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……そうしたら、“あの人”は。
ボクの肩をつかんで、母を……産みの母の事を、酷く罵ったんだ。
[『二度とお前に会わない約束で、金まで渡したのに』『これだから泥棒女は』と。
髪を振り乱して叫ぶ女の姿は、暗い屋敷の中、懐中電灯に照らされ酷く恐ろしくて。]
…………だから、ボクは。
つい、言ってしまったんだ。
『本当は、貴方が兄を殺したんだろう?』
……って。
[穏やかな人だった。
けれども、酷く神経質で、心の脆い人だった。
……そんな事を言えばどうなるかなど、解っていたのに。]
――――……酷く取り乱した“あの人”は、其処に階段がある事にも気付かない様子だった。
大きな屋敷なのに、階段は酷く急でね。
落ちたら、只では済まないだろうと。
[そう、そして。]
…………そう気付いた瞬間、“あの人”の体が揺らいで。
ボクは、咄嗟に彼女を引き戻していたんだ。
[揺らぐのは自らの体。
月明かりと電灯が照らす、見開かれた養母の瞳。
浮遊感は束の間。段を転がる衝撃と共に、脳裏が白く染まって…………]
――――……気付いたら、此処に居た。
[……全てを思い出すと共に、>>#0流れるアナウンス。
停車も発車も、微かな衝撃を伴って。
>>#1続く声にふと、胸元の固い感覚に気付き、取り出す。]
…………ねぇ。
ベニは、どうして此処に来たの?
……勿論、言いたくなければそれでも良いんだけど……
[出てきたのは、乗車券。
刻まれた文字に、ああ、と。予感は、確信へと変わる。]
次の駅は、サウザンクロス……南十字星。
さっき見た白鳥から、随分と、遠くまで来たみたいだね。ボクの居た街からも見えない、ずっとずっと遠く。
[何となく、なのか。それとも、そうであって欲しいと願うからなのか。
ベニが此処に来るのは、早すぎる気がして。]
ボクは、次の駅で降りるんだ。
ベニも次で降りるなら、もっとお話したい事、沢山あったけど。
……そうじゃないなら。そこで、お別れだね。
[苦笑と共に、ベニに切符を見せる。
募る寂しさよりも。ベニの行く先が同じ駅ではない事を、願いながら。]
……うん、そうだね。
[ここにいる理由を問われ、一度目を閉じる。
ひとつ、ふたつ、静かに息をついて。
――…再び目を開けた時には、波ひとつない水面のように深く、穏やかな色を湛えていただろう]
それを話す前に、ひとついいかな。
僕の母さんはね、僕がまだ小さい頃に病気で亡くなっていて。
それからしばらくして、親父はお母さんと再婚したんだ。その時に連れていた女の子が、妹。
お母さんが独り身になった理由は聞いていないけれど、妹はとても人見知りが激しくてね。
……ああ、僕に懐くのにも、ひどく時間がかかったっけ。
[ぽつりぽつりと、思い出すように言葉を紡いでいく。
懐かしそうに、目を細めながら]
それから数年が経って、あれは、いつかの夏祭りの日。
僕は、妹を連れて縁日に向かっていたんだ。
――お祭りの喧騒が近づいてきた頃、
妹が突然立ち止まって、小さな声で告げてきたんだ。
『好きだ』って。
だけど、僕は妹は妹としか見ていなかったし、それにまだ小学生だったし。
その気持ちに応えることは、――…出来なかった。
[一度、言葉を切って、眉間に皺が寄る]
─鷲の停車場─
[ゆっくりと列車からそこへと降り立つ
なんとなく辺りを見回したら、さっきのところよりも人はまばらのようだった
目の前に広がるのは翼を広げた鷲の姿
…あまり鷲の姿には見えないよなあ、昔の人は想像力が豊かだったんだろうなあ…、なんて思いながら
地上では見えなかった小さな星まで見えるから、余計に、そう思うのかもしれない
そして地上では見られない満天の星空
列車に乗っていたときにはわからなけったけど、直に目で見たそれはほんとに壮観で
自分なんて、ちっぽけな存在に思える
その景色に引き寄せられるように、一歩一歩近づいて
星の海に、身と心を浸していく]
[遠くの方に乗っていた列車が、走っていくのが見える
皆も、「しあわせ」を見つけられたかなあ
祈る
どうか、皆が「しあわせ」であれますように、と**]
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