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ルルーの過去からのしあわせさがしの転換、いいなあいいなあ。
自分で振って言うのもなんだけど、そわっとした。そわっそわっ。
[結局、白鳥の停車場では降りるタイミングを外したまま、機関車は動き出した。
外をぼんやりと眺めているとなにやら話していた自分よりも年上の青年や少女達の中で、泣く声が響く。
気になってはみるものの、声をかけることは出来ずに]
……
[そういえば、とぼんやりと思い出す。
誰かの泣き声が聞こえてくるのは割と日常だった。
そしていつも、声をかけられずに診ているだけだった自分。
逆に自分が泣いている時でも声をかけられたことは泣く。否。
誰にも気づかれない場所で泣くのがいつもになっていたから。
誰か、が泣く理由はいつも自分。どうして、※※※じゃなかったの。子供だと解らないと思って呟かれる言葉の意味は、全部わからなくてもせめられていることだけは感じられた。
その傍で自分が泣いたならいけないと幼心にいつも思っていたから、泣くのはいつも一人になってから。
もしも私が……だったら。あの人は……お母さんは泣くことなどなくて済んだのに。
だから、いつからか髪は短く切って、自分の事は僕と言って、ことさらに、男の子のように振る舞って。
結局それも、偽りでしか無かったけど]
[瞼を覆っていた掌を、窓硝子にぺたりとくっつけて。
窓の外に広がる星の海を覗き込む。
硝子に映るベニ>>51とクノー>>55二人の方を振り向くことはしなかったけれど、それでも聞こえるようにと口を開く。]
ルルーはね。ママと、お母さん。
大事な母親が二人いたんだー…。
なのに、そのことに気がつかなくて
最後まで悲しい顔、させちゃったんだ……。
[『最後まで』自分で言った言葉に、ズキリと胸が痛むのを感じ、唇が歪んだけれど。
その先を言わなければ…と、ゆっくり言葉を紡ぐ。]
二人に『大好き』って言えなかったのが、残念だけど。
でも……。その気持ちに気がつけたから。
今は幸せなんだー……。
[一つの『大好き』は、毎年誕生日ケーキを焼いてくれた実の母に。
一つの『大好き』は、懐かない自分をそれでも愛そうと努力してくれた、義理の母に。
二人に直接伝えるには遅すぎたけれど。
それでも、この気持ちだけはしっかりと抱きしめて。]
さて
[ニイナちゃんから離れて、客車の扉に近づいて、二人の方に向き直る]
私、行かなきゃ
[私は「死んだ」から、ここで旅を終わらせなきゃいけない
自分が死んだことは、不思議とあまり悲しくなくて。なんというか、意外と簡単に受け入れられて]
二人も忘れてること、思い出せると良いね
その記憶が嫌なものでも、きっと、悲しいばかりじゃないから、さ
そこに、暖かいものは、あるから
[私が見つけられたんだから、二人も、きっと]
励ましてくれて嬉しかったよ。話ができて、良かった
[本当に感謝してるから。とびきりの笑顔を、作って]
────ありがとう!
[…本当はちょっと空元気も入ってて
私の心には穴が空いたままだから
思わず涙がこぼれそうになったけど
我慢して二人に背を向ける
二人に気づかれてないといいな、なんて思いながら
客車の扉に手をかけて
それを開けた]
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触ると冷たい、も追加しようと思ったけど、そういえば既にルルーに触れていた!!
よし、生者が触ると冷たい、にしよう。
この村ではむやみに触らないぞ。
[2人に名を名乗り、カロラはアリスを探して一度その場を離れた。
やがて通路にいる彼女を見つけ、コーヒーと、もし少女も何か飲食するようであれば彼女の分も頼み。
ラウンジに残してきたルルーには、人肌よりも少しあたたかいくらうの、あまいミルクを届けるように告げた]
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