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おさないころのはなし。その4
サンジ「むしゃくしゃしてイタズラした。反省はしている」
クリス「絶対反省してないだろ兄さん」
サンジ「いや、確かにクリスの赤ペンの中身をベビーピンクに変えたことは」
クリス「待って。知らなかったけど何その微妙なイタズラ」
兄も弟も今日もバカです
〜ヴァダル・サ・スーンとヴィダルの探す娘について〜
森の奥には知識の精と呼ばれる龍が住んでいた。生きるための知恵を求めに自分の元を訪れる人間は少なくはなかったが、龍は孤独だった。自らの持つ知恵を悪用しようとする者には容赦なく牙を向いたために、いつしか人間は龍を恐れ始めた。
それから龍は人間を嫌いになった。自らの知恵を湖の底に沈め、訪れた人間を見境なく襲うようになった。
いつしか龍は恐怖の象徴となっていた。
ある時、龍の元へ1人の少女がやってきた。いや、正確には降ってきた、というのが正しいのか。
少女は見たこともない服装をしており、こことは違う世界から来たのだと言った。無垢な少女を襲うことができなかった龍に、少女はあろうことか懐いてきた。もともと殺生の好きではない龍は少女を無視し続けた。
あっ…そういうことか…
[自分の早とちりに赤面する]
んーと、なら、後で探索組になって、館を見回ればいい、と思うけど…
[と、そこで唐突に扉が開き、さっきドルチェ男がリアの行方不明を告げる。あの刀を持った小さい子が、1人で…?慌てて立ち上がる。先ほどの会話から、アンダンテの聴力はずば抜けていることはわかった、だから…]
…ねえ、アンダンテさん。あなたの聴力で、隠れている異形の落とし子が探せるなら、リアさんも探せないかな?
しかしまたある時、人間が大勢で自分を退治しようと森を燃やしながらやってきた。
龍は初めて人を恐ろしいと思った。
これが、仕打ちと報いなのだと諦めたが、少女は諦めなかった。少女は人間をなんとか説得しようとしたのだ。
異端の者である少女の言葉が聞き入れられるはずもなく、殺されそうになった少女を龍は初めて助けた。そして少女と共に森を移動し誰にも見つからない深い森へと逃げ込んだのである。
ひっそりと二人だけで暮らしながらも、龍はどうにか少女が元の世界に帰れないものかと方法を探していた。
名はあるのかと少女に聞かれ、龍は否と答えた。
少女は龍をヴィダル・サ・スーンと呼ぶようになった。憧れの人の名前らしい。
[しばらく眠ってしまったらしい。
起きた瞬間に痛みが走る左手。昨日のことはよく覚えている]
......謝らなきゃ
迷惑かけたし
それに
...多分、傷つけた
[怖いのは、やっぱりあるけれど。それでもそれを傷つけて良い理由にはならないから]
みんなと合流して....
[どうやらここは衣装部屋らしい。もそもそと布の山から這いずり出して、左手をどうしようかと考える。
右手に握っていたのはカッターナイフ。一応仕込みはしていたから、それを使ってしまったのだろう]
うぅん
合流しないと、だけど
一人行動は疑われるかな
[ヴィダルは大声を出すのが得意ではない。
リアがいるであろう場所は血の臭いからある程度は特定できたが、嗅覚が特に優れているわけでもないため、それまでだった。]
近くにいる、のだが。
リア、いるなら返事をしてくれ…。
[静かに、そう呼びかける]
布団ではなく現在地【食堂】
うんうん。なんかよくわからないけど、変なの探せばいいんだよね。
ガツガツムシャムシャハフハフッ…
こんな感じに限られた食料をただひたすら貪るツェーがいた。
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