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カロラ は レナ に投票した。
ベニ は レナ に投票した。
クノー は レナ に投票した。
ニイナ は レナ に投票した。
ルルー は レナ に投票した。
ミナ は レナ に投票した。
レナ は ミナ に投票した。
シャロ は レナ に投票した。
ウル は レナ に投票した。
レナ は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、ルルー が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、カロラ、ベニ、クノー、ニイナ、ミナ、シャロ、ウル の 7 名。
『皆様、ご乗車ありがとうございます。
まもなく、鷲の停車場に到着いたします。
停車後、すぐに発車しますのでお降りの方はお急ぎください』
[くぐもったアナウンスが流れ、やがて、列車はしずかに停車する。
停車場の先には大きな鷲が雄々しく翼を広げ、列車を降りたものたちを力強く見守るかのようにも見えた]
『次は、青い森。青い森。
まもなく発車致します。閉まる扉にご注意ください』
[列車は再び走り出す。
青い森の三角標。その近くには、鷲座のアルタイルと対になる、琴座のベガが輝いているだろうか――]
ニイナは、クノー を投票先に選びました。
/*
あれ?
プロローグ 銀河ステーション
1日目 白鳥の停車場
2日目 白鳥→鷲 (残9人)▲ルルー ▼レナ
3日目 鷲→青い森の中にある三角標 (残7人)▲ニイナ▼シャロ
4日目 青い森→サウザンクロス (残5人)▲ウル ▼クノー
ベニとミナが生還するのか
ベニは、シャロ を投票先に選びました。
ニイナは、シャロ を投票先に選びました。
……ボクにも、二人の母親が居てね。
[ふと、唇が勝手に言葉を紡ぐ。
ぼやけた記憶を辿り、綴る度に。己の記憶も蘇る。]
ただ……ルルーと違うのは。
“ボク”も、“二人”居たって事くらい……かな。
[たまの休みに、温めたミルクと小さなチョコレートを摘まみながら、毛布にくるまり夜空を眺める。
片方の“母”と過ごす、そんな贅沢な時間が。何よりも、好きだった。
……あの“手紙”が来るまでは。]
……琴座のベガと言えば、ね。
ベニは、北極星って知ってるかな。
いつも北の空に動かず輝いて見える、空の目印にもなる星なんだけど。
[何故動かずに見えるのかとか、探し方だとか。星の話なら、山ほど浮かぶ。]
遠い遠い、そのまた昔。
琴座のベガが、北極星だった頃があったんだよ。
……そして。
遠い遠い、ずっと先の未来。
ベガはまた、北極星になるんだ。
[廻り回って、いつの日か。そう、希望を抱いた。
……結局、北極星と同じ。
自分はその“いつか”を、見届けられないのかもしれないけれど。]
……こんな話ばかりでゴメンね、ベニ。
退屈だったら、列車の中を見てきてもいいんだよ?
ボクは……まだもう少し、此処に居るから。
[ふと。自分ばかりが話しているのに気が付いて、苦笑を浮かべて、ベニへと問い掛ける。
かたん、ことん。
小さな揺れと、金属の擦れる微かな気配を伴奏に。列車は思いを乗せ、進む**]
/*
そうか……良かった、ベニは生きてるのか……(こら
……多分ずっと入院生活なんだろうから、一概に良いと言い切れないかもしれないけど、な……!
クノーは、シャロ を投票先に選びました。
カロラは、シャロ を投票先に選びました。
カロラは、ニイナ を能力(襲う)の対象に選びました。
あたしとおねえちゃんは、双子の姉妹で、生まれる前からずっと一緒だった。
あたしは、おねえちゃんのこと、ぜんぶ知ってる。
好きなことも、嫌いなことも。
・・・でもね、おねえちゃんはあたしのこと、なんにも知らないんだ。
妹がいたことも、ね・・・
あたしは、“生きて”生まれることができなかったからーー
おねえちゃんには心臓に病気があって、無事に生まれるかわからないって言われてたんだって。
でも、実際に生きて生まれられなかったのは、おねえちゃんじゃなくて、あたしの方だった。
生まれたときには、息してなくて。
蘇生も不可能で。
けど、心臓だけは、まだ生きてた。
だから、あたしの心臓は、おねえちゃんの身体の中に移された。
そうすれば、おねえちゃんも、あたしも、生きていられるから。
そしておねえちゃんは、毎日薬を飲むことと、ときどき病院で検査を受ける以外は、ごく普通に育っていった。
あたしも、おねえちゃんの中で一緒に生きて、一緒に育った。
楽しいときも、悲しいときも、ずっと一緒だった。
あたしとおねえちゃんは、ふたりでひとつ。
あたしのものは、おねえちゃんのもので、おねえちゃんのものは、あたしのもの。
そう思ってた。
パパとママは、心臓のことを世間に知られたくなくて、おねえちゃんにも、あたしのことを隠した。
生まれる前につけてくれた「ニイナ」って名前も、妹がいたことすらも、なかったことにして、おねえちゃんの中にある心臓は、どこかの誰かからもらったものなんだよってことになって・・・
誰も、あたしを見ていない。
誰も、名前を呼んでくれない。
視線はあたしの方を向いてるのに、見られているのはおねえちゃん。
呼びかけられる名前は、いつもおねえちゃんの「レイナ」って名前。
しかたないって、思おうとしたよ。
こうして、おねえちゃんの中で生きられるだけで、幸せなんだって。
・・・だけど、ちょっとずつ、耐えられなくなって。
ある日、とうとう爆発しちゃった・・・
その日、おねえちゃんは校舎の裏に呼び出された。
同じクラスの、男の子。
学校の制服はブレザーだけど、転校生だから学ランを着てて、ちょっと目立ってた。
その子は、「好きです」っておねえちゃんに伝えた。
おねえちゃんも、その子を好きなんだってことは知ってた。
だって、その子を見たとき、その子と話すとき、ドキドキするのは、あたしの心臓だから。
当然、結果は大成功。
喜んであげられたらよかったけど、
あたしは喜べなくて・・・
ずるい。
そう思っちゃった。
おねえちゃんは、あたしの心臓で生きてるのに、あたしは何も持ってない。
おねえちゃんは欲しいものをぜんぶ手に入れられる。
パパも、ママも、友達も、好きな人も。
どうして?
ずるい。
そう思ったら、急に心臓が暴れ出して・・・
そのあとは、覚えてない。
・・・気がついたら、ここにいた。*
[全てを話し終えると、ニイナは黙ってうつむいた。
こんな話を聞かされて、ウルはどう思うのだろう。
反応を見るのが怖くて、顔を上げることができなかった。
しかし、話せてよかった。
そう思ったのも、また事実。]**
ふ、え?
[カロラ女の子だったんだ、と問われれば>>1:97びくりと肩が震えた。手にしたカップの中で、自分の同様と同調するようにミルクが揺れる。
なんで気づいたんだろう、とカロラを凝視したところでミナの反応>>2:106は、逆に馴染んだものでほっとしてしまったような。
大概が自分を女の子だとは思わないし、女の子だと知った時は驚き目を見開かれるのが常だったから]
うん。
[目を見開く青年へはこくん、と頷くとえへへと悪戯っぽく笑う。
間違えられるのは慣れっこだったし敢えて間違えられるようにしているのだから、相手が間違えたことを気にしないようにと]
この方が、男の子に見えるかな、って思って。
[髪を切った理由は本当にただそれだけの。
上には二人の姉。跡継ぎの男の子を切望されていたのに女の子だったから。
女の子であることを責められる理不尽を、大人にぶつけるにはまだ子供過ぎて。
気にしないでいるには幼い頃から繰り返される言葉は鋭すぎた]
/*
プロから書き溜めてたやつようやく投下ー!
ソロール苦手だけど今回そんなに恥ずかしいと思わないのはこの村だからだろうな。
いつもソロール流せる人は尊敬する…!
/*下書き
[戸惑うようなシャロの反応に>>18、笑顔は絶やさぬまま。
その動揺が手にしたミルクに伝わるのを見て少し目を伏せる]
……驚かせてしまったかな。
ごめんね、変なことを聞いて。
声と、仕草と、あとは――そのくらいの男の子にしては、大人しいなと思ったから。
男の子に?
……そうなんだ。ずっと、ずっと、小さな頃から、その髪型だったのかな。すごく馴染んでいて、似合っている。
可愛いよ。
[お世辞ではなく、そう思う。
だけど、ミナに向けた悪戯っぽい顔もには、どこか無理をしているようにも見えて]
でも僕は、長い髪も似合うと思うけどね。
見てみたかったな。
[指先を、その髪の先に伸ばす]
[戸惑うようなシャロの反応に>>18、笑顔は絶やさぬまま。
その動揺が手にしたミルクに伝わるのを見て少し目を伏せる]
……驚かせてしまったかな。
ごめんね、変なことを聞いて。
声と、仕草と、あとは――ちょうど、君くらいの妹がいるから。
男の子に?
……そうなんだ。ずっと、ずっと、小さな頃から、その髪型だったのかな。すごく馴染んでいて、似合っている。
可愛いよ。
[お世辞ではなく、そう思う。
だけど、ミナに向けた悪戯っぽい顔は、どこか無理をしているようにも見えて。男の子に見せようとしている理由には触れぬまま、ただ、可愛くなっていいんだよと、穏やかな笑顔で彼女を見た**]
[向けられる笑顔>>21にはまだ戸惑いの混ざった表情で、それでも口元を笑みに変える。
小さく手は震えていたかもしれないけれど。
彼が自分を女の子だと思った理由を聞けば、よく見ればすぐにばれてしまう嘘なんだと言う事を痛感した]
…、かわいい?
[似合っている、と言われれば嬉しそうに顔を上げたのは一瞬、可愛いいう単語には困った顔でカップの中のミルクへと視線を移した。そうした所で白い液体に自分の顔が映ることは無かったけれど。
即座にカロラの隣でミナが頷いているのに気づけばそろりとそちらに視線を移して]
男の子に、なりたかった。なれたら良かったなって、いっつも思ってた。
[もっとずっと小さい頃は姉のように可愛いものが好きだったのを思い出す。
いつからかそういうものから目を背けるようになったけれど。
目を背けてみたところで男の子になれるわけでも無かったけれど。
幼いながらに、両親の、祖母の願いをどうにか叶えたくて。そんな自分を見る母の目が、時々辛そうな色を見せるのにも気がついてはいた]
――シャロは女の子なのだから
でも、女の子はいらないって言ったよ。
――そのままで良いのよ。
ならどうしてお母さんは私を見る目が辛そうなの。
どうしてお父さんは男の子のような私を見て、本当の男の子だったらとため息をつくの。
――跡継ぎの男の子が……
“私”はいらない子なら“僕”になれたら良かったのに。
(それでもあなたは私のあいするこどもなの)
[お互い口に出さずにいる言葉は、相手に伝わることが無いままに。
すれ違ったまま、長い休みを家にいるのが辛くて参加した夏のキャンプ]
…星を、見ていたの。
[生まれた場所では見たことのない、満点の夜空。
家族の目の無い場所はとても楽しくて……そして、気がついたらここに居た]
[キャンプの日程は、父方の祖父母が住む田舎を訪ねる日程に重なっていた。
これに行きたいとチラシを出した時、母は何も言わなかった。
行けば自分の顔を見て跡継ぎのことを言う祖父母。辛い思いをしていることを少なからず察していたのだと思う。
わかったわと言って父に相談し、キャンプへの参加を許してくれた母]
行ってきます。
『気を付けてね。これ、お守り』
[そう言って渡されたお守りは、母が作った巾着の中に納められていた。
それは男の子のような姿をした自分に渡すには不似合いな、ピンクの花柄で女の子らしいものだった]
『女の子で良いのよ』
[そう母が言ってくれてるようで嬉しくて。大事にしようと思ったのに――]
……
[今は手元にないそれ。どこに置いてきてしまったのかとポケットを探った]
/*
さっき恥ずかしくないって言ったけど、村開くと自分のキャラが並んでるのやっぱ恥ずかしいわ(//∇//)
みんな早く投下して流してー!(汗
[ニイナは顔を上げてくれただろうか?
そのまま、先程と同じく彼女の頭を撫でる。
…そこに、彼女がいることを確かめるように]
君の姉さんは…幸せ、だったんだろうな。
[どう言ったものか考えて、結局出てきたのがこの言葉だった]
ご両親に愛されて、友達がいて。
学校に通えて、好きな人ができて…『恋』を、することができた。
ニイナがいなかったら、一緒に生まれてこなかったら。
君の姉さんもきっと生きることはできなかった。
当たり前に学校に通ったり、友達と一緒に遊んだり恋をしたりする、
『普通の女の子』として生きていくことはできなかったと思う。
[誰に認識されることもなく、姉の心臓として生きてきた少女。
けれど、確かに“彼女”はそこにいたのだ。…ずっと、ずっと]
君の姉さんが持っていた幸せは、君がずっとそばにいてくれたから。
たとえ目に見えなくても、名前を知らなくても。
その存在を認識できないとしても。
彼女にとっての一番の幸福は、君が…『ニイナ』が一緒に生まれて、
ずっと傍にいてくれたことなんじゃないかって、そう僕は思うんだ。
[本当の幸せは、目には見えないんだと。
そんなどこかで聞いた物語の一節を思い出しながら、ぽつりぽつりと言葉を紡いだ*]
ウルは、シャロ を投票先に選びました。
うん・・・おねえちゃんは、幸せだったよ・・・
たぶん、じゃなくて、本当に幸せに思ってた。
おねえちゃんの中にいたから、わかる・・・
[涙を流しながら、そう答える。
考えていること全てはわからなくても、
溢れ出てくる姉の感情はいつも、手に取るようにわかった。]
だから、あたしも幸せだった・・・
・・・だって本当は、おねえちゃんのこと、大好きだから・・・
[姉のことを想う気持ちなら、
両親にも、姉の友人にも、恋人にも負けない自信があった。
だからこそ、時々無性にさみしくなった。
だからこそ、時々無性に悲しくなった。
ただ、認めて欲しい。
そう思ってしまった。]**
/*
なんかね、こう、皆さんの死の経緯としあわせのかたちがすごくてね、最後の締めに向けてのハードルが高いなって…(ぷれっしゃー
/*
あわわ、墓下落ちたら気抜きすぎててごめんなさい…
レナの青チップ、すごい悲痛な顔してるなあ……
昨日のメモ見て嬉しさにごろごろしてる。そう言ってもらえて嬉しいゴロゴロゴロゴロ
/*
とりあえずこれは言っておかねばと思った
ウルめっちゃかっこいい。このイケメンがー!!
なんでそんなイケメンなの絡んで何度ごろしたことかウルくんイケメーーーーン!!
そっとMVPを捧げます
うん。
男の子が、良かったってずっと。おじいちゃん達も、お父さんも言うから。
[大人から見たら浅はかかも知れない義務感からくるそれは、どうしようも無いことを言われ続けた子供が少ない経験の中で探した方法。
もっと大人になったならいつか、開き直れたのかもしれないけれど]
お守り、お母さんが作ってくれたの。
気がついたらなくなって……
[言いかけて、言葉を止める。
違う、そうじゃない]
星を見ていたら、ポケットから落ちたんだ。
風が吹いていて坂道で転がり落ちていって、僕はそれを追いかけて……
そして、気がついたらこの蒸気機関車に乗る所、だった。
[視線をラウンジの中に巡らせる。あるわけがないとは解っていても思い出したら探さずにはいられなかった]
[だが、当たり前だけどニイナは妹ではない。
姿かたちも、生い立ちも、抱えている悩みも]
[同じじゃないからこそ、
今、こうしてニイナと向き合うことができている]
でも、それ以上にこうして君と話ができてよかった。
ここに来なかったら、
君がどんな女の子で、どんなふうに笑ったり泣いたりするのか、
君がどんなにお姉さんのことが好きだったか。
そういうことを知ることはなかった。
……うまく言えないけど、
僕は君に、『ニイナ』に会えてよかったって思ってるから、だから。
出会ってくれて、ありがとうね。
[わしゃわしゃ、と彼女の髪を撫でながら]
/*
ん、これ思い出さなくても良いんだな。
ただ、生き返れば。
超死ぬつもりだったから驚愕しているけど、生還するとベニは16歳以上よ……?
(省エネ設定し過ぎたかな…)
/*
あと、11日エピ入り→13日朝終了ってwikiにあったから、
生存1人だと思ってたのよね。
(それで朝の確認メモ…鳩でポチってる間に村立てさんから訂正あったけども。
んー、縁故…
カロラとはちょっと触れてるけど、ミナは現状ノータッチやで…。
ま、おいおい考えるか。といいたいところだけど。
1日前倒しで12日朝に終わるならほぼエピで箱使えない…。
何故かこんな時期にリア爆発してるんで。
うん、困った。
ミナは、シャロ を投票先に選びました。
…………この列車の先の先には、双子座も見えるのかな……。
……ボク、双子なんだ。
産まれた子供は、二人。兄が居たんだよ。
だから……兄は、父親の奥方の元へと引き取られて。
ボクは、産みの母の元に残ったんだ。
[少しずつ思い出す、記憶。
本当に時折訪れては、高価な玩具を置いていく父親と。幾らせがんでも双子座の説話だけは語らなかった、母親と。
幼い記憶の中には、家族の姿は二人だけ。]
……そのまま静かに暮らしていられたら。
何も、要らなかったのにな……。
[幸せだった時間は、あっという間に過ぎ去って。
運命を変えたのは、父親の元から訪れた、喪服のように真っ黒なスーツに身を包んだ男達の知らせ。]
…………少し、喉が渇いちゃった。
飲み物買ってくるけれど……ベニは何か飲むかい?
……いや、いいや。
ベニもおいでよ。飲み物でなくても、好きな物頼んでいいよ。
[立ち上がり、手をさしのべて。
その手が取られても取られなくとも、車内販売員の元へと向かった。
頼んだのは、温かい珈琲と……小さなチョコレートを、幾つか。]
大丈夫。
おねえちゃんならきっと、あたしがいなくても、自分の力で心臓を動かしてくれる。
[そう断言する顔は、どこか淋しげで、しかし、期待に満ちていた。]
おねえちゃんが生きて、これからも幸せに生きていてくれること。
それが、あたしの“しあわせ”
[シャロの言葉>>35を、ただ黙って聞く。
男の子を欲するお爺さんやお父さんの期待に応えようとして、お母さんにつらい思いをさせたくなくて。
それで男の子になろうとして……
きっと、たくさん傷ついたし、我慢もしてきたのだろう]
……シャロは、優しいね。
[しかし、思うことは多かれど、口をついたのはその一言。どうやら、ミナも同じ琴を感じたらしい>>45。
不意に、彼女がポケットを探り、何かを探し始めた。
どうやら『お母さんが作ってくれたお守り』が無くなってしまったらしい]
大切なものなんだね。
僕も手伝うよ、ミナ。
[スケッチブックを取り出すミナに告げ、シャロの返答を待った]
優しい、かな?
[少し首を傾げる。女の子だったらと言われるのがいやだった。
母が辛そうにしているのがいやだった。
そんな少女の自己防衛は優しいと言って良いのかどうか解らないけれど]
僕が男の子だったらみんなが笑ってくれると思ったの。
でも、見た目や言葉をそうしても男の子になれるわけじゃ、無かったから。
[それでも気がつけば意地のようなものが混ざって、意味が無いとわかりつつも女の子の自分に戻ることは出来なくなっていて。
だからこそ、作ってもらった女の子らしいそれはとても、大切で嬉しかったのに]
…あのね。
[渡されたスケッチブックと鉛筆で、描いたのは掌に載る程度の大きさの、花柄の小さな巾着袋。
縁の所にはレースがあしらわれ、紐はかわいらしいリボン。全体に色とりどりの小花があしらわれていて……]
お母さんが、作ってくれたの。僕はそれを追いかけて、いて。
[そして、崖から足を踏み外したんだ、と。]
……ああ、そうか……
[僕はもう死んでいるんだと、そこで気がついて。でもそれを口にして良いものかどうか解らなくて視線を彷徨わせる]
じゃあ、あたしも、行くね・・・
[立ち上がり、レナが出ていった客車の扉をちらりと見て、再びウルに向き直る。]
・・・あ、これ。
[ずっと胸に抱えていた学ランをウルに差し出した。
はじめに見たときは怖かったけど、手放すとなると、なぜだか少し、さみしい気がした。
自分の存在を認めてくれた人が身に着けていたものだから、かもしれない。]
あたしも、話せてよかった。
名前を呼んでくれて、撫でてくれて、うれしかった。
絶対に手に入らないと思ってた、もう一つの“しあわせ”を手に入れられた。
・・・ありがとう。
[追いかけていた大切なもの。
貴方は貴方のまま、女の子で良いのと言う母の思い。
男の子になれたらお母さんが哀しい思いをしないと思っていたの。
伝えられなかった自分の思い。
そこに確かに幸せがあったのに、気づかないまま自分は、その幸せが詰まっているお守りを追いかけて、それを手放したらいけないと思って崖から落ちた。
高い崖を落下する速度は速くて捕まるものはなくて、もう僕はダメなのかな、と思ったのが覚えている最後。
それでも一緒に落ちていくお守りに手を伸ばして、指先が届いた、様に思えたのだけれど]
(―お母さん……ありがとう)
[母の想いに気づいたのは遅すぎたかもしれなかったけど]
『皆様、ご乗車ありがとうございます。
まもなく、青い森の三角標に到着いたします。
停車後、すぐに発車しますのでお降りの方はお急ぎください』
[くぐもったアナウンスが流れ、やがて、列車はしずかに停車する。
停車場の近くには青く茂った林が広がり、その真ん中には高い高い三角標が立っているのが見えた。木々の間からは鉄琴の音色に混じって何ともいえないきれいな音が、風に乗って流れ来る。
列車を降りた者たちに安らぎを与え、少し離れたところで輝くベガへと導くかのように]
『次は、終着駅、サウザンクロス。サウザンクロス。
まもなく発車致します。閉まる扉にご注意ください』
[列車は再び走り出す。
勇ましい射手に、巨大な魚、蛇の近くで寄り添う双子、そして、赤く燃える蠍――。
ひとつ、ひとつ、窓の外を流れていくそれらの先にある、南の十字架を目指して]
これ、よかったら。
[上着から外したボタンを、彼女のほうに差し出す。
…どうしてこんなことをしようとおもったのかは、わからない。
ただ、なんとなく自分が彼女に受け取ってほしいと、
そんなふうに思ったから*]
/*
機会があったらやってみたかったことをやってみるテスト(
いや、別に桃とかそういうんじゃなく
(そもそも当初は墓落ちする人に渡すつもりはなかったですし)
……林檎をやってみたかったんだよね(ピングドラムの一話的な意味で)
・・・じゃあ、またね。
[受け取ったボタンをしばらく眺め、やがて覚悟を決めたような表情で、それをしっかりと握りしめると、ウルにそう声をかけた。
“また”があるかはわからないけれど。
“さよなら”とは言いたくなかった。
この汽車を降りたらどうなっているのだろう。
せっかく出会えたのに、もうお別れ。
不安や淋しさを感じないわけではないけれど、それを感じさせないように、レナが見せたような、飛び切りの笑顔で、客車を後にした。]
[そうだよ、と頷くカロラ>>57を見て、ああそうなんだ、と。何故かストンと納得出来た。
少し、悲しいなと思うのは伝えられなかった思いがあるから。お母さんに沢山沢山、ありがとうと言いたかった。
女の子の格好をした自分を見て欲しかった]
…うん。
[可愛いと言ってもらった、自分で描いたお守りをじっと見る。
自分はもう死んでしまったけれど、出来るならこれを見つけて、持って降りたいと。
夏の大三角形。星を見ながら教えてもらったそれの一角であるアルタイルがある、鷲座の駅へ機関車はもうすぐ到着する。
見つけられないままは降りたくない……]
……あ。
[諦めきれなくてもう一度、ポケットに手を入れると、さっきまで何も無かったはずのそこに小さな何かが入っているのに気づく。
それを取ってみれば……]
あった……。
[母の思いと共に、戻ってきたのは小さなお守り。
自分の幸せはここにあった……母の思いも、伝えきれなかった自分の思いも]
……私、幸せだったの。
[女の子でも、男の子でも関係なく。だけど]
話を聞いてくれて……幸せを見つける手助けをありがとう。もう、行くね。
[カロラとミナに向けてそう言って笑う。もう、僕じゃ無くて“私”で良いんだ。
ありのままの、女の子の自分で……。
椅子から立ち上がると車内にいる全員に丁寧に会釈をして。
笑顔のまま客車を後にした]
見つかったんだ…!よかった…。
[お守りを持って幸せそうな顔を見せる彼女に、心からの笑みを返す。
これを見つけたら彼女は降りてしまう。もう会えないだろうことはなんとなく分かっていたけれど、不思議と寂しくはなかった。]
[別れが怖くなかったのは、シャロ相手が初めてかもしれない。
―なんて事を考えながら。]
[夜空を駆ける鉄道は、静かに次の駅を目指すのだろう**]
ううん、もっと聞かせて?
ベニ、何も知らないの。だから、クノーのお話、もっと聞きたい。
――学校に通うことも、勉強することも、何もできなかったから。
[少しだけ思い出した自分自身のこと。
わずかに目を伏せて俯き、小さな声で呟いた自分のこと。
クノーには聞き取れなかっただろうけど、ベニ自身はその言葉に特段疑問を抱かなかった。]
…それにね。
『ヒト』に触れられて、お話出来る。
それだけでベニは嬉しいし、楽しいの。
[呟くように、かみしめるように口にすると、再びクノーの顔を見上げる。]
――だから、ベニも一緒にいていい?
[重ねた手を、少しだけ握りながら、苦笑を浮かべるクノーの顔>>6を見上げた。*]
/*
双子座の逸話。
双子同士(従兄弟)との争い、兄が死に、弟が仇を取る。
悲観して死のうとするが死ねない不死身。後追い。
別エピ。
海の守り神。「セント・エルモの火」
…全員と縁故持つことが許可されたのか、それとも生存者同士+カロラなのか。
持たなきゃいけないわけではなさそうだけど、原作考えると縁故あった方がおいしいんだよね…難しい。
/*
後追いしようとして出来なくて後追いさせてくれと懇願する弟を憐れんでパパにお兄ちゃんと一緒に星に上げて貰った。
が双子座の逸話ざっくり。
……うん。またね。
[“またね”と告げられた言葉に、同じく答える。
この汽車を降りた先に何があるのかはわからない。
またね、と告げたこの言葉が果たされるのかどうかも]
[それでも、さよならよりはずっとこちらの言葉のほうがいい。
自分も彼女と同じく笑顔で見送ることができれば、とそう、心から思った]
[……ニイナが客車を去った後]
しあわせ、か。
[誰にともなく呟く。
少しずつ、少しずつ、あのときのことを思い出してきていた。
それは恐らく、僕もまた汽車を降りる時間が近づいているということなのだろう]
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