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[駆ける子供の足元。地面の感触がふっと消え去る]
は?
[まさか道を間違えたか、否、そんなはずがない。この森は探索し尽くしたしなによりあの人に稽古をつけてもらう時のために地形の変化は常に調べている。
けれど、事実。地面は足の下に無く、つまりは子供を支えるものはない]
ふ、ざけ......うわぁぁぁ!!
[憐れ子供は宙を切り裂き空を落ちる。その先は、大きな煙突]
『ボフン!!ガラン!!!ガシャン!!』
[煙突の中を煤とともに落ち、燃えかけで残っていた薪を崩し、その上を転がって分厚い絨毯を汚し]
......なに
本気で、なに
不運の星でも取り付いた......?
[幸いにして刀は共にある。それだけ確認して窓の外をみて、思わず口が開いた。
森とは一転、ものすごく雪が積もっている。
それはもう北国、例えば陸奥だとかみちのくだとか越後だとか言われる地のようだ。
しかも窓は割れないし(刀で何度もぶん殴ってみた。ヒビ一つ入らなかった)扉も斬れない(刀で実際に斬ってみた。傷一つつかなかった)。
どうやら、閉じ込められたらしい]
「いってぇ………なんなんだよ………くそっ」
意識が覚醒したことで、身体が痛みを訴え始める。それなりの速度で走っていた自転車から落ちただけに軽いとは言えない程度の怪我を負っていた。特に、額からの出血と右足の擦り傷が甚大だ。
「だれか……だれかぁ………」
辺りを見回し助けを呼ぶも答えを返す者はおらず、心細さだけが増大していく。不安に押し潰され、スーが涙目になった頃、遠くに小さな明かりが瞬いた。
「……グスッ………グスッ………!
明かり?……だれか…だれかいるのか?」
絶望の中で降って湧いた希望に思わず身体の痛みを忘れ、明かりの方へと向かっていく。
重たい身体を引きずってたどり着いたそこには大きく、不気味な洋館がそびえ立っていた………
[どうにもできないので仕方なく獲物を刀で捌き、持ち歩きやすくする。
汚れ?既に煤で汚れまくりで近くの優雅な調度品にも映っているのだ。もう汚れなんて自分は知らない]
何のいたずらだか知らないけど、帰れたらいいんだけどな
夕飯食べて風呂に入って寝かしつけてプレゼント置いて
あー、母さんや父さんにもプレゼント贈らないと
水道ないからやりにくいなー
水道あったら体洗おう。暖炉燃やせるものあるか?
「あいたたたた…………」(クルクル
洋館内に入り込んだスーは初めに入った部屋にあった救急箱から包帯を取り出し、傷口にクルクルと巻きつけていた。館の住人の姿はないが、何処かで会えたならば事情を説明し、ウチに連絡を取ってもらおう、などと楽観的に考えている。先ほどまで涙目だったくせに、希望を見つけたことであっという間に上機嫌である。
「(クルクル………)よしっ、ちょっと余っちゃったけど大丈夫だよなっ!少し休んだら、住んでる人を探して助けてもらおう………よいしょ…っと…………zzz」
部屋にあった高級そうなソファに身体を横たえると、すぐに彼の意識は薄れていくのだった。
あ!見えた!いわくありげな洞穴よ!あそこ異世界に繋がってる!しってる!私知ってるから!ハイヨー!トナちゃん!
トナちゃん「ひえぇぇっ!どうとでもなれっス!」
[トンネルの中に入って行きましたよー?トンネルの向こうは不思議の街かー?|関係ナイケドセントチヒロハ日本ノエイガノ興行収入イチイナノヨー]
とおう!はい!10点満点!
[見事な着地ですねー。ここどこでしょうか?タック・ライさん。|洋館ダネー。チイサナ礼拝堂カナー?|屋敷に礼拝堂、相手はなかなかの金持ちのようです!]
グッジョォウブ、トナちゃん。特別に有給を消化する権利をあげるわ。
トナちゃん「それより賃上げして欲しいんすけど…」
さ、探索を始めるわよ…どこかに誰かいないかしら…?
んむぅ…
[目が覚めても埃っぽいボイラー室の中。少々窮屈なものの比較的小柄なクリスには体を寝かせて休めるほどのスペースはあった]
さ、寒いぞ…さっきまで暖かかったのに、燃料切れか?
[建て付けが悪いのか入ってきた扉はもう開かないので外には出れず。中に入るにしてもこの寒さでは凍え死んでしまう。暖まれる食料ももうない。嗚呼小籠包。あなたは何処にいるの?]
燃料残っているといいな…(キィ…
おっ、たくさんあるぞ
よかった。これで暖まれる
[石炭が入っているだろう部屋の隅にある金属の箱を開けて取り出し、ガラス付きの火が弱くなった暖炉が見える石炭を入れる用の小窓を少し開けると投げ込む]
火はいい。見ているだけでも暖かい
特に、薪が燃えてるのは古き良き伝統だと思う
火が強くなったら薪を入れようか
[小窓から火の強さを確認しつつ、視覚でも楽しんでいる]
子供の頃
サンジ「クリスたんかわいいなぁー!なでなでー」
クリス「ぼ、ぼくはこどもじゃないもん!あにきなんてだいきらい!」(逃走
サンジ「まってよクリスたーん!あとでチョコレートあげるから!」
クリス「おかしでつれるとおもうな!ぼくはおとなだぞー!おとなはおかしにつられないんだぞー!」
サンジ「ごめんごめんって、だから機嫌直してよ。ね?」
子供扱いするし、なんでもお菓子で解決しようとする兄なんて大嫌いだ
「うぅ……さみぃ………」(ガタガタ
目覚めると、部屋に入ったときに燃えていた暖炉の火は消え、室温は凍えんばかりに下がっていた。
「火……火、どこだよ……」(ガタガタ
スーは暖炉の火をつけようとするも、ガスストーブやエアコン程度しか使ったことのない彼に暖炉の火をつけるという作業は難易度が高すぎる。
「なんだよ………なんでつかないんだよ………凍えちまうだろ………つけ……ついてくれよぉ………」(ガタガタ
ライターを使い、直接薪に火を付けようとするも薪に火は移らず、寒さによって体力だけが奪われていく。
「……ダメだ………どこか……あったかいとこ…………だれか……たすけ…て…………⁉︎」(ガチャ……ガチャガチャガチャ)
困ったことにドアがあかない。溜まった涙の水圧……などではなく、鍵でも掛けられているような手応えだ。それはつまり、スーがこの極寒の部屋に閉じ込められたことを意味していた。
ゴトン……ゴトン………
「?………なんの音………?」(ガタガタ
見るとどこからか暖炉に石炭が投げ込まれ、小さく、ほとんど消えていた炎が再び燃え始めるのが見えた。どうしてひとりでに火がついたのか、石炭がどこから投げ込まれたのかなどという疑問もあったが、まずは暖をとるのが先決である。スーはいそいそと暖炉に近づき、冷え切った身体を暖めるのだった。
8人目、わんこ ころ がやってきました。
わんこ ころは、C国狂人 を希望しました。
[とある冬の日の昼下がり]
「ころちゃん、おやつの時間よ」
[ご主人が呼ぶ声で、うつらうつらしていた俺は目覚め、ご主人の元へと駆け寄る]
わんわん!
ハッハッハッハッ……
[ご主人がおやつというそれは、ころころという音がする]
(これは、俺の大好物のチョコボールじゃないか…
ああなんてすばらしい)
わんわんっ!
[俺は甘くて苦いチョコボールを味わった]
[と、その時である]
「コロコロ…」
…!
[最後の1個のチョコボールがコロコロと転がってしまったのだ]
(やばい追いかけなきゃ)
わんわん!
[チョコボールは止まるどころかどんどん加速して勢いを増していく
俺は追いかけた
がむしゃらに追いかけた]
「ころちゃん…?」
[ご主人の制止も聞こえることなく、気付けば家の外を出ていた
チョコボールは家の前の坂道にさしかかろうとしていた]
[ぼーっとガラス窓から炎を眺めていると>>23暖炉の向こう側に誰かが見えたような気がしたが、熱気でよく見えない]
…?今黒いのが動いた気がするぞ
虫か、野生動物か、あるいは人か…?
[黒い影の大きさ的に虫はあり得ないとして、動物か人だろう。もしここに主が居るのなら、あるいは他にも閉じ込められている人が居るのなら、どうにかしてコンタクトを取りたいところだ]
にしても、どうしたらいいものだろう
ああ、小籠包食べたいなぁ…ピザでも可。薪を見ていたら本場の薪で焼いたマルゲリータが食べたくなってきたんだ
[とりあえず、火が大きくなってきた事だからと薪を暖炉に投げ込んだ]
これはコナラかクヌギだろうか?
やはり、薪はいいものだな
[ぱちぱちと炎の弾ける心地よい音と、木が焼けた時の独特の匂いがボイラー室を覆った]
(あともう少し、ここで手を伸ばせば…)
[手を伸ばしてチョコボールを手中に収めたその瞬間…]
(あっ、やべ)
[手を伸ばした瞬間バランスを崩し、そのままチョコボールの如く坂道をコロコロと転がってしまった]
9人目、長身白髪の男 アドニス がやってきました。
長身白髪の男 アドニスは、おまかせ を希望しました。
はっ…はぁ…っ!くっ…もう、ここまで追手が…!
(男は傷ついた左腕を庇いながら、霧深い森を走る)
やはり、私には、正義の味方など…無理、な話、だったか…っ
(まずは、何処か遠くへ。そう考えながら一層深い霧を抜けると、おぼろげに洋館らしき建物が見えてきた)
丁度いい…あの、建物へ…
パチパチ……パチパチ………
先ほど>>26現れた薪が燃えているのを見ながら(どうやら炎の向こうに窓か何かがあり、そこから誰かが投げ込んでいるようにも見える)これまでのことを振り返る。
いつも通りに学校に向かう→転倒→森の中
…………わけがわからないよ。
身体が暖まってきたおかげで冷静な思考が戻ってきたものの、状況を理解するにはまだ圧倒的に情報が足りていない。スーは考えるのを放棄し、炎が踊るのを見つめるのだった。
「あと……はら減ったなぁ…………」
心なしか炎の向こうから小籠包……マルゲリータ……と呟く声がしたような気がして、それがさらに空腹感を煽る。
「はぁ………」(グゥゥゥ……ぱたり……
溜息をつきながら横になるスーであった。
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