情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[27]
[28]
[メモ記入/メモ履歴] / 発言欄へ
クレイグ、あなたの死は無駄にしませんよ…
(目を逸らしながら)
……まぁ、頭をぶつけて気絶したのならば、患部を冷やせばいいですし。
溶けたのならば、型に流して冷やして置いておけば、元に戻ったりしませんかね?
と、いうことで、氷を540個くらい周りに置いておきましょう。
〜てるてるになりたかったはむはむ〜
「はむはむ」は、実に孤独な生き物です。
村からは溶かされたり吊られたりしますし、狼からは襲撃出来ない上勝利をかっさらうので目をつけられます。
「ここうのそんざい」などいわれても、ひたすら見つからないようにがんばるしかなく、動きもみんなに研究されつくされていて生存率たるや雀の涙です。
ある朝、闇鍋村にいっぴきのはむはむが迷い込みました。「こうもり」や「こあくま」と違って相談する相手もいませんし、唯一の仲間である血人さんはどこにいるか分かりません。しょうがないので、ちっちゃいのうみそで、いっしょうけんめい考えて、てるてるのふりをする事にしました。てるてるなら、みんな溶かしたいとか吊りたいとか思わないでしょうし、おおかみも最初はどうでもいいと思ってくれる事でしょう。
はむはむは、てるてるになりたすぎて、あしたどこに下駄が飛ぶか予報してみました。するとなんと、次の日に予報したとおりに下駄が狂人の上に落ちておおかみが見つかってしまったではありませんか!村のみんなは、すごい!といいました。単純な、はむはむは、よろこんでまいにち天気予報をする事にしました。てるてるも気前よく、はむはむの予報どおり下駄を蹴り上げてくれました。
狂人は、はむはむや血人をいっしょに探さないか、と村人たちに持ちかけました。どうしよう、溶かされちゃったり吊られたりしちゃう?はむはむはこわいよーと思いましたが、なにも出来ずのほほんとするしかありませんでした。だってどうしたって見つかっちゃいますから。
血人さんどこかなーと考えてはいましたが、どうやったら助けられるか分からなかったので、はむはむは自分が血人さんの代わりに吊られればいい気がしてきました。
そのうち、村人とおおかみはてるてるに出て来てもらってはむはむたちを探しやすくしよう!と考え始めました。出て来てくれたらお願い叶えてあげるから、と。
「いーなーてるてるは…みんなが勝利させてくれるなんてさー」
でも、本物のてるてるは名乗りませんでした。その日の吊りは、はむはむとてるてるのどちらかになりそうでしたが、結局吊られたのは本物の「てるてる」でした。てるてるはだまってにこにこ吊られていきました。
よくじつ、下駄は村に降りませんでした。
天気予報しても、もう明日もきっと下駄は降らないでしょう。がっかりしてはむはむは落ち込みましたが、きのう吊られかけたので今日はきっとみんな、ぼくを吊ってくれるに違いない、と思いました。
ところが、なんということでしょう!なぜか村のみんなははむはむではなく、別のひとを吊ろうとしているではありませんか!しかもこのままだとはむはむは溶けてしまいます。どうしよう!どうすればぼく、溶ける代わりに吊ってもらえるかなあ?
かくごをきめたはむはむは、「ぼくがてるてるなんです!ぼくを吊ってください!」とみんなにお願いしました。みんなはびっくりしてしまいましたが、時間が無かったですし、てるてるが最後まで残っているとまずいかも?と思ったので吊る事にしました。
こうして、てるてるになりたかったはむはむは、てるてるとして死んでしまいました。みんな、はむはむどこいったんだろう?とくびをかしげましたが、どんなにがんばっても、見つけられません。
儚い命だった、はむはむは「じゃまもの」としてではなく、「おねがいをかなえてもらって」去ったので、なんとなくしあわせでした。そして今日も墓下から、天気予報をするのです。もうその声は、みんなに届くことはありませんが。
おわり
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[27]
[28]
[メモ記入/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新