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細かい設定すぎると逆に難しいな…
発見場所とかそういうのまで突き詰めてしまうと、最早最初からシナリオを組まないと整合性が取れない
ふぅ…昨夜はなかなか眠れませんでした…
(…昨日客間でひそひそと話していたのは誰だったのでしょうか…確か僕の記憶では名探偵の毛利小五郎さんのイビキは聞こえていたので彼はシロですかね?
コナン君は…分かりませんが布団に居たような居なかったような…)
ところで、今朝1Fと2Fの階段で細いハリガネのような物を拾ったのですが。これは何かのトリックに使われたものなのでしょうか…??
謎は深まるばかりです。
何故あの少年が殺害されたのか。
一昨日の言動からして機長殺害の何かを知っていたのは間違いありません。
となると口封じのために近くの森で殺された…
となると、昨晩のアリバイが無い人が怪しいということになりますね!よし、聞きにまわってみましょう。
[ーーやはり放ってはおけない。
機長の殺害現場から逃げるようにして立ち去った、あの名も知らぬ少年への対処はほぼほぼ一貫して捜索と考えが纏まった。
下手に自分達がバラバラとなって行動するにしても、其れ相応のリスクを孕むことは確かである。
しかし、根本として≪善≫としての思考を持つ者が多くを占める彼らの中に、このまま少年を捨て置くと言う選択肢は無かったらしい。
≪悪≫ならもちろん、≪中立≫の者であるならば、ワザワザ危険を冒してまで探しに館を離れる事もなかったろうが……]
(それに、今となってはあの子供の>>1:0も無視出来ない情報だ……ああ、くそっ、そう言う損得関係無しに助けに行かなきゃならねー状況だってのに、命を天秤にかけるなんざ人のやって良いことじゃねーんだ)
[自分達の安全と少年の安全を、無意識に秤にかけようとしていた自身の思考がやはりこの【懺悔を聞く者】という役割……否、命の重さを損得で切り貼りしようとする考えに染まり始めている事実に、小五郎は背筋に薄ら寒いものを感じる。
【SPの方が重要なのだから潔白の結果が出た以上、懺悔を聞く力を持つ自分は偽物と共に隔離されるべきだ】
そんな考えが小五郎の思考を塗りつぶしていく、人に優劣を付け、不等号で隔離し、効率で道徳を犯す。
そんな、あってはならない唾棄すべき思想が気がつけば彼の根幹に根付き始めているのだ。
小五郎自身すら自覚が難しい程、極々自然に。]
……っ、オレは少年を探しに行くぞ、着いてくるなら好きにしろ
[今の自分は酷い顔をしている、それだけは確かだった。]
[少年の骸が発見されたのは、館からそう離れていない泉の畔であった。
鬱蒼とした広葉樹が日の光を遮る森の中で、ポッカリと穴の空いた、何処か神秘的な印象すら覚えさせる、そんなあまりにも遺体が似合わない絵本の1ページの様な場所で、その少年は事切れていたのだ。
無残、端的に言い表すとその一言に尽きる有様。
四肢は頼りないビニールテープの様に胴体と繋がっており、体の至るところ皮が剥がされ流れ落ちた血が周囲を紅に染めていた。
特徴的な髪型が残されていなければ、きっと骸が誰なのか……その判断にすら困ったに違いない。
そんな少年の末路を見て、毛利小五は、ただ
ーーああ、【死んだのが犯人を見抜き怪盗を隔離出来る者じゃなくて良かった】
と反射的にそう考え……直後、ごく自然に浮かんだそんな感想に吐き気を催した。]
最悪……だな、思考がドンドン引きずられてやがる……オレも、どこまで正気で居られるんだ……? 周りの皆は? コナンは、蘭は……ちくしょうがっ!
[狂気はひっそりと、だが確実に毛利小五郎の脳裏を蝕んでいる。
少し、また少し、躊躇いが消え失せるまでひたすらに。]
遠山和葉は、吉田歩美 を能力(守る)の対象に選びました。
[...は、1Fの客間を出て玄関ホールを横切ると、この館のメイン室ともいえる居間を覗いた。奥には大きなダイニングテーブルを据えた食堂が、手前には暖炉を囲むいくつかのロッキングチェアがあり、案の定、その一つにデイパックがちょこんと乗っかっている。]
(そういや、昨夜はホットミルクを飲んで、ここで眠っちまったんじゃなかったか?)
[客間のソファへ移動した記憶はなく、顔をしかめたが、手早く鞄を開けると、一眼レフと鑑識キットが確かに収まっていた。
緊張が解けると同時に、廊下からぼそぼそとした声が聞こえてくる。]
ー >>32 口封じのために近くの森で殺された…
(…!)
[キットは、検出液やシートや平筆、指紋スコープといった機材を携帯用に自らまとめたトメスペシャルであり、現場へ持って出るには心もとない簡易版だったが、今はカメラの次に信頼できる友だと思えた。]
(…殺された少年の発見現場へ行こう。)
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