のだけどそうか…
神殺すって言われたら敵対するようなキャラに見えるのか…
一枚翅の天使が「時間を進める」を選択しました
[話してしまえば、何処か心持ちがすっきりしたように感じられる。それは対面する相手にも同じであったろうと、柔らかい笑みが見えるようなナジの表情に口元を緩める]
…そうか。いや、すまない。君の目線はまた違う所にあったようだね。
でも勝手な話だけど。…話ができてすっきりした。ありがとう。
[ナジに歩み寄り、手を差し出す。ナジが許せば握手を交わして。
これで心残りは無い、と言った風にナジの促し>>163と共に陽炎の地平線を見る]
[じりじりと。
天の陽に近付けばこう感じるのだろうか。あるいは、噴出する火口に近付けば。
腰に佩いたのは、鍛冶の神の加護を受けた得物だが、それでも陽の雫を相手に剣がどう役立てられるのかわからなかった]
…凍れる英雄
[何の迷いも恐れもなく、傲慢に立つ冬の英雄の気配。
エルラムは、偉大なる英雄が陽の雫を遠ざけてくれることを最も期待していた。
けれどそれが成らなければ、
村を灼熱の終焉から守るには凍れる英雄の力が必要になる。
また、
村を氷結の終焉から守るには、凍れる英雄と対峙する必要がある]
[故郷が消えたあの日より、アメシストの中には何もない。
ただ空転する毎日に、神への反逆心が静かに降り積もって行くのを、胸のうちで感じていた
世界はそれでも、美しく映った。だがそれも、神々の威光が大きい地域に限られる
いつしか、人が人の意思で生きられる世界を。アメシストはそんな風に考えるようになっていった]
[陽の落とし子たるいきものへは、相対する術を思いつけず、対抗する力も乏しい。出来る事はいくらもないだろう]
[けれど、凍れる英雄になら。
力の代償に心、その名すら神へ捧げたのだという末路の英雄には。
「彼はまだ人なのか私にはわかりません」とナジは言ったが、エルラムは彼と実際に視線交わしてみて理解したと思い、そして信じ希った。
凍れる英雄はかつても今も人であり…その心は世界に残っている。
自分は彼を助けるすべを知っていると*]
[アメシストから手を差し出されれば、ナジは瞠目し、そして双眸を細め、伏せ。再び開き、手を差し出した。
ローブの下で、ナジの手はアメシストと握られる。ナジは、もう片手も、アメシストの手を包むように添える。]
貴方の道に、幾多の幸があるよう……
[酷く優しい眼差しでナジは囁いた。*]
…………。ありがとう。
[握ったナジの手と、重ねられた手から温もりを感じる。
それはこれまでの旅路で殆ど出逢わなかった暖かさだった
幸があるよう声をかけられた。ナジの優しい眼差しに、その言葉に込められた真実を見る]
ーーー………。行こう。
[歪む地平線に振り向けば。雹に混じって彼の顔から雫が数滴、落ちた]*
影の英雄 ナジが「時間を進める」を取り消しました
/*
村に来れなくなる原因って、「この村に私の居場所はない」って思っちゃったりする。
コアが合わないで中心に行けなかったりとか、核心の情報を取得できなかったりとか、今回のカルヒPLさんみたいに調子悪くて中々来られないとか。
[天使の音色の後、其処から少し背を向けるアメシスト>>138に続く。
神の加護より得た力を自分の為に使う──そう口にしたアメシストに、少し目を見開き、しかし、何かを口にすることは無かった。
ナジとアメシストの密やかな会話は耳に入る。
それはあまり明るい話題ではなく、重々しい空気を孕み───]
ダーク?
[袖口をくいっと引かれる感覚に、身体も意識も其方へと向けられる。
ダークの目には何処か険しい光が宿っているような、そんな気がしたものの、目線が合えば、いつも通りの無邪気さを取り戻す。]
大丈夫よ、きっと……
[子竜の頭をそっと撫で、アメシストとナジに目線を戻した時には、二人の視線の先にはゆらりと揺れる空があった。]*
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新