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[抵抗して、命乞いして。
ほんの僅かであってもお前たちの心を軽くするなんて
させるわけないだろう?]
( *19 ) 2015/02/25(水) 21:39:47
…分かってるわよ…よくわかってる…っ。
仇を討っても、私だけが生き残っていても、
誰も、何も、もう還ってなんてこないのは……っ。
[9年間ずっと、
憎しみと怒りだけを糧に、生きなくてはなないと思い続け、
人前では絶対に泣かないと決めていたイライダの、限界だった]
( 143 ) 2015/02/25(水) 21:43:09
[ポラリスの口が動いている>>130
違う。違うんだ。
仕方なかったんだよ。俺が望んだわけじゃない。
が、ポラリスの冷静な声にハッと我に帰る。
駄目だ。まだ折れるわけにはいかない]
…!トロイ!イライダ!
[トロイに胸元を掴まれたドラガノフに近づく]
借りるぞ
[そう言って、トロイの肩に手を置き、彼が帯びていた長剣を鞘から引き抜く。
妨げられなければ、その剣を右手に下げてドラガノフを見据える]
( 144 ) 2015/02/25(水) 21:55:21
[“――”できれば。呪詛のように憑狼の言葉>>134は
一部聞きとれず、泣き濡れた瞳をいぶかるように眇めるも]
――っ、誰が…、誰が貴方を
『満足』なんて、させてやるものですか…っ。
笑わないで…っ、笑わないでよ……!
[少し前の苦笑>>121>>とは全く違う、
心底からの笑いを浮かべる獣に。
剣を握っていなかったら、その頬を渾身の力ではり倒しただろう
怒りと憎しみで、目の前が熱く昏くなる]
( 145 ) 2015/02/25(水) 22:01:51
──……!
[ひとつきりの目もその笑み>>142も、狂気的な月のようだと思った。
『てめーが逝くなら満足だ』と返したくても、強がる気力も薄れて、掴みかかる力が抜けそうになる。
呆然としながら、のろのろとアミルを見つめた]
( 146 ) 2015/02/25(水) 22:07:09
みんな、身体を引き裂かれて、喰らわれて
絶望と痛みにもがき苦しんで死んだのよ……
貴方だけ笑って死ぬなんて、
絶対に赦さない……赦さないわよっ。
[怒りに駆られての、シュテファンの名を叫びながらの2撃目は、
笑みに迎えられた>>135. 冷たい手に心臓を鷲掴みにされたような、衝撃に似た感覚に。眩暈を覚え、足下がふらつく]
――…ミレイユは何処なの!?
言いなさい、言いなさいよ…
[男の口元に耳を近づければ、
言葉の代わりに溢れ出た鮮血>>135が、顔や髪に降りかかる。
まるで、赤い呪いのように。
生暖かい熱の籠るぬるつく血液が頬を滴り落ちる。
頽れるように、床に片膝をついた>>132]
( 147 ) 2015/02/25(水) 22:08:54
―― 資料室 ――
[事の成り行きを見守っているうちに決着はついたらしい>>142。血を吐き倒れたドラガノフの胸倉をつかむトロイ>>139に泣き崩れるイライダ>>143。
アミルも正気に戻ったようで長剣をドラガノフに向けて構えている>>144]
……皆でとどめを刺しますか?
狼だと思われる、この男に。
[短剣をそっと構えながら、皆に聞く。さて、誰がとどめを刺すことになるのだろうか]
( 148 ) 2015/02/25(水) 22:11:35
…………。
[笑うな、とイライダ>>145が繰り返す。
それは逆効果だぞと、苦笑ではなく哂う。
なんだ結局お前がやるのか?
早くやらんと勝手に死ぬぞ?
正気付いたか。
アミル>>144が剣を手にしたのが見えて、
霞み始めた目を細める。]
( 149 ) 2015/02/25(水) 22:17:14
[イライダの名を読んでくれたトロイ>>138が、
倒れかけたドラガノフの胸元を掴む>>139のが、見えた。
ミレイユの遺体の場所を詰問する、血を吐くような問いが響く]
――……っ!
[口から鮮血を溢れさせる片目の男の異形の笑みと、
『満足か?』という声なき呪詛のような問い>>142に、
背筋が凍るような感覚と、
左胸の奥に鋭い杭を打ち込まれたかのような、痛みが奔った。
アミル>>144の剣を手に入れ近づく姿を視野にいれつつ、
胸を押さえて荒い呼吸を繰り返す]
( 150 ) 2015/02/25(水) 22:25:06
[トロイから借りた剣を指先で弾き、刃を改める。
十分だ。
あの日々の中でも、鍛錬や手入れをサボることはなかったのだろう。
再び剣先を下ろし、抜き身を手にイライダが何事か叫んでいる>>145方へ目をやった。その口がうごくのをやめたとき]
じっとしてろ。
[ドラガノフに声をかけ、正面に立つと左肩から背中に手を当てて相手の体を支える。
そして、一気に脇腹に剣を突き立てた。
手首を内側に返して刃を捻り、引き抜くと同時に素早く数歩退いた。
返り血を浴びないためだ。
人狼であればまだしばらくは息があるかもしれない。
剣を構えることこそしなかったが、緊張は解かずに相手の様子を警戒していた。
特に言うことも聞くことも思いつかなかった。
周囲の者がドラガノフと言葉を交わすようなら、ただ呼吸を整えつつその様子を見守るだろう]
( 151 ) 2015/02/25(水) 22:42:17
[そんな事>>151言わずとも逃げやしないさ。
一瞬、脇腹に焼串を押し付けられたような熱を感じた。
噴き出す血が目の前を真っ赤に染めた。
言うべきことなど何もない。
だが最期にやはり哂ってやる。]
( 152 ) 2015/02/25(水) 23:01:08
結社の犬に呪いあれ。
[『私』は何故これほどまでに結社を憎んでいたのだろう。
失った欠片が"ソレ"に戻る事など無く。]
( *20 ) 2015/02/25(水) 23:01:47
( 153 ) 2015/02/25(水) 23:02:12
[『ドラガノフ』が絶命して半日もすれば。
その傷だらけの身体を黒い影が覆い。
後に残るのは―――。
長い黒髪の"見知らぬ誰か"だろう。**]
( 154 ) 2015/02/25(水) 23:02:40
[皆で止めを刺すか、とポラリス>>148が言ったのがどこか遠くに聞こえた。
アミル>>151がドラガノフの脇腹を刺すなか、ただ溢れる赤をじっと眺める。
小さな体から溢れた赤。
胸ぐらを掴んだ時の赤。
資料室に漂う嫌な臭い。
武器を手放したまま、膝をついてのろのろと自分の両手を持ち上げる。片目を潰し、掴みかかり、……出来たのはそれだけだ。それで、ミレイユたちの恐怖が、苦痛が購えるのか。
虚しさで体は重く、子どものように何もかも投げ出してしまいたくなる]
( 155 ) 2015/02/25(水) 23:06:14
……満足なんて、もう一生できねえよ。
これで、満足出来るんなら、お前らと一緒じゃねーか……。
[激昂は去り、吹雪いた後のように心の表面が静かに荒れていた。泣きそうだったが涙は出ない。穏やかな支部での幸せな少年期の終わりを、遅ればせながら悟った。
ぽつりと語りかけ、あっさりと絶命したソレを見る。膝をついて虚ろな視線を合わせ、いっそ慈しむように赤の溢れる傷口をなぞらえる。まだあたたかい。血の色と死だけが等しいんだな、死んでいった皆はあんなに冷たかったのに。
再び武器を手に取るのに、ひどく時間がかかった。
ひっそりと、ナイフの刃を左手で握りしめて痛みを刻む。全てが終わるまで、凍ってしまわずにいられるだろうか、と小さく背を震わせた]
( 156 ) 2015/02/25(水) 23:19:55
―― 資料室 ――
[アミルによってとどめを刺された>>151ドラガノフの姿は変わり>>154、ようやく人と獣の舞台は終わっただろうか]
……皆さん、まずは1匹狼を処理できました。
……ひとまず、ここの死体の処理をして明日に備えましょう。
まだ、人狼がいて仕掛けてくるなら今夜も備えなければいけませんし。
[そう言って敵はまだいるかもしれない。その可能性を口にしつつこの場を片づけようと勧めるだろう]
( 157 ) 2015/02/25(水) 23:41:23
……お疲れ様、おじさま、いえ”同朋”。
[元の姿なのだろう黒髪の女性となった仲間の死体にねぎらいの声をかける。
返事は無いだろうが、もうすでに互いの元の顔など忘れてしまった仲間に最大限の敬意とねぎらいの意味を込めて声をかけたかった]
……さあ、あとは『私』の出番ですね。
[舞台もたけなわ。後は収束へと向かって行く**]
( *21 ) 2015/02/25(水) 23:46:37
……哂わないでよ…っ。
[最期まで哂いながら逝った獣の傍ら。
片膝をついて瞳を閉じ]
……カーク。…アデル、カタリナ、ラヴィ…。
ユーリエ、アルフレッド、カシム、ミーネ…
[イライダにとって、神のような存在である、
9年前の北の国の小さな村での、
人狼騒動の犠牲となった孤児たちの名を呟く]
( 158 ) 2015/02/25(水) 23:59:29
…シュテファン、アナスタシア、ミレイユ、
テレーズ、フィグネリア、リー・リー…
ごめんなさい…っ。ごめんなさいね…。
大丈夫、必ず仇はとるわ…
……生き残って、ごめんなさい…ごめんなさいね…。
[枯れることのない哀しみと悔恨の雫が零れる。
薄れることのない滾るような憎悪に任せて、ぎりと唇をきつく噛む
薄皮が破れ滴りかけた血雫を、
小さな赤い舌でなぞる様に舐めとれば。
馴染んでしまった血の味に、胸奥が疼くように痛むのを堪え、
暁色の瞳をぎゅっと固くつむった]
( 159 ) 2015/02/25(水) 23:59:38
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