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[ふと窓の外を見ると、赤く燃える星が後ろに流れていくのが見えた]
……ああ、赤く燃える蠍が見える。
もうすぐ、駅に着くころだ。
……ミナは、どうしてここに来たのか、思い出せたかな。
僕はたぶん、サウザンクロスで降りることは出来ないから。もし降りてしまうのなら、君の話も聞いてみたいんだ。
[さようならの前に、と波ひとつ無い水面のような穏やかな笑みを湛えたまま、彼に話を促した**]
[随分とそうしていたけれど、ある時、たった1日だけ不思議な夜があった。
その日は日が暮れても人がいて、日が暮れたらベニのことが見えたのか、話しかけられて、会話ができて、触れられて。
――あぁ、あの時だ。
あの子に、仲良かった女の子に触れて、話が出来たんだ。
/*
というベニちゃんのPCの元村のお友達とのお話は、文字数の関係で削除してみた。エピで生還後の記憶に組み込めたら。
でも。
……良かった。ベニが生きてて。
[ベニの手を包んでいた手を再び伸ばして。
嫌がられないようなら、頭を撫でる。
見た目よりも少し年上のようだし、子供扱いは、嫌がられるかもしれないけれど。]
ボクの話を聴いてくれて……ありがとう。
……もし、ボクが降りるまで、君が此処に居るなら。
もう少しだけ、一緒に星を見ない?
いつかベニが自分の脚で、この星たちを見に来れるように。
目印を、教えておきたいんだ。
……ボクにはもう、それくらいしか出来そうにないから。
[赤く燃える火は、蠍の心臓だろうか。
問い掛けはしたけれど、ベニが嫌がるようなら、別の話に変えたか、或いは彼女を見送ったか。
夜空の元響く、小さな声は。
いつかの満たされていた情景に、良く似ていた*]
[>>46似合ってると言われ、服と比べて明らかに幼い体躯と振る舞いに頬を赤らめながら]
ありがと…。
ベニより、パパとママのほうが大変だったと思う。
それに、いろんなことがあったクノーのほうが大変だよ。
ベニは寝てただけだから。何も知らないもん…。
[ちょっと、しゅんとする。
が、次にクノーから発せられた言葉>>47に驚いたように顔を上げた。]
…えっ?
だって、この列車………だからこのまま乗ってればってこと…?
でも…
[「帰っても、また苦しいだけなら、クノーと一緒に降りたい」と口を開こうとした時、
クノーの安堵したような声が、大きな手が、ベニの心を包んだ>>48。
その温かさがじんわりとベニの心を満たしていく。]
[>>50>>51くるりくるりと変わる表情。
一度だけ止まった言葉に、一瞬だけ。苦笑を浮かべたけれども。]
じゃあ、約束する?
南十字星で、ボクはベニを待つ。
此処からずっと、ベニを見守ってる。
だから……ベニが来た時には。
楽しかったこと、悲しかったこと。今度はボクに、いっぱい教えて?
……この先に辛い事があるとしても。
多分ベニは、楽しい思い出をいっぱい作る為に、戻るんだから。
[楽しいばかりの人生なんて、そうそうありはしない。
虚言かもしれない、けれど。小指をそっと、差し出して。
星を語る言葉に、彼女の未来と幸いへの祈りを込めて。列車が止まるまで、紡ぎ続けた**]
/*
予定してたけど、被り気味だったりなんだりでザクッとはしょった部分埋め埋め。
クノーの養母は、勿論兄を殺したりはしてません。
ただ、浮気相手の子を心から愛せる人でもなかったり。
当人はそれを恥じてクノーの兄も愛そうと努力してたけど、どうにかなりそうな矢先にお兄ちゃん死亡。
死因は別に養母のせいじゃないんだけど、心の弱い人だから『自分のせいかもしれない』と気に病んでしまってた、と。
/*
で、代わりに引き取られたクノーは……まぁ顔は兄と同じでも言動の端々に実母を思わせる要素があったら、ね。
クノーは微妙に自分被害者な視点で話してますが、クノーもクノーでシングルマザーの元でふてぶてしく逞しく育った子供だから、気付かぬ所で養母の心を逆撫でとかしてたんじゃないかな……。
……と言うか、死の直前までに微妙に内向的になったったクノーは、当人気付かぬまでも着実に養母の影響受けてたんだろなぁ……。
最期に咄嗟に助ける程度には、養母の事も大事には思ってたんだろうけど。まぁその辺は、サウザンクロスで補完かなぁ……。
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