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司書 クララは、シスター フリーデル を能力(占う)の対象に選びました。
全部殺してから、それから…?
…そんなことは、人狼を退治してから考えればいい話よ!
[迷いを振り切るように叫ぶと、得物を振り上げて青年のほうへ駆け出す]
司書 クララは、人狼 ダンテ を能力(占う)の対象に選びました。
はっは!俺は欲張りでな!!
もう人狼は退治した。それは確信できる
――あんたは人だ、俺も人。エルナも人、そしてきっとリデルも人だ
[にぃと笑って彼女を見つめた後]
だから、守らせてもらう。エルナだけは
対価が必要なら払うさ。俺の命でな。但し――
[『人狼』
じつはその単語は聞いたことがあったんだ
母が寝物語にしてくれたおとぎ話
優しい声で囁いてくれたもの
とある一人の人狼が傷を負って村にやってきた
一人の村娘がそれを発見して、庇って怪我が治るまで世話をして
その狼は怪我が治れば去って行ってしまったけれど
でもその村娘は、一時期でも心が通わせられたのが幸せだったのよ、と]
[でも、俺はそのことを今まで忘れていたんだ
だって『必要なかったから』
ゲルトの仇をうつには、必要ないお伽噺だったから
だっておかしいでしょう?
人狼と、人間が恋に落ちるなんて
荒唐無稽だ、ありえない]
[ねぇ、もし人狼にも心があるのなら
それってもう、人間なんじゃないだろうか
なんて、母ちゃんに問いかけたのも昔の話
俺は何をしてるんだろう
水晶の小刀振りかぶり、赤毛の司書と殺し合い
背には守りたい人、母は血だまりの中]
[流石に、ヨアヒムと真っ向からやりあうのは無謀だ…!どうにかしなくては、どうにか…]
エルナ!あなた、ヨアヒムに人を殺させていいの!?罪をこれ以上重ねないようにしてあげるのが、あなたの出来ることなんじゃないの!?
[ 人狼なんて居る訳ない?
ああ、そうだね。そうだろう。 ]
[ ……でも、実際には人狼は居る。
木の陰、町の闇、
人間のごく近い場所に、 ]
[ 人狼は居る……居たのだ。 ]
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