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[羊飼いの朝は早い。
今日も羊達を連れて、牧草地へと向かう。
しかし、一つ気にかかることがあった。
今日は誰ともすれ違わなかったことだ。
朝が早い村人は、他にもいるのだけれど。]
・・・。
あ。ガーディ、こっちだよ。
[いつも通りに、仕事をこなす。
いつも通りは、どこかで終わる。
いつかは、いつも通りにはならなくなる。
そんなことは、知っていた。
いつものように、今までどおりに生きていても。
その終わりの日は唐突で、そして。
今日だった。]
僕、死んだんじゃなかったっけ……。
[ 胸も足も無事だピンピンしてる。
なーんだ、人狼なんてやっぱりいるわけなかtt ]
[ 両手で自分の顔を、体を触る。
じわじわと、何があったかを思い出してきた。 ]
そっか……僕……、
し、死んだんだ……ははは……。
[ 僕は死んだ。
……でも、人狼は去った。 ]
へ……へへへ……。
僕やったよ。
ずっと無職のダメ人間だったけど、
最後の最後にやったよ。
皆、褒めてくれるかな。
みんな……、
ー朝ー
[いつものように大きく伸びをして。さてとと腰を上げる
今日は客も母もいないので、朝食は自分で作る
油を敷いたフライパンをコンロに掛けて。ベーコンと卵を敷いてじゅわりと
それをオットーの父が経営するパン屋で買った白パンを2等分した上に載せてぱくりと
とろり食まれた黄身が零れ、顎を滴り落ちる]
ん……とっ、と
[それを指で掬いあげて舐め、さてと今日の予定はと思い返して]
ゲルトとエルナとまた栗拾い、だな。
母ちゃんももうじき帰ってくるだろうし、出かけてもいいよなっ
[なんて言って上着を羽織って広場への道を歩いた
籠の中に手袋入れて、峠の道を下りて]
[ 散々泣いて、
床に転がって、子供みたいにじたばた暴れて、
吐きそうになるまで泣いて、
泣き疲れて寝ころんだ。 ]
ごめん……、
ごめんね……。
カタリナ……ヨアヒム……、
僕は二人に顔向けできないような、恥ずかしいことしたね。
僕みたいな人間、死んで当然なんだ。
死んだのが僕でよかったんだ。
[ 言い聞かせるようにして。 ]
─ 集会所 ─
[妻にゆすり起こされて目覚めた。
集会所の薄い敷物の上で寝たせいで、体が強張っている]
うむ、そうだな。
朝になったし、解散としよう。
皆、集まってくれてありがとう。さあ、朝の仕事に取りかかってくれ。
[二日酔いでフラフラする男衆を、女たちが追い立てる]
今夜は、パン屋に朝食を依頼しておくかな。
やれやれ、実際に泊って見ると、色々と改善点が山積みだな。
次は宿屋に・・・いやしかし、村人皆が入るほど部屋はないしなあ。
― 牧草地 ―
[ガーディとハーディに指示を出していると、村の方から人がやってきた。
何やら険しい顔つきをしていて、カタリナがいつものように挨拶を返しても挨拶は返ってこなかった。その様子のおかしさに戸惑っていると、開口一番にこう聞いてきた。
あのデカい犬は昨晩、どこにいた。
お前はなぜ集会場にこなかったのか。
カタリナはガーディは羊の番をしていたこと、集会場とはなんのことかと尋ね、始めて集まっていたことを知らされた。
そして。
ゲルトさんの、――死を知った。]
[あくびを噛み殺しながら、妻と息子を連れて家へ戻る。
似たような光景があちらこちらに見えた]
ほらご覧。
秋の花が咲いている。
美しいだろう。
[朝の散歩は日課だが、いつも一人で見回っているから、こうして妻子を連れて歩くことはない。
なんだか新鮮な気がして、上機嫌でそんなふうに息子に色々と教えて歩いた]
さあ、いつもの一日が始まるぞ。**
[ガーディとハーディは、村人に対して敵意を見せた。
カタリナに対する敵意に反応してしまったのだ。
そして、犬たちの敵意を見て村人は怯えてこう言った。
その犬たちが、犯人なんじゃないか――と。
そう言い残して。足早に、逃げていった。
カタリナは、まだゲルトさんが死んだという話を飲み込み切れていなかった。
わけのわからないことを言っていただけ。
たちの悪い悪戯。その可能性が浮かぶ。
とにかく、帰ったら一旦その話を確かめようと思った。]
ー広場→ゲルトの家ー
おっそいなぁ、ゲルトの奴
[約束の時間はもう1刻も過ぎている。なのに表れない。エルナを誘う時間も無くなっちまうぞと悪態突いて]
らちが明かないし……うし、迎えにでも行くか。
[そうときまれば吉日とばかりに元来た道を戻る
途中の峠、家路へ続くもう片方の道を曲がって、ゲルトの家に向かって
そしてその扉をノックしようとして――強い、血の香がする]
ゲルト……?おいゲルト、ゲルト!!!
[名を呼ぶも誰も出てこない
扉は開いており、鍵もかかっておらず――開ければ床には泥の様なものが。誰か土足で入り込んだのだろうか
血の香りが、濃い]
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